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RAVE zero
タンチモ
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart80【創作】

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【2次】漫画SS総合スレへようこそpart80【創作】
111 :RAVE zero[]:2020/09/22(火) 16:41:48.94 ID:UOaBcYF5
ガラージュ島の人々は夕方には一日の仕事を終える。残りの時間を家族との時間に当てたり、酒場に繰り出す等、思い思いの時間を過ごす。シバ、そして友人であるボトーンも同様である。終業間際のカフェ『つぼみ』にて談笑をしていた。

「しっかしジンジャーの奴ももう少し大人しくしてくれりゃあなぁ、村で大目玉を食らうのはオレなんだぜ?」
「元気があって俺は好きなんだがな。ただ店で暴れまわるのは金輪際ゴメンだ! この間もチンピラと揉めてテーブルカウンターが壊れたんだからな!」

ボトーンもジンジャーの負けん気な性格には好意を示しているものの、店内の設置物を壊される事には困っている。しかし、何だかんだと言って雇い続けている以上本気で困っているという訳でもない。

「まあ、そんなジンジャーの面倒を見てくれてこれでも感謝してるんだぜ?」

シバがカプチーノのお代わりを頼むと同時に話す。「仕事自体は以外に真面目だからな」と冗談めかしてボトーンは笑う。
友人の笑顔を見て満足そうに微笑むシバ。ふと、カウンターの奥の部屋から朗らかな笑顔を浮かべた女性がシバに声をかける。

「私達もジンジャー君にはお世話になってるのよ。美味しいパフェも作ってくれるし、店のメニューに加えたくらいなんだから」

ボトーンの妻、ユリであった。


 同時刻、仕事休みのジンジャーは目的もなく村を歩いていた。彼は一人の時間に村をのんびり廻る時間が好きだった。しかし、人相の悪い顔が村中を彷徨いて回る姿は平凡な村の住人にいらぬ不安を与えるもので、いつも通りに騒ぎを起こすのではないかと警戒されている
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112 :RAVE zero[sage]:2020/09/22(火) 16:47:05.81 ID:UOaBcYF5
が、何事にも例外はあるもので、

「ジンジャー! 今日もタバコ口に入れる特技やってくれよ!」
「ジンジャーお兄ちゃん! 私またイチゴパフェが食べたいの!」
「じゃかましいぃぃ!! せっかく休日の一人時間を満喫してたっつーのにお前らが来ると休めねーだろうが!」

という具合に近所の子供達には好かれている。幼い頃は危険な香りのする先輩に憧れるという事が多いが、要するにそういう事である。
 ジンジャーの一喝にもまるで答えた様子の無い子供達はジンジャーにしつこく着いてくる。こうなると彼も子供には甘くなる。

「よーし、そんなに言うならお前らに付き合ってやろうじゃあねーか! ジョージ、お前確かトランプ持ってたよな。今日は兄ちゃんがポーカー教えてやる!」
「ポーカーってなんだ? エマは知ってるか?」
「わかんなーい!」

子供の情操教育上よろしくない会話が繰り広げられている。シバの危惧している不良だらけになる、という小言も現実になる可能性があった。

「ぃぃっくしょん!! 何か今悪寒が走ったような…」
「風邪? シバ君大丈夫?」


 ともかく、ジンジャーは日が沈む時刻だというのに一向に家に帰ろうとしない子供達と共に遊戯に興じていた。いい加減疲労が溜まるもので、そろそろ帰れと子供達に説得を試みようとしたところで村の男の大声に遮られた。

「大変だぁぁ!! レアグローブの兵隊だぁ!」
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113 :RAVE zero[sage]:2020/09/22(火) 16:49:37.02 ID:UOaBcYF5
レアグローブ。シンフォニア大陸に存在する大国である。自らを高貴なる帝王と称するシャクマ・レアグローブによって統治された王国は、近年世界制覇の野望を剥き出しにし、近隣諸国に対し攻撃を開始した。それはソング大陸付近の小島であっても例外ではない。とはいえ、武器も持たない島民に大兵力を割いている訳でも無いようだ。レアグローブの船から、100人程の兵士と黒いジャケットを羽織った金髪の男が下りてくる。

「ふん、シンフォニアに与すると聞いたからどれ程のものかと思えば、制圧するのにそう手間はかからなそうだな」

 金髪の男は牧歌的な村の様子を流し目に見ると、鼻で笑う。騒ぎを聞き付けて港に集まる島の男達にはろくな武器も無かったが、鍬や石、ナイフ等最低限の装備で怯えながらもレアグローブ兵に相対する。

「女子供は避難させろ!」
「島は俺達が守るんだ!」

村ではすぐに騒ぎが広まり、不安に泣き始めた子供達もいた。突如として現れた脅威に、村人は冷静ではいられなかった。

「早く、早く逃げないと殺されちまうよ〜!」
「シモン! シモン、何処なの!」

避難時に子供とはぐれる者やパニックに陥る者など様々、村の様相を見てジンジャーは子供達に叫ぶ。

「いいか! 今すぐに村を離れて俺の家まで走れ! 森の近くだから距離はあるはずだ。俺が後で親御さん連れて戻るから、それまでは外に出るんじゃあねえぞ!!」

 顔を青くしながらも子供達は即答し、村を離れる。子供達の後ろ姿を確認した後、ジンジャーは港へと向かった。
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114 :タンチモ[sage]:2020/09/22(火) 17:00:08.54 ID:UOaBcYF5
2話目を投下させて頂きます。本編の過去編なので予想外にオリキャラが多くなってしまいました。

>>110

感想頂きましてありがとうございます。もの凄く励みになりました!
原作の本編はこの時代から50年後の話なので、雰囲気は少し違うかもしれないですが、お楽しみ頂けた様で幸いです。
原作に於いても重要な立ち位置にあるヒロインが出ますが、もう少し先になります。

ところで、名前はこんな形でよろしいでしょうか?


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