- 犬食を非難したその口でクジラを食らうのはどうかと
281 :ななしの珍味[]:2019/01/04(金) 01:31:27.20 ID:0jT5l+/1 - 【 黒柳徹子「窓際のトットちゃん」 】
「マサオちゃーん」 トットちゃんが、家から駅に行ったり、帰ったりする途中に、朝鮮の人が、住んでいる長屋があった。 トットちゃんには、もちろん、その人たちが朝鮮の人ということは、わからなかった。 この長屋は、トットちゃんの乗る大井町線の線路に面していて、少し高くガケのようになっている ところにあった。 マサオちゃんを、トットちゃんは知っていた。トットちゃんより、少し大きく、二年生くらいで、どこの 学校に行っているかは、わからなかったけどモシャモシャの髪の毛をして、いつも犬を連れて歩いていた。 あるとき、トットちゃんが学校の帰りに、この小さなガケの下を通ったときだった。 マサオちゃんが、そこに仁王立ちに立っていた。両手を腰にあてて、えらそうな恰好で、突然、トットちゃんに、 大きい声で叫んだ。 「チョーセンジン!」 それはとても憎しみのこもった鋭い声で、トットちゃんは、こわかった。 そして、なんにも話をしたことも、意地悪をしたこともない男の子が、なにか憎しみ をこめて、高いところから、自分にそんなこと、いったことにもびっくりした 。
|
|