- 自然言語処理スレッド その4
322 :デフォルトの名無しさん[]:2015/06/23(火) 07:28:27.73 ID:gLR1mXdw - 4. アノテーション作業と問題点
「たら」「れば」「なら(ば)」の3つの条件表現アノテーション作業はガイドライン設計 者 2 名で行った。それぞれの表現について、多くの文章の中から該当の表現が出現 する部分を抜き出し、その用法がどのカテゴリに属するかを、テストをもとに判断した。 アノテーションの件数は「たら」「れば」「なら(ば)」それぞれ 200 件ずつ、計 600 件行った アノテーションを行う中で、以下のような例に対するアノテーションが問題となった。 https://www.ninjal.ac.jp/event/specialists/project-meeting/files/JCLWorkshop_no7_papers/JCLWorkshop_No.7_10.pdf 実験の結果から, 全体的に「対象」の役割をもつヲ格名詞句に焦点が置かれる傾向があるが, 段階的に「対象」から「到達点」あるいは「道具」へ焦点が移っているということがわかった. 焦点 が置かれるところが類似している動詞は, 意味内容も似通っていることが明らかになったといえる. 日本語の使役空間移動動詞には, 「−が−に−を 動詞」の型と「−が−で−を 動詞」型があるが, どちらの型もとれる動詞もある. その場合,対象がヲ格で示され, ニ格で到達点が示された動詞は, そのニ格がヲ格となって中身よりも容器のほうに焦点が置かれ, ヲ格の対象物はデ格で表されることになる. これらの動詞について, 対象物・到達点・容器・道具を示すと考えられる名詞句のどこに焦点が置かれ, それを話題として取り上げるか, その傾向を調べたのであるが, 全体的にはヲ格名詞句に焦点が置か れる傾向があることが明らかになった. http://www.jcss.gr.jp/themes/jcss2014/meetings/JCSS2014/proceedings/pdf/JCSS2014_P1-27.pdf 辞典類にあって、 「し」の用法としては、 〈並列〉と〈原因理由〉とは立項されるが、 〈果〉は立てられていない。 たしかに、、〈34)の例は〈果〉を示しているが注意しておくべきは「だから」の語が直前にあるように、 そうした接続語の支えが必要であるように思うが、このことは、 「し」が何を列挙するのかということを 考える上でも興味深いように思う。 http://www.lib.shimane-u.ac.jp/kiyo/a014/035/004.pdf
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