- サックスについて語ろう! Part26
139 :名無し行進曲[sage]:2012/07/26(木) 11:08:05.63 ID:bkY85M9g - 以下、長文だがお付き合いを。
ヴィブラートの効果について、俺も中学・高校で吹奏楽一本だったときは疑問に思ってた。 大学のオケでヴァイオリンを担当したとき、指導者からこう言われた。 「ヴィブラートは音程を上下させるテクではありません。響きにゆらぎと幅を 与えるための手法です」 ヴァイオリンを初めとするオケの弦楽器は4本の弦が張ってあり、1本を弾いても 残り3本が共振して響き(いわゆる倍音成分)を発生させている。その共振点から 弾いている音を微妙にずらす事により響きに周期的な揺らぎが発生し、 音色が分厚く、豊かになる。 それが、ヴィブラートの正体だった。 社会人になって、バンド活動でウィンドシンセサイザーを吹くようになった。 そこで、コーラスやフランジャーというエフェクトの存在を知った。 これは、楽器から出た音の一部を取り出して位相を周期的に変化させて 元の音に返すことにより、元の音と干渉が発生して響きに周期的な揺らぎが 発生し、音色が豊かになるというものだった。ヴァイオリンのヴィブラートと同じ考え方だ。 そして吹奏楽に戻って気付いた。ヴィブラートを掛けるとホールの残響と 生の音が干渉し、周期的な揺らぎが発生し、響きが豊かになる。 ヴィブラートは音程を上下させるのが目的ではない。 響きを豊かにするため揺らぎを与えるものだ。 音程を上下させるわけではないので、ハーモニーも崩れない。 (崩れるまで掛けるのは、やりすぎ) 豊かな音色を目指すなら、ヴィブラートは習得するべき。
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