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名無しさん@お腹いっぱい。
後味の悪い話 サブカル板支部 [無断転載禁止]©2ch.net

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後味の悪い話 サブカル板支部 [無断転載禁止]©2ch.net
86 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2023/12/18(月) 13:00:21.12 ID:fCUfK6xe
安武わたるの短編漫画。
モチーフは昔話の「六部殺し」。

(1/2)
主人公は、田舎の農村で暮らす村娘。
頭の良いしっかり者だが、顔は田舎臭くて垢抜けない。
対照的に、幼馴染の女友達Aは美少女の上、長者の娘であることを鼻にかけない素直な性格で、村の男達の視線を独り占め。
いつも一緒にいる主人公は何かにつけて比べられ、惨めな思いをするが、Aは少しも気づかず「主人公ちゃん、大好き」と懐いてくる。
遊んでいる最中、Aを庇って主人公が顔に大怪我をした時も、男達は陰で「Aじゃなくて良かった」「主人公なら元々不細工なんだから、顔に傷が残っても変わらんだろう」と嗤うばかり。
このままでは、一生Aの引き立て役で終わってしまう。
主人公は一大決心をして村を離れ、大きな町の商家で奉公することにした。
長者の娘であるAは遠方の地に奉公に出るなど許されないので、やっと離れて暮らすことができるという計算だ。


長者の家では相変わらず男達から「醜女が来た」と陰口を叩かれるものの、Aの引き立て役にされることと比べればずっとマシ。
賢い働き者の主人公は先輩女中から可愛がられ、女将や大女将からの信頼も得る。
商家の跡取り息子Cに淡い恋心を抱いたこともあり、生まれて初めて幸せを感じる。
ところがそこに、父親を説得したAが奉公に来てしまう。
涙ながらに再会を喜ぶAに対し、顔を強張らせる主人公。
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87 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2023/12/18(月) 13:00:57.66 ID:fCUfK6xe
(2/2)
それからは、村での暮らしの再現だった。
男達は何かにつけてAと主人公を比べ、嘲笑う。
天真爛漫としたAは、たちまち周囲の好意を集めていく。
CもAに惹かれていっていることが、主人公にはすぐ分かった。
そんなある夜、一人で仕事中の主人公のところにAがやって来る。

A「Cさんに求婚されたの。だから私、それなら主人公ちゃんを私と一生一緒にいられるようにしてくれって頼んだわ」
主人公「私に、一生小間使いになれっての?」
A「まさか。主人公ちゃんは私のお姉さんも同然だもの。一緒に家の仕事を・・・」

我慢の限界だった。
反射的に主人公は手元の石でAを滅多打ちにして殺し、亡骸を川に投げ捨てる。
数日後、変わり果てたAの死体が打ち上げられた。
死体は水に揉まれてぼろぼろであり、主人公が殴った痕跡には誰も気づかず、<夜、うっかり足を滑らせて川に落ちた>と結論付けられる。
無惨なAの死体と、子どもの頃からずっと一緒にいたAの笑顔が交錯し、泣き崩れる主人公。

その後、主人公とCは結婚した。
共にAの思い出話をし、慰め合ううちに情が湧いたのだ。
主人公は女将や大女将に気に入られていたため話はすんなりまとまり、間もなく男の子を授かる。
主人公の内助の功もあって商売は順調、家は大きくなるばかり。
唯一の不安は、もうすぐ三歳になろうとする息子が、いつまで経っても喋らないことだ。
これは、Aの祟りなのだろうか。
ならばどうか、私に祟ってほしい。
この子は許してやってほしい。
苦悩する主人公の前で、ある時、とうとう息子が「かあちゃん」と喋る。
狂喜し、Cや舅姑を呼び集める主人公。
家族全員が揃う前で、息子は言った。
「こんな夜だったね、主人公ちゃん。あんたが私を殺したのは」
それは間違いなく、Aの声だった。

Aは鈍感だったかもしれないけど、主人公を引き立て役扱いする気は一切なく、本人主観では大好きな幼馴染として慕っていただけ。
主人公も、Aが善良な子だということはよく分かっていたからこそ、距離を置いて新天地で居場所を得ようとした。
善意や努力がすべて無に帰す展開が後味悪かった。


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