- 【工業卒】田中雄二スレッド4【サブカル気取り】
365 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 01:40:42.06 ID:lXjTZNeX - 『エレベーター・ミュージック・イン・ジャパン』のインタビューは、他にも杜撰な部分、
作者がロクに取材していないと容易に推測しうる部分が多々見られます。 まず、作者は「テープレコーダーはナチの発明」(これは電子音楽 イン ジャパンの時から)」 と、あくまでナチスが独自開発したかのように言いますが、テープレコーダーの発想は古く、 1898年のデンマークのヴォルデマール・ポールセンによるワイヤーレコーダーに端を発し、 そして針金ではなくテープを採用したのはドイツのフリッツ・フロイメルですが、これは1928年でナチスと関係ありません。 そしてテープレコーダーの音質を飛躍的に向上させた「交流バイアス法」は同時期に複数の人が そのメリットを「発見」してますが、時系列的に一番最初なのは日本の永井健三(1938年)で、 確かにナチスの支配下にあった当時のBASF社が実用的なテープ録音技術を開発していますが、 当然のように、日本も大戦中にはワイヤーレコーダーで実用的な音質を確保していた訳で (ちなみにワイヤーレコーダーは初期大藪春彦の小説「蘇る金狼」にも多々出てきますね) 様々な技術者が長い時間を掛けて開発して技術を強引に「ナチス・ドイツ」に結びつけるのは 「田中雄二は意図的に事実を捻じ曲げている」と非難のそしりを受けても仕方ありません。
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- 【工業卒】田中雄二スレッド4【サブカル気取り】
366 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 01:55:04.22 ID:lXjTZNeX - また、田中雄二は「サンダーバード」のBGM作者、バリー・グレイに関して
「生前は放送のために作曲するだけでレコード化されることもなく「非売品音楽の巨匠」 として人生を全うした。」 これも「エレベーターミュージック・イン・ジャパン」の発行(2018年)以前の2007年に バリー・グレイの日本での研究サイトが出来ています。 http://oo11.web.fc2.com/FC/gray.htm#4 これを読む限りですが、バリー・グレイは1960年代英国サントラの巨匠。 当然、生前から作品は大量とは言えませんが、数枚レベル以上では出ており、少なくとも 「「非売品音楽の巨匠」として人生を全うした。」と言う表現は不適切です。
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367 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 02:18:56.31 ID:lXjTZNeX - また、田中雄二は、日本におけるBGMの歴史は
「1950年代にGHQに出入りするエージェントによって用いられた」とありますが、 朝鮮戦争の勃発は1950年6月(ちなみレッドパージもほぼ同じ時期)。 この時期のGHQは朝鮮戦争一本槍で少なくとも「GHQの誰」であったかは明記して 頂かないと、田中雄二氏による作話の可能性があります。 ちなみに松下通信工業で作業現場にBGMを導入する試みと苦労はこの論文に書かれていますが 1956年の話。GHQは日本を去った後であり、この論文にもGHQは登場しません。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/63/7/63_KJ00004621130/_pdf そして (1)当時の多くの工場では騒音がひどく、BGMが逆効果であったこと。 (2)BGMは精密製品工場のような静かな環境でのみ有効であったこと。 (3)戦前の米国での工場BGMは「ミューザック」でも「エレベーターミュージック」でも無く 「インダストリアルミュージック」と呼ばれていたことが書かれています。
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368 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 02:24:08.95 ID:lXjTZNeX - このインタビュー内だけでも僕が知っている田中雄二氏の「創作」「捏造」
について列挙するだけでも随分疲れてしまいました。 このインタビューから推測すると、 「エレベーターミュージック・イン・ジャパン」。 おそらく、専門家が捜索すると間違いが多数存在し、歴史本の体をなしていない 可能性が大きいと考えます。 それなりに知識のある方が間違い探しを楽しむには良い本ではないでしょうか。 それでは、一旦、ここで筆を置きます。
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369 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 03:19:54.01 ID:lXjTZNeX - 余談です。少し知ってる僕の限られた知識でも、
田中雄二のインタビューには呆れる限りでしたが バリー・グレイを「サンダーバードのサントラの作曲者」と紹介しておいて 「生前、レコードが一切出ていない」は明らかにおかしいと思って 専門サイトを探すとすぐに出てきました。 1960年代の英国特撮を少し知っている人なら「サンダーバード」に使われた 各曲の一部は、続編「謎の円盤UFO」にまで使われており、 少なくとも、バリー・グレイはサントラ作曲者として当時から 非常に知名度がある存在が容易に予想されるからです。 では、余談失礼。
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381 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 12:13:37.19 ID:lXjTZNeX - >>380
僕もそう思います。出版社勤務なのは事実だけど (編集者としてかどうかは少しだけ疑わしい。理由は後述します)。 「著者印税と部数」が辞めた理由なら、「本業」は「執筆者」ですよね。 後、増刷掛からない本ばっかりなのに (「電子音楽 イン ジャパン」と「電子音楽 in Japan」は実質別物」) 「印税と部数」って少し見栄の張りすぎだと思います。 それって、実質的に「原稿買取」でしょう?
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382 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 12:28:20.51 ID:lXjTZNeX - 後、田中雄二の一連のドキュメンタリー大著で、編集能力を疑うのは、
章立てはきっちり出来てるけど、註番号が一切振られてない点。 雑誌とかの軽い読み物なら、いちいち註番号振って原典や解説を行うのは 読む方も面倒ですけど、700ページを超える本で註番号無しって 不親切だし執筆者本人も誤記が多くなる。 例えば「電子音楽 イン ジャパン」p267上段での神谷重徳のインタビュー (アープ・オデッセイについて) 「鍵盤のゲート回路がシーモスの技術で出来始めたもんですから」 まず、「CMOS」を「シーモス」って記述する時点で本当に電気科卒業か疑いますね。 ここは、むろん、縦書きで良いから「CMOS」と記述して 註番号入れて解説すべきだと思います。。 ちなみに、オデッセイの鍵盤回路は普通のモノシンセより凝ってて、 だからオデッセイは2音ポリシンセなんですが、註番無いせいで 大事な部分が台無しになってる。 田中雄二は雑誌編集だけで、学術書やマニュアルの類を手掛けたことが無いのかな?
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383 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2019/05/02(木) 12:41:14.72 ID:lXjTZNeX - ダラダラごめんね。
「CMOS」で註番振って 「トランジスタを2つ組み合わせた回路。複雑な信号処理が可能」 って一行いれるだけで、凄く読みやすくなるし、本人も書きやすくなる。 また、一旦、ストーリーを書いて、後で註番の項目ごとにチェックするから 誤記も減る。 これやらないと、読みにくくなるか、地の文がダラダラしてしまう。
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