- サブカル板の名無しを考えるスレ
706 :庄野潤三も優秀なサブカルだろ?[]:2015/03/18(水) 20:29:15.28 ID:yPJP8zUZ - 野田さんは、庄野潤三の70代半ばからの作品に考察を加えられ、「老年小説」という絶妙なネーミング
を与えられました。 私はこれら一連の作品を読んだ時、「何だ、こりゃ」と思いました。老人夫婦と子供と孫、友人、旅行、 音楽、それに庭の花、植木、鳥、動物などの観察記や、うまいものばかり食べている日記です。これが 文学か小説か?功成り名とげた有名人の身辺雑記ではないか。芥川賞などを取って悠悠自適のご隠居が 書いた、たかが日記ではないかとまあこう思いました。 それが、別のところで本人の弁を読み、自分の思い違いに気がつきました。 「40代に、子供たちが巣立っていった後に訪れる夫婦の晩年の日常生活を一つのジャンルとして 描くことを決めていたから、結婚50年を迎えた70代からはそれに専念している」 2.なぜ短い文章にこだわる 「私は短い文章が好きで、短ければ短いほど気に入る」そうで、削れるだけ削る そうです。言葉を限界まで削るのは俳句に通ずる、名詞で止めて一呼吸するところは枕草子に似ている、 私小説風で短い文章で無駄がないのは志賀直哉を思い出させる、とこれが私の印象です。
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