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名無しさん@入浴中
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243 :名無しさん@入浴中[sage]:2014/09/13(土) 05:19:47.32 ID:pW7BF31a0
とを。問うて云く十住毘婆沙論の何処に二乗作仏を許さざるの文出でたるや、答えて云く十住毘婆沙論の第五に云く「若し声聞地及び辟支仏地に堕する是を菩薩の死と名く則ち一切の利を失す若し地獄に堕すとも是の如き畏れを生ぜじ若
し二乗地に堕すれば則ち大怖畏と為す地獄の中に堕すとも畢竟して仏に至ることを得・若し二乗地に堕すれば畢竟して仏道を遮す」已上此の文二乗作仏を許さず宛も浄名等の「於仏法中以如敗種」の文の如し。
問うて云く大論は般若経に依つて二乗作仏を許さず法華経に依つて二乗作仏を許すの文如何、答えて云く大論の一百に云く「問うて云く更に何の法か甚深にして般若に勝れたる者あれば而も般若を以て阿難に属累し余経を以て菩薩に
属累するや、答えて云く般若波羅蜜は秘密の法に非ず而るに法華等の諸経は阿羅漢の受決作仏を説く所以に大菩薩能く受けて持用す譬えば大薬師の能く毒を以て薬と為すが如し」と、亦九十三に云く「阿羅漢の成仏は論義者の知る
所に非ず唯仏のみ能く了し給う」已上此等の文を以て之を思うに論師の権実は宛も仏の権実の如し而るを権経に依る人師猥りに法華等を以て観経等の権説に同じ法華・涅槃等の義を仮りて浄土三部経の徳と作
六月の花嫁を語ろう  Part5
631 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 05:20:51.10 ID:pW7BF31a0
の仏恩を報ぜんが為に之を焼失せしむ、法然の墓所に於ては感神院の犬神人に仰せ付けて破却せしむ其の門弟・隆観・聖光・成覚・薩生等は遠国に配流せらる、其の後未だ御勘気を許されず豈未だ勘状を進らせずと云わんや。
客則ち和ぎて曰く、経を下し僧を謗ずること一人には論じ難し、然れども大乗経六百三十七部二千八百八十三巻並びに一切の諸仏菩薩及び諸の世天等を以て捨閉閣抛の四字に載す其の詞勿論なり、其の文顕然なり、此の
瑕瑾を守つて其の誹謗を成せども迷うて言うか覚りて語るか、賢愚弁ぜず是非定め難し、但し災難の起りは選択に因るの由、其の詞を盛に弥よ其の旨を談ず、所詮天下泰平国土安穏は君臣の楽う所土民の思う所なり、夫れ国
は法に依つて昌え法は人に因つて貴し国亡び人滅せば仏を誰か崇む可き法を誰か信ず可きや、先ず国家を祈りて須く仏法を立つべし若し災を消し難を止むるの術有らば聞かんと欲す。
主人の曰く、余は是れ頑愚にして敢て賢を存せず唯経文に就いて聊か所存を述べん、抑も治術の旨内外の間其の文幾多ぞや具に挙ぐ可きこと難し、但し仏道に入つて数ば愚案を廻すに謗法の人を禁めて正道の侶を重んぜば国中安穏にして天下泰平ならん。
即ち
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234 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 05:54:23.06 ID:pW7BF31a0
るならば其の所に栖み給うべし。法華経の第五に云く諸天昼夜に常に法の為の故に而も之を衛護す、経文の如くんば南無妙法蓮華経と申す人をば大梵天・帝釈・日月・四天等・昼夜に守護すべしと見えたり、又第六の巻
に云く「或は己身を説き或は他身を説き或は己身を示し或は他身を示し或は己事を示し或は他事を示す」文観音尚三十三身を現じ妙音又三十四身を現じ給ふ教主釈尊何ぞ八幡大菩薩と現じ給はざらんや・天台云く「即是れ形を十界に垂れて種種の像を作す」等云云。
天竺国をば月氏国と申すは仏の出現し給うべき名なり、扶桑国をば日本国と申すあに聖人出で給わざらむ、月は西より東に向へり月氏の仏法の東へ流るべき相なり、日は東より出づ日本の仏法の月氏へかへるべき瑞相な
り、月は光あきらかならず在世は但八年なり、日は光明・月に勝れり五五百歳の長き闇を照すべき瑞相なり、仏は法華経謗法の者を治し給はず在世には無きゆへに、末法には一乗の強敵充満すべし不軽菩薩の利益此れなり、各各我が弟子等はげませ給へはげませ給へ。
弘安三年太歳庚辰十二月 日 日蓮花押二乗作仏事爾前得道の旨たる文、経に云く見諸菩薩等云云、又云く始見我身等、此等の文の如きは菩薩初地
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235 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 06:30:18.59 ID:pW7BF31a0
初住に叶う事有ると見えたるなり、故に見諸菩薩の文の下には而我等不預斯事と・又始見の文の下には除先修習等云云、此れは爾前に二乗作仏無しと見たる文なり。問う顕露定教には二乗作仏を許すや顕露不定教には之を許すか秘密には之を許すか爾前の円
には二乗作仏を許すや別教には之を許すか、答う所詮は重重の問答有りと雖も皆之を許さざるなり、所詮は二乗界の作仏を許さずんば菩薩界の作仏も許さざるか衆生無辺誓願度の願の闕くるが故なり、釈は菩薩の得道と見たる経文を
消する許りなり、所詮華・方・般若の円の菩薩も初住に登らず又凡夫二乗は勿論なり化一切衆生皆令入仏道の文の下にて此の事は意得可きなり。問う円の菩薩に向つては二乗作仏を説くか、答う説かざるなり未曾向人説如此事の釈に明かなり。
問う華厳経の三無差別の文は十界互具の正証なりや、答う次下の経に云く如来智慧の大薬王樹は唯二所を除きて生長することを得ず所謂声聞と縁覚となり等云云二乗作仏を許さずと云う事分明なり、若し爾らば本文は十界互具と見え
たれども実には二乗作仏無ければ十界互具を許さざるか、其の上爾前の経は法華経を以て定む可し既に除先修習等云云と云う華厳は二乗作仏無しと云う
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236 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 06:31:33.12 ID:pW7BF31a0
事分明なり方等般若も又以て此くの如し。惣じて爾前の円に意得可き様・二有り、一には阿難結集の已前に仏は一音に必ず別円二教の義を含ませ一一の音に必ず四教三教を含ませ給え
るなり、故に純円の円は爾前経には無きなり故に円と云えども今の法華に対すれば別に摂すと云うなり、籤の十に又一一の位に皆普賢行布の二門有り故に知んぬ兼ねて円門を用いて別に摂すと
釈するなり此の意にて爾前に得道無しと云うなり、二には阿難結集の時・多羅葉に注す一段は純別・一段は純円に書けるなり方等・般若も此くの如し、此の時は爾前の純円に書ける処は粗法華に似たり、住中多明円融之相等と釈するは此の意なり。
天台智者大師は此の道理を得給いし故に他師の華厳など惣じて爾前の経を心得しには・たがい給えるなり、此の二の法門をば如何として天台大師は心得給いしぞとさぐれば法華経の信解品等を以て一一の
文字別円の菩薩及び四教三教なりけりとは心得給いしなり、又此の智恵を得るの後にて彼等の経に向つて見る時は一向に別・一向に円等と見えたる処あり、阿難結集の後のしはざなりけりと見給えるなり、天台
一宗の学者の中に此の道理を得ざるは爾前の円と法華の円と始終同の義を
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237 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 07:08:34.04 ID:pW7BF31a0
思う故に一処のみの円教の経を見て一巻二巻等に純円の義を存ずる故に彼の経等に於て往生成仏の義理を許す人人是れ多きなり、華厳・方等・般若・観経等の本文に於て阿難・円教の巻を書くの日に即身成仏云云即得往生等と
あるを見て一生乃至順次生に往生成仏を遂げんと思いたり、阿難結集已前の仏口より出す所の説教にて意を案ずれば即身成仏・即得往生の裏に歴劫修行・永不往生の
心含めり、句の三に云く摂論を引いて云く了義経・依文判義等と云う意なり、爾前の経を文の如く判ぜば仏意に乖く可しと云う
事は是なり、記の三に云く法華已前は不了義なる故と云えり此の心を釈せるなり、籤の十に云く「唯此の法華のみ前教の意を説き今経の意を顕す」と釈の意は是なり。
抑他師と天台との意の殊なる様は如何と云うに他師は一一の経経に向つて彼の経経の意を得たりと謂へり、天台大師は法華経に仏四十余年の経経を説き給へる意をもつて諸経を釈する故に阿難尊者の書きし所の諸経の本文にたが
ひたる様なれども仏意に相叶いたるなり、且らく観経の疏の如き経説には見えざれども一字に於て四教を釈す、本文は一処は別教・一処は円教・一処は通教に似たり、釈の四教に亘るは法華の意を
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238 :名無しさん@入浴中[sage]:2014/09/13(土) 07:09:17.38 ID:pW7BF31a0
以て仏意を知
りたもう故なり、阿難尊者の結集する経にては一処は純別・一処は純円に書き別円を一字に含する義をば法華にて書きけり、法華にして爾前の経の意を知らしむるなり、若し爾らば一代聖教は反覆すと雖も法華経無く
んば一字も諸経の意を知るべからざるなり、又法華経を読誦する行者も此の意を知らずんば法華経を読むにては有る可からず、爾前の経は深経なればと云つて浅経の意をば顕さず浅経なればと云つて又深義を含まざる
にも非ず、法華経の意は一一の文字は皆爾前の意を顕し法華経の意をも顕す故に一字を読めば一切経を読むなり一字を読まざるは一切経を読まざるなり、若し爾らば法華経無き国には諸経有りと雖も得道は難かる可
し、滅後に一切経を読む可き様は華厳経にも必ず法華経を列ねて彼の経の意を顕し観経にも必ず法華経を列ねて其の意を顕すべし諸経も又以て此くの如し、而るに月支の末の論師及び震旦の人師此の意を弁えず一
経を講して各我得たりと謂い又超過諸経の謂いを成せるは曾て一経の意を得ざるのみに非ず謗法の罪に堕するか。
問う天竺の論師・震旦の人師の中に天台の如く阿難結集已前の仏口の諸経を此くの如く意得たる論師・人師之有る 
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239 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 07:10:43.91 ID:pW7BF31a0
か、答う無著菩薩の摂論には四意趣を以て諸経を釈し、竜樹菩薩の大論には四悉檀を以て一代を得たり、此れ等は粗此の意を釈すとは見えたれども天台の如く分明には見えず、天親菩薩の法華論も又以て此くの如し、震旦国
に於ては天台以前の五百年の間には一向に此の義無し、玄の三に云く「天竺の大論尚其の類に非ず」云云、籤の三に云く「一家の章疏は理に附し教に憑り凡そ立つる所の義・他人の其の所弘に随い偏に己が典を讃するに同じからず、若し
法華を弘むるに偏に讃せば尚失なり況や復余をや」文、何となれば既に開権顕実と云う何ぞ一向に権を毀る可きや、華厳経の心仏及衆生・是三無差別の文は華厳の人師・此の文に於て一心覚不覚の三義を立つるは、源と起
信論の名目を借りて此の文を釈するなり、南岳大師は妙法の二字を釈するに此の文を借りて三法妙の義を存せり、天台智者大師は之を依用す此に於て天台宗の人は華厳・法華同等の義を存するか、又澄観・心仏及衆生の文
に於て一心覚不覚の義を存するのみに非ず性悪の義を存して云く、澄観の釈に「彼の宗には此れを謂つて実と為す此の宗の立義・理通ぜざる無し」等云云、此等の法門許す可きや否や、答えて云く弘の一に云く「若
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244 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 07:35:57.24 ID:pW7BF31a0
し決定性の二乗・無性の闡提・常没の往生を許す権実雑乱の失脱れ難し、例せば外典の儒者・内典を賊みて外典を荘るが如し謗法の失免れ難きか仏自ら権実を分ち給う其の詮を探るに決定性の二乗・無性有情
の成・不成是なり、而るに此の義を弁えざる訳者・爾前の経経を訳する時・二乗の作仏・無性の成仏を許す此の義を知る訳者は爾前の経を訳する時・二乗の作仏無性の成仏を許さず、之に依つて仏意を覚らざる人師も
亦爾前の経に於て決定性・無性の成仏を明すと見て法華と爾前と同じき思いを作し或は爾前の経に於て決定無性を嫌う文を見・此の義を以て了義経と為し法華・涅槃を以て不了義経と為す共に仏意を覚らず権実二
経に迷えり、此等の誤りを出さば但源空一人に限るのみに非ず天竺の論師並に訳者より唐土の人師に至るまで其の義有り、所謂地論師・摂論師の一代の別時意趣・善導・懐感の法華経の一称南無仏の別時意趣・
此等は皆権実を弁えざるが故に出来する所の誤りなり、論を造る菩薩・経を訳する三蔵・三昧発得の人師猶以て是くの如し况や末代の凡師に於てをや。
問うて云く汝末学の身として何ぞ論師並に訳者人師を破するや、答えて云く敢て此の難を致すこと勿れ摂論師並
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245 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 07:37:17.08 ID:pW7BF31a0
に善導等の釈は権実二教を弁えずして猥りに法華経を以て別時意趣と立つ故に天台妙楽の釈と水火を作す
間・且らく人師の相違を閣いて経論に付て是非を〓うる時権実の二教は仏説より出でたり天親・竜樹重ねて之を定む、此の義に順ずる人師をば且らく之を仰ぎ此の義に順ぜざる人師をば且らく之を用いず敢て自義を以て是
非を定むるに非ず但相違を出す計りなり。
大文の第四に謗法の者を対治すべき証文を出さば、此れに二有り、一には仏法を以て国王大臣並に四衆に付属することを明し、二には正しく謗法の人・王地に処るをば対治す可き証文を明す、第一に仏法を以て国王大
臣並に四衆に付属することを明さば、仁王経に云く「仏・波斯匿王に告わく、乃至・是の故に諸の国王に付属して比丘・比丘尼・清信男・清信女に付属せず何を以ての故に王の威力無きが故に、乃至・此
の経の三宝をば諸の国王・四部の弟子に付属す」已上大集経二十八に云く「若し国王有つて我が法の滅せんことを見て捨てて擁護せずんば無量世に於て施戒慧を修すとも悉く皆滅失し其の国に三種の不
祥の事を出さん、乃至・命終して大地獄に生ぜん」已上仁王経の文の如くならば仏法を以て先ず国王に付属し次に
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246 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 07:38:25.39 ID:pW7BF31a0
四衆に及ぼす王位に居る君・国を治むる臣は仏法を以て先と為し国を治む可きなり、大集経の文の
如くならば王臣等・仏道の為に無量劫の間・頭目等の施を施し八万の戒行を持ち無量の仏法を学ぶと雖も国に流布する所の法の邪正を直さざれば国中に大風・旱〓・大雨の三災起りて万民を逃脱せしめ王臣定めて三
悪に堕せん、又雙林最後の涅槃経の第三に云く「今正法を以て諸王・大臣・宰相・比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷に付属す、乃至・法を護らざる者をば禿居士と名く」又云く「善男子・正法を護持せん者は五戒を受け
ず威儀を修せずして応に刀剣・弓箭・鉾槊を持つべし」又云く「五戒を受けざれども正法を護るを為て乃ち大乗と名く正法を護る者は応に刀剣・器杖を執持すべし」云云四十余年の内にも梵網等の戒の如くならば国
王大臣の諸人等も一切刀杖・弓箭・矛斧闘戦の具を畜うることを得ず、若し此を畜うる者は定めて現身に国王の位・比丘・比丘尼の位を失い後生は三悪道の中に堕つ可しと定め了んぬ。
而るに今の世は道俗を択ばず弓箭・刀杖を帯せり梵網経の文の如くならば必ず三悪道に堕せんこと疑無き者なり、涅槃経の文無くんば如何にしてか之を救わん亦涅槃経の先後の文の
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247 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 10:41:54.07 ID:pW7BF31a0
くならば弓箭・刀杖を帯して悪法の比丘を治し正法の比丘を守護せん者は先世の四重五逆を滅して必ず無上道を証せんと定め給う。亦金光明経の第六に云く「若し人有つて其
の国土に於て此の経有りと雖も未だ嘗て流布せず捨離の心を生じ聴聞せんことを楽わず亦供養し尊重し讃歎せず四部の衆の持経の人を見て亦復尊重し乃至供養す
ること能わず、遂に我等及び余の眷属・無量の諸天をして此の甚深の妙法を聞くことを得ざらしめん甘露の味に背き正法の流れを
失い威光及以び勢力有ること無く悪趣を増長し人天を損減し生死の河に墜ちて涅槃の路に乖かん世尊・我等四王並に諸の眷属及び薬叉等斯くの如き事を見て其の国土を捨てて擁護の心
無からん但我等のみ是の王を捨棄するに非ず亦無量の国土を守護する諸大善神有らんも皆悉く捨去せん既に捨離し已りなば其の国当に種種の災禍有つて国位を喪失すべし一切の人衆皆善
心無けん唯繋縛殺害瞋諍のみ有つて互に相讒諂し枉げて辜無きに及ばん、疫病流行し彗星数数出で両日並び現じ薄蝕恒無く黒白の二虹不祥の相を表わし星流れ地
動き井の内に声を発し暴雨悪風時節に依らず常に飢饉に遭いて苗実も成らず多く他方の怨賊有つて国内を侵掠
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248 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 10:42:27.12 ID:pW7BF31a0
し人民諸の苦悩を受け土地所楽の処有る事無けん」已上。
此の経文を見るに世間の安穏を祈るとも而も国に三災起らば悪法流布する故なりと知る可し而るに当世は随分国土の安穏を祈ると雖も去る正嘉元年には大地・大に動じ同二年に大雨大風苗
実を失えり定めて国を喪うの悪法此の国に有るかと勘うるなり、選択集の或る段に云く「第一に読誦雑行とは上の観経等の往生浄土の経を除いて已外・大小顕密の諸経に於て受
持読誦する悉く読誦雑行と名く」と書き了つて次に書いて云く「次に二行の得失を判ぜば法華真言等の雑行は失・浄土の三部経は得なり」次下に善導和尚の往生礼讃の十即十生・百即百生・千中無一
の文を書き載せて云く「私に云く此の文を見るに弥よ雑を捨てて専を修すべし豈百即百生の専修正行を捨てて堅く千中無一の雑修雑行を執せんや行者能く之を思量せよ」已上、此等の
文を見るに世間の道俗豈諸経を信ず可けんや、次下に亦書して法華経等の雑行と念仏の正行と勝劣難易を定めて云く「一には勝劣の義・二には難易の義なり初
に勝劣の義とは念仏は是れ勝・余行は是れ劣なり次に難易の義とは念仏は修し易く諸行は修し難し」と、亦次下に法華真言等の失を定めて
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249 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 10:43:17.55 ID:pW7BF31a0
云く「故に知んぬ諸行は機に非ず時を失う念仏往生のみ機に当り時を得たり」亦次下に法華・真言等の雑行の門を閉じて云く「随他の前には暫らく定散の門を開くと雖も随自の後には還つて定散の門を閉ず
一度開て以後永く閉じざるは唯・是れ念仏の一門なり」已上最後の述懐に云く「夫れ速に生死を離れんと欲せば二種の勝法の中に且らく聖道門を閣いて撰んで浄土門に入れ浄土門に入らんと欲せ
ば正雑二行の中に且らく諸の雑行を抛つて撰んで応に正行に帰すべし」已上門弟此の書を伝えて日本六十余州に充満するが故に門人・世間無智の者に語つて云く「上人は智慧第一の身と為て此の書を
造り真実の義と定め法華真言の門を閉じて後に開くの文無く抛つて後に還て取るの文無し」等と立つる間世間の道俗一同に頭を傾け其の義を訪う者には仮字を以て選択の意を宣べ或は法然上人の物語を
書す間・法華真言に於て難を付けて或は去年の暦・祖父の履に譬え或は法華経を読むは管絃より劣ると是くの如き悪書・国中に充満するが故に法華真言等国に在りと雖も聴聞せんことを楽わず偶
行ずる人有りと雖も尊重を生ぜず一向念仏者・法華経の結縁を作すをば往生の障と成ると云う故に捨離の意を生ず、
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240 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 11:33:10.11 ID:pW7BF31a0
し今家の諸の円文の意無くんば彼の経の偈の旨理実に消し難し」同じく五に云く「今文を解せずんば如何ぞ心造一切三無差別を消解せん」文、記の七に云く忽ち都て未
だ性悪の名を聞かずと云えり、此等の文の如くんば天台の意を得ずんば彼の経の偈の意・知り難きか、又震旦の人師の中には天台の外には性悪の名目あらざりけるか、又法華経に非ずんば一念
三千の法門・談ずべからざるか、天台已後の華厳の末師並びに真言宗の人・性悪を以て自宗の依経の詮と為すは天竺より伝わりたりけるか祖師より伝わるか、又天台の名目を偸んで自宗の内証と為すと云へるか、能く能く之を験す可し。
問う性悪の名目は天台一家に限る可し諸宗には之無し、若し性悪を立てずんば九界の因果を如何が仏界の上に現ぜん、答う義例に云く性悪若断等云云、問う円頓止観の証拠
と一念三千の証拠に華厳経の心仏及衆生是三無差別の文を引くは彼の経に円頓止観及び一念三千を説くというか、答えて云く天台宗の人の中には爾前の円と法華の円と同の義を存す、問う六十巻の中に前三教の文を引いて円の義を釈せるは文を借ると心得、爾前の円の
文を引いて法華の円の義を釈するをば借らずと存ぜんや、若し爾らば三種
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250 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 11:33:58.82 ID:pW7BF31a0
此の故に諸天・妙法を聞くことを得ず法味を甞めざれば威光勢力有ること無し四天王並に眷属・此の国を捨て日本国守護の善神捨離し已るが故に、正嘉元年に大地大に震い同二年に春の大雨苗を失い
夏の大旱〓に草木を枯し秋の大風に菓実を失い飢渇忽に起りて万民を逃脱せしむること金光明経の文の如し豈選択集の失に非ずや、仏語虚しからざる故に悪法の流布有り既に国に三災起れり而も此の悪義を対
治せずんば仏の所説の三悪を脱がる可けんや、而るに近年より予「我身命を愛せず但無上道を惜む」の文を瞻る間・雪山常啼の心を起し命を大乗の流布に替え強言を吐いて云く選択集を信じて後世を願わん人は
無間地獄に堕つ可しと、爾時に法然上人の門弟選択集に於て上に出す所の悪義を隠し或は諸行往生を立て或は選択集に於て法華真言を破らざる由を称し、或は在俗に於て選択集の邪義を知らしめざる為に妄
語を構えて云く日蓮は念仏を称うる人は三悪道に堕せんと云うと。
問うて云く法然上人の門弟・諸行往生を立つるに失有りや否や、答えて云く法然上人の門弟と称し諸行往生を立つるは逆路伽耶陀の者なり当世も亦諸行往生の義を立つ而も内心には一向に念仏往生の義を存し外には諸行
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251 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 11:34:46.59 ID:pW7BF31a0
不謗の由を聞かしむるなり、抑此の義を立つる者は選択集の法華真言等に於て失を付け捨閉閣抛・群賊邪見悪見邪雑人・千中無一等の語を見ざるや否や。
第二に正しく謗法人の王地に処るを対治す可き証文を出さば、涅槃経第三に云く「懈怠にして戒を破し正法を毀る者をば王者・大臣・四部の衆応に苦治すべし善男子是の
諸の国王及び四部の衆は当に罪有るべきや不や・不なり・世尊・善男子是の諸の国王及び四部の衆は尚罪有ること無し」と、又第十二に云く「我往昔を念うに閻浮提に於て大国の
王と作り名を仙予と曰いき大乗経典を愛念し敬重し其の心純善にして麁悪嫉妬慳〓有ること無かりき、乃至善男子我爾の時に於て心に大乗を重んず婆羅門の方等を誹謗するを聞き・聞き已つて
即時に其の命根を断ちき善男子是の因縁を以て是より已来地獄に堕せず」已上。問うて云く梵網経の文を見るに比丘等の四衆を誹謗するは波羅夷罪なり而るに源空が謗法の失を顕わすは豈阿鼻の業に非
ずや、答えて曰く涅槃経の文に云く「迦葉菩薩・世尊に言さく如来何が故ぞ彼当に阿鼻地獄に堕すべしと記するや、善男子・善星比丘は多く眷属有り皆善星は是れ阿羅漢なり是れ
道果を得つと謂えり我・
懐かしの六花嬢を語ろう Part2
241 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 12:16:11.17 ID:pW7BF31a0
の止観の証文に爾前の諸経を引く中に円頓止観の証拠に華厳の菩薩於生死等の文を引けるをば、妙楽釈して云く「還つて教味を借て以て妙円を顕す」とは此の文は諸経の円の文を
借ると釈するに非ずや、若し爾らば心仏及衆生の文を一念三千の証拠に引く事は之を借れるにて有るべし、答う当世の天台宗は華厳宗の見を出でざる事を云うか、華厳宗の意は法
華と華厳とに於て同勝の二義を存ず、同は法華・華厳の所詮の法門之同じとす、勝には二義あり、古の華厳宗は教主と対菩薩衆等の勝の義を談ず、近代の華厳宗は華厳と法華とに於
て同勝の二義有りと云云、其の勝に於て又二義あり、迹門は華厳と同勝の二義あり華厳の円と法華迹門の相待妙の円とは同なり彼の円も判〓・此の円も判〓の故なり、籤の二に云く「
故に須らく二妙を以て三法を妙ならしむべし故に諸味の中に円融有りと雖も全く二妙無し」私志記に云く「昔の八の中の円は今の相待の円と同じ」と云へり是は同なり記の四に云く「法界を以て
之を論ずれば華厳に非ざる無し仏慧を以て之を論ずれば法華に非ざる無し」云云、又云く「応に知るべし華厳の尽未来際は即ち此の経の常在霊山なり」云云、此等の釈は爾前の円と法華の相
懐かしの六花嬢を語ろう Part2
242 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 12:17:11.78 ID:pW7BF31a0
待妙とを同ずる釈なり、迹門の絶待開会は永く爾前の円と異なり、籤の十に云く「此の法華経は開権顕実開迹顕本の此の両意は永く余経に異なり」と云えり、記の四に云く「若
し仏慧を以て法華と為さば即」等と云云、此の釈は仏慧を明すは爾前・法華に亘り開会は唯法華に限ると見えたり是は勝なり、爾前の無得道なる事は分明なり其の故は二妙を以て
一法に妙ならしむるなり、既に爾前の円には絶待の一妙を闕く衆生も妙の仏と成る可からざる故に籤の三に云く妙変為〓の釈是なり、華厳の円変じて別と成ると云う意なり。
本門は相待絶待の二妙倶に爾前に分無し又迹門にも之無し、爾前迹門は異なれども二乗は見思を断じ菩薩は無明を断ずと申すことは一往之を許して再往は之を許さず、本門寿量
品の意は爾前迹門に於て一向に三乗倶に三惑
を断ぜずと意得可きなり、此の道理を弁えざるの間・天台の学者は爾前法華の一往同の釈を見て永異の釈を忘れ結句名は天台宗にて其の義分は華厳宗に堕ちたり、華厳宗に堕ちるが故に
方等般若の円に堕ちぬ、結句は善導等の釈の見を出でず、結句・後には謗法の法然に同じて師子身中の虫の自ら師子を食うが如し文、仁王経の下に「大王我が滅度
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252 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 12:18:52.98 ID:pW7BF31a0
彼が悪邪の心を壊らんと欲するが故に彼の善星は放逸を以ての故に地獄に堕せりと記す」已上此の文に放逸とは謗法の名なり源空も亦彼の善星の如く謗法を以ての故に無間に堕すべし所化の衆此の邪義を知ら
ざるが故に源空を以て一切智人と号し或は勢至菩薩或は善導の化身なりと云う彼が悪邪の心を壊らんが為の故に謗法の根源を顕わす梵網経の説は謗法の者の外の四衆なり仏誡めて云く「謗法の人を見て其の
失を顕わさざれば仏弟子に非ず」と、故に涅槃経に云く「我涅槃の後其の方面に随い持戒の比丘有つて威儀具足し正法を護持せば法を壊ぶる者を見て即ち能く駈遣し呵責し徴治せよ当に知るべし是人は福を
得んこと無量にして称計す可からず」亦云く「若し善比丘あつて法を壊る者を見て呵責し駈遣し挙処せずんば当に知るべし是の人は仏法の中の怨なり若し能く駈遣し呵責し挙処せば
是我弟子真の声聞なり」已上。予仏弟子の一分に入らんが為に此の書を造り謗法の失を顕わし世間に流布す願わくば十方の仏陀此の書に於て力を副え大悪法の流布を止め一切衆生の謗法を救わしめたまえ。
大文の第五に善知識並に真実の法に値い難きことを明さば之に付いて三有り、一には受け難き人身値い難
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253 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 12:54:29.78 ID:pW7BF31a0
き仏法なることを明し、二には受け難き人身を受け値い難き仏法に値うと雖も悪知識に値うが故に三悪道に堕するを明し、三には正く末代凡夫の為の善知識を明す。
第一に受け難き人身値い難き仏法なることを明さば、涅槃経三十三に云く「爾の時に世尊・地の少土を取つて之を爪上に置き迦葉に告げて言く、是の土多きや十方世界の地土多きや、迦葉菩薩・仏に白して言く、世尊・爪
上の土は十方所有の土に比べず善男子・人有り身を捨てて還つて人身を得・三悪の身を捨てて人身を受くることを得・諸根完く具して中国に生れ正信を具足して能く道を修習し道を修習し已つて能く正道を修し正
道を修し已つて能く解脱を得・解脱を得已つて能く涅槃に入るは爪上の土の如く、人身を捨て已つて三悪の身を得・三悪の身を捨てて三悪の身を得・諸根具せずして辺地に生じ邪倒の見を信じ邪道を修
習し解脱常楽の涅槃を得ざるは十方界の所有の地土の如し」已上経文此の文は多く法門を集めて一具と為せり人身を捨てて還つて人身を受くるは爪上の土の如し人身を捨てて三悪道に堕るは十方の土の如し三悪の
身を捨てて人身を受くるは爪上の土の如く三悪の身を捨てて三悪の身を得るは十方の土の如し人身
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254 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 12:56:02.56 ID:pW7BF31a0
を受くるは十方の土の如く人身を受けて六根欠けざるは爪上の土の如し人身を受けて六根を欠けざれども辺地に生ずるは十方の土の如く中国に生ずるは
爪上の土の如し中国に生ずるは十方の土の如く仏法に値うは爪上の土の如し、又云く「一闡提と作らず善根を断ぜず是の如き等の涅槃の経典を信ずるは爪上の土の如し乃至・一
闡提と作りて諸の善根を断じ是の経を信ぜざる者は十方界所有の地土の如し」已上経文此の文の如くんば法華涅槃を信ぜずして一闡提と作るは十方の土の如く法華涅槃を信ずるは爪
上の土の如し・此の経文を見て弥感涙押え難し今日本国の諸人を見聞するに多分は権教を行ず設い身口は実教を行ずと雖も心には亦権教を存ず。
故に天台大師摩訶止観の五に云く「其の癡鈍なる者は毒気深く入つて本心を失う故に既に其れ信ぜざれば則ち手に入らず、乃至・大罪聚の人なり、乃至・設い世を厭う者も下劣の乗を翫び
枝葉に攀付し狗・作務に狎れ〓猴を敬うて帝釈と為し瓦礫を崇んで是れ明珠なりとす此黒闇の人豈道を論ず可けんや」已上、源空並に所化の衆深く三毒の酒に酔うて大通結縁の本心を失う
法華涅槃に於て不信の思を作し一闡提と作り観経等の下劣の乗に依て
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255 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 14:13:14.45 ID:pW7BF31a0
方便称名の瓦礫を翫び法然房の〓猴を敬うて智慧第一の帝釈と思い法華涅槃の如意珠を捨てて如来の聖教を褊するは権実二教を弁えざるが故なり。
故に弘決の第一に云く「此の円頓を聞いて崇重せざる者は良に近代大乗を習う者の雑濫に由るが故なり」大乗に於て権実二教を弁えざるを雑濫と云うなり、故に末代に於て法華経を信ずる者は爪上の
土の如く法華経を信ぜずして権教に堕落する者は十方の微塵の如し、故に妙楽歎いて云く「像末は情澆く信心寡薄にして円頓の教法蔵に溢れ函に満れども暫くも思惟せず便ち瞑目に至る
徒に生じ徒に死す一に何ぞ痛しきや」已上此の釈は偏に妙楽大師・権者たるの間遠く日本国の当代を鑒みて記し置く所の未来記なり。
問うて云く法然上人の門弟の内にも一切経蔵を安置し法華経を行ずる者有り何ぞ皆謗法の者と称せんや、答えて云く一切経を開き見て法華経を読み難行道の由を称し選択集の悪義を扶
けんが為なり経論を開くに付て弥謗法を増すこと例せば善星の十二部経・提婆達多が六万蔵の如し智者の由を称するは自身を重くし悪法を扶けんが為なり。第二に受け難き人身を受け値い難
き仏法に値うと雖も悪知識に値うが故に三悪道に堕することを
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256 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 14:14:17.80 ID:pW7BF31a0
明さば仏蔵経に云く「大荘厳仏の滅後に五比丘あり一人は正道を知つて多億の人を度し四人は
邪見に住す此四人命終の後阿鼻地獄に堕つ仰ぎ伏し伏に臥し左脇に臥し右脇に臥すこと各九百万億歳なり、乃至・若し在家出家の此の人に親近せしもの並に諸の
檀越凡そ六百四万億の人あり此の四師と倶に生じ倶に死して大地獄に在つて諸の焼煮を受く大劫若し尽くれば是の四悪人及び六百四万億の人・此の阿鼻
地獄より他方の大地獄の中に転生す」已上涅槃経三十三に云く「爾時に城中に一の尼乾有り名を苦得と曰う、乃至・善星・苦得に問う答えて曰く我
食吐鬼の身を得・善星諦に聴け、乃至・爾の時に善星即ち我所に還つて是の如き言を作す世尊・苦得尼乾は命終の後に三十三天に生ぜんと、乃至・爾時に如来即ち迦葉
と善星の所に往き給う善星比丘遥に我来るを見・見已つて即ち悪邪の心を生ず悪心を以ての故に生身に陥ち入つて阿鼻地獄に堕す」已上善星比丘は仏の菩薩たりし時の子なり仏に
随い奉り出家して十二部経を受け欲界の煩悩を壊り四禅定を獲得せり然りと雖も悪知識たる苦得外道に値い仏法の正義を信ぜざる
身に阿鼻地獄に堕す苦岸等の四比丘に親近せし六百四万億の人は四
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257 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 14:53:35.65 ID:pW7BF31a0
師と倶に十方の大阿鼻地獄を経るなり、今の世の道俗は選択集を貴ぶが故に源空の影像を拝して一切経難行の邪義を読む例せば尼乾の所化の弟子が尼乾の遺骨を礼して
三悪道に堕せしが如く願わくば今の世の道俗選択集の邪正を知つて後に供養恭敬を致せ爾らずんば定めて後悔有らん。
故に涅槃経に云く「菩薩摩訶薩悪象等に於て心に怖畏すること無く悪知識に於ては怖畏の心を生ぜよ何を以ての故に是の悪象等は唯能く身を壊りて心を壊る能わず悪知識は二倶に壊る故に、是の
悪象等は唯一身を壊り悪知識は無量の善身無量の善心を壊る是の悪象等は唯能く不浄の臭き身を破壊す悪知識は能く浄身及以び浄心を壊る是の悪象等は能く肉身を壊り悪知識は法身を壊る悪象の為に殺されては三趣に至らず悪友の為に殺されては
必ず三趣に至る是の悪象等は但身の怨と為り悪知識は善法の怨と為らん是の故に菩薩常に当に諸の悪知識を遠離すべし」已上。
請い願わくば今の世の道俗設い此の書を邪義と思うと雖も且らく此の念を抛つて十住毘婆沙論を開き其の難行の内に法華経の入不入を〓がえ選択集の準之思之の四字を案じて後に是非を致せ謬つ
て悪知識を信じ邪法を習い此の生を空うすること莫れ。
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258 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 14:54:41.64 ID:pW7BF31a0
第三に正しく末代の凡夫の為の善知識を明さば、問うて云く善財童子は五十余の善知識に値いき其の中に普賢・文殊・観音・弥勒等有り常啼・班足・妙荘厳・阿闍世等は曇無竭・普明・耆婆・二子夫
人に値い奉りて生死を離れたり此等は皆大聖なり仏・世を去つて後是の如きの師を得ること難しとなす滅後に於て亦竜樹・天親も去りぬ南岳・天台にも値わず如何が生死を離る可きや、答えて云く末代に於て真実
の善知識有り所謂法華涅槃是なり、問うて云く人を以て善知識と為すは常の習いなり法を以て知識と為すに証有りや、答えて云く人を以て知識と為すは常の習いなり然りと雖も末代に於て真の知識無ければ法を以
て知識と為すに多くの証有り、摩訶止観に云く「或は知識に従い或は経巻に従い上に説く所の一実の菩提を聞く」已上此の文の意は経巻を以て善知識と為す、法華経に云く「若し法華経を閻浮
提に行じ受持すること有らん者は応に此の念を作すべし皆是れ普賢威神の力なり」已上此の文の意は末代の凡夫法華経を信ずるは普賢の善知識の力なり、又云く「若し是の法華経を受持し読誦し正憶念し修
習し書写すること有らん者は当に知るべし是の人は即ち釈迦牟尼仏を見るなり仏口より此
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259 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 15:15:23.23 ID:pW7BF31a0
の経典を聞くが如し当に知るべし是の人は釈迦牟尼仏を供養するなり」已上此の文を見るに法華経は即ち釈迦牟尼仏なり法
華経を信ぜざる人の前には釈迦牟尼仏入滅を取り此の経を信ずる者の前には滅後為りと雖も仏の在世なり。
又云く「若し我成仏して滅度の後十方の国土に於て法華経を説く処有らば我が塔廟是の経を聴かんが為の故に其の前に涌現し為に証明
を為さん」已上此の文の意は我等法華の名号を唱えて多宝如来本願の故に必ず来りたまう、又云く「諸仏の十方世界に在つて法を説くを尽く還し一処に集めたまう」已
上釈迦多宝十方の諸仏・普賢菩薩等は我等が善知識なり若し此の義に依らば我等は亦宿善・善財・常啼・班足等にも勝れたり彼は権経の知識に値い我等は実経の知
識に値えばなり彼は権経の菩薩に値い我等は実経の仏菩薩に値い奉ればなり。
涅槃経に云く「法に依つて人に依らざれ智に依つて識に依らざれ」已上依法と云うは法華涅槃の常住の法なり不依人とは法華涅槃に依らざる人なり設い仏菩薩為りと雖も法華涅槃に依ら
ざる仏菩薩は善知識に非ず況や法華涅槃に依らざる論師・訳者・人師に於てをや、依智とは仏に依る不依識とは等覚已下なり、今の世の世
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260 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 15:16:16.57 ID:pW7BF31a0
間の道俗・源空の謗法の失を隠さんが為に徳を天
下に挙げて権化なりと称す依用すべからず、外道は五通を得て能く山を傾け海を竭すとも神通無き阿含経の凡夫に及ばず羅漢を得・六通を現ずる二乗は華厳・方等・般若の凡夫に及ばず華厳・方等
・般若の等覚の菩薩も法華経の名字・観行の凡夫に及ばず設い神通智慧有りと雖も権教の善知識をば用うべからず、我等常没の一闡提の凡夫法華経を信ぜんと欲するは仏性を顕わさんが為の先表なり。
故に妙楽大師の云く「内薫に非ざるよりは何ぞ能く悟を生ぜん故に知んぬ悟を生ずる力は真如に在り故に冥薫を以て外護と為すなり」已上法華経より外の四十余年の諸経に
は十界互具無し十界互具を説かざれば内心の仏界を知らず内心の仏界を知らざれば外の諸仏も顕われず故に四十余年の権行の者は仏を見ず設い仏を見ると雖も他仏を見るなり、二
乗は自仏を見ざるが故に成仏無し爾前の菩薩も亦自身の十界互具を見ざれば二乗界の成仏を見ず故に衆生無辺誓願度の願も満足せず故に菩薩も仏を見ず凡夫も亦十界互具を知らざるが故
に自身の仏界も顕われず、故に阿弥陀如来の来迎も無く諸仏如来の加護も無し譬えば盲人の自身の影を見ざるが如し。
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261 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 19:05:49.18 ID:pW7BF31a0
今法華経に至つて九界の仏界を開くが故に四十余年の菩薩・二乗・六凡始めて自身の仏界を見る此の時此の人の前に始めて仏菩薩二乗立ち給う此の時に二乗菩薩始めて成仏し凡夫も始
めて往生す、此の故に在世滅後の一切衆生の誠の善知識は法華経是なり、常途の天台宗の学者は爾前に於て当分の得道を許せども自義に於ては猶当分の得道を許さず然りと雖も此の書に於ては其
の義を尽くさず略して之を記すれば追つて之を記すべし。
大文の第六に法華涅槃に依る行者の用心を明さば、一代教門の勝劣・浅深・難易等に於ては先の段に既に之を出す、此の一段に於ては一向に後世を念う末代常没の五逆謗法一闡提等の
愚人の為に之を注す、略して三有り、一には在家の諸人正法を護持するを以て生死を離れ悪法を持つに依つて三悪道に堕す可きことを明し、二には但法華経の名字計りを唱えて三悪道を離る可きことを明し
、三には涅槃経は法華経の為の流通と成ることを明す。
第一に在家の諸人正法を護持するを以て生死を離れ悪法を持つに依つて三悪道に堕す可きことを明さば、涅槃経第三に云く「仏・迦葉に告わく能く正法を護持するの因縁を以ての故に是の金
剛身を成就することを得た
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262 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 19:06:35.92 ID:pW7BF31a0
り」と亦云く「時に国王有り名を有徳と曰う、乃至・法を護らんが為の故に、乃至・是の破戒の諸の悪比丘と極めて共に戦闘す、乃至・王是の時に於て法を聞くことを得已つて心大に
歓喜し尋で即ち命終して阿〓仏の国に生ず」已上此の文の如くならば在家の諸人別の智行無しと雖も謗法の者を対治する功徳に依つて生死を離る可きなり。
問うて云く在家の諸人仏法を護持す可き様如何、答えて云く涅槃経に云く「若し衆生有つて財物に貪著せば我当に財を施し然して後に是の大涅槃経を以て之を勧め読ましむべし、乃至・先に
愛語を以て其の意に随い然る後に漸く当に是の大乗大涅槃経を以て之を勧めて読ましむべし若し凡庶の者には当に威勢を以て之に逼りて読ましむべし若し〓慢の者には我当に其れが為に僕使と
作り其の意に随順し其れをして歓喜せしめ然して後に復当に大涅槃を以て之を教導すべし、若し大乗経を誹謗する者有らば当に勢力を以て之を摧きて伏せしめ既に摧伏し已つて然して後に勧めて大涅槃を読まし
むべし、若し大乗経を愛楽する者有らば我躬ら当に往いて恭敬し供養し尊重し讃歎すべし」已上。
問うて云く今の世の道俗偏に選択集に執して法華涅槃に於ては自身不相応
懐かしの六花嬢を語ろう Part2
249 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 20:01:21.38 ID:pW7BF31a0
の後・未来世の中に四部の弟子・諸の小国の王・太子・王子乃ち是れ三宝を住持し護れる者・転た更に三宝を滅破すること師子身中の虫の自ら師子を食うが如し、外道には非ず多く我が仏法
を壊りて大罪過を得ん」云云、籤の十に云く「始め住前より登住に至るこのかた全く是れ円の義・第二住より次の第七住に至る文相次第して又別の義に似たり、七住の中に於て
又一多相即自在を弁ず、次の行向地又是れ次第差別の義なり、又一一の位に皆普賢行布の二門有り故に知んぬ兼て円門を用いて別に摂することを」
華厳阿含大日経 真言宗観経等 浄土宗小乗 方等 深密経等 法相宗楞伽経 禅 宗般若 三論宗無量義経法華経迹門十四品・本門薬王品已下の六品並びに普賢・涅槃経等
劣応身応身勝応身小仏 報身 華厳経るさな仏大日経等びるさな仏並びに迹門涅槃経等の仏阿逸・汝当に知るべし是の諸の大菩薩序出二云云。無数劫よりこのかた仏の智慧を修習す、悉
く是れ我が所化なり大道心を発さしむ此等は是れ我が子なり是の世界に依止せり、玄の七に云く「六に本説法妙とは経に言く此等我所化・令発大道心・今皆住不退と我所化とは正く是れ説
法して大道心を発さしむるは小説に簡非するなり、此
懐かしの六花嬢を語ろう Part2
250 :名無しさん@入浴中[sage]:2014/09/13(土) 20:02:03.78 ID:pW7BF31a0
れ本時の説を指して迹説を簡非するなり迹説・多種なれども若し涅槃に依れば」等云云、華厳経の寂滅是なり始成正覚。
迹仏。増一阿含経の十に云く「仏・摩竭国に在し道樹の下にして爾時に世尊得道未だ久からず」浄名経に云く「始め仏樹に坐して力て魔を降す」大集経に云く「如来成道始めて十六年なり」大
日経に云く「我昔道場に坐し四魔を降伏す」仁王般若経に云く「大覚世尊先ず我が為に二十九年」無量義経に云く「我先に道場菩提樹下に端坐する事六年乃至四十余年」法華
経の方便品に云く「我始め道場に坐し樹を観じ亦経行し三七日の中に於て是くの如き事を思惟す」籤の七に云く「大乗の融通過ぎたること無し」華厳経の初に云く「菩提道場にして始めて正覚を
成ず、故に知んぬ大小識成皆近なり」寿量品に云く「爾時に世尊・諸の菩薩の三たび請じて止まざるを知ろしめして之に告げて言たまわく汝等諦かに聴け如来の
秘密神通の力を・一切世間の天人及び阿修羅は皆今の釈迦牟尼仏は釈氏の宮を出でて伽耶城を去ること遠からず道場に坐して阿耨多羅三藐三菩提を得たりと謂えり
、然るに善男子・我実に成仏してより已来無量無辺百千万億那由佗劫なり」等云云、文句の九に云
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263 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 20:25:01.97 ID:pW7BF31a0
の念を作すの間・護惜建立の心無く偶邪義の由を称する人有れば念仏誹謗の者と称して悪名を天下に雨らす斯れ等は如何、答えて云く自答を存す可きに非ず仏自ら此の事を記して云く、仁王経に云く「大王我が滅
度の後・未来世の中の四部の弟子諸の小国の王・太子・王子乃ち是れ三宝を住持して護る者転更に三宝を滅破せんこと師子の身中の虫の自ら師子を食うが如くならん外道には非ざるなり多く我仏法を壊り大罪過
を得ん正法衰薄し民に正行無く漸く悪を為すを以て其の寿日に減じて百歳に至らん人仏法を壊りて復孝子無く六親不和にして天神も祐けず疾疫悪鬼日に来りて侵害し災怪首尾し連禍縦横して地獄餓鬼畜
生に入らん」亦次下に云く「大王未来世の中の諸の小国の王四部の弟子自ら此の罪を作らん破国の因縁、乃至・諸の悪比丘多く名利を求め国王太子王子の前に於て自ら破仏法の因縁破国の因縁を説かん其の王
別えずして此の語を信聴し、乃至・其の時に当つて正法将に滅せんこと久しからず」已上。
余選択集を見るに敢て此の文の未来記に違わず、選択集は法華真言等の正法を定めて雑行難行と云い末代の我等に於ては時機相応せず之を行ずる者は千が中に一も無く仏還つて法華等を
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264 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 20:26:12.46 ID:pW7BF31a0
説くと雖も法華真言の諸行の門を閉じて念仏の一門を開く末代に於て之を行ずる者を群賊等と定め当世の一切の道俗に此の書を信ぜしめ此の義を以て如来の金言と思えり、此の故に世間の道俗に仏法建立の意無く法華真言
の正法の法水忽ちに竭き天人減少して三悪日に増長する偏に選択集の悪法に催されて起る所の邪見なり、此の経文を仏記して「我滅度後」と云えるは正法の末八十年像法の末八百年末法の末八千年なり選
択集の出る時は像法の末・末法の始なれば八百年の内なり仁王経の記する所の時節に当れり、諸の小国王の王とは日本国の王なり中下品の善は粟散王是なり「如師子身中虫」とは仏弟子の源空是なり諸
悪比丘とは所化の衆是なり「説破仏法因縁破国因縁」とは上に挙る所の選択集の語是なり「其王不別信聴此語」とは今の世の道俗邪義を弁えずして猥りに之を信ずるなり。
請い願わくば道俗法の邪正を分別して其の後正法に就て後生を願え今度人身を失い三悪道に堕して後に後悔すとも何ぞ及ばん。
第二に但法華経の題目計りを唱えて三悪道を離る可きことを明さば、法華経の第五に云く「文殊師利是の法華経は無量の国中に於て乃至名字をも聞くことを得べからず」第八に云く「汝
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265 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 22:25:20.72 ID:pW7BF31a0
等但能く法華名を受持する者
を擁護する福量る可らず」提婆品に云く「妙法華経の提婆品を聞いて浄心に信敬して疑惑を生ぜざらん者は地獄餓鬼畜生に堕ちず」大般涅槃経名字功徳品に云く「若し善男子善女人有つて是の経の
名を聞いて悪趣に生ずと云わば是の処有ること無けん」涅槃経は法華経の流通たるが故に引けるなり。
問うて云く但法華の題目を聞くと雖も解心無くば如何にして三悪趣を脱れんや、答えて云く法華経流布の国に生れて此の経の題名を聞き信を生ずるは宿善の深厚なるに依れり設い今生は悪人無智なり
と雖も必ず過去の宿善有るが故に此の経の名を聞いて信を致す者なるが故に悪道に堕せず。
問うて云く過去の宿善とは如何、答えて云く法華経の第二に云く「若し此の経法を信受すること有らん者は是の人は已に曾て過去の仏を見たてまつり恭敬し供養し亦此の法を聞けるなり」法師品に云く「
又如来滅度の後若し人有つて妙法華経の乃至・一偈一句を聞いて一念も随喜せん者は、乃至・当に知るべし是の諸人等已に曾て十万億の仏を供養せしなり」流通たる涅槃経に云く「若し衆生有つ
て熈連河沙等の諸仏に於て菩提心を発し乃ち能く是の悪世に於て是の如き経典
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266 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 22:27:00.97 ID:pW7BF31a0
を受持して誹謗を生ぜず善男子若し能く一恒沙等の諸仏世尊に於て菩提心を発すこと有つて然る後に乃ち能く悪世の中に於て是の法を謗せず是の典を愛敬せん」已上経文。
此等の文の如くんば設い先に解心無くとも此の法華経を聞いて謗ぜざるは大善の所生なり、夫れ三悪の生を受くること大地微塵より多く人間の生を受くるは爪上の土より少し、乃至
四十余年の諸経に値うことは大地微塵よりも多く法華涅槃に値うことは爪上の土より少し上に挙ぐる所の涅槃経の三十三の文を見るに設い一字一句なりと雖も此の経を信ずる者は宿縁多幸なり。
問うて云く設い法華経を信ずと雖も悪縁に随わば何ぞ三悪道に堕せざらんや、答えて云く解心無き者権教の悪知識に遇うて実教を退せば悪師を信ずる失に依つて必ず三悪道に堕
す可きなり、彼の不軽・軽毀の衆は権人なり大通結縁の者の三千塵点を経しは法華経を退して権教に遷りしが故なり、法華経を信ずる輩は法華経の信を捨てて権人に随わんより
外は世間の悪業に於ては法華の功徳に及ばざる故に三悪道に堕つ可からざるなり。
問うて云く日本国は法華涅槃有縁の地なりや否や、答えて云く法華経第八に云く「如来の滅後に於て閻浮提の内に広く流
懐かしの六花嬢を語ろう Part2
251 :名無しさん@入浴中[]:2014/09/13(土) 23:03:15.46 ID:pW7BF31a0
く「仏・三世に於いて等く三身有り諸教の中に於いて之を秘して伝えず・故に一切世間の天人修羅は今の仏は是に始まると謂えるなり、此の三身を得る故に近に執して遠を疑う」
寿量品に云く「諸の善男子・如来は諸の衆生の小法を楽える徳薄垢重の者を見ては是の人の為に我少くして出家し阿耨多羅三藐三菩提を得たりと説く、然るに我実に成仏してより已来
久遠なること斯くの若し」文句の九に云く「一約往日○二約現在○三約修行
○四・果門に約せば近成の小を聞かんと楽う者は釈氏の宮を出で始めて菩提を得たりとし長大久遠の道を聞かん事を楽欲せず故に楽小と云う」此等の小心は今日に始まるに非ず若し先に大を
楽わば仏即ち始成を説かず始成を説くことは皆小法を楽う者の為のみ、又云く「諸の衆生・小法を楽う者とは所見の機なり」華厳に云く「大衆清浄なりと雖も其の余の楽小法の者は或は疑悔を生じ
長夜に衰悩せん此れを愍むが故に黙す」偈に云く「其の余の久く行ぜざるは智慧未だ明了ならず識に依つて智に依らず聞き已つて憂悔を生じ彼将に悪道に堕ちんとす此れを念うが
故に説かず」と、彼の経を案ずるに声聞・二乗無し但不久行の者を指して楽小法の人と為すのみ、師


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