- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
442 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:20:33 ID:Vy7yDNbs - かごしま県
かごしま県交流センターの、川口教授講演レポ。 長いけど、いいよね? 冒頭「JAXAの川口…(ちょっと間)です」 「全体の流れはいつもと同じです。 さっき(司会のお姉さんが)県外からのお客様はと尋ねた時は佐賀からの方が1名挙手されましたが、 実際はもっと遠くから来ている方もいらっしゃると思います。 講演に何回もいらして、『今回はここが違った』と発表している方もいらっしゃるので」
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
443 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:22:23 ID:Vy7yDNbs - (サンプル回収中の写真)
「最初は電子顕微鏡で見ながら10ミクロンほどのサンプルをつまみ出していたのですが、 それでは効率が悪いと言うことで小さなへらで掻き出すことにしました」 「サンプルの中には0.1ミリほどの大きなものも10個ほど確認されています。 皆さんにとっては0.1ミリなんて小さいと思うかもしれませんが、 我々にとっては100ミクロンは大きいです。兵庫県にある大きな装置で分析できます。それが10個。 サンプルリターンは1個でもあればいいと思っていたのに、全体では1500個ほど見つかりました」
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
444 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:25:25 ID:Vy7yDNbs - (浦島太郎の話)
「WEBから拾ってきました。私には使用許可がありません。 この話は以前から準備していたのですが、話す機会がありませんでした。時間がなくて」 「浦島では主人公は太郎だが、ここでは『藤村(採取責任者)ら』 浦島の玉手箱は、『はやぶさのカプセル』 浦島では乙姫に『竜宮に戻りたいなら開けてはいけない』と言われたが、 はやぶさがイトカワに戻ることはないし、我々が次に狙うのもイトカワ以外の星なので『開けてもいい』 玉手箱を開けた浦島は何も入っていないと思ったが、 『(藤村らは)最初何も入っていないと思って顔が真っ青になった』 玉手箱からは白い煙が上がったが、『カプセルには黄色や緑のかけらがあり嬉しかった』 その後太郎はおじいさんになったが、『藤村らは既におじさんだった』 ほら、物語になりました(爆笑&拍手)」
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
445 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:26:46 ID:Vy7yDNbs - (小惑星探査の意義)
イトカワの成分は隕石と同じだが、汚染されていない。 地球は小惑星の固まりだが、液体なので、重い成分は中心に集まっていて掘り出すのは困難。 何故サンプルがイトカワ由来のものか分かったかというと、 サンプルの成分とはやぶさの観測結果から導かれたイトカワの成分が同じだったから。 「そもそも宇宙空間に、サンプルになるようなものはありませんし」 地球には石英や岩石があるが、それがどこから来たのかは分からない。 学校では『分からない』ことは教えない。 では地球にある石英や岩石はどこから来たのか、それを不思議に思うことが出発点。 小惑星は太陽系46億年の化石。我々はそのサンプルを得た。 次はC型の小惑星を狙う。イトカワとは似て異なる小惑星。 水のある星もある。例えば土星の月エンセラダス。表面は氷に覆われていて、その裂け目も観測されている。 だが丸い星なので、中身は溶けていて熱い。深海と同じ環境なので、生命もいるかも。但し探査は困難。 (はやぶさについて) 本体380キロ、化学燃料70キロ、イオン源60キロ。 太陽電池パネルを全部含めても6メートル×6メートルの小さい機体。 「これでイトカワ表面に30分も座っていた訳だが大丈夫だったのかと聞かれるが、 座ったのは赤道部分ではなく極に近い部分で、地球で言うと夕方のような環境だったので助かった」 命名の由来は鳥のハヤブサ、我々が鹿児島に通うのに使っていた特急ハヤブサ、 そして漢字の隼の形から。 「サンプラホーンがあり、大小のアンテナがあり、太陽電池パネルがあり、 そしてイオンエンジンの噴射も4本あります。何千年前か知らないけど、 この漢字を考えた人は先見の明があるなと。正に探査機のための漢字だなと(笑)」
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
446 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:30:29 ID:Vy7yDNbs - (小惑星探査の意義)
イトカワの成分は隕石と同じだが、汚染されていない。 地球は小惑星の固まりだが、液体なので、重い成分は中心に集まっていて掘り出すのは困難。 何故サンプルがイトカワ由来のものか分かったかというと、 サンプルの成分とはやぶさの観測結果から導かれたイトカワの成分が同じだったから。 「そもそも宇宙空間に、サンプルになるようなものはありませんし」 地球には石英や岩石があるが、それがどこから来たのかは分からない。 学校では『分からない』ことは教えない。 では地球にある石英や岩石はどこから来たのか、それを不思議に思うことが出発点。 小惑星は太陽系46億年の化石。我々はそのサンプルを得た。 次はC型の小惑星を狙う。イトカワとは似て異なる小惑星。 水のある星もある。例えば土星の月エンセラダス。表面は氷に覆われていて、その裂け目も観測されている。 だが丸い星なので、中身は溶けていて熱い。深海と同じ環境なので、生命もいるかも。但し探査は困難。
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
447 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:32:33 ID:Vy7yDNbs - (はやぶさについて)
本体380キロ、化学燃料70キロ、イオン源60キロ。 太陽電池パネルを全部含めても6メートル×6メートルの小さい機体。 「これでイトカワ表面に30分も座っていた訳だが大丈夫だったのかと聞かれるが、 座ったのは赤道部分ではなく極に近い部分で、地球で言うと夕方のような環境だったので助かった」 命名の由来は鳥のハヤブサ、我々が鹿児島に通うのに使っていた特急ハヤブサ、 そして漢字の隼の形から。 「サンプラホーンがあり、大小のアンテナがあり、太陽電池パネルがあり、 そしてイオンエンジンの噴射も4本あります。何千年前か知らないけど、 この漢字を考えた人は先見の明があるなと。正に探査機のための漢字だなと(笑)」 サンプルが手元にあれば後でも調べられる。数十年後に新しい方法が発見されるかもしれない。 だから少しでもいいからサンプルが欲しかった。
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
448 :名無しSUN[sage]:2010/12/20(月) 00:34:20 ID:Vy7yDNbs - イオンエンジンはスプートニクの前からある。
1985年に研究会を立ち上げたが、当時はイオンエンジンがなくて実現しなかった。 小惑星ランデブーなら初めてでもできると思ってNASAとの共同研究。 だが、盗られた。ニアシューメーカーでランデブーどころかエロスに着陸までされた。 我々のオリジナルだと自負していたので悔しかった。 オリジナリティにこだわってはったりをかました。口走った。意地がある。 その後もNASAにつまみ食いをされた。イオンエンジンとカプセル再突入。 「(とことんナンバーワンにこだわる)NASAに『自分達がやらなければ』と思わせた、という手応えがあった」 NASAはニューホライゾンで冥王星のフライバイを狙っている。 フライバイではせいぜい10時間ほど写真を撮れるだけで、ろくな観測はできない。 それでも『太陽系の9つの惑星に最初に到着するのは我々だ、と言いたいのだろう。 我々の2005年の着陸&離陸は世界初で、ニアシューメーカーを抜いた。 その時はNASAにお祝いされた。 が、今回(のサンプルリターンでは)NASAから一応祝いの手紙は届いたが、かなり『しーん』としている。 悔しいだろう。
|
- 宇宙開発・天文イベントレポスレ2
452 :442[sage]:2010/12/20(月) 23:56:26 ID:Vy7yDNbs - すまん。まだ続きがあるんだが、昨夜は書き終わらず、
今日は忘年会で芋系液体燃料を大量摂取してしまった。 自分用のメモを書き起こしただけのレポでよければ 明日にでも(余裕があれば)投下するので、 ちょっと待っててくれると嬉しい。 では、ネルー。
|