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名無しさん@花束いっぱい。
宝塚エリザベート総合スレ 15 [無断転載禁止]©2ch.net

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宝塚エリザベート総合スレ 15 [無断転載禁止]©2ch.net
112 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:49:04.13 ID:5iw5wviZ
宮廷の義務からは逃避したエリザベートであるが、孤児院や救貧員への慰問など社会奉仕活動には積極的であった。
貧民や病人の世話が幼い頃からのヴィッテルスバッハ家の伝統であり、また彼女自身も、自分が興味を持つことに関しては、偏見を持たず、相手の地位や身分にとらわれず接する人物であった。
特に、彼女が生涯足しげく通ったのが精神病院であった。これは親類が多く精神の病を患っていたことも関係する。そして、ウィーン郊外のとある精神病院を慰問した際、エリザベートは一人の女性患者と出会う。
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113 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:49:25.59 ID:5iw5wviZ
彼女は自分こそが気高き皇后であり、エリザベートこそ狂った精神病者だと叫び、拘束具で取り押さえられる。
彼女は、皇后というしがらみに拘束されている己を省みて、肉体は拘束されていても、何も縛られない無垢な魂を持つその女性に惹かれる。
敬愛する戯曲『真夏の夜の夢』に登場する妖精ティターニアのように、周りからどんなに奇異な目で見られ狂ったと言われようと、気高く心のままに生きられたらどんなに素晴らしいかと。
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114 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:49:59.68 ID:5iw5wviZ
そして、ウィーン宮廷や姑との戦いに勝利しても、結局何一つ自分が望むものは手にいれられていないことに気づかされる。まるで今の自分は、自由の象徴であった曲芸のロープの上で、暗闇の中、恐怖に震え立ち竦んでいるようだと。
「いっそ足元の深淵に身を投げてしまいたい」と本心では願っていても、暗闇の先に待つ虚無の不安に怯えながら、見せかけの人生を歩み続けるしかないのか、彼女は自問自答する。(“魂の自由”)
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115 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:51:50.15 ID:5iw5wviZ
ホーフブルク宮殿のサロンでは、ゾフィーと近親が、皇帝を皇后から引き離すための策を話し合っていた。
皇帝は、オーストリア=ハンガリー帝国のハンガリー王国の初代首相に、1848年のハンガリー革命の首謀者の一人であるアンドラーシを任命した。彼はエリザベートと親しい関係にあり、後に帝国の外相も勤めることになる。
これ以上皇后の介入を許すと帝国が瓦解してしまうと恐れた彼女らは、非常手段として皇帝に愛人を用意する。("我々か彼女か") しかし売春宿から連れてこられた娘は病気持ちだった。("マダム・ヴォルフのコレクション")
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116 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:53:15.46 ID:5iw5wviZ
体操室で運動中に倒れたエリザベートは、医師から原因は過剰なダイエットではなくフランス病だと告げられる。夫の忠誠心を信じきっていた彼女は取り乱し、自ら命を絶つと口ばしる。
すると、その言葉を待っていた「死」が現れ、最後の決断を迫る。しかし、彼女は皇帝との婚約の証を首から外すと、この裏切りをむしろ宮廷とのしがらみを絶つために夫が自分に与えた救いなのだと受け取る。
そして以後、彼女はウィーンを離れ、旅から旅への流浪の生活を続けることになる。("微熱")
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117 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:53:44.75 ID:5iw5wviZ
体操室で運動中に倒れたエリザベートは、医師から原因は過剰なダイエットではなくフランス病だと告げられる。夫の忠誠心を信じきっていた彼女は取り乱し、自ら命を絶つと口ばしる。
すると、その言葉を待っていた「死」が現れ、最後の決断を迫る。しかし、彼女は皇帝との婚約の証を首から外すと、この裏切りをむしろ宮廷とのしがらみを絶つために夫が自分に与えた救いなのだと受け取る。
そして以後、彼女はウィーンを離れ、旅から旅への流浪の生活を続けることになる。("微熱")
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118 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:54:07.91 ID:5iw5wviZ
療養と称してエリザベートは、マディラ島、コルフ島、ハンガリー、イギリスと、公務を放棄して1箇所に留まることなく当て所ない旅を続ける。
傘と扇子を持ち、早足で山から海へと歩き続け、くたびれ果てた表情で従者たちが彼女の後を追う。一方、皇帝はウィーンに戻らない妻の体調を案じて毎日のように手紙を書いている。
そして、10年が経った。皇后専属の美容師は髪を梳かした後、まっさらな櫛を彼女に見せる。櫛についた抜け毛を隠して、エリザベートを安心させるのは彼女の日課であった。
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119 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:55:39.30 ID:5iw5wviZ
しかし、ルキーニがこっそり一本抜き取ると、それは白髪であった。エリザベートはさらに旅を続けた。ハイネのように詩に没頭し、乗馬にのめりこみ、古代ギリシャに傾倒した。
ハイネへの博識は専門家を凌駕するほどで、乗馬の腕前はヨーロッパ有数の実力とまで言われた。結果エリザベートは17年間、何かを求めて走り続けた。ルキーニが彼女に鏡を差し出す。世紀の美貌と謳われた皇后にも確実に老いの影が忍び寄っていた。("放浪の歳月”)
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120 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:56:47.44 ID:5iw5wviZ
旅の末にエリザベートがたどり着いたのはギリシャのコルフ島であった。彼女はここに敬愛する古代ギリシャの英雄アキレウスの名を付けた別荘を建て、外界との接触を避けるように閉じこもった。
崇拝する哲学者や詩人ハイネの銅像を飾り、詩作に没頭した。エリザベートはハイネの情熱的で自然溢れる詩を愛し、彼のシニカルで社会批判的な思想に共感を覚えていた。
ドイツ生まれのユダヤ人として生涯国に馴染むことができず、後にドイツを追われフランスで晩年を過ごす生い立ちにも彼女は親近感を感じていた。彼女はハイネを師と仰ぎ、彼の魂と繋がりがあると信じていた。
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121 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:58:52.24 ID:5iw5wviZ
ある日、エリザベートがハイネの魂に呼びかけようと試みると、懐かしい声の主が語りかけてきた。その声は、現世から目を背け死者の魂とばかり向き合う彼女の身を案じていた。
しかし、シシィはこの時代、この世界に自分の居場所はないと嘆くだけであった。そして、「アデュー、シシィ(Adieuはフランス語で永遠の別れの意味)」という言葉を残して声は消えた。
同じ頃、シシィの誰よりの理解者であり、憧れであった父マックスはこの世を去った。行き着く先を失くした自由な魂は、コルフ島にも長くは留まらず、安住の地を求めて再び彷徨い始めた。("パパみたいに〈リプライズ〉")
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122 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 12:59:59.61 ID:5iw5wviZ
エリザベートが旅を続ける間に、ルドルフは青年へと成長した。一方で、ヨーロッパでは民族主義やファシズムが台頭を始めており、帝国領内の民族による複合国家であるオーストリアでも、各民族の自治や権利を求める動きが強まっていた。
特に多民族都市であるウィーンでは、ドイツ人の民族的優位と権利擁護を掲げるシェーネラーなどのドイツ民族主義者が台頭しており、少数ながら経済的に恵まれていたユダヤ人はその格好の標的であった。
ルドルフは、市民の権利を押さえ込み、領内の民族主義運動を弾圧する父親の古い権威主義的な統治方法では、一時的には帝国の体面は保てても、結果としてその崩壊を早めてしまうだけだと危機感を持っていた。
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123 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 13:01:15.01 ID:5iw5wviZ
彼の理想は中央ヨーロッパの各民族が対等な権利を持ち、ドナウ連邦として共存共栄を図ることにあった。しかし、匿名で新聞に投稿した体制批判の記事が暴露され、父親と決定的に対立し、民族主義者からも裏切り者と糾弾される。
結婚生活も冷え切っており、政治的にも宮廷生活でも孤立した彼は、徐々に精神を病んでいく。そんな折、母がウィーンに帰ってきた。ルドルフは自らの心情を吐露して、皇帝へ口添えして欲しいと助けを求めた。
しかし、宮廷との繋がりをすべて断ち切っていたエリザベートは、息子の懇願を頑なに拒否する。絶望したルドルフは、1889年ウィーン郊外のマイヤーリンクで「死」の接吻を受け入れ、拳銃で自ら命を絶つ。
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124 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 13:07:00.40 ID:5iw5wviZ
息子の死を前に、エリザベートはルドルフは自分の生き写しだったことに気づく。そして、己の自由を求めるばかりに、同じように自由を欲していた息子を見殺しにしたことを悔やみ、棺の前で泣き崩れる。
その悲しみはあまりに深く、彼女は息子の命を奪った忌々しき相手にさえ哀れみを乞うた。だが、「死」はその嘆きに答えようとはしなかった。
息子の死はエリザベートに大きなショックを与えた。彼女は身の回りの豪華なドレスや宝飾品はすべて譲り渡し、残りの生涯を喪服だけで過ごした。
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125 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 13:07:34.79 ID:5iw5wviZ
すでに父親は他界しており、事件の翌年には姉ヘレネ、そして母ルドヴィカと親しい者が彼女を残して次々とこの世を去った。無理なダイエットがたたり、神経痛に悩まされ、病気がちであった。
常に傘と扇で皺の目立つ顔を隠して、それでも孤独に旅を続けるエリザベートを新聞は、狂気に憑かれた哀れな皇后と同情的に書きたてた。
しかし、ルキーニは認められなかった。息子の遺体の前でうずくまる皇后の写真を手に、これも国民の同情を買うためのキッチュなんだと彼は訴えた。ルキーニは悲惨な人生を送った。
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126 :名無しさん@花束いっぱい。[sage]:2017/01/03(火) 13:09:19.32 ID:5iw5wviZ
捨て子として孤児院に入れられ、孤児院から孤児院、里親から里親へとたらいまわしにされた。定職に就けず、国から国へと渡り歩いた先のスイスで無政府主義に出会い、傾倒した。
生まれながらに特権を享受する王族や貴族階級は、彼にとって誰よりも憎むべき存在でなければならなかった。("キッチュ〈リプライズ〉")


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