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457 ：名無しさん＠花束いっぱい。[sage]：2016/03/21(月) 20:33:00.73 ID:AtnHvrJB - 奥様をお亡くししましたほかに、私は また皆にどう言われるかということも悲しゅうございます」
こう言って右近は泣きやまない。私も奥様の煙といっしょにあの世へ参りとうございます」
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458 ：名無しさん＠花束いっぱい。[sage]：2016/03/21(月) 20:35:50.16 ID:AtnHvrJB - 「もっともだがしかし、人世とはこんなものだ。別れというものに悲しくないものはないの だ。どんなことがあっても寿命のある間には死ねないのだよ。
気を静めて私を信頼してくれ」と言う源氏が、また、「しかしそういう私も、この悲しみでどうなってしまうかわからない」
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464 ：名無しさん＠花束いっぱい。[sage]：2016/03/21(月) 23:39:32.72 ID:AtnHvrJB - 軽率にこんな案内はしなかったはずだと思うと悲しかった。 川の水で手を洗って清水の観音を拝みながらも、どんな処置をとるべきだろうと煩悶した。
源 氏もしいて自身を励まして、心の中で御仏を念じ、そして惟光たちの助けも借りて二条の院へ 行き着いた。
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466 ：名無しさん＠花束いっぱい。[sage]：2016/03/21(月) 23:42:39.59 ID:AtnHvrJB - 毎夜続いて不規則な時間の出入りを女房たちが、「見苦しいことですね、近ごろは平生よりもよく微行をなさる中でも昨日はたいへんお加減 が悪いふうだったでしょう。
そんなでおありになってまたお出かけになったりなさるのですか ら、困ったことですね」
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467 ：名無しさん＠花束いっぱい。[sage]：2016/03/21(月) 23:45:37.50 ID:AtnHvrJB - こんなふうに歎息をしていた。源氏白身が予言をしたとおりに、それきり床について煩ったのである。重い容体が二、三日 続いたあとはまた甚しい衰弱が見えた。
源氏の病気を聞こし召した帝も非常に御心痛あそばさ れてあちらでもこちらでも間断なく祈祷が行なわれた。
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