- 【予備試験】part66 [無断転載禁止]©2ch.net
165 :氏名黙秘[sage]:2017/06/12(月) 23:26:21.07 ID:hQblNSSp - 一流大学出ているのに、楽な就活を蹴って、司法試験にのめり込んだ。
「会社の奴隷なんて真っ平。会社クビになったらただの人」。 「だから、弁護士になる」。そう、意気揚々と夢を語った。 同級生は、既に就職して15年が経つ。一流企業に名を連ねる同級生。 あのパッとしない、択一に落ち続けた同級生は、早々とローに行った。 「あいつローに逃げたな」。俺は、彼を見下した。そんな彼は、ロー一期生 として、司法試験に合格し、弁護士としてバリバリと働いている。 ハッと、我に返る。年齢を重ねた自分。記憶力が低下し、勉強に身が入らない。 “受験生”という空想の身分に浸り、気がついたら、もう引き返せない所まできた。 長い文章を読むことが厳しい。新しい制度改正のたびに、絶望感を感じる。 法改正のたびに、何度も買い換えた基本書。結局、使わないまま処分した 基本書は数知れず。部屋の中は、さながら司法試験の歴史博物館だ。 受験資格を得るための予備試験には全敗。もはや見込みもない。 若い人たちが、軽々とローや予備で受験資格を得ていく中、 自分だけが取り残されていく。ローが憎い。憎くて、たまらない。 ふと気がついたら、弁護士は、食えない職業になっていた。 高齢は、もう就職できないらしい。年収は、年々低下し、廃業者が出ている。 斜陽の産業だ。 それでも、僕は、暗い部屋でひたすら基本書を読み続ける。 明日のない未来に向かって。
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