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◆i1BeVxv./w
ニアミス ◆i1BeVxv./w
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2

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スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
186 : ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 02:09:26 ID:mXBGn1+u0
投下します。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
187 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 02:09:59 ID:mXBGn1+u0
 港町のそれなりに舗装された道を、ガラガラと音を立てながら進んで行く木造の台車。
 銀色のジャンバーを着た若い男が押す台車の上には身動きひとつしない金属製の人形が座っている。
「いやぁ、なんかこうしてると、昔見ていた時代劇を思い出すな。知らないか、手押し車に子供を乗せた侍の話」
「知らぬな。俺としてはこの屈辱的な有様を誰かに見られぬよう祈るのみだ」
 雑談を交わす男と人形。男の名は早川裕作。そして、人形の名はサーガイン。
 この二人が何故、某時代劇のような体勢で道を進んでいるのか。それは今より2時間ほど前。
 ドモンとの戦闘を終え、不意討ちを行おうとしたサーガインだったが、突如として全身の力が抜ける症状に襲われた。
 彼の金属質の身体は『クグツ』と呼ばれる操り人形のようなものであり、本体はクグツの頭の中で操縦している蟻のような姿をした身長30cmにも満たない小型の宇宙人である。
 通常は本体の動きをトレースして、まるで自分の身体のように扱えるクグツであったが、肝心の自分の身体を動かせなければ、丈夫な棺桶にしかならない。
 サーガインは症状が治まるまで、活動できないことを覚悟した。
 それを助けたのが裕作だった。
 最初は失恋のショックで動けないと勘違いしていた裕作だったが、別の要因で動けないことを知ると、近場から木材を収集し、支給品のフェンダーソードを使い、簡易的な台車を造り上げた。
 そして、それにサーガインを乗せると、その場からの移動を始めたのである。
(あの時出会ったのがこの男でなければ、危ないところであった)
 戦場で動けなくなる。これ以上の死亡フラグはない。そういった意味では裕作と出会えたサーガインは非常に幸運といえた。
(それにこの男、最初こそ単細胞かと思ったが中々侮れん。この台車、ネジを使わず、木と木の組み合わせだけで作られている。相当の技術力を持った男だ)
 発明家は発明家を知る。サーガインは本能的に裕作から同じ匂いを感じ取っていた。
 思わず裕作の顔を見つめるサーガイン。
「んっ?どうした、俺の顔に何か付いてるか?」
「いや、なんでもない」
 裕作に指摘され、サーガインは顔を背けた。それを見て裕作はあることに気づく。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
188 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 02:10:25 ID:mXBGn1+u0
「サーガイン、お前、身体動くようになってるんじゃないか?」
「そ、そういえば」
 つい今しがたまでは振り向くことさえ多大な労力を用いていたというのにそれが自然と行えていた。
 サーガインはゆっくりと拳を握り締めてみる。グッと力を入れれば、拳は熱を持ち、その強固さを増した。
「どうやら間違いなさそうだ。よっ!はっ!とっ!」
 サーガインは勢いよく立ち上がると、跳んだり、跳ねたりを繰り返し、自らの身体の調子を確かめていく。
 ほんの数分前と比べて、身体が嘘のように軽い。
「どうやらもう大丈夫のようだ、裕作殿」
「やったな。回復までおよそ2時間ってところか」
 取り出した時計を見ながら、裕作は神妙に呟く。
「しかし、一体これは……」
「たぶん、殺し合いを面白くするための一要素ってところだろうな。単純な力比べとかじゃなくて、どんな奴でもチャンスがあるようにしているってところか」
「だが、ドモンは平然と離れて行ったぞ」
「おそらくお前さんは特別なんだろ。機械仕掛けのその身体は普通に動くだけで人間には脅威だ。
 参加者にも色々なのがいたからな。元から標準以上の力を持っている奴にはキツイ制限が掛かるんじゃないか?
 詳しいことは他の奴からも聞いてみないとわからんがな」
 裕作の言っていることは推測に過ぎない。だが、これまでの状況を考えると、サーガインも同意見。当たらずとも遠からじといったところだろう。
 もはや裕作に、最初に抱いた単細胞というイメージはない。
 台車を作る技術力。回復までの時間を計る冷静さ。わずかな手がかりから分析を行う発想力。
 裕作は自らに並び立ちかねない恐るべき男だ。
(この男、要注意。脅威にならない内に始末しておくべきか?)
 サーガインの眼が怪しく光る。
(……いや、止めておくとしよう。また、動けなくなっても困るしな)
 この2時間、裕作は戦闘不能だったサーガインに一切手を出さなかった。
 裕作が殺し合いに乗っておらず、サーガインも殺し合いに乗っていないと信用している何よりの証だろう。
 要注意人物であることも、逆に考えれば、それだけ使える男ということだ。パートナーとしては申し分ない。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
189 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 02:10:57 ID:mXBGn1+u0
(首輪を解除し、ロンを打倒するまでは精々利用させてもらうことにしよう)
 不穏当な企てを知ってか知らずか、裕作はサーガインに進行の再開を促す。
「うむ。しかし、裕作殿には苦労を掛けた。その台車はもう不要ではないか?」
 これは単なる親切心から出た言葉だ。運送する必要がなくなった以上、台車はもう邪魔だ。
「いやいや。また動けなくなると困るし、それにこれはこういう使い方も出来るんだぜ」
 裕作はニヤリと笑うと、台車を前後逆に持ち、走り出す。そして、勢いを付けると、台車に飛び乗った。
 慣性の法則に従い、裕作を乗せて走る台車。道に軽く傾斜が掛かっていたこともあり、速度もそれなりに上がっていく。
「どうだ!こりゃ便利……っと、うわ!」
 だが、小石でも引っかかったのか、突如、車輪は止まり、裕作は放り出された。
 その光景を見遣り、
「……買い被り過ぎか?」
 サーガインはボソリと呟いた。



 幸いなことに台車は壊れず、裕作も軽いかすり傷程度で済んだ。尤も流石の裕作も懲りたのか、引き摺りながら台車を運んでいる。
 それでもサーガインが乗っていない分、二人の歩みは速まり、時計の短針が4を指そうとする頃、遺跡にまで二人は辿り着いていた。
「ふむ、遺跡エリアか。どのようなものかと思っていたが、中々に壮大な光景だ」
 暗く禍々しい雰囲気が場を支配していた。遺跡の中と外とでは明らかに空気の質が違う。
 天井は開き、新鮮な空気は絶えず入ってきているというのに、得体の知れない息苦しさはまったく打開されない。
「地図によると、このまま進むと迷宮部に入るようだが、探索するには骨が折れそうだ」
「同感だ。誰かいるかも知れんが、ここは迂回することを提案する。深雪殿も待っていることだ、探索は合流した後にしても問題はあるまい」
「深雪さん?もしかして、小津深雪さんのことかい?」
「ぬっ、誰だ!」
 突然、後方から聞こえた声に、サーガインは瞬時に反応し、両肩から剣を抜く。
 裕作もサーガインに並び、声が聞こえた方向に警戒の眼を向けた。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
190 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 02:12:25 ID:mXBGn1+u0
「驚かせてすまない。だが、ボクは君たちに危害を加えるつもりはない。知り合いの名前が出たので、つい気が逸ってしまったんだ」
 声の主がサーガインたちにゆっくりと近づいてくる。近づくにつれ、顕になっていく声の主の姿。
 優雅な物腰に、紺のジャケット。六四に綺麗に分けられた長めの茶髪に、優しげながらも力強い瞳。
「深雪殿の知り合いでその姿。もしや、お前がヒカルか?」
「そうです。やっぱり、あなたは深雪さんと会ってるんですね」
 たちまちヒカルの顔に笑みが浮かぶ。ヒカルにとっては、守らなければならない二人の片方の手がかりが見つけたのだ。
「うむ。互いに仲間の探索を行い、合流する約束になっている。深雪殿からは殺し合いに乗るような男ではないと聞いているが」
「勿論。ボクはブレイジェルの遺志を継ぎ、殺し合いを止めるつもりです」
 そのはっきりとした物言いと、深雪からの事前情報から、二人はヒカルが殺し合いに乗っていないことを確信する。
 サーガインは刀を納め、裕作は構えを解くと、ヒカルに手を差し出す。
「俺は早川裕作。宜しくな」
「ヒカルです。改めて宜しくお願いします」
 がっしりと握手を交わす二人。その光景を横目で見ながら、サーガインも自らの名前を名乗った。
「さて、じゃあ遺跡は迂回して、市街地に向かうとするか」
 軽い自己紹介を追え、早速深雪との合流場所へ向かおうと、遺跡から出ようとする裕作とサーガイン。
 だが、ヒカルは迷ったような顔をして、遺跡の奥を見ていた。
「どうした、なにか心配事でもあるのか?」
「……実は、ボクは今まで明石と一緒に行動していたんだ。覚えてないかい?一番最初に呼ばれて、ロンに啖呵を切った男のことを」
 ヒカルの問いかけに、裕作とサーガインは肯定の意思を示す。あれだけインパクトを残せば当然の反応といえるだろう。
「するってぇっと、明石もこの辺りにいるのか」
 ヒカルは顔を伏せ、首を振ると、東の方角を指し示した。
「彼は気になることがあると言って、一人で向こうに行ってしまったうよ」
 ヒカルはその時のことを思い出す。
 塔からの光景を元に港町へと繋がる道に辿り着いたヒカルはようやく本格的な仲間探しに移れることに安堵した。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
196 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 03:23:07 ID:mXBGn1+u0
【名前】明石暁@轟轟戦隊ボウケンジャー
[時間軸]:Task46後
[現在地]:G-2遺跡 1日目 早朝
[状態]:健康。ボウケンレッドに変身中。
[装備]:アクセルラー
[道具]:ラン様カード@爆竜戦隊アバレンジャー、アクセルテクター@轟轟戦隊ボウケンジャー
[思考]
基本方針:ミッションの達成(仲間と合流し、脱出する)
第一行動方針:南下して港町へと進み、ヒカルと合流する。
第二行動方針:ヒカルとの記憶の齟齬を解決する。

【名前】ヒカル@魔法戦隊マジレンジャー
[時間軸]:Stage35後
[現在地]:H-3港町 1日目 早朝
[状態]:健康。2時間魔法の使用不可
[装備]:グリップフォン
[道具]:月間宇宙ランド(付録なし)@激走戦隊カーレンジャー、ゼニボム×3@特捜戦隊デカレンジャー
[思考]
基本方針:ブレイジェルの遺志を継ぎ、殺し合いを止める。
第一行動方針:小津深雪との合流のため市街地へ。その間、早川裕作、サーガインと情報交換。
第二行動方針:小津麗の安全を確保する。
第三行動方針:ティターンに対して警戒。
第四行動方針:冷静すぎる明石に微妙な気持ちを抱きました。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
197 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 03:23:40 ID:mXBGn1+u0
【名前】五の槍サーガイン@忍風戦隊ハリケンジャー
[時間軸]:巻之四十三中(ガインガイン敗北後、サンダールに敗れる前)
[現在地]:H-3港町 1日目 早朝
[状態]:健康。クグツの胸部に凹み。
[装備]:巌流剣、ドライガン@忍風戦隊ハリケンジャー
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:ロンの打倒
第一行動方針:首輪を手に入れて、解除方法を模索する。
第二行動方針:しばらく裕作、ヒカルと共に行動。
備考:2時間の制限に気づきました。サーガインの場合、2時間制限中はまともにクグツを操縦できません。

【名前】早川裕作@電磁戦隊メガレンジャー
[時間軸]:34話後
[現在地]:H-3港町 1日目 早朝
[状態]:健康。
[装備]:ケイタイザー、木造の台車(お手製)
[道具]:フェンダーソード@激走戦隊カーレンジャー、火竜の鱗@轟轟戦隊ボウケンジャー、他1品
[思考]
第一行動方針:サーガインの力になる
備考:2時間の制限に気づきました。自分にも適用されることを予想しています。
 メガシルバーの変身制限時間は2分30秒のままです。
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2
198 :ニアミス ◆i1BeVxv./w [sage]:2008/06/20(金) 03:24:39 ID:mXBGn1+u0
以上です。
途中の代理投下、ありがとうございます。
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