- 戦国ちょっといい話46
535 :人間七七四年[sage]:2018/11/30(金) 01:25:15.74 ID:GU5Ble3X - ある人が藤原惺窩の所へ行、仁義の道の奥義を尋ねたことが在った。
惺窩はそれに直接答えず、何と無く世の中のことを物語し、「人々の身ほど大切なものはない。」という事について 「天下を取るほどの大富貴であるが、これを得るとそのまま死して、子孫へも渡らない、となれば、あなたはこれを 得ようとするだろうか?」 問うた人は 「その場合、どうして天下を得ようとするでしょうか。この身に変えるほどの宝はありません。」 「その志を、他者に施す事を仁というのです。一方で、それほど大切なこの身を、人に頭を叩かれたり、 一言の恥を受けたという事で、忽ちにして死を省みなくなる事があります。それはどうでしょうか?」 「わかります。そのような時、必死となります。」 「その、忍ぶことの出来ない事があるのを、義と云うのです。天下にも変えられない命であるのに、一つのことに 対して死んでも後悔がないという事が、義なのです。」 そう諭したという。 (士談)
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