- 戦国ちょっと悪い話45 [無断転載禁止]©2ch.net
7 :人間七七四年[sage]:2017/07/20(木) 11:40:47.67 ID:K/Okvhdd - >>6
信玄は釈迦を超えることを決意しているが故に、この新たな反キリスト者は比叡山を再建するため都に来るのであり、 都のキリシタンがはなはだ懸念しているように我らは今後の迫害に備えておく必要がある。 ただ、もしデウスが我らに見方し給うならば、 神の恩寵と御助力によりこの悪魔の怒りがほとばしるのを予期するのはたやすいことであろう。 信玄が遠江と三河の国に来襲する前、面白い事があった。 それは彼が信長に書状をしたためた時、まったくの傲慢さから己の名を高めようと、書状の封筒に己が名を次のように記したことであった。 すなわち、テンダイノ・ザスシャモン・シンゲン(天台座主沙門信玄)と。 これは天台宗の教えの家の最高位者にして修道者なる信玄を意味する。 これに対して信長は、ダイロク・テンノマオウ・ノブナガ(第六天魔王信長)、すなわち諸宗派に反対する悪魔の王と答えた。 というのも、ダイバ(提婆)が釈迦の宣教を妨げたように、信長もまた今まで日本の全ての偶像に対する崇敬を妨げたからである。 それ故、私は彼が我らの主なるデウスの正義の鞭のように当地の諸宗派の悪しき迷信を罰するため、 かつての繁栄を取り戻すことを神の御慈悲において信じている。 しかして今や異教徒たちは、彼の勝利がこの度かくも急転したのは 比叡山や観音に捧げられた寺院を焼き払うという無謀な所行に対する神仏の罰以外の何ものでもないと言ってはばからない。 だが、信長はこれをことごとく一笑に付し、日本においては彼自身が生きた神仏であり、石や木は神仏ではないと言っている。 1573年4月20日付ルイス・フロイス書簡より
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