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636 :人間七七四年[sage]:2015/08/31(月) 20:40:56.71 ID:/0iPTnfK - 黒田如水はどんな事でも馬鹿な行いを好み、無造作な生まれつきであった。
(如水は者毎に、馬鹿の行を好み、無造作なる生付なり。) 中津川において下屋敷に作事を申し付けた時、手塚久左右衛門という者は、殊の外の どもりで、何かを話し伝えるなど全くかなわないのだが、心立てが正直なる者であると 不憫を加え、徒歩の者達や無足たちにどもりであることを気付かれないよう召し使っていた。 そしてこの下屋敷の作事において、作事奉行を申し付けられたのである。 ある時、如水は自身で作事の様子を見廻って帰ると、広間を開け放ち、上座において碁を打っていた。 ここにかの手塚が、なにか用があるようにやって来た。その間は6,7間(約12メートル)も隔てており、 如水が「何か用か!?」と声高に問うと、手塚は歩きながら、なにやら4つ5つどもると、如水、 碁を打ちながら答えた 「そうか、材木がなければ買え。」 実はもとより材木が足りず、手塚は買うべきか、役人に切らせるべきかを伺いに参ったのであるが、 如水はたちまちそのどもりを聞き分けたため、彼は物も言わずに帰っていった。 如水にとってこのたぐいはいつもの事であった。 常に戸や障子を立てて屏風のようにして囲われた場所にいることを嫌い、幾間にも開け放ち、 目見の者が来れば即座に見つけ、言葉をかけられるように、寒い日でも大方は、夏住居で 過ごしていた。 (古郷物語) 馬鹿かどうかはともかくやっぱり変な人ですね如水
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