- 【生前退位】有識者会議 保守系が反対論、専門家の意見二分 [11/14]©2ch.net
58 :あなたの1票は無駄になりました@無断転載は禁止[]:2016/11/15(火) 18:30:06.55 ID:vDpzXt/m0 - 天皇の人間としての苦労を顧みない面々 その1
渡辺昇一氏 「・・・宮中で国と国民のためにお祈り下さればそれで十分なのだ。・・」 櫻井よしこ氏 「・・・天皇に求められる最重要のことは、祭祀を大切にして下さると いうみ心の一点に尽きる。その余のことを天皇であるための要件とする 必要性も理由もない。・・・」 今谷明氏 「・・・陛下は活動の間口を狭め、宮中で国民を思うお言葉を発する だけでも国民の心が離れることはない。被災地慰問も際限がなく、 やめてもいいのではないか。」 共通してみられるのは、天皇の人間としての側面への軽視だ。自分自身 が相手の立場であったらという人間関係の基礎である想像力が全く働かず、 ひたすら祭り上げれば、その人生はすべて国家・国民のためという恐ろ しく身勝手で野蛮な思想に貫かれている。 まるで人様の人生の中身を勝手に押し付ける権利があるとでもいうような 不遜千万な物言いだ。いったい、本人の意志をも無視してその人生を祭祀に 捧げろという過酷な運命をどのような神経で押し付けられるのだろうか?
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59 :あなたの1票は無駄になりました@無断転載は禁止[]:2016/11/15(火) 18:30:35.63 ID:vDpzXt/m0 - 天皇の人間としての苦労を顧みない面々 その2
宮中での祭祀には、一月一日の四方拝、歳旦祭から始まり、ひと月平均 2つほどの大祭・小祭があり、それに加えて毎日、日供の儀、毎朝御代拝 等が営まれる。祭祀のたびに食事制限等を含む潔斎や8枚から10枚以上 の服を重ねる装束の着用が義務付けられる。しかも、その間、海外では日本 独特の苦行としても有名な「正座」を長時間続けなければならない。しびれ、 血流の阻害などが指摘され、決して健康に配慮された座り方とはいえない。 神道への信仰心が自らの人生経験で成熟し、自らの意志でその道を選択 するのとはわけが違う。出生時から有無を言わさずその人生経験や人生 の選択をも無視され、こうした祭祀に強制されるのだ。自分で選んだ道、 自分で確信した神道であれば何の躊躇もない。その神道の真髄を学び取り、 国家国民のために精力的に祈願する熱意も自然に生まれてくるだろう。 しかし、天皇には選ぶ術も、自由な職業選択の意思の表明も許さない。 この学者やジャーナリスト、評論家のように、自分の意志で進路を選択し、 おのれの人生の学びによって、思想や信条を育て、自由や人権の恩恵を 思うまま享受してきた立場とわけがちがう。
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60 :あなたの1票は無駄になりました@無断転載は禁止[]:2016/11/15(火) 18:31:01.37 ID:vDpzXt/m0 - 天皇の人間としての苦労を顧みない面々 その3
もし、わずかでも天皇の過酷な立場を理解できるのであれば、あるいは、 過酷に条件づけられた運命を受け入れながらも、少しでも後代に、その 非人間的な要素を軽減し、人生を実のあるもの、人間として生まれてきた 喜びがその使命感とともに実感できるものへと改革してこられた努力が 理解できるのであれば、先のような見解に秘められた傲慢さはあり得ない。 人間は、他人から利用される存在ではない。それぞれの人生がそれぞれの 思いで社会とかかわりながら、自己の幸福感、使命感を育てあい、自らの 意志で考えあい、協力し合い、社会を築き上げていく。それを不可能に する強制や押しつけの度合いは、野蛮の度合いと相関し、文明の度合いと 離反する。天皇という使命も例外ではない。天皇という役割は、現在の 日本で、確かに神聖であり、国民国家に大いなる貢献しているし、現実に そうした力、信頼関係もある。 しかし、それは、宮中行事のみがもたらすとするならば、人間としての天皇、 人間としての国民に対する侮辱である。 凄惨な災害現場でひざを突き合わせて臨まれる天皇・皇后の優しさが、 どれほど人々に勇気を与えたか、避難民として社会から忘れ去られる 不安や疎外感からどれほど救われたか、その立場になってみるといい。 あの目が、あの声が、あの表情が人間としての温かさを通して、国民に 伝わっていったのだ。
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62 :あなたの1票は無駄になりました@無断転載は禁止[]:2016/11/15(火) 18:31:25.57 ID:vDpzXt/m0 - 天皇の人間としての苦労を顧みない面々 その4
先にあげた面々の意見に共通なのは、天皇の人間としての側面よりも、 天皇制や宮中祭祀などの制度や儀式を優位に置く冷徹な思想観だ。 彼らには、人間の苦労や哀歓が見えていない。人間の感情が何によって 救われ、勇気づけられてきたのか、生身の人間の苦労を理解した末の 意見表明とはとても言い難い。 都会の一等地に敷地を構えて裕福な暮らしなどという下世話な一般私人 の気楽さとは程遠い。公人であることの過酷さ、日本の歴史を背負うこと の厳しさ、緊張の深さの一端でも共有できるならば、天皇自身のお言葉が、 どれほど、体験に裏付けられ、賢明で真摯な結論であるのか、理解できる はずだ。 理解できないとすれば、それは、単に、天皇を懸命に務める人間に対する 親愛の情、いたわりの情もない、単なる権威を利用したいだけの野心家で あることの証明だ。
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