- 社会福祉公社技術部さくら板支所 第3分室
785 :CC名無したん[sage]:2012/09/04(火) 02:10:53.48 ID:l3w7a+ah0 - 角砂糖はいくつ?
お茶会の決まり文句。 けれど、ある時からそれは使われなくなった。 私たちはいつか甘みを感じなくなる。 それは死神からのメッセージだと知ってしまったから。 生理学的に考えたら、辛みこそ感じなくなるはずなのに。 辛みは痛覚で感じるというから。 脱臼しても骨折しても、すぐに痛みの消える私たちの体。 なのに痛覚で感じる辛みではなく、味覚で感じる甘みから味覚が消えていく。 女の子は甘いものが好きだ。 私たちが少しずつ女の子から道具に変わっていくからその象徴として甘みを感じなくなっていくんだろう。 そんなセンチメンタルな解釈をしてしまうのは、きっと昼間に読んだトスカのせいだ。 愛に生き恋に生き… トスカの脚本は脳のマッピングに関する論文の隣にしまわれていた。 机から一番近い、おそらく愛読書が集まっているだろう棚に。 こんな趣味を持つ、この書庫のかつての持ち主は、いったいどんな恋をしたのだろう。 どんな人を愛したのだろう。 一度でいいから、会ってみたい。
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