トップページ > 河川・ダム等 > 2018年07月27日 > N3eJ4exz0

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川の名無しのように
ラオスでダム決壊

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ラオスでダム決壊
388 :川の名無しのように[]:2018/07/27(金) 11:14:09.62 ID:N3eJ4exz0
>>340
日本ではダム斜面でアスファルトを敷設するため特注のアスファルトフィニッシャを
使って施工するため、きちんと整形できるよ。このダムで同じような機械が使われた
のかは知らんけど。

>>343
日本ではフィルダム、コンクリートダムの安全率は4。これに地震を考慮した安全率を
さらにかけるため、より安全になるよ。

>>370 
フィルダムの遮水方法は、センターコアでの遮水、表面遮水と2通りのやり方があって、
さらに表面遮水にはアスファルトを使うやり方と粘土を使うやり方、コンクリートを使う
やり方がある。日本で一般的なのはセンターコア方式。コアには粘土を使っている。
欧米など、地震の無い場所では表面遮水としてアスファルトを使うのは一般的な施工方法。
理由は、断然、工費が安いから。コンクリートを使うやり方だと、ダム完成後に堤体が
徐々に沈下する際の形状変化に追随できず、ひび割れが発生するため、堤高の高いダム
では使用できない。だいたい、高さ100mのフィルダムは完成後50年で数十cmは沈下する
からね。

アスファルトフェーシングは、コンクリートよりは堤体の変動に追随しやすいため、
コンクリートフェーシングよりも、より堤高の高いダムに適用できる。
ただし、地震時の変動によりひび割れが発生したとき、アスファルトでもコンクリート
でも一度、ダムの水を抜いて、ひび割れ調査と補修をしなくちゃならない。ダムの水位
を低下させている間にひび割れから、パイピングが起きる可能性があるため、日本では
フェーシングをつかっているダムはあまりない。1960〜70年代に少数作られた後、
地震対策に不安が出て作られなくなり、その後、1990年代にダムが批判される時代に
なって工費削減が叫ばれ出して再び少数が作られるようになった。

中国はダムを造りまくっているけど、アスファルトフェーシングのダムが多い。日本が
1990年代に再び作ろうとしたときに「技術支援してやろうか」と言ってきたほど。
丁重にお断りしたけどね。
ラオスでダム決壊
404 :川の名無しのように[]:2018/07/27(金) 13:46:30.11 ID:N3eJ4exz0
>>338
ラオスでの河川用語は知らないから、日本での用語で説明。

ダム設計にあたっての河川の流量計算(基本高水、計画高水)などは河川計画専門の
コンサルタントが行い、その結果に基づいてダム設計コンサルタントがダム設計を行い、
それらを発注者である政府がチェックする。政府にチェック能力がない場合、設計とは
別のコンサルが監査としてチェックすることもある。
施工者は施工前にダムの設計・構造については監査するが、通常、流量計算等までの
チェックは行わない。なお、施工者は監査の結果、設計に不備があれば設計見直しを
協議する義務があるのが普通。

最近は設計・施工が一体化された発注が多いから、その場合、ゼネコンが設計・
施工を行うことになるが、一体施工であっても流量計算まで含めて発注することは
ないだろう。このダムで一体施工されたのか、私は知らない。
だから、想定外の降雨、について設計は専門コンサル、責任はその発注者にある。ただし、
工事中のダムの場合、明確に責任分担することは出来ないだろう。

ここで、日本と日本以外の国で、ダムの設計思想の大きな違いについて説明。
必ずこのように設計されている。
・日本では流量計算に基づき必要最小限の容量をもつダムを設計・施工。
・日本以外の国では、必要な容量を超え、そのダムサイトで経済的に施工できる最大限に
大きなダムを設計・施工。
これは、ダムは堤高を大きく造った方が、ダムの容量が指数関数的に増えるため、将来、
ダムの再開発等を行わなくてよい、想定以上の降雨や渇水に耐える、といった考え方
に基づく。例えば、高さ100mのダムを110mとして作ったとき、工費は1.1〜1.2倍
ぐらい増えるだろうけど、ダム容量は地形によるが2〜3倍増えるって事があり得るため。

そのため、必要以上に大きなダムを造るのだから、「設計の想定を超える」なんて
言っても、ホントにそうなのか簡単に言えない。そもそも過大に作っているため。

日本では「設計以上の降雨がありダム放流により下流河川で氾濫」という事態が起きた
時、それは必要最小容量のダムを造っているのだから想定外と簡単に言えるのだけど、
今回、ラオス政府としては簡単に想定外と言ってほしくは無いだろうね。
ラオスでダム決壊
458 :川の名無しのように[]:2018/07/27(金) 22:48:04.63 ID:N3eJ4exz0
いろいろニュースを見ているけども、『AFP通信は25日、ダムの中央部で先週
金曜日(20日)に11センチの沈下が確認されていたとする報告書を入手したと
報じた。』とある。
詳細はわからないが、壊れているのは鞍部ダムなので、この沈下は鞍部ダムで起きたとする。
鞍部ダム(英語ではサドルダム)は446によると高さ16m。

高さ16mならば、許容できる沈下幅はせいぜい1〜2cm程度のハズ(施工管理上は、
16m以上の高さとしてマイナスは許容しない)なので、沈下が確認できた時点で、
鞍部ダムは決壊する可能性が非常に高いと判断して、すぐさま対処を始めねばならない。
具体的にはダム水位の低下操作、沈下場所に緊急セメントグラウト、下流面側に腹付け盛土を
行うなど。
ラオスという場所柄、緊急工事は難しいと思われるかもしれないが、このダムは工事中の
ダムであり、資材、機材、人員はある。
だが、139の写真では対処工事をした跡はみられない。20日の沈下発見から23日夜の決壊まで
現場で何をしていたのかが問われることになる。

ダムが完成・引き渡し後であれば、ラオス政府の責任は重くのしかかるが、工事中の現場
であるため、建設業者の責任は非常に重大。


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