- 【ラブプラス】高嶺愛花お芋28個目【ウサギの国】
492 :うさマナカの泣く頃に[sage]:2011/08/06(土) 22:08:01.00 ID:Ew6gUFMM - 夏休み短編
A しばらくすると、雨は止み、辺りは日光の白色に照らされ出した。 「やったーーーー」 子どもたちは歓声とともにベンチから飛び出す。 子どもたちが十分に離れたのを見計らって、何者かが屋根付きベンチの斜め後方の ひまわり花壇に向かって動き出した。 「もきゅ〜〜!」 「もっきゅきゅぅ〜〜」 うさマナカだった。成獣のオスが4匹、少し離れたところに成獣のメスが2匹いた。 オスたちは我先にひまわり花壇へ駆け込んだ。 立派に成長し、花を咲かせているひまわりの根っこに取りつき、揺すったり 押したりしている。 「もっきゅうう!!」 「んもぉぉぉぉ〜〜!」 「もんきゅ、もんきゅ、もんきゅううん!」 どうやらひまわりを根から取ろうとしているらしい。 しかし、オスの成獣とはいえ、所詮は非力なうさマナカ。フルパワーでもなかなか倒れない。 阿呆なうさマナカではあるが、少しでも茎の細いものの方がいいと判断したらしい。 細めの茎をめぐって、オス同士のいさかいが始まった。 「もっきゅきゅ!!」 「もきゅももん!!」 「もんきゅもきゅきゅ!!」 そうこうするうちに、鳴き声がだんだん大きくなり、花壇のひまわりたちが大きく揺れ出した。 ミシミシ… ベリッ! オスたちのくんずほぐれつの争いのせいで、数本のひまわりが音を立てて倒された。 「もっきゅううぅぅぅぅぅ!!」 倒れたひまわりに向かって、かつての某ビールCMの旅館卓球ver.、 ピンポン玉へダイブするトヨ○ツや○崎努のような必死の形相で オスどもが跳び付く。 ドテッ! ドサッ! 「ももぎゅう!」 「もんもんぎゅうぃぃ!!」 所有権をめぐってオスたちは一歩も退かない。 これだけの騒ぎに子どもたちが気付かないはずが無い。 「あ〜〜〜〜〜〜〜っ!!」 「ひまわりが…」 「ひど〜〜い!」 オスたちはいつの間にか辺りが暗くなったのを感じて、醜い争いを同時に止めた。 子どもたちが包囲していたのだ。子どもたちの視線は一様に厳しい。 「もっ!」 「もぎゅい?!」 「っきゅ!」 オスどもはさっきまでの喧騒はどこへやら、一斉に震え始めた。
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