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名無しさん@お腹いっぱい。
【餃子】セレス様とオセロ 2戦目【栃木】

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【餃子】セレス様とオセロ 2戦目【栃木】
19 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/04/04(月) 11:37:14.93 ID:eqE8MbNT
着たいほど餃子好きなのかよw

アンティークドールをプレゼントしたら喜ぶし、やっぱりああいうデザインが好きなんだろうな
【餃子】セレス様とオセロ 2戦目【栃木】
24 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/04/04(月) 22:20:53.51 ID:eqE8MbNT
>>20
素晴らしい…でも悲しい…。ちょっと改変してSS1レスにまとめさせてくれ

今日も砂場にお城を作り、人形を並べて一人遊ぶ多恵子。
街灯の明かりに差した影にふと気づいて顔を上げると、見知らぬ少年が立っていた。
「きみ、ひとりであそんでるの?」
「……あなたには、かんけいないでしょう」
多恵子はそっぽを向いて答えた。どうせこの少年も自分を馬鹿にすると思ったから。

(この子、ちょっとさびしそうだな…)「ねえ、ボクもまぜてよ」
「えっ?」
「いっしょにあそぼうよ。ボク、きみのいうとおりにしてあげるから」
こんな優しい言葉をかけてくれたのは、彼が初めてだった。
「じゃ、じゃあ……わたくしはおひめさまで、あなたはナイトになって」
「うん。わかりました、おひめさま」
この日から二人は毎日、夕方の間だけ遊ぶようになった。

「うふふ。つぎは、おうまさんになりなさい」
「ええっ……また〜?」
「ナイトのくせに、おひめさまのいうことがきけませんの?」
「……わ、わかったよ」
地面に手をつく少年。その背中に腰掛ける多恵子。
「ほら、あのブランコのところにいって!」
「いたた、かみをひっぱらないでよ!」

楽しい日々はあっという間に過ぎ、少年の引越しの日。
「きょうで、おわかれだね」
「そうですわね……」
いつもの元気がない多恵子が、少年は心配になった。
「いつか、むかえにくるよ」
「ほ、ほんとうですの?」
「うん、やくそくする。きみがおおきくなってほんとうのおひめさまになったら、ボクもほんとうのナイトになる」
「やくそく……。では、キスをしてください。ちかいのキスを」
「ええっ!? ……ど、どこに?」
「てにきまっているでしょう!」
差し出された手の甲にキスをして、少年は帰っていった。

多恵子はまた一人ぼっちになってしまったが、もう寂しくはなかった。
名前も知らない少年と交わした約束が、多恵子の生きる糧になった。
月日が流れてもそれは変わらない。むしろ夢への憧れは強くなる一方だ。
「ほんとうのおひめさま」になるために、多恵子は手段を選ばなかった。

*****
「苗木君、次はこの花瓶の水を換えてきて下さい」
「ええっ。…また食堂に戻るの?」
「ナイトのくせに、わたくしのいう事が聞けませんの?」
「わ、わかったよ」「……?」
訝しげに首を傾げる苗木。
「どうしましたの?」
「いや、ずっと昔にも、こんな事があったような……。まあ、いいか。行ってくるよ」
(……まさか、苗木君が? でも、あの予感……彼に感じたAランクへの『可能性』は……)


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