- 【源泉の感情】平岡公威・三島由紀夫の詩♭♯♪
353 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2011/12/20(火) 17:32:15.63 ID:oD8d1Ypz - 「米人鏖殺」
米人よ地上を去れ。汝らの義務である。米人よ跡をも止めぬ者たれ。汝らの光栄ある使命はそれである。 米人よ滅びよ。尽(ことごと)く死ね。もはや躊躇すな。汝の剣は汝自身の血もてのみ衂(ちぬ)れ。米人よ 残らず死ね。米人よ再びこの地上へ来るな。米人よ死ね。――汝らの存在は私にとり不快である。目通り叶はぬ。 死ね。日輪の前にもおびえぬ群盲よ。死ね。私は日の方へ顔をむけるものゝ額に慎しみの代りに憎悪がある故踏む。 汝の額を踏む。いかなる大砂漠をも恐れげもなく蹴立てゝきた不遜な隊商が、懸橋なき断崖の上へ来て何とした。 墜落せよ。飛べ。寸時たりとも輝やける中空に在る光栄に喜死せよ。 臭い。涜らはしい。傍へ寄るな。退れ。汝の息が花園に近づく時花はみな剣をかざす。汝の息は清流のうちなる 魚をも腐らす。汝、蠅の母なる者よ。去れ。見苦しい。去れ。犬の犬。豚の豚。汚物を食とする卑賎猥雑な バビロンの末よ。汝を鋤いて地を肥やし、汝の屍に毒だみの花咲かせん。屍は毀(こぼ)たれて踏み躙(にじ)られし 蟹の如けん。青き脳髄を地へは垂らすな。 平岡公威(三島由紀夫)戦時中(推定)の手記
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