トップページ > 詩文学 > 2011年12月10日 > 2ZcaKGE0

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名無しさん@お腹いっぱい。
【源泉の感情】平岡公威・三島由紀夫の詩♭♯♪

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【源泉の感情】平岡公威・三島由紀夫の詩♭♯♪
339 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2011/12/10(土) 22:33:21.24 ID:2ZcaKGE0
「記おく」
元のお家。
永住町にあつた。

小さい頃。
雨のふつた日。

お窓の前で。
僕外見てた。

水たまりの、
中に、

銀の水玉。
ぽかッ。ういてた。

にげおくれたか
小さいとんぼが。

目、丸くして
のきにとまつた。

まだしとしとと、
降る雨が。

ぽたんとおちて
ちよろとながれた。

小さい頃の記おく。
古い記おく。

平岡公威(三島由紀夫)9歳の詩
【源泉の感情】平岡公威・三島由紀夫の詩♭♯♪
340 :名無しさん@お腹いっぱい。[]:2011/12/10(土) 22:34:10.32 ID:2ZcaKGE0
「冬休のある日の家の附近の景色」

お日様がまるで春のやうに、
照つてゐる。
蟻もその他の虫も、
冬ごもりや冬眠をしてをり、
又は死んでゐる虫もある。
しかしその時羽根の
やぶれた一匹の蠅が
ぶーんと淋しさうに
とんでいつた。
遠くの方で小鳥の声
がする。
箱庭も今は汚なくなつて
ゐる。
上からおちる松葉のためだ。
日は、沢山照つてゐるが、
まはりの景色がなんだか
淋しい。
あゝ、さうだ。
忘れてゐた。
綴方(つづりかた)の題探しだ。
僕は急いで
ランドをあけ、
はきとり帳を
出し、机の上におき、
温い手で鉛筆を握つた。

平岡公威(三島由紀夫)9歳の詩


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