- 意味不明ポエム23 ★2
550 :名前はいらない[sage]:2021/01/14(木) 20:44:18.54 ID:N57Q0T4j - ◆11世紀のセルジューク朝ペルシアの詩人
ウマル・ハイヤームの四行詩(ルバイヤート) 『ああ、空しくも齢をかさねし者よ いまに大空の利鎌が首を掻こう 痛ましや 助けてたもれ この命を 望み一つ叶わずぬままに消えてしまう』 『われらが来しまた去りしこの世には 終わりもなく また始原もなし 答えようとて誰に答えられよう── われらいずこより来ていずこへと去るべしや』 『われらは無理やりこの世に連れてこられ ただ悩み生きるほか何ら得るるものなし そして今は何のために来り住み 何のため去るのかもわからぬまま熄えるのだ』 『吾が来てこの世になんの益があったろう また去ったとて何の変化があるだろう 果たして人は何のためにかくも来り去るのか、 この耳に説きあかしてくれた者があったろうか』
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551 :名前はいらない[sage]:2021/01/14(木) 20:45:29.46 ID:N57Q0T4j - 『いつまで水の上に瓦を積んでおれよう?
仏教・拝火教の説法ははや飽きはてた またの世に地獄があるなどと言うのは誰か? たれぞ地獄から帰って来た者があると言うのか?』 『この世ほど不思議なものはなし 誰ひとりその根源をつきとめた者はなし めいめい勝手なことを言いはしたが 真理を明らかにすることは誰にも出来はせぬ』 『創世の神秘を誰も知らず その謎は誰にも解けはせぬ 何を言い合おうと幕の外のこと 幕がおりたらわれら影も形もなし』 『苦心の果てに学徳を積み重ねし賢者らよ! 彼らは"世の燈明"と仰がれて光り輝きはながら 闇の夜にぼそぼそと子供騙しの話をしたのみで 夜も明けやらぬうちに燃え尽きてしまった』
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552 :名前はいらない[sage]:2021/01/14(木) 20:46:59.37 ID:N57Q0T4j - 『今宵こそわが青春はめぐり来たれり
酒を呷らん これぞこの世の快楽なり たとえ苦くても咎めるべからず 生とは苦きものであるがゆえに』 『いかなる歓楽もやがて思い出となりて消えぬ 古き好をつなぐに足るるは生の酒のみ 酒杯にかけし手を決して離すべからず 酒が消えたとて杯だけは残るがゆえに』 『魂よ、汝に謎を解くことはあたわず さかしき賢聖となる事などできはせぬ せめて酒と盃にてこの世に楽土をひらくべし 死した後に楽土があるとは限らぬがゆえ』 『生きてこの世の理を知り盡せし魂ならば 死してあの世の謎も解けたろうか 今おのが身にいて何もわからぬ汝の魂に 明日肉の身を離れて何がわかろうや』
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553 :名前はいらない[sage]:2021/01/14(木) 20:54:52.94 ID:N57Q0T4j - 『神のごとく宇宙を自由に出来ればよかった
それならばこのような宇宙など砕き捨てていた そして何でも意のままになる自由な宇宙を 別に新しく創り出していただろう』 『造物主が万物の形を創り出せしとき なぜ閉じこめたのであろう 死の定めと不完全なる世界のうちに 何ゆえに美しきものを壊すというのか もし醜く変わらばそは誰の罪なりしか?』 『嘆きのほか何もなきこの世よ ひとときの休みもなく死へ追い立てながら なぜわれらをこの世へ連れて来しか まだ来ぬ旅人も酌む酒の苦さを知ったなら 誰がこのような宿へなど来るものか』 『思いどおりになったなら来はしなかった 思いどおりになるものなら誰が行くものか この荒家に来ず、行かず、住まずなら それこそどれほど良かったろう』
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554 :名前はいらない[sage]:2021/01/14(木) 20:55:39.84 ID:N57Q0T4j - 『二つ戸口のこの宿にあるものは
心の痛みと未来への諦念のみ 生の息吹きを知らぬ者が羨ましい 母より生まれなかった者のみが幸福であるがゆえ』 『この世にあることはみな天の書に記され 人の所業を書き入れる筆はくたびれ果て さだめは太初から既にさだまっている ゆえに何になるというのだろう 悲しんだとて 努めたとて』 『佳き人と安らかに添い遂げたとて この世の栄耀を尽くしたとて 所詮は旅出する身の上ゆえに すべて一場の夢にしかすぎぬ』 『ああ、全く、休み場所でもあればよかろうに この長旅に終点があったらよかろうに 千万年をへし後に 土中より草のように芽をふくのぞみがあったらよかろうに』
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