トップページ > ピュアAU > 2019年04月14日 > b2EIjSY4

書き込み順位&時間帯一覧

12 位/382 ID中時間01234567891011121314151617181920212223Total
書き込み数0000000001000000011140008



使用した名前一覧書き込んだスレッド一覧
名無しさん@お腹いっぱい。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】

書き込みレス一覧

少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
533 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 09:08:04.93 ID:b2EIjSY4
これだけイイトコ獲りのように思っても
欠点はステレオ空間の再現性が悪い、音の充満するタイミングが早いとか
いずれも高次歪みの多いことからくる問題であり、その点は否定しない。
オーケストラのトゥッティでの音の変化なんてのは苦手な部類だ。
ジャズのサックスのソロも、もっと深みのあるブローイングを引き出せるユニットがある。

一方で、中低域のリズムの分解能が高いので、ドラム、ベースのキレはむしろ良い。
パーカッシヴな音での歪みは隈取りが強くなるだけで
フィックスドエッジではメカニカルな動作で強制的に引き際のキレが演出される。

フュージョン系のテイストが入った吉田美奈子「フラッパー」のダンスチューンでも
空間性を打ち消した分だけ、リズムの躍動感が浮き立つ感じがする。
もちろんウィスパーに近い吉田美奈子のボーカルも奥に沈まない。

高橋真梨子在籍時のペドロ&カプリシャスのベスト盤は
初期は演歌&ソフトロックのスローバラードからはじまり
中盤でラテン・ロックの重厚なパーカッションを織り混ぜた優秀録音だが
このドッグレースのような瞬間風速に耐えられるだけのドライブ力は十分にあると思う。
もっと音の建て込んだ、しばたはつみ「シンガーレディ」も鳴り負けない。
リズムに色彩感があるというと語弊があるかもしれないが
カンフー映画のような強靭だけど柔軟な組み手がシュパシュパッと繰り出される。
6千円のユニットとしては、これだけのメニューで十分お腹いっぱいだろう。

もともとポップスの低音は、ボリュームが膨らみがちな傾向があり
後面解放型で200Hz以下は80Hzまで10dB落ちても自然にバランスする。
むしろ出音のタイミングで楽音を掴んでる感じになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
534 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 17:17:20.79 ID:b2EIjSY4
ボーカル域の取り扱いで、意外に思われるのがBBCモニターの系譜で
LS5/5から第二フォルマントでの過度特性の優れたユニットをウーハーに採用し
ネットワークで逆勾配で抑えるという不思議な方法を取っている。
これはLS5/8、LS5/9にも引き継がれ、500〜2000Hzを敏感に拾う。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1967-57.pdf
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1979-22.pdf
逆にネットワークで押し殺した代償としてアンプの負担が重く
初期にはバイアンプで対応するようになっていた。

特筆すべきは生のままのウーハー特性は、実はD130と同じようなもので
ttp://www.lansingheritage.org/html/jbl/specs/pro-comp/2135.htm
クラシック向けと言われる下馬評とは、大分趣が異なるように思う。
鳴らしようによっては、ブリティッシュ・ロックでも十分に通用するだろう。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
535 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 18:04:26.82 ID:b2EIjSY4
LS5/9やLS5/8を復刻生産しているGraham Audioについて
ミュンヘンなどのオーディオフェアではEARのアンプと組合せて
ちゃんとロックや歌モノを中心に聴かせていたのが印象的だ。
こうした組合せは、当然ながら1970年代の歌謡曲にも相性がいい。

同じようなテイストで設計しているのがKEFで
お勧めはQドライバーにウーハーを付けた3wayタイプで
R3、Reference1などは、日本の家屋にも収まりやすく
ミッドレンジでの第二フォルマントの吹き上がりを演出しているほか
時間的整合性の点で人工的とも言える鋭敏さを確保している。
ttps://www.stereophile.com/content/kef-r700-loudspeaker-measurements
ttps://www.stereophile.com/content/kef-reference-5-loudspeaker-measurements
LS50がよりコンパクトで価格もこなれているので人気があるが
もう一歩踏み込むと、全く違う臨場感が得られる。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
536 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 19:32:27.70 ID:b2EIjSY4
ブリティッシュ・ロックなんて不用意なことを言ってしまったが
すぐに思い浮かぶのは、初期のザ・フーやクリームのようなハードロックだけど
レッド・ツェッペリンも実はイギリスのバンド、じゃあブラック・サバスは?
実はとても幅が広いのだと思う。やっぱり例に出すのは間違っていそう。やめておこう。

この手の録音を考えるときに、果たして解像度とか関係あるのかと思うときがあって
むしろメンバー間の音の繋がりとか、一体感のあるノリのよさが大事な気がする。
アメリカのホーンセクションのような大掛かりな構成まではけして発展しない
あくまでも4・5人の仲間でパフォーマンスできるサウンドにこだわっている。
このためライブでのパフォーマンスが非常に高いという一面もあって
ビートルズだってあの奇声に囲まれなければちゃんとライブを続けていたろうにと
BBCセッションなどを聴きながら感じ入ってしまう。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
537 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 20:00:02.96 ID:b2EIjSY4
日本でGSの歌謡ロック路線が急激に下火になると
ブルース・ロックのスタイルが通好みとして流入してくるけど
本家のギター・アドリブ主体のステージ・パフォーマンスに比べると
日本のほうはバンド間の緊密な結び付きのほうに重きを感じる。

歌詞がフォークの流れをもつせいもあって、楽音の語り掛けが繊細で巧み。
その辺は、実はブリティッシュのスタイルを汲んでいたようにも感じる。
それはコンセプト・アルバムの構成にも現れており
1970年代の比較的早い時点から、間奏曲のような楽曲がアルバムに含まれ
バンドの奏でる音楽語法に花を添えている。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
538 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 20:15:43.63 ID:b2EIjSY4
日本でのコンセプトアルバムというと
ザ・タイガース「ヒューマン・ネイチャー」を挙げる人もいるが
圧倒的な影響を与えたのはフォークル「紀元一千年」だ。
個人的には、あがた森魚「乙女のロマン」と吉田美奈子「フラッパー」が最高と思ってるが
一般的には「風街ろまん」「黒船」「氷の世界」のほうを挙げるだろう。
「ナイアガラ・ムーン」「トロピカル・ダンディー」というノベルティ色の濃い競作も
なかなか聞きごたえのあるものである。
単に名曲アルバムではなく、バンドのもつ世界観のようなものを
45分弱のLP盤に収めることで、長く聴き続けられる内容になっている。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
539 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 20:40:17.30 ID:b2EIjSY4
これは全くの個人的趣向だが
コンセプト・アルバムの世界観を、ステレオのサウンドステージに求めずに
モノラルで横一線に並べて聴き通すというのが、私の流儀である。
賛否の激しいことは承知だが、演奏者のパフォーマンスを洗い出して
音楽語法のみに耳を傾けようとした場合、実際こうなるのだ。

これはスピーカーがアメリカンな直接音主体というのもあるが
楽音とガチで向き合うのに、さらにモノラルで研ぎ澄ます感じでもある。
あとステレオは集団的な行為のなかで、個々の音が存在するが
モノラルの音は一人称としての音からスタートし
全体がひとつのパーソナリティとして存在する。
つまり、集団と個人の間に存在する壁がなく
しかも各々の個性にブレが生じないのだ。

私自身の認識が幼稚で原始的なのだと思うが
モノラルのように一人の人が語っているという認識がなければ
自分以外の集団がバラバラに意見を交わしているように感じ
第三者の視点で眺めているような気分になって
なかなか音楽の内容にまで入り込めないまま時間が過ぎる。
モノラルだと不思議に、パーソンtoパーソンで語ってると感じるのだ。
少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】
540 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2019/04/14(日) 20:58:09.70 ID:b2EIjSY4
さてコンセプト・アルバムに話を戻すと
バンドが音楽で語るメッセージを受け取る側の態度として
オーディオのサウンドデザインがある。
それはバンド毎に違い、楽曲ごとに工夫が凝らされ
バーチャルなステレオ空間を再現しようと思ってる。

しかし、私自身には、個々の楽曲のサウンドステージの再現は
気の遠くなるような作業であり、個別に対応するのは煩わしい。
そこに時間を割くくらいなら、パフォーマンスから音楽語法を読み取ろうと
随分と乱暴な手段に出ているのだ。ステレオ録音のモノラル・ミックスである。

ミュージシャンの個々のパフォーマンスを抽出する方法は
実はモノラル期のモダンジャズで顕著に表れており
パーソネルという呼び方から察するように
メンバーの組合せで音楽の内容がガラッと変わる。
これがコンセプト・アルバムの原初的な認識方法のひとつである。


※このページは、『2ちゃんねる』の書き込みを基に自動生成したものです。オリジナルはリンク先の2ちゃんねるの書き込みです。
※このサイトでオリジナルの書き込みについては対応できません。
※何か問題のある場合はメールをしてください。対応します。