- モノラル隔離病棟
371 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/08/04(日) 08:37:01.97 ID:Vp59K1qG - ステレオ用に開発された最初のスピーカーは?
これは2chステレオを開発したEMIからではなく ドイツのEckmiller O15で、>356で資料があります。 カラヤン、ギーゼキングなどが録音を残しています。 EMIがステレオを民生用に解禁したのは 開発してから20年以上経った1955年のこと。 最初はリール・トゥ・リールのテープで販売されました。 そのとき現れたのが、DLS-529というブックシェルフSP。 そこまでのいきさつは以下のサイトで。 http://www.ebay.com/gds/EMI-13-x-8-92390-speaker-Marconi-Clairtone-HMV-DECCA/10000000019705140/g.html アメリカではセンターchを加えた3chが主流で RCAの初期のリビングステレオにあります。 このときのモニターは有名なLC-1A。 映画用の収録と並行していたキャピタルなどは Altec Lansing社の605やA7を3台並べて(吊り下げて)いました。 http://www.lansingheritage.org/images/altec/catalogs/1963-pro/page06.jpg マーキュリーのファイン・スタジオは、アイコニック型でモニターしています。 http://www.preservationsound.com/wp-content/uploads/2012/02/Bayside-Civil_War-04-copy.jpg
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372 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/08/04(日) 08:41:23.82 ID:Vp59K1qG - 私の個人的な興味では、SP→LPの境界線のケアが気になるのですが
モノラル→ステレオの境界線が気になる人のほうが圧倒的に多いでしょう。 オーディオの鬼門であり、この三途の川を自由に行き来できないと モノラル道楽は霊界を彷徨うことになります。
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374 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/08/04(日) 21:15:42.84 ID:Vp59K1qG - ドイツの奇才哲学者ベンヤミンは、「歴史哲学テーゼ」のなかで
歴史の叙述を星座をなぞる人間の想像力に喩えた。 一方で「複製技術時代の芸術」では、オーラ(カリスマ)の喪失を予見し アドルノが擁護する純粋芸術と真っ向から対立した。 彼が心に抱いた消費社会の人間の尊厳は、あまりに自由にすぎ 制御不能となる可能性も否定できないため、60'sのポップカルチャーより 1980年代のポストモダンの時代に再び注目を浴びる格好となったと思う。 ここで言いたいのは、モノラル録音ではオーラの現存が多く語られ ステレオでは音楽の商品化の傾向が激しいという意見である。 しかしこれは、クラシックやジャズには当てはまっても ロカビリーにはほぼ当てはまらない。オーラの否定が格好いいからだ。 一方で、60年代のロックはあまりに陰鬱で汗臭い。70年代は都会的である。 こうしてみると、1950年代がまだカリスマの生きていた時代だと思うよりは ほぼ10年置きに潮の満ち干のように音楽のオーラは巡ってくる。 そう考えると2010年代はオーラの時代なのだ。
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375 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2013/08/04(日) 21:39:07.17 ID:Vp59K1qG - モノラル愛好家のオーラ信託は、音楽に限ったものではない。
実はオーディオ機器にも向けられている。JBLの物語など大好きなのだ。 一方で、レーベルへの愛情表現はあまり見られない。 おそらく、段々と薄くなるLPに苦虫を潰された経験からメーカーを見放し 初期の海賊盤並のCD化で幻滅したからだろう。 逆にレーベルへ愛情を注ぐ人は、オーディオ機器に深入りしないし 実際にあまりお金を掛けられない。 こうしたアンフェアな状態で、モノラル愛好家のステレオタイプが生まれるのだろうか?
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