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異邦人さん
健全なタイ旅行が好きな人たちのマジスレ74 [無断転載禁止]©2ch.net

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健全なタイ旅行が好きな人たちのマジスレ74 [無断転載禁止]©2ch.net
112 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:02:53.52 ID:UmgdvVna
 Tシャツにジーンズのショートパンツ姿で、
昔からの知り合いのように親しそうに微笑んでくる。
「これも経験、
どんなもんかいっちょう引っかかって見ようかな」と店内に入り、
こちらも無理やり慣れた様子を装ってカウンターに軽く尻を乗せ、
「ビアシン」。
われわれが二人連れなので、
近くで遊んでいた女の子(これもあまり若くは無い)がすぐに寄ってきて、
「シャチョー・コーラクダサイ」とねだってくる。
メニューを見ると、
これは馬鹿安。
「コーラでもビールでも好きなだけ飲んでチョ」の心意気で二人のおばねーちゃんにおごっちゃった。
そして、
辺りをきょろきょろと見回すと、
あちらこちらのおねえさん達と目が合ってしまう。
目が合うたびににこっと笑う。
ビールのグラスをひょいと持ち上げて軽く挨拶。
「どうですか?お気に入りはいませんか?」とK氏に目配せすると、
首をイヤイヤをするように横に振って「いませんね〜」と落胆の表情。
カウンターの向い側に座っている、
少し日本語を話す、
昔おねえさんだった女がやにわに重要な商談をし始めた。
「あなたのホテルでマッサージするよ。
3000バーツでいいよ。
私、
去年までタニアのカラオケバー(詳しくは前述)にいたよ。
サービスいいよ!。
」と。
こりゃ、
いきなりだ。
そう言うことを想像していたし、
期待もしていたが、
残念ながら当方は心の準備も出来ていないし、
相手の年齢も許容範囲外。
「もう少し若かったらOKですけどねー。
この年齢になるとオッパイがたらたらなんですよね〜。
お金を払ってまではチョットね。
」とK氏。
好みのタイプではあるが、
若い女の子が好きなK氏には、
おばさんはダメみたい。

 「まだまだこれからですよ。
ビールやコーラなんて、
水みたいな値段じゃないですか。
しばらくここら辺りの探索と行きましょうよ。
」と、
私の一言を合図に「チェック」とおねえちゃんに言う。
プッと唇を尖らせて不満そうな態度を見せながらも「180バーツ」との返事。
200バーツ(約600円)を払ってバーを出た。
健全なタイ旅行が好きな人たちのマジスレ74 [無断転載禁止]©2ch.net
113 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:03:19.58 ID:UmgdvVna
どうしてキミはそんなにウドンて人に粘着してるんだい?
そろそろ話してくれてもいいんじゃないかい?ww
そんなこんなでタイ旅行満喫中です
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114 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:03:56.93 ID:UmgdvVna
ブラブラと通り沿いの同じような店を冷やかしたが、
どこもここも似たようなもの。
「アジア一の噂も高いバンコクの夜の世界も、
なあんだ、
こんな程度か!」と落胆しかけてもと来た道を歩いていると、
オヤッ!今までの人種とは全く違う、
文字通り「お嬢さん」が向こうから歩いて来る。
こんな時間にこんなところを一人だけ!。
かわいい・可憐・上品。
「あんなんだったら即OKですよね。
」とK氏と目を合わせてうなずく。
だんだんに近寄ってきて、
すれ違いざまに目があった。
恥ずかしそうに目を伏せて通り過ぎるのかと思ったら、
相手も我々の目線と同次元で見返してくる。
そして、
すれ違うやいなや、
クルっと振り向いて、
後ろを振り返った私と再び目があった。
「遠い異国の地で、
うら若い深窓の令嬢と、
結ばれぬとわかっていながらの悲しい恋」などと、
セピア色が似合う、
ゲーリークーパー(ご存知かな)の時代の映画のようなシーンが一瞬脳裏をかすめた、
と思ったとたん、
そのお嬢さんが歩み寄ってきて囁いた。
「マッサージ2時間2000バーツ、
ホテルすぐ」。
「ナニッ」。
「わたしやさしいよ・わたしやさしいよ」「ムムッ、
こ・こ・これは・・!。
なんと言うことだ。
」無残にもセピア色の夢は砕けっ散って、
バンコクの夜空に飛んで行った。
なんとも返事のしようも無い。
たどたどしい日本語と可憐な姿、
そして、
彼女の口をついて出た言葉のなんとおぞましい事か。
ああ!人間不信。
「近くで見ると、
やはり荒れた感じがありますね〜。
」のK氏の一言で目が覚めた。
「ごめんね。
残念だけどまた今度ね。
今夜は忙しいんだ。
」と後ろ髪を引かれる思いで、
貴重な申し出を断った。
しかし「わたしやさしいよ・わたしやさしいよ」と尚も強烈な営業力を発揮して弱い私を責めてくる。
「2時間2000バーツ・やさしい」。
まだ言っている。
立ち止まっている我々に、
地元の人達の厳しい視線。
ここははっきり言わなければと思うが言葉が出ない。
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115 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:04:56.46 ID:UmgdvVna
夜は映画館そばのステーキハウスでにく〜〜〜
そんなこんなでタイ旅行満喫中です
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116 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:05:34.33 ID:UmgdvVna
 広い道路沿いに10階建てほどのビルがあり、
タクシーはその正面玄関に横付け。
すると、
中から中年のおばちゃんが飛び出してきてタクシーのドアを開けてくれた。
どういうわけか、
運転手も一緒におりて来てにこにこしている。
「なるほど、
手数料が入るので、
我々がそのまま帰らないように見張っているな」などと考えながらビルに入ると、
「こりゃスゲー」と思わずびっくり。
デパートのショウウィンドウ顔負けの大きなガラス窓に、
強烈なハロゲンの照明があたり、
中には長いひな壇があって、
大勢のお雛様方がズラ〜リと飾られている。
唖然としている私にK氏は「ちょっと時間が遅いかな。
少ないですね女の子が。
この規模ならいつも3倍はいるんじゃないかな?」。
さすが経験者、
鋭い観察です。
「Tさん先に選んでください。
お気に入りがいれば私もお付き合いしますよ」。
と言うことは、
早くもめぼしがついた様子。
「ウ〜ン、
どうしよう」、
と迷っていると、
「客は我々だけだから、
もっと近くへ行って見てみましょう」と水族館を覗くように、
ガラスのすぐ前まで言って見る。
すると、
展示中のお雛様方が突然にこやかに微笑だして、
中には手を振る雛やウインクする雛も・・。
「ウ〜ン」とうなる私。
後ろでおばちゃんが「みんなきれいだよ、
あのこどう」などと、
本当に人形を売るように進めてくる。
「あの26番の子、
何歳?」。
「あ、
26番ね。
28歳ね。
イサンの子ね、
やさしいよ」。
ゴールドのワンピースにカタまでたれた黒い髪。
面長な顔に優しそうな笑みが気に入って「私、
26番にします」。
「そうですか、
じゃ、
私は45番」。
お互いに購入商品が決定してカウンターへと導かれる。
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117 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:06:22.95 ID:UmgdvVna
今何時?。
目をさますと、
素っ裸の自分に驚いた。
昨夜は、
部屋に入るなり、
着ているものを脱ぎ捨てて、
シャワーも浴びずに、
そのままベッドに倒れ込み、
ぐっすりと寝込んでしまったようだ。
元来が疲労回復の早いタイプで、
ほとんどの場合、
どんなに疲れていても一晩の熟睡で元気になる。
今回も寝覚めはさわやかで、
昨夜の激戦(?)の疲れは無い。
部屋のカーテンを開けると、
目の前はあまり新しいとは言えない高層マンション。
この辺りはバンコクでも早くから賑わいを見せていた地区らしく、
新しい建物は少ない。
空はどんよりと曇っているが、
それでも昼には暑くなるのだろう。
4室ほど離れたK氏の部屋に電話を入れて、
朝食のお誘いをする。
部屋にはドライヤーは勿論、
歯磨きや歯ブラシも無い。
着替えてフロントで「キャンナイゲットアトゥースブラシュ」と聞くと、
「ソーリー、
ウイドントハヴ」と冷たい返事。
「コンビニが近くにあり、
そこで売ってるよー」、
コンビニの場所を聞いておいて、
朝食の後で買いに行こう。
ロビーでヘナヘナ文字のタイ語の新聞を見ていると(読めないから)K氏が下りてきた。しょぼいレストランはフロントの向い側、
ロビーの奥にある。
ビュッフェスタイルの朝食で、
トーストに卵焼き・ソーセージ・ベーコン・サラダ・オートミールに少々のフルーツと予想通りの簡素な内容。
「朝食付き一泊1000バーツ(3000円)ならまあこんなもの」と納得して、
決しておいしいとは言えない乾いたトーストをほおばりながら「さて、
今日の予定を検討しましょうか」。
「せっかくバンコクにいるのですから水上マーケットが見たいですねー」「そうですねえ、
だけど、
この時間からだともう終わってしまっていますよ。
ここからだと1時間以上かかりますからねえ。
今日は取りあえずお寺巡りが無難な線ではないでしょうか?」「そうですね、
おまかせしますよ」「その前に、
コンビニで歯ブラシを買わないと。
このホテルの部屋にはなーんにも無いですよ」「私も行きましょう」と二人でホテルから歩いて2〜3分のコンビニへ出かけた。
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118 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:07:18.95 ID:UmgdvVna
歯ブラシ一本25バーツ(75円)は安い。
歯ブラシと歯磨きを手に入れてブラブラと歩いてホテルへ帰る途中で、
明るい時間に町並みを見るのは初めてなのに気がついた。
なんだか、
異国の町と言う気分がまるでしない。
道路を走っている車は日本車ばかりだし、
コンビニもファミリーマートみたいだし、
見渡す景色も名古屋の町に似ている。
この辺りが特にそうなのだろう。

 が、
ひとつだけ異国情緒をイヤでも味わう恐怖の瞬間がある。
道路が横断できないのである。
ホテルは三叉路の真中、
T字路の突き当たりにあり、
大きな通りなので当然信号機はあるのだが、
目の前の信号が青でも、
正面の道路から右折車がビュンビュンと走ってきて、
車の切れ目が無い。
日本なら「横断歩行者優先」で、
歩道に立っていれば車は止まってくれるのだが、
ここバンコクではクルマが優先、
歩行者のことなんか爪のあかほども気にしてくれない。
曲がり角でもスピードを落さずに「うろうろしてるとひき殺すぞ〜」の勢いで突っ込んでくる。
だから恐怖で脚が出ない。
道路を渡れない。
この試練をクリアする方法はたったひとつ。
まず、
道路を渡ろうとしている現地の人の左側にすすっと張りつく。
そして、
彼または彼女の最初に踏み出す一歩を注意深く観察し、
遅れじと自分も歩き出す。
決して自分が前に出てはならない。
彼または彼女を右側から走ってくる車の盾にして防御をはかり、
流れてくる車の切れ目を狙って、
一車線づつクリアし、
道路のセンターまでたどり着く。
そしたら、
今度は彼または彼女の右側に移動して左からのクルマの盾になっていただく。
再度、
一車線づつクルマの切れ目を縫うようにして向こう側へたどりつくのである。
道路の真中に立っていると、
左右からビュンビュンスピードを出して走ってくる車で、
体は硬直する。
が、
ここでひるんでは行けない。
盾になっている人の一挙手一投足を見逃せば、
この恐怖のセンターに一人取り残されてしまうのだ。
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119 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:07:49.37 ID:UmgdvVna
運動会の二人三脚よろしく、
歩調を合わせて俊敏に行動行しなければならないのだ。
変な外人と思われようと、
「きもち悪りーなー」と睨まれようと、
ひたすら歩調を合わせて前進と停止を繰り返す。
これは何かの本に書いてあった「東南アジアにおける正しい道路の渡り方」なのだが、
今回、
コンビニの帰りにさっそく実践して見た。
本を読むということは、
いざと言う時に役に立つ。
理論と実践とがピッタリ一致して、
思い通りに道路を渡ることができた。
一人だったら、
なかなか渡れないだろうなー。


 ところで、
これだけクルマがスピードを出して走っているのに、
案外、
歩行者対クルマの事故が少ないらしい。
日本のように弱い歩行者を甘やかせるのでは無く、
「弱い者は弱いものらしく、
自分でしっかりと身を守りなさい」と子供のころから教えられているのだろう。
実際、
道路を渡るのは本当に恐ろしい。
ところで、
「東南アジアでは車検制度がいい加減で、
どこへ言っても、
日本では廃車同然のクルマばかりが走っている」などの先入観を持っていたのだが、
ここバンコクを走っている車は意外とみんな新しくてきれいだ。
ぼろぼろのクルマはほとんど見かけない。
そして、
しょっちゅう洗車をしているのか、
みんなきれいにして乗っている。
それもそのはずで、
日本の三分の一の所得で二倍の値段のクルマを買うのだから大事にして当然だ。
クルマはその家の財産なんだろう。
それともうひとつ、
TOYOTA・NISSAN・HONDAに混じって、
意外や意外、
ISUZUのクルマが大健闘。
ピックアップトラックをバン形にして、
荷台の後ろを60センチほど伸ばした長〜いやつが、
ピカピカに磨かれて、
高級車のように大きな顔をして走っている。
そう言えば、
ISUZUだけでなく、
MITSUBISIやNISSANのトラックの後ろのボディも長くなっている。
こんな長尺のモデル、
かっこいいし、
日本でも売れそうだけど・・。
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120 :異邦人さん[]:2017/03/27(月) 12:08:30.99 ID:UmgdvVna
部屋に帰って歯を磨き、
入れたら当然出るものもあるので、
それを済ませて、
バンコク市内の有名なお寺巡りに行く。
地図は手元にあっても、
二日目の朝では自分で行く自信は無い。
ここはタクシーに頼るしかないのだが、
あちらこちらで拾うのも面倒だし、
全てのタクシーがメーターで走ってくれるとは限らない。
その上、
地理に不案内な観光客相手だと、
遠回りはありそうだし、
「マッサージ」や「お土産屋」に連れ込まれるのも面倒。
最初からこことこことここでいくらと決めてチャーターしちゃった方が安心だし、
安いかも。
ホテルの玄関へ出ると、
専属のタクシー屋さんがひまそうに話しをしている。
タクシーを管理するデスクがあり、
そこにはゴツイ顔をしているが、
どこか間抜けで、
人の良さそうなおっさんが座っている。
「XXXXX」となんにも理解できないタイ語で挨拶されたが、
きっと「おはよう」とでも言っているのだろう。
「ハウマッチ、
フォーサイトシーイングインザシティ?」「3000バー」。
二人で日本円で9000円。
高いか安いかは受け取り方によって違うが、
運ちゃんがガイドをしてくれるので、
これに決めた。
50歳くらいの背の高いやさしい顔をした運ちゃんが我々の担当。
クルマはと言えば、
日本ではついぞ見ることがなくなった15年〜20年ほど前の白いクラウン。
そう言えば当時「いつかはクラウン」とコマーシャルに出ていたあのモデル。
クラウンなのに手動5速ミッションで、
スピードメーターはなつかしい角型。
パワーウインドウは無く簡素な造り。
エアコンは付いているので暑いタイでも心地よい。
「余分な電装品や部品を使ってないから長持ちするのだろうな〜」とメーターを覗くと30万キロほど走っている。
ただの30万キロなのか、
一回転して130万キロなのかは定かでは無い。
が、
静かで快適に走る。
運転手の腕も確かで、
やたらとスピードを出して走るようなことはしない。
安心して乗っていられる。
まずはチャーターにして良かったなと思った。


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