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740 :爆音で名前が聞こえません[sage]:2012/08/03(金) 21:23:41.46 ID:TxKdQvHC0
・「象の置物」

花金日記。
精神的に辛い週じゃなかったんだけどまあ金曜日ですし。金曜日は俺の日なんですよ。
ちょっと前の話なんですけどね、先輩から象の置物を頂いたんですよ。
全体が合成樹脂素材で作られていて、簡素な割には細部まで拘っている感じの象の置物なんです。
何かの展示会に参加した際に頂いたもの…とは伺っているんですが、
先輩は昔この像を愚痴吐き場として使っていたのだとか。
「お前はいいよな、何も悩みが無さそうで…俺なんかさぁ…」と言った風に。
こう呟いては象の頭を撫でて自分を慰めていたのだそうです。
しかし一人前になった先輩は愚痴をこぼす事もなくなり、象の頭を撫でる機会も無くなりました。
今ではこの象の置物は何の役にも立っておらず、当時の名残として机の上に置いてあるのだとか。
「この象、あげるよ」
「辛い時があったらこの象に話しかけるといいよ!少しは気が楽になるから」
そしてその象は僕の手元に回って来た、と言う訳です。
辛い時はまだ来ませんが、いつか僕も象の置物を片手に独り言を言うようになるのでしょうか。
例えばこんな風に。

「あのさ…俺はしおんちゃんの事が大好きなのになかなか彼女が素直になってくれないんだよ」と。
象の鼻を優しく撫でながら俺はしおんちゃんと花火大会に行った妄想を滔々と語りだすんです。
先日の虹っ娘ライブでの惨劇(?)を反省した俺は、今度は涼しい時間帯に行われているイベントが
良いだろうと考えて、しおんちゃんと地元の小学校で行われた縁日に参加する事にしたんですよ。
本当ならもっと大きなイベントに参加した方がしおんちゃんも喜ぶだろう…
と言うのは自分の勘違いで、無理に人の多く集まる暑苦しいイベントよりは、しおんちゃんは
人がそこまで多くなく、かつ牧歌的な雰囲気に満ち溢れたローカルなイベントの方が好きなんだとか。
この間ライブが終わった後に、帰り際に僕に耳打ちしてくれたんですね。
…しおんちゃんは過去に雪女だからと言う理由で人間に邪険にされて以来、まだその恐怖心が
完全に拭えてはいない。完全に心を許したのは俺ぐらいで、やっぱり大勢人がいる所は苦手みたいだ。
しかし、彼女は心底人間を嫌いな訳ではなく、むしろ自分から歩み寄りたいと言っている。
だから、人が適度に集まっていてかつ和やかなムードが漂うイベントなら彼女も大歓迎なのだ。
夏になってしおんちゃんが溶けてしまうのではないかと言う危惧もあったけどそんな事もなく。
「雪女が冷気を発生させる事ができるのは、空気中に漂う元素同士で化学反応を起こして、熱エネ
ギーをゼロに変化させる事ができるからよ。冷気を作り出す力は私の中に内在するものじゃなく、
自然界のエネルギーを変化させているから、夏場だと言って私が溶ける心配はないから大丈夫よ…」
しおんちゃんはいつだったか雪女のカラクリを俺に話してくれた事があった。
話を聞かされた俺は何がなんだかよくわからなかったけど。
「常識的に考えてみて頂戴…季節が変わるごとに溶けてちゃ、こんなに長く生きられないわ。
…雪女にとって、夏は苦手なのに変わりはないけど」
少なくともあなたの十倍以上は生きてるわ、ともこっそり喋ってくれた事もあったしおんちゃん。
それじゃあかなりのおばあ…い、痛いよ!耳をつねるのは反則だよしおんちゃん!

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741 :爆音で名前が聞こえません[sage]:2012/08/03(金) 21:24:18.96 ID:TxKdQvHC0
閑話休題。
まあ愛する人が夏場に溶ける心配も無く、こうして僕達はデートする事ができた訳だ。
僕達は日差しも厳しくなくなった夕方辺りに小学校を訪れ、適当に辺りをぶらついていた。
夏風に舞い上がる砂埃の臭いや、陸上競技の際に用いられる石灰の臭いが充満し、周囲の雰囲気も
相まって僕は久々に自分の少年時代を追懐していた。
「鬼ごっこや警どろを友達と一緒にしたり、単純な構造の遊具を使って放課後はずっと単純なルール
に則った遊びに興じていたっけな…思えば俺はどうしてあんな遊びが楽しかったんだろうな」
俺は二度と手に入らない、輝かしくも甘い過去の事を思い一人ごちた。
「ただ、あんな単純な遊びの中にもルールがあるし、同年代の友達と遊ぶ事で喧嘩したり仲直りを
したりを何度も繰り返す。遊びの中で子供と言うものは社会性を少しずつ身に付けて行くものだ。」
”あんな遊び”とは言え、子供時代に沢山遊ぶ事は重要なのだなと大人になって今更ながらに感じた。
一方で、都会の子供達が身体を動かして遊ぶ事を拒み、公民館やファミリーレストランに蟠踞して
モンハンやポケモンと言った通信対戦ゲームに興じている昨今に不安を感じつつあった。
ゲーム中は目と目を合わせてコミュニケーションを取らないし、遊びの中で定められるルールを
一切考慮する必要はない。他の世代が介入できない新しい遊びだから、大人もどの様に子供の領域に
関わって行けば良いのか全くわからない…年老いた昭和生まれのお節介と言うものだろうか。

その時俺はふと思った。
しおんちゃんは生まれてからすぐ、どんな幼少時代を送ったのだろう?
冬の寒い日に突如生まれて以来、友達も無く永きに渡りずっと一人だったのだろうか。
しおんちゃんは昔の事をあまり俺に語ろうとはしない。俺だってデリカシーのある人間だから彼女の
過去について根ほり葉ほり聞こうとは思わないけれども、それでもやはり気になってしまう。
ただ、彼女が常に無表情に近い事や、心を許した俺にでさえ口調が固いままだと言う事を考えると
彼女の心に根付く記憶の痛みは相当なものであろう事が容易に理解できた。
それが、簡単に拭い去る事ができないものであろう事も…
不意に、俺の服の袖をくいくいと引っ張る白い手が見える。
目線を下に落とすと「何を考えているの?」とでも言いたげに心配そうに俺を見つめるしおんちゃんがいる。
「ああ…ごめんねしおんちゃん。何でも無いよ、ちょっと考え事してたんだよ」
今日のしおんちゃんは前回の虹っ娘ライブの時に比べてかなり生き生きとしていた。
姉の借り物ではあったが藍色の浴衣を着て、左右に垂れ下がっていた髪を後ろ側で結んで
お団子状にしていた。服装と髪型が少し違っただけで今日のしおんちゃんは艶っぽく見えた。
左手にはケチャップのついたアメリカンドッグを持ち、右手には縁日の屋台で手に入れたゴム紐が
付いた水風船を持ち、びよんびよんと音をさせながらヨーヨーの様に遊んでいる。
今日は俺にしては珍しく良い選択をしたな、と思った。
何故なら、普段俺が知らないしおんちゃんを色々な所で見せてくれるから…
人と話すのは苦手だと言っていたけれども、金魚掬いをしていた時に、どうしても金魚が取れずに
網に何度も穴を作っていた隣の子供に「はい」と自分の取った金魚を渡していたしおんちゃん。
こんな何気無い行動でも、彼女は子供が好きなんだなとうかがい知る事ができた。
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742 :爆音で名前が聞こえません[sage]:2012/08/03(金) 21:24:50.72 ID:TxKdQvHC0
暫くして僕達は、縁日のメインイベントである花火を見る為に校庭の隅に座って待つ事にした。
既に、中央には花火の用意ができており、その周囲はドーナツ状にロープが張り巡らされていた。
その外側が一般参加者の観覧席となり、俺としおんちゃんはビニールシートを敷いて座っている。
30分前からスペースを確保していた事もあり、僕達は一番良い席を確保する事ができた。

そして、中央に集まる職人達の威勢の良い掛け声と共に花火大会はスタートした。
昔懐かしい笛ラムネを吹いた時の様にひゅ〜〜…と音をさせどぉーん…と空中で爆ぜる。
午後7時を過ぎ、真夏の空が白みがかったまま漆黒を中々見せようとはしなかったが、それでも
満天の星空を背景に次々に轟音を響かせてぱっと散る花火の数々にしおんちゃんは目を輝かせていた。
しおんちゃんだけじゃない。
家族連れやカップル、学生の集団や老夫婦まであらゆる年齢層の人々が空を一点に見据えて
今日と言う日の感動を覚え、この広い校庭で共有しているのだ。
同じ時と空間の中で大勢の人が感動を共にする。これはあらゆるイベントにおける醍醐味の一つだ。
誰もが夏の風物詩である花火を前に目を輝かせ、風情のある日本の慣習に心を躍らせていた。
ただ一人、俺を除いては。

(つまらないな…)
俺は色とりどりの花火に目を輝かせるしおんちゃんを横目でずっと見ていた。
“昔から日本に根付いている文化だから”と言う理由で、花火をじっくり見ようと言う気にはなれなか
ったのだ。そんなものに見ている時間を費やすよりは、しおんちゃんをじっくり眺めていたい。
夏場の気温のせいか少し上気した様に見えるしおんちゃんはいつもより大人びて見えた。
今日と言う日を過ぎたら、またいつものしおんちゃんに戻ってしまうかもしれない…
髪をこめかみの辺りから両側に垂らし、質素な白いワンピースを身にまとい、憂いを帯びた表情で
自分の意見を言わない、あのしおんちゃんに…それは俺にとってとても悲しい事だった。

そもそも俺が「花火を見に行こうか」と誘って以来彼女はこの日をずっと楽しみにしていたのだ。
家を出る前から浴衣に着替え、髪型も整えてからほんの少しだが化粧もしている。
彼女の言う”人間の女の子”みたいに、外出の際に時間をかけたのはもしかしたら
これが初めての事かもしれなかったのだ。
俺にとっては一般大衆にとっての卑近な楽しみの一つでしかない花火も、彼女にとっては滅多に無い
イベントの一つなのだ。それを俺は今の今まで理解しようとはしなかった。

(しおんちゃんは今日、この日を目一杯楽しんで欲しい。俺は…そんなしおんちゃんを見る事を楽しみ
にするから。もう二度と見られないかもしれない楽しそうな横顔を見る事を、楽しみにするから…)
触れてしまえばすぐに元に戻ってしまいそうな一瞬の輝き。
俺は花火を一心に見続ける事で、しおんちゃんの楽しそうな笑顔を見逃してしまいたくはなかったの
だ。彼女が花火を滅多に見れないのと考えているのと同じ様に、俺にとっても彼女のこんな顔は滅多
に見られないものであったから。
そんな事を考えていると、ふと俺の腕に誰かの手が触れている事に気付く。
目線を下にやると、怪訝そうにこちらを見つめているしおんちゃんがいた。
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743 :爆音で名前が聞こえません[sage]:2012/08/03(金) 21:26:58.26 ID:TxKdQvHC0
「花火…一緒に見ましょうよ?」
俺があまり集中できていない事に疑問符付きで同意を求めるしおんちゃん。
俺は彼女の言葉に素直に従いたかったが、自分の気持ちに嘘はつけずつい馬鹿正直に答えてしまう。
「ごめん…俺さ、花火よりしおんちゃんの方を見てたいんだ…だって、しおんちゃんがあまりにも
 楽しそうで…そんなしおんちゃんが可愛いから、花火なんてどうでも良くなっちゃって」
我ながらよくこんな恥ずかしい台詞が口から飛び出すな、と思った。夏の暑さも手伝って頭がおかし
くなっているのかもしれない。そんな俺に、しおんちゃんは額の汗を拭いながらこう答えた。
「ありがとう…けど、あなたも一緒に花火を楽しんで欲しいの。私だけが楽しんでいるんじゃ、つま
らないわ。あなたも私も同じ花火を見て同じ感動を共有している…この僅かな時間を大切にしたいの」

俺はしおんちゃんに言われてはっと気付いた。
俺だけじゃなく、しおんちゃんも”花火をただ単純に楽しむ”以外に”大切にしたいもの”がある事を。
それは、自分としおんちゃんが同じ時を共有している事の確証となる為に、二人で同じ感動を得る事
だったのだ…俺は自分自身に対する苛立ちが抑えられなかった。
彼女をどこかに連れて行って、彼女にただひたすら楽しんで貰いたいと言う気持ちは悉く空回りしていた理由。
それは、しおんちゃんにイベントを楽しんで貰いたい事を一心に願う為に俺自身が十分に楽しむ姿を
しおんちゃんに見せられなかった事…彼女も俺に楽しんで貰いたかったのだ。
彼女の楽しむ姿が俺の楽しみであった様に、俺が楽しむ姿が彼女の楽しみでもあった事。
どうして今まで単純な事に気付かなかったのだろう…全てを悟った俺はしおんちゃんの髪を優しく
2、3度撫でると承諾して一緒に花火を見る事にした。
「わかったよ。一緒に花火、見ようか…」
僕達はビニールシートの上でお互いの手を重ね合わせ花火を見た。
暫くしてから花火は全て打ち上げられ、主催者側がメガホンで全プログラム終了のアナウンスをする。
花火が終わった途端、校庭に店を広げていた屋台も明かりを消し始め、辺りは途端に静寂に満ちた。
今までの活気溢れる縁日の姿は一瞬にして闇夜に飲まれ、皆帰り支度を始めていた。
僕としおんちゃんも校庭の外を出て、若草の匂いで満ちた通学路を逆行して帰路に就く。
「花火、綺麗だったね…来年の花火も、またこうして一緒にこうして見に行けたら良いね。」
「ええ…今日はとても楽しかったわ。そして…あなたも楽しそうだった」
「それはしおんちゃんが一緒にいてくれたからだよ。」
「…」
「しおんちゃん…大好きだよ。これからもずっと一緒にいようね…」
「ええ…ずっと一緒よ…」

今まで僕達が見てきた花火は生まれては消え、生まれては消えを一瞬の内に繰り返して来た。
思えば、ヒトの一生も宇宙の歴史の長さに比べれば一瞬であり、あたかもぱっと誕生してはすぐに
消えて行く儚い花火の様なのかもしれない。
しかし、花火は短いながらも一瞬の美しさを我々人間の目に見せてくれる素晴らしいものだ。
僕としおんちゃんが過ごした日々も悠久の歴史に比べればほんの一瞬にしか過ぎないけれど…
ただ、僕はこの一瞬を少しでも大切にしたいと思った。
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744 :爆音で名前が聞こえません[sage]:2012/08/03(金) 21:30:38.45 ID:TxKdQvHC0
…俺はこんな与太話を象の置物に対して迫真の表情を浮かべながら長時間話していた。
そして今までのそれなりに綺麗だった妄想を台無しにさせるかの様な淫猥な思いを象に
向かって次々と吐き出してしまう。花金の俺にはよくある事だが、どうしても我慢できなかった。

「そしてさ…花火を見てる最中にしおんちゃんの着物の間にスッと手を入れて例によって彼女の
FLOWERに手を挿し入れて悪戯したいんだよ…!そして気分が高まって来てしまった僕達は花火が
終わった後お互い我慢できずに人気の無い近所の公園で始めてしまうんだ。着物を腰の辺りまで
まくり上げて汗をだらだら流しているしおんちゃんと野獣の様に立ちバックがしたい。しおんちゃん
の耳たぶを唇ではみはみしながら”しおんしおん…可愛いよしおん…”としおん連呼でバニラビーンズ
の匂いがする髪の毛の芳しい香りを嗅ぎつつ左手で彼女の乳首をキュッといじくりまわしたい…
ベンチの腰掛に手を添えてよろけない様に身体を支えるも、気持ち良さに大粒の涙を浮かべながら
息を荒らげるしおんちゃん…くううたまらん!しおんちゃん可愛すぎてたまらん!わかるかなあ象の
お前にこの気持ちが…しおんちゃんは天使なんだ…チュンストに舞い降りたクーデレ天使なんだ…
だから俺は廃人の如く2700クレも注ぎ込んでしまったんだ…ううううしかし俺はそんな事は一切
後悔していないぞ畜生!お前はいいなあ!象のお前は本当にいいよなあ!」

もはやここまで来るとキチガイそのものであった。手遅れ感満載であった。
そして更に興奮が高まって来てキモオタ全開の妄想が止められなくなり象の鼻を撫でまくる。
「お前も良いの持ってるじゃねぇか。ほらパオォーンってな。あ?お前はこの長い鼻でどれだけの
雌を魅了して来たんだ?アフリカにいた頃はお前もさぞかし酒池肉林の日々を送っていたんだろう
な!羨ましいったならないぜこの野郎!ったくこの野郎!」
象の置物を手の平でいじくり回しながら次第に話しかける声も大きくなる。
俺のあまりの声の大きさに周囲も奇異の視線を俺の方に集め始めた…

(ちょっと…あの人何やってるのかしら)
(もう30分も前から象に話しかけてるみたい。誰か呼んできた方が良いんじゃない…?)
そんな周囲のひそひそ声にも負けず、俺は象に自分の思いを今日も吐き出すのであった…

プロバロスレが俺にとっての象の置物みたいなもんですけど…
スパ銭に行ってきてから、土日の予定でも書くとしますかね。



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