- 死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?374
804 :本当にあった怖い名無し[sage]:2023/07/21(金) 15:05:52.94 ID:LE3PD82C0 - 1/1
この時期になると、階段を見る機会が増えるので思い出した話。 自分が神奈川の某大学院に在学していた頃なので、かれこれ5年ほど前の話か。 うちの学校は基本的に22時には全ての棟が閉められてしまうのだが、予め利用する教室、目的を守衛に提出しておくと、0時までは残ることが出来た。 そのため、学際前には実行委員会や出し物をするサークルが準備をしたり、提出物の期限に追われている学生が居残りをしたりしていた。 かくいう自分も修士論文の提出期限が迫っており、年明け早々研究室に0時までカンヅメになっていた。 その日も一通り執筆を進めた後、戸締まりをして帰路についていた。 キャンパスが山の上にあるため、街灯以外の灯りは消えてしまっているような坂道を下りアパートに向かっていると、向こうから男女5人くらいのグループが歩いてきた。 ああ、駅前の居酒屋で飲んでいた学生グループか、これから誰かの家に泊まるのか、などと考えながらすれ違おうとすると、 「まだ、入れますか」 と、グループの男から声をかけられた。 何かサークル活動をしていて、忘れ物でもしたのか?とは思ったが、0時を回ってしまっているので勿論キャンパス内に立ち入ることはできない。 ただ、守衛がまだ残っていれば融通を利かせてくれるかもしれないし、貴重品の忘れ物であれば守衛室宛に届いている可能性もある。 とはいえ、変な期待を持たせて無駄足を踏ませてしまっても悪いな、という想いと、明日の朝一に行っても同じことだろう、と考えたこともあり、 「無理だとは思いますよ」 とだけ答えた。 それに対して、 「そうですか」 とだけこぼし、彼らは進んでいった。 お礼くらい言ったらどうなんだ、等と少しのイラつきを覚えた。
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