- 【実況】明日の活力！オカルト実体験スレ【談話】2
252 ：250[]：2021/10/04(月) 00:20:28.73 ID:jwFnlYu70 - >>251
それではゆるりと。書き溜めはないのでマイペースで書いていくね
当時の日記が残っているので結構正確だと思う
丁度10月に入り、朝晩は結構肌寒くなる時期
自分は翌日から早番-6時出勤だったので日付が変わる前に就寝した
相当古い作りで昭和の御代は4人で使用していた部屋で入り口から入ると短い廊下の両側に二段ベッドが2つ左右に
配置されていて、奥に10畳の部屋が1つある作り
自分が入居した頃は左右のベッドの下側は押入れに改造され2段目のみベッドで、自分ひとりで部屋を使ってた
眠りは深い方で、一度寝ると目覚ましが鳴るまで普通は起きないのだが、その日に限り何故か目が覚めた
本当にボロイ寮でカーテンレールが無いのでカーテンが付けれず曇りガラスのみのため部屋は青黒かった
枕元の目覚ましの蛍光表示では午前4時
何故目が覚めたのか不思議だったが、もう1時間は寝れると思い寝ようとしたら
奥の部屋で人の気配がした
半覚醒状態でややボンヤリとした思考で「あれ？誰か来てるな」と思った
衣擦れらしい音とボソボソと喋る声が耳に入ってきた
部屋を動き回りつつ、低い声で何人かが話していた
何を話しているのか良く聞こえなかったが、声のトーンから2名は確実にいたと思う
足音はしなかったが空気の動きや気配で部屋の真ん中に置いたこたつ机の周りを回りつつ会話しているようだった
ここで徐々に意識が覚醒して「あれ？何でこんな時間に俺の部屋で誰かが電気も付けずにウロウロしつつ
話ているんだ？」と思ってヒヤリとしたが同時に何を話しているか興味がわいたので
まんじりともせず聞き耳を立てていた
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253 ：250[]：2021/10/04(月) 00:26:58.18 ID:jwFnlYu70 - しきりに部屋を回りつつ、低い声での会話を聞いているうちに完全に目が覚めた
時折クスクスという感じで笑いあう声が分かったが内容は聞き取れなかった
何とか聞き取ろうとして、意識を極限まで鋭敏にしたが、会話の内容はやはり聞き取れない
でも衣擦れのような音は聞こえてきて、やはりかなり活発に部屋を動き回っているのがわかった
暫く聞き耳を立てていたが進展は無し
だが、誰かの気配はどんどん濃くなってくる
思い切って跳ね起きて、ベッドから飛び降りて部屋に突撃すべきかいや逃げるべきかと思い始めた矢先
初めてはっきりと声が聞こえた
「これは雨が降るな」
「雨が降るのか？それじゃあ帰ろうか」
「ああ、雨が降るから帰ろうぜ」
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254 ：250[]：2021/10/04(月) 00:35:34.85 ID:jwFnlYu70 - 本日はもう眠気が限界でもう寝るので、続きは明日でノシ
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261 ：250[]：2021/10/04(月) 19:05:48.11 ID:jwFnlYu70 - >>253の続き
その話が聞こえた瞬間「えっ、帰るんだったら正体見たい」と好奇心が完全に勝って
跳ね起きて、ベッドから上半身を乗り出して部屋を覗こうとした
途端に、物凄い力で額を捕まれた感じがしてそのまま頭を枕に叩きつけられた
特に強く押されている感じではないが、頭が枕に押し付けられ全く首が動かない
半ばパニックになり、暴れようとして腕や足を持ち上げようとした
すると今度は腹の上に何かが乗ってきて、両腕も抑えつけられ、完全に布団に磔にされた
もがこうとしたが、身体が全く動かない
声を上げようとしたが声が出ない
眼だけは動いたので眼球が回る範囲で文字通り眼を回してみたが見えるのは年季の入った
汚い天井だけ
何かが抑えつけているのは間違いないが、抑えつけれれている当たりの空間には何も見えなかった
暫く何とか動こうと足掻いたが、全くの徒労に終わり、流石にこれが続くとヤバいと思ってきたところ
部屋の方から
「おい、雨が降ってくるぞ」
と他の気配の声が聞こえた
すると
「じゃあ、雨が降ってくるから帰ろうか」
「ああそうするか」
と耳元で声が聞こえたと思うと、身体を押さえつけている気配がスッっと消えた
慌てて上半身を起こし、廊下の蛍光灯のスイッチ紐を引っ張り部屋を覗き込んだが
見慣れた部屋が薄暗闇に鎮座しているだけだった
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262 ：250[]：2021/10/04(月) 19:17:38.27 ID:jwFnlYu70 - ベッドから飛び降り、ちょっと怖かったが部屋に入り電気を付けたが何の痕跡もなく
あれだけあった気配は完全に消えていた
取り敢えず部屋着のまま道路の反対側にある会社の事務所まで泡食って走っていき
夜勤所長に「出た」ことを説明した
所長は
「数年前に若い連中が騒いでいたが、久しぶりに出たかね？」
とあまり動じずに述べ、特に害が無いならまあ出勤の準備して仕事しろ的なことを述べた
いまいち釈然としないが寮に戻ろうとして会社の通用口から出たところ
サーッといういう音と共に雨が降り始めた
空は夜明け前の青さで晴れていたのに、細い雨が強くも弱くも無く降ってきた
夜明けの天気雨とでもいうべきだろうか とても繊細だけど存在感のある雨だった
何となく思った
「ああ、本当に降ってきたなあ」
とだけ
どうもその雨に濡れるのは嫌で、通用口から軽い音を立てて降る雨を眺めていたら10分少々ですっかり止んだ
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263 ：250[]：2021/10/04(月) 19:22:33.43 ID:jwFnlYu70 - 今でもあの謎の気配は何なんだろうと思う
正体見ようとしたら抑えつけられたけど、害意というか悪意はあまり感じられなかった
雨が降ったら帰る妖怪？あの後会社の数年前に出るを経験した先輩方に色々聞いてみたが
このような話はなかったとのこと
寧ろ、数年前の怪談話をたくさん聞かされてお腹いっぱいになった
ただ、しばらくは夜明けから雨、朝から雨の予報が出た日は、部屋の電気は消さずに
寝るようになった
ここまでなら不思議な話なんだけど、半年後くらいにもっと怖い経験をすることになった
そちらも需要があればまた何時か書きます
昨夜ふと思い出して当時の日記を引っ張り出して書いてみました、
聞いてくれてありがとう
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