- 昔来てくれていた家庭教師が霊感強い人だった話
81 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:27:16.54 ID:5A1bTvVn0 - 待っててくれた人ありがとう。
ちょっとだけ続き書き溜めたので載せてく。 駄文でごめんな。一生懸命書いてるんだが;; 俺の文章が合わない人は今回はご縁がなかったということでそっとこのスレを閉じてくれ。
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82 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:30:53.43 ID:5A1bTvVn0 - 旅行出発前は、色々と何かあった時カッコよくクラスメイトを助けられるよう
脳内シュミレーション()したこともあったが、旅行当日になった頃にはすっかり忘れてて、 友達と騒ぐのに忙しかったし、 実際目的地に到着した後も学級委員だった俺は雑務に追われてそれどころではなかった。
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83 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:31:56.13 ID:5A1bTvVn0 - そしてグループ行動した後、例の旅館に到着した。
ごく普通の中流の旅館だった。 流石に旅館に入る時には先生に言われたことを思い出したが、それよりも腹が減ってたから 飯何かな〜が脳内の殆どを占めていた。
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84 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:32:30.08 ID:5A1bTvVn0 - ひとまず自分たちの部屋へ入った。
同じ部屋のひとりの奴が、こういう絵の裏に御札とかあったらヤバイよな〜www ってひっくり返したり机の裏とか見てたりしてたけど、特に何もなくて俺はちょっとホッとした。 先生に言われたことをみんなに言おうかと考えもしたが、 何となく塩とか御守り持ってたら、からかわれる気がして言えなかった。
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85 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:33:40.73 ID:5A1bTvVn0 - そして特に何事もなく飯と大浴場を満喫して、
消灯時間を迎えることになった。 消灯後も話す奴やら、女に電話してる奴もいた。 俺は明日バス酔いしたら嫌だから、早々に眠りにつくつもりで布団を頭まで被った。
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86 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:34:24.38 ID:5A1bTvVn0 - だがしばらくすると、隣の部屋が騒がしくなりだした。なんだよもう早く寝ろよ、うるせぇな〜と
俺はイライラしたが、 部屋にいた生徒が先生を呼びに行った様子で、 なんかヤバいことでもあったのかな?と部屋の奴らも起き上がって外と隣の部屋の様子をうかがいだした。
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87 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:34:56.64 ID:5A1bTvVn0 - 俺も他の奴らと一緒にその部屋へ向かった。
ただ、ふと何となく 鞄のすぐ出せるところに入れていた 先生の塩と御守りを持って向かっていた。
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88 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:36:26.08 ID:5A1bTvVn0 - 扉が空きっぱなしだったので部屋に入らずとも中の様子がわかった。
そこにはM君が泡をふいた状態で布団の上で、息苦しそうに、身体を硬直させていた。 M君は独り言をよく言う、ちょっと変な奴だった。俺が苦手なタイプだ。 猫背気味のガリガリ体型でテニス部所属。 いつも一人でいる、いわゆる陰キャ。
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89 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:38:53.76 ID:5A1bTvVn0 - 俺も全然しゃべったことなかったし、同じ部屋の奴らも彼の普通でない様子を見て、不憫に思いつつもドン引きしているようだった。
その時のM君は正直、気持ち悪かった。 でも先生の顔が浮かんだ。 これまで熱中症とか貧血で倒れた人は見たことはあった。 でも今まで見たそれと違って、わからんけど普通じゃないやつだ、 って思った。
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90 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:39:36.93 ID:5A1bTvVn0 - 確かに気持ち悪いし、何をしてあげたら良いのか分からないにしても、
M君がこんな状況になってるのに 教員を呼びに行く以外誰も何もしてやっていないのが可哀想だった。
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91 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:41:05.51 ID:5A1bTvVn0 - 野次馬やら同室の奴らを通り過ぎ、
物凄くビビっていたが、 俺はM君の耳元で声をかけた。 俺の聴こえているような反応だが声が上手く出ないようだ。 息苦しそうで、上手く呼吸が出来ていない。 何からしたらいいかわからなかったが、 ひとまず先生の御守りをM君に握らせた。 彼の手はぶるぶると痙攣していた。
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92 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:41:47.39 ID:5A1bTvVn0 - 俺はそれから塩も撒くためにジャージのポケットからジップロック出した瞬間、
旅館の布団に塩ぶちまけるのもな…と妙に冷静な考えが出てきてしまい俺の手は止まった。
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93 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:44:58.39 ID:5A1bTvVn0 - するとその隙に担任が到着してM君の様子を見て、
お前らこの部屋から出ていきなさい!!!自分の部屋に戻りなさい!!! と部屋で怒鳴り散らしていた。 「 この御守り、効くらしいからずっと持っててな」 とだけM君の耳元で伝えて先生の言われるままに俺は自室に戻った。
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94 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:46:29.65 ID:5A1bTvVn0 - 怒られるのを厭わずに強引に塩撒いてたらもっとすぐに解決してたかもしれないけど、
いい子ちゃんだった俺は、怒られるのに慣れてないし、塩なんて撒いて変人扱いされるのが怖かった。 せっかく持ってきた塩は、その時は使うことなかった。 後から思えば、もし霊関係でM君がこうなってたわけでなかったら 御守り持たせてた時点でヤバい奴だけど。
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95 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:51:03.73 ID:5A1bTvVn0 - その後はみんなコソコソと何があったんだとかそういう話で盛り上がったが、
俺は何もしてやれなかった自分にちょっとだけ自己嫌悪した。 何かしたところで解決していたとは限らないけども。 先生の不思議な話は大好きだったし信じてたのに、 なんかガチで信じてる周りに思われるのはその時は恥ずかしく感じた。
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96 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:52:11.92 ID:5A1bTvVn0 - 俺はぼんやりそんなこと考えながら、適当にみんなと会話をして、
そのままいつの間にか眠りについていた。 翌朝、朝飯の時にM君を見かけなかったので、 早速その後の様子を同室だった奴らに聞いてみた。 まあもう既にうちのクラスはその会話で持ち切りだったんだが。
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97 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:53:00.49 ID:5A1bTvVn0 - あの後、どうやら過呼吸だったM君は教員に適切な処置を受けて、
しばらくしたら落ち着いて会話もできるようになったので、 そのままその部屋を離れ、別室でM君は眠ることになったらしい。 旅館を出る前のロビーで、やっとM君の姿を見かけた。 みんなと離れた所にいた。 俺は彼に話しかけた。
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98 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:54:11.60 ID:5A1bTvVn0 - 俺「あの後、大丈夫だった?」
M「うん、何とか。」 俺「昨日のあれ、何だったの?」 M「えっと、あの…金縛り…俺、よくなる体質で、今回のこの旅館、何となく噂あったし…。 絶対にみんなの前でなっちゃダメなのにって思って意識してたのになって…… それで余計にテンパって…過呼吸にもなって… でも、あの、御守りありがと、返す…」
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99 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:54:39.17 ID:5A1bTvVn0 - M君は話をするのが苦手なようで、どもりながら喋った。
そしてM君が取り出した御守りはものすごい力で握られていたのか、中の御札?が折れて 全体的にぐしゃっとなっていた。
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100 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:55:19.50 ID:5A1bTvVn0 - M「…ごめん。」
こんなくしゃくしゃの御守りを俺がまた持って帰るのも嫌だった。なんか怖いし。 俺「いや、大丈夫、なんかM君が持ってた方がいい気がする。 俺もこれ人から貰ったんだけど、ちゃんと事情話しておくから」 M「あ、ありがとう…」 俺、 M「………」
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101 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:56:51.24 ID:5A1bTvVn0 - その後、俺は塩入りジップロックを取り出した。
俺も昨日のことでちょっとビビってて、 ちょっとは手元に残しておきたかったのでまるまる渡すことはしなかった。 大型バスに大抵ある緑色のエチケット袋を俺はゴミ袋用に取っておいてあったので、 それに先生から貰った塩の半分ほどを入れて口を縛り、渡してあげた。 この塩の効果自体よりも、これを持つことで M君が少しでも精神的に安心できるなら、と言う俺なりの思いやりだった。
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102 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 21:58:43.00 ID:5A1bTvVn0 - M「あ、あの、俺……。こんな金縛りによくなるとか、そんなことみんなに言ったら、
キモがられると思って、言えなくて……それで…」 俺「そっか。」 俺は昨日悶々と考えてたことを思い出した。 俺もその気持ちなんとなくわかるよ、 と言葉に出してM君に言ってあげることは その時の俺には出来なかった。 結局、幽霊のせいだったとずっと俺は思っていたが、 今思うとM君の精神的な問題もあったのかもしれない。
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103 :本当にあった怖い名無し[]:2021/09/22(水) 22:02:21.94 ID:5A1bTvVn0 - 俺はその後も旅行を満喫し、先生にお土産も買って、
何事もなく地元に帰ってきた。 体力的にも精神的にも疲れていた俺は、家に帰ってきてすぐに寝よう、 と思ったのに、 ジップロックが開いていたのか、穴が開いていたのか、 塩が漏れててカバンの中が大惨事だったので ヘトヘトになりながら掃除をする羽目になった。 こんなことならM君に全部渡しておけばよかった…。
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104 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 22:06:39.97 ID:5A1bTvVn0 - あの出来事を、俺は次の授業のときに勿論先生に伝えた。
御守りのことも謝った。 先生は大丈夫、気にしなくていいから。 って言ってくれた。 カバンの中の塩大惨事の件は先生笑ってた。 かなり量は減ったものの、少しは残っていたので返そうとしたが、 そのまま何かあった時のために持っておけって言われた。 それよりも、俺が買ってきた名物お菓子のお土産に先生は興味を移してその話は終わった。
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105 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 22:09:29.40 ID:5A1bTvVn0 - まあこれは蛇足だが、
その後あの旅館での話が広がらない訳もなく、 M君は泡をふいて倒れていという理由であだ名は 「カニ」になった。 ガキってのは残酷だな…。 これで今回の話は終わり。 先生活躍しなかったけど、最後まで付き合ってくれた人ありがとうな。
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- 昔来てくれていた家庭教師が霊感強い人だった話
107 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 22:35:37.33 ID:5A1bTvVn0 - あと一緒に思い出したので、
おまけ程度だが先生が霊感ついたきっかけの話もしていたので ぼんやり思い出したからそれも書いておく。(※ちょいグロ注意) 先生が小学生のころの話。(たぶん高学年くらい) バス停のベンチに座ってバスを待っていたら ものすごい衝撃音がした。 目の前に、人間の腕が飛んできた。 どうやらトラックとバイクが衝突事故を起きていたらしい。 人が目の前でバラバラになっていたそうだ。 先生はその事故を目の前で見た次の日、 原因不明の40度くらいの高熱を出して、しばらく生死を彷徨った。 何とか無事に熱が下がり、退院できた時には 色々と見えるようになっていたんだと。 こんな強烈な体験、絶対俺は嫌だw
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108 :教え子 ◆eUqcJFiWH2 []:2021/09/22(水) 22:43:24.94 ID:5A1bTvVn0 - >>106 ありがとう、ひとりでもそういってくれる人が言ってくれてよかった。
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