- 後味の悪い話 その183
972 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/07/07(水) 00:35:22.85 ID:IkLXhYx+0 - >>968
そのお母さん昭和みたいだな
|
- 後味の悪い話 その183
976 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/07/07(水) 14:45:19.75 ID:IkLXhYx+0 - >>974
何の罪も無い保安官さん巻き添えでかわいそう
|
- 後味の悪い話 その183
977 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/07/07(水) 14:46:36.49 ID:IkLXhYx+0 - 作品の根底を揺るがすネタバレ注意
アニメ『オッドタクシー』の主人公の過去とかが可哀想だった 擬人化された動物達が現代人のように暮らしているファンシーな雰囲気の世界が舞台 (例えるなら、『アンパンマン』『ミッキーマウス』『アグレッシブ烈子』みたいな感じ) この作品の核心部分は2つ有る(核心が2つって表現が正しいのか分からないけど) 1つは、女子高生失踪事件 もう1つが、主人公に秘められた謎 主人公は個人タクシーのドライバーとして働く中年のセイウチ 人付き合いが苦手で、気難しい性格をしている 本人によると、子供の頃から可愛げの無い性格をしていたから、幼くして両親に捨てられ、天涯孤独らしい そして一人身の筈なのに、自宅に何者かを住まわせている様子で、家の中で誰かと会話をしている(このことから、未成年者略取か何かの犯罪行為をしているのではないかと周囲から疑われている) さらに、セイウチなのに何故か海が苦手で近寄りたがらず、海にまつわる悪夢まで見ていて、不眠症を患っていた 主人公の数少ない友人である医師のゴリラが、主人公の不眠症を診察することになる しかし主人公の不眠症の原因はハッキリと分からず、ゴリラは主人公の脳のCTスキャンを撮影し、「もっと大きな病院に行った方がいい」とまで感じた ゴリラ「俺の姿がどう見える?」 主人公「そりゃあ、“ゴリラ”だけど?」 ゴリラ「そりゃそうだよな(笑)」 主人公には妙な才能が有った 例えば、大衆の中に紛れた特定の人物を簡単に見つけ出せる それだけじゃなく、たとえ相手が顔に仮面を付けて正体を隠していても特定可能 記憶力が凄いとかそういうレベルを超えていて 、他人から見れば、もはや超能力の類いなのではないかとさえ思えてくる 主人公自身は「俺には他人の魂のオーラが見えるんだよ」とうそぶいているが、「どうして他の連中には俺と同じことが出来ないんだ?」と不思議に思っていた
|
- 後味の悪い話 その183
978 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/07/07(水) 14:47:54.88 ID:IkLXhYx+0 - ゴリラは諸事情から病院を休業することになり、暇をもて余したので、「医師ではなく、友人として」主人公の不眠症を治療するため、原因を探すために、主人公の過去を探っていく事になる
ゴリラは主人公の出身地を訪れ、現地の図書館で過去の新聞を調べて見ると、主人公の両親の死亡記事が出てきた 記事によると、車で海に飛び込むという一家心中であり、一人息子である主人公だけは奇跡的に生還したらしい ゴリラは、幼い頃の主人公の日記や、病院の診察記録を手に入れる それによると、主人公の幼少期は悲惨なものだった 父親は外に愛人を囲っており、たまにしか家に帰って来ない 母はストレスから過食症を患っていて、まるでセイウチのようにブクブクと肥えていた 主人公は学校では「セイウチ」と呼ばれて陰湿ないじめを受けた 家では泣くことを我慢していた主人公だったが、学校では毎日のように泣いていた そんな環境で育った主人公は、人間が嫌いだったが、動物は好きだった 動物図鑑を読んだり、動物園に行くのがささやかな生き甲斐だった 人間の目を見ることは出来なかったが、動物の目なら見ることが出来た そして、「自分も動物になりたい」と願っていた ある日、珍しく家族3人で車に乗って外出する事になった 車を運転しているのは母で、父は後部座席でグッタリとしていた 主人公は「どこに連れて行ってもらえるのだろう」と楽しみだった その時、母は完全に発狂していて、一家心中のために車ごと海に飛び込んだ 両親は死亡したが、主人公だけは奇跡的に生還した しかし、主人公は事故の際に脳を損傷したことに加え、精神的ショックから、視覚に異常が発生してしまう 彼が病院で目を覚ますと、そこは「動物たちが人間のように暮らす世界」に変わっていた そして鏡を見てみると、自分の姿はセイウチに成っていた 幼い主人公は、これを「願いが叶った」と密かに喜んだ
|
- 後味の悪い話 その183
979 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/07/07(水) 14:49:19.78 ID:IkLXhYx+0 - つまり、この作品のカラクリは「人間型の動物が暮らす世界」ではなく、「主人公が狂っているだけで、実際は普通の現実世界」だったというところに有る
主人公のオカルト染みた記憶力や認識能力も、実は「人間の姿が動物として見えている」から出来る芸当だった (それ故に、主人公は女子高生失踪事件の謎を解く鍵を握ってしまっている) 最終回 女子高生失踪事件や、殺人死体遺棄事件、銀行強盗、ヤクザ同士の覇権争いに巻き込まれ、主人公はヤクザと警察に追いかけられることになり、カーチェイスを繰り広げた末に、タクシーに乗って橋からダイブして東京湾に落ちる タクシーごと海底へと沈みながら、主人公は瞳を閉じて、母親の心中に巻き込まれかけた時のことをフラッシュバックさせながら、死を受け入れようとする。このシーンまじで切ない (おそらく、母親に殺されかけたというトラウマにより、生きることにそこまで固執していなかったため、足掻かない) (そして、可能な範囲で救える人々を救い、懲らしめるべき悪党も懲らしめたから、もう悔いも無い) しかし、そこへ主人公を慕うムエタイ使いのアルパカが駆け付け、海底に沈んだタクシーの中から主人公を救い出す 救出され、目を覚ました主人公の目の前には、「ゴリラのようなゴツい風貌の人間の医師」が居た 「俺がどう見える?」というゴリラ風の医師の質問に、主人公は「人間に見える」と答えた (たぶん、トラウマを追体験するかのような状況の中でアルパカに救い出されたことにより、過去が払拭されると同時に人間を許すとこが出来て、認識の障害が治癒した)
|