- 幽霊は本当にいるのか(いないのか)R その60
48 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 14:43:03.44 ID:FZ9gwNCG0 - 俺は霊を見たことはないが霊の存在は信じたい
だけど占いや予知は基本信じていない (統計学とかそういうのを基にしているののを除く) そんな俺だが、大学生時代にたまたま知り合った自称占い師の言うことを信じざるを得なくなる出来事があったよ
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49 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 14:49:15.13 ID:FZ9gwNCG0 - 長くなるが空気読まず書くスマン
大学生生の春休みは長い 大学2年の春、同じ大学の鉄ヲタ友の奴と2人、東京発の夜行列車に乗り名古屋方面に向かっていた 座席を確保し、しばらく駄弁っていると、どこからか薄汚い見るからに怪しい男がやって来て、女性客3人が座るボックス席の空席に無理矢理座り込んで話し掛けている 女性客は迷惑顔 それが俺らの席と通路挟んだ隣だったので、俺らはこっちに話し掛けられたら面倒になると目配せし、狸寝入りを決め込んだ その男(30代くらい、あからさまに臭い)は女性客にしばらく話し掛けていたが、相手にされないと悟ったのか、その席に座ったまま向いの俺らにターゲットを移した雰囲気 その時、連れが様子を窺おうと薄目を開けたのをその男は見逃さなかった 始まる声掛け攻撃
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50 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 14:56:18.74 ID:FZ9gwNCG0 - 俺らも人がいいのか無視できなくなり、話し相手をせざるを得ない状況に
初めは「どちら行かれるんですか」などと他愛のない話題だったが、「いやあ、僕占い師で、こうして全国を回っていろいろ予知したり除霊したりを生業にしてるんです」と男が言う そこで俺らは態度を変える 普段からインチキなものには懐疑的かつ馬鹿にしている俺ら、こりゃ面白いかも?と、質問攻めにして論破してやろうと互いに目配せで企んだ しかしその男の話は何気に面白く、特に全国の心霊スポットを回った話や、それを除霊したとかのエピソードは稲川淳二ばりの話術で、俺らはいつしかその男の話に引き込まれていた 仮に作り話や噂の類いであっても、長い夜行列車の時間を過ごすにはちょうどよい暇潰しだと思った
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51 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 15:05:23.04 ID:FZ9gwNCG0 - 例えば、ちょうど近隣の丹那トンネルに出現するという馬に乗った武者の話、北海道の人柱鉱山、富山のなんだったか…真偽のほどはともかく話は面白く興味はつきない
霊は存在するのか?の俺の疑問にも明快に答えてくれた(もちろん彼なりの論理なわけだが) で、ひとしきり楽しんでから、「君たちを占ってあげる」とその男が言う 俺らはいくらその男の話が面白かったとは言え、占いまではさすがに信じる気にはならなかったが、まあ話のついでにと、受けることにした まず俺 「犬が見えますね、黄色がかった白の、尻尾がまっすぐ上に立ってる、この世にもういませんね」 俺は言葉を失った その前月、自宅で飼っていた犬が死んでいたのだ 見た目もまったくその男の言う通り もちろんその男とはその時が初対面であり、犬の話などもちろんしていないし、犬のことは多少心にあったがそのせいで表情が暗かったとかはなかったはずだ それを言い当てた 事前に俺の身辺調査をしたなんて当然あり得ない 今と違ってSNSもないし、ましてその日にその列車に乗ることを知っているはずもない そもそもその旅は数日前に決めたもので親にすら知らせていなかった
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53 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 15:23:52.87 ID:FZ9gwNCG0 - そして知人
「恋愛系ですかね…」と、割愛するが細かい状況もその男の言うことは合っているようで、知人も驚いている 俺も知人が彼女とうまくいっていないことは知っていたので二度驚く そしてこれはずっとあとになって極めつけの話になるんだが 俺らは某県の大学に通っていたのだが、その県内で霊的な話はないかとその男にリクエストしてみた そしたら、「ある専門学校で女子学生が飛び降り自殺をして地縛霊になってしまいその除霊をした」との話を聞かせてくれた まあ良くある話なんで「そりゃ怖いですね」などと俺らも返して聞いていた その男とは2時間ほども話し込んだだろうか そろそろ眠くなってきたので、「明日もあることですし休みませんか、興味深いお話をありがとうございました」と、俺らはその男に心からの感謝を述べるまでになっていた
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54 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 15:27:57.36 ID:FZ9gwNCG0 - 俺らとその男はそれぞれ席に座ったまま眠り、目覚めると終点近く
その男は別れ際、何かあったらここに連絡ください、と名前と電話番号を書いたメモをくれた その後は知人との鉄旅をつつがなく終えて、知人とは春休み明けに大学で再開する その占い師を全面的に信用するわけではないが、俺らの占いの件は説明がつかないな…などと討論し合ったが、その男に連絡するような用事もなく過ぎた
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55 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 15:37:13.50 ID:FZ9gwNCG0 - で、ここから極めつけ
その男のことも忘れたその年の夏、学生会みたいな組織の事務をやってる別の知人と、怪談をしていた その知人はあの占い師のことなどもちろん知らない いろんな怪談が出てくる中、「そう言えばこれは実話なんだが、専門学校で何年か前に女子学生が×号棟の上から飛び降りて死んだらしい」との話が その専門学校というのは、俺らの大学に併設されているのだが… 待て、その話、どこかで聞いた おいおい…! 一緒に話を聞いた知人に早速報告したのは言うまでもない その自殺の話は俺らは知らなかったが、他の筋に裏を取るとやはり事実のようで、学校運営側が箝口令を敷いていたということだった そんな話を、あの占い師は同県内ってことでたまたま話題に出しただけだったのか それとも、俺らがその学校の学生だと知って、あえて何も言わず語ってくれたのか 今となっては知る由もないが、占いってものを少し信じた出来事だった ちなみに、その占い師から渡されたメモには、川崎エリアの電話番号が書かれていたことを憶えている 以上、長文すまん
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56 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 15:37:38.50 ID:FZ9gwNCG0 - >>52
なるほど、宇宙ね それなら納得いくw
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57 :本当にあった怖い名無し[sage]:2021/01/05(火) 15:45:32.85 ID:FZ9gwNCG0 - >>55
すまん、大事なところ間違った その占い師は、専門学校で自殺があった話、学校名までしっかり出して語ったんだった だから俺らはさらに驚かざるを得なかった どこの誰もと知らない男に通ってる学校名まで明かしはしないし、それとわかる話も、何かを身に付けてるとかも、もちろんなかった だから「そんな話は聞いたことがない、やっぱ作り話のインチキ霊能者か」などと知人とともに当時は笑ってたんだ それだけに、それが事実だったと後日知ったとき、絶句するほど驚いたんだ 自分で書いたの読み返して記憶が戻ってきた
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