- 【簡略版】百物語 2019【非公式】其の二
309 :本当にあった怖い名無し[sage]:2020/09/08(火) 01:13:52.62 ID:j22SbXMT0 - 71話「1人1回」
小学生の夏休みに、父の実家である東北の村に里帰りをした時の話。 夜、従兄弟の家族に連れられて、神社の夏祭りを見に出掛けました。 金魚すくいをしたり、綿菓子を食べたりしているうちに、従兄弟たちとはぐれてしまったのです。動き回ってさらに迷子になったら困るので、岩に腰掛けてジッとすることにしました。ぼんやり夜店を眺めていると「迷子になったの?」 背後から声がしました。振り返ると、狐のお面を被った中学生ぐらいのお兄さんが立っています。 「じゃ、一緒においで」わたしはお兄さんに手を引かれて、人気のない石段を一緒に上りました。石段の両側には提灯がぶら下がっており、足元を明るく照らしていました。 石段を上りきると、小さな神殿とお賽銭箱がありました。その前で10人ぐらいの人々が輪になって踊っています。みんなお面を被っているので顔は分かりません。 その中でお相撲さんのように体が大きく、ヒョットコのお面を被った人が、わたしを抱え上げ肩車をしてくれました。 ちょうど川から花火が打ち上がり、それがとても綺麗で、なんだか頭がクラクラしてきました。 気がつくと狐面のお兄さんに手を引かれ、階段を下りるところでした。 「来年も階段の上のお祭りに連れて行ってくれる?」お兄さんに尋ねました。 「来年は無理かな。1人1回だから」お兄さんが答えるの聞いて、わたしは悲しくなりました。その時「◯◯ちゃん」と従兄弟の両親の声が聞こえて振り返ると、心配そうな顔をした従兄弟たちの姿がありました。 狐面のお兄さんのほうを見ると、どこにも姿がありません。 翌日、お昼過ぎにもう1度神社を訪れると、神殿とお賽銭箱は1階に設置されており、上に登る石段などありませんでした。 従兄弟の家族が言うには、その神社は昔から石段などないそうです。
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310 :本当にあった怖い名無し[sage]:2020/09/08(火) 01:15:32.76 ID:j22SbXMT0 - 72本目の蝋燭が消えました・・・
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