- ★チラシの裏@オカルト板37枚目★
468 :本当にあった怖い名無し[sage]:2019/09/10(火) 00:43:32.33 ID:KPeolwhs0 - >>466
大丈夫だよ
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37 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:34:34.29 ID:KPeolwhs0 - 406 :和菓子屋の取材1/7:2006/06/21(水) 10:11:58 ID:6+qgGGy70
私は編集者をしており、主にイベントや食べ物屋さんなどの紹介記事を書いています。 こちらから掲載をお願いする事もあれば、読者からの情報を参考にしたり、 その他お店からハガキやFAX、電話などで掲載以来を受ける事もあり、 その場合、なんとなく興味がわいたら取材に行くという感じ。 お店を選ぶ基準は、このお店なら色々書くことありそうだな〜、 こっちのお店はなんかいまいちだな〜、といったフィーリングによるものが大きいです。 ある日、締め切り明けで暇になり、みんなどこかに遊びに行ったり、得意先まわりに行ったりで、 編集部からほとんど人が消えました。 私は特に行く所もなく、何か面白いことないかな〜と、その日届いた読者からのハガキを眺めていました。 その中にあった一通の封筒の中には、1枚の写真と便せん。 写真にはいかにも老舗って感じの、古めかしい和菓子屋さんが写っていました。
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38 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:35:55.64 ID:KPeolwhs0 - 407 :和菓子屋の取材2/7:2006/06/21(水) 10:12:57 ID:6+qgGGy70
便せんには、なんだかインクのしみというか… 書いて乾かないうちにこすってしまったような… とにかく汚い字で、『おいしいですよ ぜひ来てください』と書かれているだけです。 なんだか気味が悪かったんですが、逆にちょっと興味を引かれ、 暇だしのぞくくらいならいいか、という気分になりました。 『来てください』というなら恐らく自薦だろうと、 便せんに書かれた住所を見て、だいたいの位置を把握しました。 …いつもは道路地図やネットで(最低でも店の名前くらいは)調べてから行くのですが、 その時は暇だったのもあり、なんだか調べるのが面倒にだったんです。 見つからなければそれでいいや、くらいの軽い気持ちで出かけました。
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39 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:37:20.80 ID:KPeolwhs0 - 408 :和菓子屋の取材3/7:2006/06/21(水) 10:13:49 ID:6+qgGGy70
1時間ほど車を走らせ、目的地周辺まで到着した私は、 近くにあったスーパーに車を止め、そこからは徒歩で探す事にしました。 写真を見ながらてくてく歩く事、十数分。 だいたいの住所はこの辺だな…と見回すも、 そこは閑静な住宅街といった感じで、和菓子屋さんなんてありゃしません。 裏道かな?とわき道にそれると、一軒の(恐らく)空き家がありました。 雨戸は閉められ、庭は荒れ果て雑草が生い茂り、一目見ればわかるじめっとした雰囲気。 なんだか気持ち悪くなり目を逸らすと、突然上の方から視線を感じました。 はっとその方向を見ると、2階の一室だけ、雨戸が閉められていない窓がありました。 まさか人がいるのか…と、余計に気味が悪くなり、早々にその場から立ち去りました。
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40 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:38:59.81 ID:KPeolwhs0 - 409 :和菓子屋の取材4/7:2006/06/21(水) 10:14:31 ID:6+qgGGy70
しばらく周辺を歩くも、やはり写真のお店は見つからず、 そのまま少しはなれた商店街まできてしまいました。 私は近くの雑貨屋さんに入り、ジュースを買うついでに店主のおじいさんに写真を見せ、 詳しい場所を聞いてみました。 おじいさんは、写真を見るなり怪訝そうな顔でしばらく考え込み、思い出したように言いました。 「ああ、これ、○○さんとこか!で、あんた、この写真どうしたの?」 「あ、私Aという雑誌の編集者なんですよ。それで、そのお店の取材に行こうと思いまして。 写真は、そのお店の方が送って来てくれたんですが」 「んん?そんなわけ無いよ。この店、10年くらい前に火事おこして焼けちゃったから」
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41 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:40:49.62 ID:KPeolwhs0 - 410 :和菓子屋の取材5/7:2006/06/21(水) 10:15:12 ID:6+qgGGy70
「え!?…お店の方は?」 「みんなそれで焼け死んじゃったと思うけどなあ」 「…それで今はその場所、どうなってるんですか」 「そのあと新しく家は建って誰かしら引っ越して来たんだけど… いや、まあ、その家族なんだかで長くしないうち引っ越しちまったから、いまは空き家だよ。 しかしタチの悪いイタズラだなあ」 空き家…先程の家かもしれませんが、視線を感じたこともあり、確認するのが恐かったので、 おじいさんにお礼を言い、そのまま編集部に帰りました。 帰って来ていた編集長に事の経緯を話し、例の封筒を見せようとカバンの中をあさりましたが、なぜか無いんです。 どこかに落としたのかもしれません。車の中か?と戻ろうとすると、 「多分無いと思うよ、それ」と、編集長に引き止められました。
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42 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:42:11.70 ID:KPeolwhs0 - 411 :和菓子屋の取材6/7:2006/06/21(水) 10:15:58 ID:6+qgGGy70
「5、6年前かな。俺が新人の頃さ、同じようなことがあったんだよな。 そこに行ったのは、俺じゃなくて先輩だったんだけど」 「あ、そうなんですか。行ったのはどなたですか?」 「いや、もういない。取材に行ったきり帰ってこなかったんだよ。 『××町の和菓子屋さん行くわ』ってふらっと出掛けたっきり。 当時はけっこう大騒ぎになったんだよね。車ごと消えたから。 先輩も車も、結局見つからなくてさ。 で、俺は先輩が行く前に、その封筒も中身も見たんだけど、お前が言ってたのとだいたい同じ感じだったかな。 先輩のは確か、『きてください』としか書いてなかったんだけどね。 もちろん、いたずらかもしれないけどさ。気味が悪いよなあ」
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43 :和菓子屋の取材[sage]:2019/09/10(火) 18:44:41.54 ID:KPeolwhs0 - 412 :和菓子屋の取材7/7:2006/06/21(水) 10:16:45 ID:6+qgGGy70
…その後、車の中を探しましたが、あの封筒は見つからず…。 誰があの封筒を送って来たのか、なぜその先輩が消えたのか、私が呼ばれたのはなぜなのか… 結局わからないままです。 それから3年たちましたが、郵便が届くたびにあの封筒が来ないか、ビクビクしています。
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44 :和菓子屋の取材[]:2019/09/10(火) 18:53:19.02 ID:KPeolwhs0 - 出典:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?133
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