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【オカルト】怖い話・不思議な話総合スレ【統合】 [無断転載禁止]©2ch.net

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167 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 09:10:11.47 ID:NTfaLrx30
160の続き
大げさにとらえないとはどういうことだろう?
A男はとにかく何かあったらMさんに報告するようにしていた。
黒い影を見たこと、突然のしかかられる感覚、痛み、etc
それらのことを経験していくうちにいつの間にか慣れてしまっていたと
思っていた。

ある日の朝。
ごほっ、ごほっ。
いつもの通勤いつもの風景、いつものヤツ。イヌコロめ。
ごほっごほっ。
????????
そのときA男は総毛立ち、音が聞こえた先を凝視した。
自分ではない、ただの通りすがりの人物がA男がかつて受けた状態と
同じ症状を発症していた。

ごほっごほっ。ごほっごほっ。
老若男女。
ごほっごほっごほっ。ごっほごっほ。
サラリーマン、主婦、学生。工事現場のおじさんたちも。
ごほっ。ごほっごほっ。ごほっごほっ。

A男は仕事帰りにすぐにMさんのもとに駆け込んだ。
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171 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 09:27:28.99 ID:NTfaLrx30
「あなたは神社に何度も通ってるから受けても平気」
あれは絶対I女だ、犬だとA男は話したが、
Mさんはそれらには一切触れずただA男は大丈夫とだけ繰り返すだけ。

「ハイ、今日の交通情報は……ごほっごほっ」
「みなさん寒さに気をつけて…ぶふっ!!このように風邪を引かないように…」
「絶対こうだと思ったのに法律ではそうなんですねー、ごほっごほっ」
「ええぇ、これは喝ですか?じゃあ次…ごほっごほっ、申し訳ない次……」
つけてるTVの音にまで反応してる様子を感じ取りながら
A男は青くなった。
しかし、とにかくMさんから教えられたよう気にしないようにつとめた。

それからさらに日が流れた。
近所のI女は自分の子供たちの家族も招いて奪った土地の上で笑い声を
上げる日が多かった。
そんな中A男の家族がまたしても病気にかかった。
T氏と同じく足が動かなくなったのだ。

また狙いを変えたのか。

A男はこのときそう思った。
そして相手が卑劣にも不特定多数を襲ったこと
またしてもA男の家族を襲ったことに極大級の怒りを爆発させた。
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172 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 09:37:52.81 ID:NTfaLrx30
暗闇で稲妻が走った。

A男の家族が足の痛みを強く訴えるのは決まって夜中が多かった。
連日その状況が続いたので、その日のA男は布団をはいで壁を背にし
怒りをなんとか抑えながらその瞬間を待ちわびていたのだ。
そう相手がおそらくA男の家族を定期的に襲ってくるそのタイミングを。

耳の中で何かが響き、闇の中なのに視界が明滅する。
思い浮かぶ襲われようとする家族から光が流れ、姿のわからぬ相手に収束する。

………しばらくして静寂が訪れた。


追い払えただろうか?
A男はそうあって欲しいと願いながらも強い疲労感に襲われ
眠りについた。
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173 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 09:46:40.20 ID:NTfaLrx30
次の日。
今まで自由に動けなかった足が急に治ったとA男の家族が
笑顔で話していた。
A男はそれを聞いても不安が残ったが自分が成果を上げたことに
少しほくそえんだ。
と、隣が騒がしいのに気がついた。バタン、バタン。
車のドアが勢い任せに締まる音だ。


後日、I女の子供の家族がよろよろと外を歩いていた。
A男はI女も見えたのでじっと様子をうかがった。
ひどく狼狽した様子で顔には焦りがうかがえた。
おかしい……。
A男はそれを見て奇妙な違和感を覚えた。

A男がそれまでに得た知識、体験、K氏、Mさんから頂いた情報たちが
エラーを発していたのだ。
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174 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 09:55:17.31 ID:NTfaLrx30
憑依を本人が認識するのは通常難しい。
一般人ならその筋の専門家から多重に調べて本人に安心できる場で告知でも
できれば、本人がそうなんだとわかるレベルではないのか。
I女のうろたえぶりは尋常ではなかった。
まるで自分のせいだといわんばかり、そうA男には見えた。

それにA男が受けた攻撃は何だったか、いつ受けたのか、
不特定多数へは何、いつ。
いやいや自分の理解が甘いかもしれない。
自分は知識も中途半端。K氏やMさんを頼ってやっと正しい情報が聞ける。

逡巡する中、なぜ夜ばかりに症状が悪化したのかに注意がいった。
夜の闇の中、悪霊悪鬼は徘徊する。死霊と式も同じなのか、
でも朝の陽光の中でも平気で活動していた。なぜ夜中。
A男があさっていたオカルトサイトの一つの情報がこのとき光った。
通常夜中に行われるのが一般です。

そう、呪いだ。
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177 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 10:39:26.06 ID:NTfaLrx30
「その通り。I女さんはそういう人です」
Mさんはいつもの通りそれだけ答えた。
A男は黙っていたが同時に反発も覚えていた。
A男が危険や危惧していることの情報をよっぽど積極的に聞かない限り
K氏にしろMさんにしろ口にすることはなかった。

ただA男は反発も覚えると同時にこう理解もしていた。
あの太古のやしろで感じた、高い神々の道を感じる人たちは
別の次元からこの件を見ているのだと。

A男はそういった意味でK氏にもMさんにも敬うような感覚を抱いていたので
感覚的に尋ねてはいけないと感じたことはめったに尋ねないようにした。


家に戻るとI女の家族たちがA男を見て眉をひそめた、
あたりではガンガンと何かを無意味に打ち鳴らす音がした。
それはA男に対する敵対行動だった。
イヌからささやかれたか、A男の神社通いで推測をつけたか。
なんということだろう、
I女とイヌに襲われて家族を失った家の人間までがそれに従っていた。
体を壊したI女の家族もそれがまさかI女が放ったものだとは知らない。


ああ、地獄とはわざわざ空想の世界に求める必要がないものなのだな、

このとき心底A男はそう思った。
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178 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 10:51:47.00 ID:NTfaLrx30
A男に対する近所の反応が変わったころ
世間ではウィルス風邪がはやったと伝えていた、皆がマスクをつけ、
特に受験生や仕事に出かける人小さい子供を抱える人は
気をつけているようだった。

A男の知るところでも検査の結果英数字の羅列された大昔のウィルスが
見つかったと伝わっていた。
A男は気にしないように通勤を急ぎつつもこれでいいのだろうかと天を仰いだ。


続きは後ほど。
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198 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 18:44:57.45 ID:NTfaLrx30
では続きの
3-1

その年は暑い夏となった。K氏やMさんに出会ってからもう2年が過ぎていた。
A男は靴紐を締めると家の戸を開ける。
カンカンカンッ!!
わんわんわんっ!!
「わうわうっ」「きゃー、きゃははははっ!!!」
ボン、ボン、ボロローンンン!!
とたんに威嚇音がなる。現実の犬の鳴き声もする。
次のはどれも人の声だ。真似が下手だな。
ギターの人はいつも同じメロディーを奏でていた。
数ヶ月ずっと同じだが他に弾けるレパートリィはいくつあるのだろう?
そう思うのは失礼だろうが。

A男はこうした日常に慣れっこになっていた。
そして他にも慣れたことがあった。
旅行に行くほどではないがけっこう有名な神社にあるやしろの一つまで通う。
誰でも調べればすぐにわかるお決まりの作法で拝礼する。
これまた誰でも調べればすぐにわかる祝詞を印刷した紙をかばんから取り出す。

「I女さんは最悪の土地に引っ越してきたのね。かわいそうに
もともと悪い人だったけれど、悪い土地に来て真っ黒に染まってしまった。」
そして憑依されてしまった。悪行を重ねるのも土地のせい。
土地が浄化されればいなくなる?……

少し前にMさんからこの話を聞かされた帰り、
K氏に祝詞を上げるよう言われていたが
ずっとなおざりにしてたのを思い出したA男は
思い切って神社通いの祝詞上げをすることにしたのであった。
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199 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 18:53:59.92 ID:NTfaLrx30
3−2

祝詞を上げる。
熱心に上げる。
何回も上げる。熱い。
外の気温は30℃越え。屋外でこの作業を続けるのはA男には酷だった。
ふらふらになりながら、ふと横を歩いてる神職の方が目に留まる。
高齢の方に見えたがしっかりした足取りだった。

ぷーん。
急に耳に接近してくる不快音。とっさに体をよじる、バチンッ。
虫除けスプレーで防ぎきれるものでもない。
さすがに煙は無礼だしなあ、などとダンスを踊りながらA男が考えていると

(もっとマジメにやりなさい)

頭の中に言葉が響いた。
とたんにA男の体は直立。
思わず先ほどの神職の方がいたところを見る。


すでに先に行かれたあとだった。
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200 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 19:09:20.61 ID:NTfaLrx30
3−3

「体力がないからよ、だらしがない」
Mさんは夏バテしたように覇気のないA男をあきれるように見た。

終わりがない。少なくともA男はそう感じていた。
祝詞を最初に上げたときは、家のある土地では確かに何か落ち着かない
雰囲気が漂っていた。
ただしそのときだけだった。

あとは何度やろうともいっこうにキレイになってる気がしない。
みんなのためだと思って、自分のところだけでなく周辺の悪い土地も
思い浮かべ、祝詞を上げるも変化なし。

この行為に意味はあるのか。
結果の出ない苦痛だけ伴う体力仕事に、A男は以前感じた畏敬の念も忘れかけた。
翌週、A男はいつもの通り祝詞を上げるためやしろに向かった。
ただ、その日はよりいっそう暑い日であった。
体力の限界に達していたA男は一回だけ上げただけでがくっと下を向いて
ひざをついた。

・・・・・・・・・
何かがA男の顔を覗き込んでいた。人の顔に見えた。
いやA男は下を見ている。瞳に映るのはコンクリートの床だけのはずだ。
そのときA男の脳裏に、まさしくイメージの中に衣姿の女官らしき
人の姿が映っていた。あきれた様子でのぞきこんでるようだった。
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201 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 19:23:51.02 ID:NTfaLrx30
3−4

「あてにならないけど、本当に神様に心配されたんじゃない?」
目には見えないものを見ることのできる人たちが世の中にはいる。
事実A男も今までいろいろなものを見てきたが、判断がつかないので
いつものようにMさんに相談した。

A男が根負けせずに祝詞上げを続けているのを知ってか
その日のMさんの言葉にはいくぶんか気づかいが感じられた。
しかし、A男はその人が誰なのとか、どういう理由で現れてくださったのとか
Mさんの心配そっちのけでそんなことばかり考えていた。

「ムリしないでたまにはゆっくり休みなさいね」
そんなMさんの言葉を頭で理解。心は夏のアスファルトを溶かすくらいに
踊っていた。
毎週、残暑の続く中神社通いの祝詞上げ。しかし結局体力がないので途中で中断。
イメージだけに見えるどなたかに心配されるという日々が続いた。
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202 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 20:26:30.33 ID:NTfaLrx30
3−5
季節は秋になった。暑さで体力を奪われることがなくなり、
A男が連続で上げられる回数も日増しに増えていった。

ただ、Mさんに会えば相変わらず体調の心配をされていたので
時が来れば休まなくてはいけないと、内心思いつつも
神様?の姿を見たということがモチベーションとなって
A男は突っ走っていたのだった。

目に見えないものが見えたなら、この土地にはいったい何が見えるのだろう?


「ひたすら真っ黒、真っ黒。」
そんなに悪い土地なら何があるのかもちろんA男は尋ねたことがあった。
しかしMさんから返ってくるのは色を示す単語。
「他は悪い霊体が見える。簡潔に言えば惑わせの森。
意志の弱い人なんかいいように扱われてしまうでしょう」

黒いのかぁ、まあ怖いものは見たくないけど。
以前に見たイヌの頭部のイメージが浮かんだがA男は集中するため
考えないように祝詞を上げ続けた。

あるのは普通地面だよな。硬い岩盤。 その下に黒いものがあるんだよな。ひたすら真っ黒黒……。
そうは言っても気になっていた。 知らずA男は祝詞の言葉を口ずさみつつ実際には見えないものをイメージしていた

じゃぽぽぽ……
しばらくして突然A男の世界が水色と青色と白い大小の○に囲まれた。
イメージに割り込んできたのは水の泡ぶくだった………
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204 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 20:43:16.80 ID:NTfaLrx30
3−6
話と違う。水があるなんて知らなかった。地下水脈か?
間欠泉が沸いた、という言葉を思い浮かべたがいやいやそれはふさわしくない。

あたり一面は明るい水中、そのイメージ場の中をA男は降りていった。
シルエットだけの深海魚が途中で一匹だけ見えて
巨大生物に対する生理的な恐怖感を思い出すもこわごわさらに深く降りていく。
底にはさらさらの星の砂があった、不思議と暖かい感じがした。
祝詞を上げつつ、そこに力が集中するように念じた……


現実に戻り、早速Mさんに相談する。
「それは偽者ね。ただの願望、空想。そこに水なんかないわ。
あるのは岩と土だけ」
これで自分もスーパーマン?くらいには思っていたA男は本当にがっかりした。
そう言えば昔夢を見たときに、様々な生物が行きかう海中の中が見えたのを
K氏に話したら、土地の一帯は大昔は海だったとうかがったことを思い出し、
伝えた。
「K氏さんの言ったことは本当だと思う。だけどあなたのはただの思い込みです」
痛みのないヤカンが頭の上に落ちた気分になった。

「でも、その最後の場所は浄化すれば、全体に対していい影響がある場所よ」
続けられた思いがけない言葉にA男の心に久方ぶりに灯がともった。
やはり意味はあったのか……
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205 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 21:01:44.34 ID:NTfaLrx30
3−7
季節は秋。
涼しくなってきた中、毎週のように繰り返される祝詞。影響があるのは
全体と聞いたので自分の力など砂の一粒に過ぎないだろうとも思いながら、
祝詞を上げつつA男は地面の底の底の星の砂にきらきら光る粒子を充填させる
イメージを続けていた。

行動の意味をも疑い、やる気のつきかけていたころとは違い、
消耗はあったがA男は確かな手ごたえを感じた充実した日を過ごしていた。

「あなたの後ろに遠くの神社が見える」
しばらくたった後。唐突にA男はMさんにそう言われた。
「大きな神社。行けば土地が本当に浄化されるかも」
A男は心が躍った。自分の苦労が報われたのだ。

数日後、電車を何本も乗り継ぎA男は目的の神社に着いた。
前の太古のやしろとは違い。節目の年とかで立て替えられた
新しい木の匂いのする広大な境内を進んだ。
拝礼する。偶然指した雲間からの光もこのときは神からの慈悲のように感じた。

「良かったわね。これで土地に次の流れが来るわ」
旅から戻ってきたA男はMさんから詳しい話を聞き、キツネに化かされた
ような気分になった。
土地が浄化されてきれいになるわけではなく、100年後とかに土地に
住み着く人が悪い人からいい人に切り替わり、その結果として
土地が治まるといったことなんだそうだ。

危険が残ったままではないか。
「まあ、あなたもがんばったし今度は自分でやらなくても
神様に頼んでみてもいいかもね」
納得できないA男にMさんは浄化の継続をすすめた。
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207 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 21:15:18.53 ID:NTfaLrx30
3−8
ジャララーン。さい銭を入れる。
きゅっきゅっきゅっ。マジックで木製の板にお願い事を書く。
これでよし。これだけ。

A男はあの大変な日々とはうってかわってあっさりとした神社参拝に
心の置き所を迷わせていた。

そんなある日の出勤日、季節は冬になっていた。
職場のA男によくしてくれたCさんが大病を患い、病院に担ぎ込まれたと知らされた。
病気治療のことは自信がなかったがA男はとにかくやしろの前で
祝詞を上げてみることにした。

数日後の休日。拝礼、理由を述べ、祝詞を上げ始める。
Cさんの体が快方に向かうようイメージする。
するとCさんの体から霧状のものが噴出すのが見えた。
うまくいったのだ。
そう思ったA男がすぐにやしろに向かって礼をし振り向こうとするが
体の動きがぎこちない、足がもたつく。
A男はCさんの病気を肩代わりしてしまったのだった。
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208 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 21:28:32.31 ID:NTfaLrx30
3−9
「あなたのしたことはCさんが学ぶ機会を奪っただけです!!」
あのあと体が動かなく前にMさん紹介の大きな神社に駆け込んで
祈願をしてもらいことなきを得たA男は、
後日Mさんの元を訪れこっぴどくしかりつけられた。

詳しい話を聞くとCさんはもともと他人の病気を引き込んでしまう
体質で、病気をきっかけとして自分で神社を訪れるようにならなくては
いけなかったらしい。
今回のA男の行為はそれを引き伸ばしただけとのことだった。

「ついでに言いますけどね。職場の他の人があっちが痛い、
こっちが痛いと言ってるのだって、それぞれ全然違う理由だし
あなたの職場自体あまりいいところじゃない。幽霊も普通にいるし」
A男は家のことがあって以来、職場でも他の人の体調を心配してたのだが
Mさんに一喝されたことで胸のつかえが取れた感じがした。


冬の夕暮れは早い。街灯が次々と点灯していく中A男はとぼとぼと歩いていた。
言われたとおり浄化は続けてる。間違いはないとは思うが遠い未来の
解決では……。A男は自分の失敗と思い込みを反省しつつも
未だ存在する家族に迫る危険を根本的に解決する術はないものか
思いをめぐらせながら家へと帰っていった。
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209 :本当にあった怖い名無し@転載は禁止[sage]:2016/02/09(火) 21:30:02.75 ID:NTfaLrx30
続きはまた今度で


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