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にゃも ◆APVtpwD1bY
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】

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【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
738 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 10:53:26.51 ID:38EBbqkfO
(´・ω・`)いっそ死んで楽になりたい…

いや、どうせならその前にこんな世の中滅びちまえ。
例えばそう、ゾンビが溢れたりしてさ。


以前はよくそう思ったもんだ。
だが、今じゃ…

('A`)シニタクナイヨ
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
739 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 11:01:50.93 ID:38EBbqkfO
派遣切りにあって以来、引きこもりみたいな生活をしていたオレ。
薄暗いアパートの部屋でタイムセールで安くなった惣菜で晩メシを喰いながらテレビを観ていた。

画面の上に急にテロップが流れた。
なんか知らんが電車が止まりまくりらしい。
原因は駅で乱闘みたいなのが起きたらしかった。

(´・ω・`)どうせならもっと派手にテロでも起きて死にまくればいいのにな。


メシを食い終わったオレは日課をこなすことにした。
もちろん、オナさ。
最近は電車痴漢モノにハマってる。
もしかしてさっきの駅での乱闘ってのも集団痴漢騒ぎだったりしてなw


【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
740 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 11:07:51.11 ID:38EBbqkfO
翌朝起きると…
すまん、見栄を張っちまった。
翌昼に起きると妙に外が騒がしい。
腹が減ったので駅前で牛丼でも食おうかと思って外に出ると、車が大渋滞だった。
歩いてる奴らも、いや小走りになってる奴らばかりだな。
どいつもこいつもみんな荷物や買物袋やら大荷物ばかりだ。
駅前なのにシャッターの閉まった店ばかり。
開いてるほうが少ないぞ。
なんじゃこりゃ?
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
741 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 11:16:19.29 ID:38EBbqkfO
牛丼屋に入ると店員がビクッとしてから
『ぅいらっしゃいませぇ』
うわずいた声で挨拶した。

入口近くの席に座って牛丼を喰いはじめると厨房で店員が何やら揉めてる?
『とにかくすんません、お先に失礼します!』
店員の一人が叫ぶように出てきた。
そしてオレのほうに小走りで近づいてくると…
『ひぃ!?』
失礼な奴だな(#゚ω゚)ビキビキ
そんなにオレはキモメンか?

【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
742 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 11:28:46.35 ID:38EBbqkfO
ドン!
音に振り向くと馬鹿な客が店に入ろうとして失敗し、ドアにぶつかったようだった。
しかも2人もかよ。
アホな連れ同士か?
だっせ〜、ぶつけて血ぃ出てんよ。

『ひゃうあうぁ〜』
訳のわからない叫びをあげて店員は店の奥に走っていった。
なんちゅうバカ店員だ、クビだクビ。
クビにしろ!
オレみたいにクビになれ!!
しかしまぁ落ち着いてメシも食えないのかよ。

ぶつかった二人を見るとゆっくり立ち上がろうとしていた。
そこで初めてオレは異常に気づいた。

こいつらオレよりブサメンだ…
ていうか、顔が…顔が…

単にぶつけたにしてはおかしすぎるほど紫色に変色した肌。
口からは泡と血が流れてる。
何より目…目が黄色く濁って黒目が消えてる。
どう見てもまともじゃない。

ドン!
男達がまたドアにぶつかった。
男達の後ろからさらに二人、似たような気持ちの悪い奴らが突っ込んできたせいだった。
気がつくと店の入口前に似たような連中がどんどん集まっていた。

ミシミシ…

店のガラスがいやな音を立てて軋み始めていた。
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
744 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 11:53:33.35 ID:38EBbqkfO
(´・ω・`)なんか…やばくない?
そう思った瞬間

バリン!

ガラスが砕け散り男達がなだれ込んできた。
さいわいにも男達は勢い余ってそのまま転んでくれた。

その後はとにかく夢中だった。
店の奥に逃げ込んで、店員が通ったらしい半開きのドアをくぐったら裏道に出た。
外にも似たような狂人が溢れていた。

『ぎゃあぁ』
悲鳴のほうを見ると数名の狂人が店員をアスファルトに押さえつけていた。
そして血飛沫が飛び散った。
噛み付いてる?

一瞬ビクビクと痙攣すると店員は狂人どもを薙ぎ払った。
『ごあぁぁぁ!』
雄叫びをあげる店員。
店員強ぇ!

店員と目が合った。
黄色く濁った瞳だった。
店員に突き飛ばされた狂人たちがゆっくり立ち上がる。
すさまじくマズイ気がする…
次の瞬間、店員達キモメン集団が雄叫びをあげながらオレのほうに向かってきた。

うわあぁぁぁぁぁ!!
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
745 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 14:07:30.38 ID:38EBbqkfO
オレは全力で走った。
多分、こんなに全力なのは小学校の運動会以来だ。
だからもちろん、すぐに息が上がり始めた。

はぁはぁはぁ…
オレ、ピンチ!


逃げる間もそこかしこで狂人達がみんなを襲いまくってる。
そして襲われた人も急に叫び声を上げて奴らの仲間入り。
すごい声と顔で掴みかかろうと迫ってくる。
右も左も前も後ろも狂人と逃げ惑う人ばかり。
しかも狂人の数はすごい勢いで増えている。
減るのはオレの体力と気力だけだ。

やばい、マジで脇腹が痛ぇ。
息が…息が…
く、苦しい…

はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ…
オレ、大ピンチ…

【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
746 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 14:10:59.40 ID:38EBbqkfO
思わず駅のほうに向かって走っていたが大失敗だった。
物凄い数の狂人が駅から大挙して向かって来る。

やばい、囲まれる!?

気づいた時には遅かった。
そういえば派遣切りの時もそうだった。
クビになるかもって思った時にはほぼクビ確定してたっけ…

ちくしょう、ついてねぇ。
なんなんだよ、オレの人生!


【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
747 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 14:14:36.80 ID:38EBbqkfO
前も後ろも狂人だらけ。
あたりにいる狂人じゃないまともな人間はみな追い詰められ、組み付かれ、噛み付かれている奴ばかりだった。
助けを求めてる奴こそいるがオレを助けてくれそうな奴は一人も見当たらない…

死にたくない!
死にたくねぇよぉ…

その時だった

キキー!!

ドガッ!

いきなり車が突っ込んできて後方から迫っていた狂人達を吹っ飛ばしてくれた。
そしてオレを助けてくれた車は…

キィー!

…ドゴン!!

そのまま電柱に激突していた。

【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
749 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 15:21:20.06 ID:38EBbqkfO
その車が別にオレを助けるために突っ込んできてくれたわけではなく、単にハンドルを切りそこねただけだった事に気づいた瞬間、

ドガァン!!

車は爆発、炎上していた。

爆風でふらつきながらオレは路地を目差して駆けた。
体力はもう限界だった。
これ以上走れない。
でもこのチャンスを逃したらどうなるかは一目瞭然だ。

なんとか小さなビルとビルのわずかな隙間に入りパイプに手をかけてよじ登る。
ビルの2階の窓にたどり着き中に入ろうとしたがカギがかかっていた。
下を見やるとオレの跡を追って女の狂人がビルの隙間に入ろうとしている。
汚らしい泡を口から垂らしながらオレのほうに手を伸ばす狂人。
サァっと血の気が引いていくのを感じた。
いくらモテないオレでもこんな女はごめんこうむる。
オレは焦ってガラスを割って這うように中に潜り込んだ。

【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
750 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 15:24:42.14 ID:38EBbqkfO
薄暗い室内にはテーブルと椅子が並んでいる。
定食屋か何かか?

『ごあぁぁ!』

振り向くと窓辺に紫色の腕があった。

ちくしょう!!

オレはテーブルにあったガラスの灰皿を掴み窓に向かった。
今まさに顔を出した女の狂人の鼻に灰皿を思い切り投げつけた。
鈍い音とともにのけ反る女の首。

やった!!

が、すぐにまた顔を突っ込んできやがった。

『ごがあぁぁ』
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
751 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 15:26:16.16 ID:38EBbqkfO
くそっ!!

オレは椅子を持ち上げて女の顔に叩きつけた。
椅子ごしに嫌な感触が伝わってくる。
だが、それでも女はなおも侵入してこようともがいていた。

死ね! 死ねッ!

もう一度、さらにもう一度強く椅子を叩きつけると女の姿は見えなくなった。
落ちただけなのか死んだのか、外を見て確認する勇気はオレには持てなかった。
オレは窓を睨みつけながら震える腕でずっと椅子を構え続けた。


【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
753 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 16:02:57.80 ID:38EBbqkfO
どのぐらいの時間が経ったんだろうか?
数分? 数十分?
いや、もしかしたら数十秒のことだったのかもしれない。

このままじゃまずい。

オレは疲れ切った身体に鞭打って窓際にテーブルと椅子を積み上げてバリケードを作った。
バリケードを作る間もさっきの女は現れなかった。
もう襲ってこないんだろうか?
わからない。
ただわかっているのは、外から聞こえる狂人どもの咆哮は間違いなくどんどん増えているということ。
そして悲鳴は少しずつ減っているということ。

くそっ、警察はどうなってるんだ?
自衛隊は?
誰でもいい、誰か助けてくれよ…('A`)
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
754 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 16:06:52.05 ID:38EBbqkfO
そうだ、ケータイ!

今更だがオレは使い古したケータイを取り出した。
期待に反してケータイはまるで繋がらなかった。
だがワンセグをつけて見ると一部のチャンネルはまだ生きていた。
放送内容はほとんど同じ。
『感染性の高い病気で凶暴化した人々が暴れているので外に出ないように』
というものばかりだった。

感染性が高い?
ウソつけよ、そんなもんじゃないだろ。
ちょっと噛まれただけですぐに感染…いや、変身してるじゃねぇかよ!

ケータイのバッテリーも残り少なくなり始めていた。

【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
755 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 16:31:55.70 ID:38EBbqkfO
痛っ…

よく見ると右手のツメが割れている。
左腕からは血が流れていた。
オレは自分の身体をチェックしてみた。

興奮していて気づかなかったけど壁をよじ登ったり割れた窓をくぐったりで身体中傷だらけになっていた。
さいわい、狂人に噛まれたり引っかかれたりはしていないようで、それだけが救いだった。
ただ、傷を見るとあらためて痛みが襲ってくる。

呼吸が整うにつれ多少の冷静さを取り戻せた。
室内を見回すとどうやら居酒屋の2階席らしい。
窓際の監視をできなくなるのは少し不安だったがオレは中を調べることにした。
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
756 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 19:08:17.36 ID:38EBbqkfO
小さな階段がある。
1階と3階に繋がっている。
いきなり1階に降りるのは気が引けたのでまずは上を調べることにした。
階段の先にはカギのかかった小さなドアがある。
よく見ると『この先従業員のみ。立ち入り禁止』と書かれた紙が階段の壁に貼ってあった。
3階は単なる物置か倉庫みたいだ。

仕方ないので一階をチェックすることにした。
足音を立てないよう注意しながら一歩一歩ゆっくり階段を降りる。
正面シャッターが閉まっているせいか1階は2階以上に薄暗く人気はまるでなかった。
ただシャッター越しに狂人の咆哮が聞こえてくる。
このシャッターなら奴らの侵入を防ぎきれるんだろうか?


【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
757 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 19:11:23.16 ID:38EBbqkfO
1階の奥は厨房になっていた。
やはり人気はない。
少しホッとしてオレはあたりを見回し包丁を手に取った。

こんなもんで戦えるか?
…無理だろう。
そうは思ったが何かを持っていないと不安でしようがない。

冷蔵庫を開けると中は暗かった。
それでオレは初めて気づいた。
試しに厨房のボタンを押してみて確信した。
どうやら停電しているようだ。
水道からはまだ水が出た。
それでなるべく音を立てないように注意しながらコップやらヤカンやらに水を入れた。
そう、電気が切れるくらいだ、水だっていつ切れるかわからないからな。
我れながらなかなかの冴えてる…たぶん。

【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
758 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 19:14:42.99 ID:38EBbqkfO
2階に戻りバリケードが崩れていないことを確認してから再び3階に向かった。
カギを壊して中に入りたいところなんだがなぁ。
包丁でこじ開けられないか隙間に突っ込んでみたが無理だった。

また2階に戻った。
さっきの女のことを考えると奴らは2階でもよじ登ってくる。
そしてあのタフさ。
複数に襲われたらヤバすぎる。
ていうかサシでも勝てるか不安だ。
このバリケードは保つのか?
いろいろ考えて2階にいるのはやめにした。
やはり1階にいよう。
ふと見るとバリケードの隙間から入ってくる陽の光が紅くなっていた。

夜だ…夜になる…。
間違いなく長い夜が始まるな。
オレは明日の朝日を拝めるんだろうか?
【小説】ZOMBIE ゾンビ その31【創作】
759 :にゃも ◆APVtpwD1bY [sage]:2011/09/12(月) 19:17:48.46 ID:38EBbqkfO
シャッター近くとかは嫌すぎる。
仕方ないので厨房に陣取ることにした。
1階のほうがまだマシ、2階より安全だろう。

だが座った途端…

バーン!
バンバーン!

誰かがシャッターを叩く。
唸り声がすることからして狂人に違いない。

。。。

。。。

((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

…やっぱり2階にしよう。

オレは2階に立て篭もることにした。
その代わりに1階から物を持ってきてバリケードを補強する。




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