- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
622 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 00:06:40 ID:e/7OdKA60 - >>616
すげぇww俺たちのモンだってww 愛されてるんだなぁ リュウジ…。羨ましいよ…。一番適当に書いてるキャラクター なんだけどな(笑) 感想(?)ありがとう^^ >>617 あー嬉しいですね。そういう細かい部分ちゃんと伝わってるな、と。 一応中学2年生の男の子だよ、という一種の軌道修正かな。たまに しないと暴走するので。でもちょっとリュウジだけじゃなく全体に 精神年齢高いよね。。高校生にしとけばよかったって後悔がちょっと。 そしたらヒョウゴが先生でトモミタン生徒とかできたんだけどね。って もう完全に俺書こうとしてるの学園モノだな…。オカルト入れ込める ように頑張るです。感想ありがとう^^ >>619 そこなぁ。海外行ってる…。でも自衛隊とか米軍に顔利いてるみたい だから、乗せていってもらってるんじゃないかと。銃器に関しては、 設定資料では、死体から奪う、戦地に落ちてるのを拾うとなっています(笑) >>620 合いの手もたくさん…。ありがとです。『語り部』ってのになんかすごく納得 しました。素敵な肩書きをどうもです。 >>621 そうか!なんか嫌々読んでる人の姿ばかり想像してしまう…。マイナス 思考なんだなぁ…。2ちゃんのスレ嫌々読んでるってどんだけMなんだよって 話ですよね…。ほっとしました。ありがとう^^ あと好きってドキってした。 ときめきをありがとう(笑)
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624 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 00:45:43 ID:e/7OdKA60 - >>623
ありがとう^^ テレビの脚本かぁ。舞台脚本なら何本か 書いてるんだけどテレビとか映画のってどう書くんだろう…。 シーンとかカットがあるよね…。カット割りは監督さんが するのかな?そういえば映像作品のシナリオってどこまで 書いてあるんだろう? ちなみに舞台脚本は『ト書き』といって、台詞だけではなく 鳴らす効果音や場合によってはBGM、ある程度の役者の動きまで 台本に書いてあります。(演出家によっては平気で無視る(笑)) ドラマだと、単に渋谷だよって表現する為にハチ公周辺とかスクランブル 交差点を別にナレーションが入るわけでも何でもなくバッと映すじゃない ですか。あれは脚本に書いてあるのかなぁ…。 テレビ番組の製作会社も全部落ちましたからね。就職活動の時。 機会があったら面白いの書いて見返してやりたいですね。本当に。
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625 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 19:47:40 ID:e/7OdKA60 - さて、ここらで怖い話でもするわけだが、その前に今回の作品は
実験作であることを伝えておかなくてはならない。 エロとオカルトの融合を目指し、一応オカルト板にあるスレッドと いうことを意識しつつ、私こと、作者はいままで百三十余りの作品群を 残してきた。 しかし、ここにきて、いよいよネタ切れの感が否めなくなった。 私はごく普通に語られる怪談話が好きである。オカルトといえば真っ先に 幽霊、心霊といった言葉が頭に浮かぶ。しかしそういった話も書き尽した。 むしろ、そいった話を望むならば、他のスレッドに幾らでも秀逸な作品が 掲載されている。 その上で私は召還魔術や悪魔、UFO、宇宙人、UMA、妖怪、呪い、また 四次元世界のような摩訶不思議な話を色々と綴ってきた。 しかしながら、いずれも他に専門のスレッドがありそれらに投稿される 優秀な作品にかなうはずもなく、一種キャラクター頼りというか、少々 オカルトとは逸脱した物語が散見されるようになってしまったことは事実で ある。 私の苦悩はこの二ヶ月ほど続いていた。そしてつい先ほど、私はあることを 思い立った。 つづく
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626 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 19:52:25 ID:e/7OdKA60 - それは、心霊写真や心霊ビデオと称されるものである。
もしくは、CDなどの音源にたまたま入り込んでしまった謎の音声 などもその範疇に入るかもしれない。 心霊写真を見たことはあるだろうか? 一枚の写真がある。一見何の変哲もない。何も告げられず見せられれば ほうと思うしかないような写真である。 しかし、校舎の窓に、水の底に、木の幹に、何か異様なものが映りこんで いる。 これは心霊写真だと提示され、見て色々と探してみるが何も見えず、 果たして、ほら、ここに…と説明されぞおとした覚えはないだろうか。 自分がさり気なく聞いていた音楽、何も考えずに見ていた映画、それらに 実はあり得ない声、あり得ないものが映りこんでいると説明され、改めて 見てみて恐怖を覚えたことはないだろうか。 それを小説で行うのである。 どういうことか。 つづく
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627 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 19:57:31 ID:e/7OdKA60 - はっきりと、ほら、ここに心霊がいました、ここが怖い部分です、
というのが書き示されないのである。 読みながら気付いてあっとなる人もあるだろうし、結局何事も なく読み終えて、あれと思う人もあるだろう。 私は今回の作品にそんな仕掛けを施してみようと思うのだ。 推理小説のようなものだが、推理をする材料などというものは ない。リアルに心霊を見た人がいたとしよう。その人には何か 前後情報が与えられただろうか。 心霊スポットに行って体験した、というなら話は別である。あそこで こういう事件がかつてあって、それ以来こういったことが度々起こる。 その出来事を期待して出向く。 ところが、全くの偶然、日常で恐怖に遭遇してしまう体験談も多い。 何も知らず歩いていて、血まみれの女に追われる。充分恐ろしい。 しかし怪談にはそれに通常後日談などが加わる。実はそここ事故現場 だったとか、事件現場であったとか。 しかしながら、そんな情報が簡単に入手できるものだろうか。 つづく
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628 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 20:02:25 ID:e/7OdKA60 - 不動産屋に聞いたらアパートは墓地のあとに建てられたものだった。
ありそうな話だが、不動産屋が話すだろうか。 また、体験した人は知りたいと思うだろうか。知りたいと思っても、 いちいちそれを近所の人や不動産屋に尋ねるだろうか。 前置きが長くなった。 よって私はこれを『推理怪談』と呼称しようとしたが、やめた。推理の 材料は全く与えられない。気付くか。気付かないか。これを心霊写真に なぞらえて、『心霊小説』とする。 よって、今回は合いの手を御遠慮頂きたい。妙な点に気付いた、あ、 そこがおかしい、と思われた方は、自分は気付いた、ととりあえず 自己満足してくれれば幸いである。 また感想にも具体的に、あそこがおかしかったとか、それですよね、と いった質問も記さないでほしい。 ただ上手く恐怖を感じたら、怖かった、いや気付いたが怖くなかったと いうことはできれば教えていただきたい。前者ならば成功。後者ならば この実験は失敗である。 つづく
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629 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 20:12:45 ID:e/7OdKA60 - 休日を前に福岡ユウコはいつもの『枡や』に向かっていた。
クリスマスが近い。通りすがる店舗もそれなりの飾り付けが してあり、町は華やいでいた。 都内にでも出たら賑やかなんだろうな。あとで単車かクルマを 飛ばして一走り行ってみようか。でもいい歳して一人で、ちょっと 寂しいかな。運転してくれる人でもいればいいけど。 息が白い。空に星はなく、天気予報ではホワイトクリスマスの 可能性も告げられていた。 自分よりも少し若いぐらいのカップルがもう酔っているのか変に じゃれあって、遠く奇妙なシルエットに見えた。 前にする女性を、男が後ろから腰を抱いて背中に貼りつきながら よたよたと歩いているものだから、一見足が四本ある恐ろしい妖怪 に見える。 馬鹿みたい、とちょっと厳しい視線を向けつつ、嫉妬を感じている 自分が嫌になる。 つづく
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630 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 20:30:12 ID:e/7OdKA60 - 面食い、というわけではないがそれでも好みのタイプは
ある。『枡や』の隣の牛丼チェーン、松屋のカウンターに、 俳優の寺島進に似た、ややもすれば少々強面の男が 丼飯をかきこんでいる。 福岡ユウコ、元が暴走族(第五十五話 『彼岸峠』 参照) だから、ということもないだろうが、その手の顔が好きだった。 凝視するわけでもなく、何となく歩きながら憧れの眼差しで 見ていると、彼は顔をしわだらけにして笑った。笑うと途端に 優しそうな顔になる。 何を笑っているのだろうと思えば彼に隠れて向こうの席に 連れの女性がいた。 別に声をかけようなどと思ったわけではないが、それでも なんとなく気抜けした。 なに。クリスマス。何てことはないただの日だ。別にその日だけ 一日が三十時間あるとか、その日は夜中まで明るいとか、特別な ことがあるわけでもなんでもない。十一月二十四日も、 十二月二十四日も同じだ。何にもない、ただの日だ。 寂しいと思うのは何かの錯覚ということにして、彼女は『枡や』の 暖簾をくぐった。 つづく
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631 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 20:43:00 ID:e/7OdKA60 - 途端に蒸し暑い程の熱気に包まれる。旨そうな焼き物の香りが
充満している。 「らっしぇーい」 クリスマスの雰囲気はほとんどない。ただ、女性であることを 気遣ってか、カウンター端のマキさんの席 (第三十七話 『悔悟の神酒』 参照)にだけは、小さく、ぽつんと クリスマスツリーの模型が置かれていた。 店長がやったのだろうが、案外かわいいところもあるんだなと ユウコは微笑んだ。 そろそろ年末も押し迫って『枡や』はいつもより空いていた。 のべつ幕なし、人が入ってくるいつもの晩とは違う。水商売の女だ ろうか。賑やかな一団がカウンターを占拠していた。 わいわいと店長相手にはしゃいでいる。しかし時間からすれば書き入 れ時で、一番忙しい時間だろうにどうして、水商売の女性たちが客とし て『枡や』に来ているのかは不明だが、彼女たちも常連らしく、店長と親 しく話している。商売上の癖なのか、それとも店長をからかっているのか ネコ撫で声で店長に甘えては、照れる店長を冷やかしていた。 店長も店が空いているので客の相手をする余裕があるのだろう。 つづく
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632 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 20:51:53 ID:e/7OdKA60 - テーブル席が空いていて、そこに案内される。混んできたら
相席になるかもしれないが、今夜はそういったこともなさそうだ。 いつもアルバイトでいる顔見知りの店員の女の子が、暇なのか 珍しく声を掛けてきた。 「クリスマスをお一人ですか?」 「意地悪だなー。一人で悪い?」 笑ってユウコは返す。 「あたしも一人でイブもバイトですよ」 冗談めかして、指を目の下に添えて、ほろほろと泣くような仕草を して見せる。ユウコは適当に、今度合コンか何かあったら誘ってよ などと軽口を叩きながら、焼酎のお湯わりを頼んだ。 何となくユウコは、奥座敷が気になる。(第四十九話 『現実態』 参照) 今日はあっちへ行くべきだったか。そんなことを思ううち、湯で割った 暖かい焼酎が運ばれてきて、ユウコは筑前煮と、サバの味噌煮、 そして白米を頼んだ。 福岡ユウコは『枡や』を、居酒屋というより、単なる定食屋として利用する ことが多い。誰か知り合いでもいれば別だか、基本的には食事に来ている。 つづく
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633 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 20:56:43 ID:e/7OdKA60 - ただ、入るなり、先に飲み物の注文を訊ねられるので酒を
頼んでいるだけで、特にのんべえというわけではない。 ただ、寂しさもあって今日は飲む気満々だった。 筑前煮がやって来る頃には既に焼酎は半分なくなっていた。 カウンターの騒がしい連中は店長に何かせがんでいる。 何となく、ユウコはそちらに耳をやった。退屈しのぎである。 「ねぇねぇ店長やってやってー」 「へへ…参ったなこりゃ。こんな寒いのに…」 「中暖かいじゃーん。聞きたーい」 「じゃあ一つ、やりましょうか」 「やったー店長イケてる!」 「イケてる!」 何をするんだろうと思っていると店長は、突然怪談話を始めた。 しかも声がタレントの稲川淳二とそっくりである。 どうも店長の特技らしい。この店に通うようになってしばらく経つが そんなことは知らなかった。 つづく
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634 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:03:01 ID:e/7OdKA60 - 『枡や』は客層が広い。午後六時に開店し、閉店時間は
適当である。適当に客足が途絶えたら閉めているらしい。 だからユウコが知っているのはせいぜい開店直後から、 午後十時ぐらいまでの間である。 その後も下手をすれば明け方まで店は開いている。その間に 客層も変わるのだろう。仕事を終えたホストやホステスといった 水商売の客が訪れることもあるし、深夜のアルバイトを終えた コンビニエンスストアの店員仲間、終電で帰ってきた者たちが 来ることもあるだろう。 そんな様々な客を相手にしているから店長は様々な情報を 持っているし、色々と客に合わせて対応も変えているようだ。 いつもの寡黙な店長とは違い、完全に客にかまわれている。 ちょうどいいやと福岡ユウコはラジオでも聞くかのように店長の 季節外れの怪談話を聞いていた。 彼女自身は肝が太いというか、怪談話を聞いて夜眠れなくなる などといったことはない。むしろ聞いて楽しみタイプだ。 つづく
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635 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:09:26 ID:e/7OdKA60 - 「ぴっちゃしっちゃぴっちゃしっちゃ…何だか音がする。
水滴が落ちるような音。 辺りは暗ぁい。だぁれもいない。あれ、なんだろなー。 ぴっちゃしっちゃぴっちゃしっちゃ。 あれ?違う。 違うんだ。 水なんて落ちてくるわきゃあないんだ。外、晴れてる。 月が見えてる。雨漏り、じゃあない。 ん〜?なんかいやぁな気分になってくる。 気持ち悪い。 しっちゃぴっちゃしっちゃぴっちゃ。 汗がスー。おぅわっ。なぁんだか寒い」 上手いもんだな、稲川淳二そんまんまだ。福岡ユウコは 感心していた。もう一杯お湯割りを頼んで、サバの味噌煮で 白米を食べる。実に美味い。店長の怪談話を聞きながら。 つづく
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636 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:16:56 ID:e/7OdKA60 - 自然と店全体が店長の話術に聞き入っているようになって、
変に静かだった。 きゃぴきゃぴとしていた水商売風の女性たちも真剣に聞き入って いる。 何本レパートリーがあるのか、それとも即興で適当に話しているのか、 店長は乗りに乗って誰かが止めるまで話し続けている。 「…ねぇ淳ちゃん。あれなんだったんだろう…って。彼。えぇ。言って ましたよ…」 「やぁん怖い!何だったのー?」 「店長さんもう勘弁!」 「これは…私のね、ずいぶん古い友達なんだけどなぁ。名前、出すと、 怒られちゃうんで、仮に…Yさんとしときましょうか。彼、テレビ関係の…」 「もういいよぉ」 店長は止まらず、結局また一本丸々話し終えた。 「へへ…じゃあこのへんで…」 「すごい!怖かった!」 女性たちから拍手をもらい、店長は照れくさそうに笑った。 つづく
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637 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:26:23 ID:e/7OdKA60 - 何となく聞き入りながら、ほとんど食べている意識もなく
食べ終えてしまったからだろうか、気付けば筑前煮も サバの味噌煮も白米もなく、ただ焼酎のお湯割りだけが 三分の一ほど残っている。 しかし全く満足感がない。いつの間にか食べ終えてしまった。 何となく物足りない。 割りとグラマーな体型だが、理想的なプロポーションである。 しかし彼女は結構な大喰らいだった。しかし食べても食べても 太らないというわけではなく、食べれば食べた分だけ太る。 それが悩みの種だった。 しばらく考えていたが、結局野菜スティックとキンピラゴボウを 頼んでいる。更に四杯目のお湯割り。彼女にしてはだいぶ 飲んだ方である。 頬が熱く、身体がふわふわとする感じがある。味噌をもらい、 キュウリやニンジンといった野菜スティックに塗りつけてかじる。 そのうち彼女は机に突っ伏して居眠りを始めてしまった。 普段なら起こされるところだが、空いていたし、明日は休日という ことでそのまま放っておかれた。 つづく
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638 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:32:31 ID:e/7OdKA60 - 水商売の女性たちがかえると、いよいよ『枡や』は寂しくなった。
十時と十一時に、ユウコは揺り起こされたが、店の温度と酔いが 心地よく、一度は起きるのだがまた寝てしまう。 端から見ると憐れである。若い女が一人飲んだくれて寝ているのだ。 クリスマスを目前にして彼氏にふられでもしたかのように見える。 零時になって、いよいよ店長が彼女を起こす。これ以上遅くなるのは 物騒だ。 「二代目、起きて下さいよ!」 「…ん?あぁ?」 目が据わっている上に、目が完全に暴走紅天女のそれになっている。 見るものを恐怖に陥れる鋭い眼光だ。さすがの店長も一瞬ひるんだ。 「…あ…そか…飲んでたんだっけ…」 「もう十二時ですよ。帰らないと!」 「…十二時…十二時!」 つづく
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639 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:42:51 ID:e/7OdKA60 - 確かに深夜十二時だった。四杯目のお湯割りと野菜スティック、
キンピラゴボウはほとんど手付かずに残っている。 その分の代金はいいから、帰ったほうがいいよと店長は言ったが、 彼女は急いでそれらを完食した。ただ酒だけは飲めなかった。 「ごめんなさい。残しちゃって…」 「いいからいいから。気をつけて帰っておくんなさいよ」 「うん。らいじょうぶ」 店を出るとたちまち冬の乾いた空気に体温を奪われた。 「寒…」 彼女はすこしふらついてはいたが、意識はしっかりしていた。自宅 マンションまで歩く。こんな時間に出歩いたことなど最近あった だろうか。 いつもより暗く感じるのは、しまった店が多いからだろう。普段なら 開いている店がもうしまっている。 狭い割りに交通量の多い道。足元がふらつくので少し注意がいった。 赤い郵便配達のスーパーカブが、横すれすれに走り抜けていく。 よけてよろけたついでに、ブロック塀にもたれて、また睡魔が襲う。 つづく
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640 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 21:51:28 ID:e/7OdKA60 - 待て待てさすがに外はだめだ。下手すれば死ぬ。
「…っと…」 ユウコは姿勢を戻すとまた歩き出した。 「彼氏…欲しいな…」 口の中で呟く。そろそろ一人暮らしが寂しい二十五歳である。 ぼちぼち大学時代の友人が婚約したとか、結婚したという話を 風の便りに聞く。 何とかマンションたどり着いて、おぼつかない手付きで鍵を 開ける。セキュリティがしっかりしている分色々と面倒だ。 一人、暗い部屋。何となく店長の稲川淳二の物真似怪談を 思い出し、怖くなって急いで電気を点けた。 あまり片付いているとはいえない寒い部屋。蛍光灯の青白い 光が尚更寒々しい。 コートとジャケットとタイトスカートを乱暴に脱ぎ捨てて、そのまま ベッドに入り込んだ。 クリスマスプレゼントは寺島進の夢でいいやと思いながら彼女は 寝入った。 終
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643 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/22(水) 22:29:28 ID:e/7OdKA60 - >>641
おぉ!これはこれは白米さま!ありがたいお言葉です。 そうですね。自分でも知って読み返しましたが怖くはない。 しかし余り怖くしようと思えば、どうしてもそこだけ密度が 変わってしまいバレてしまいそうですし、ちょっと練習が いるようですね。また書いてみますんで、その際もよろしく お願いします。ありがとう^^ >>642 これはこれは…そぼろ殿。こちらで名乗って頂けるとは…。 寺島進で釣れるかなと思えば見事な釣られっぷり。エサが よかったですかな(笑) いや冗談です。すいません。 感想読んで更に進化系を思いつくことができました。折を見て 正解は発表しますので、それまでアレかなコレかなと色々 考えてみて下さい。ただ今回はそんなに曖昧な部分ではない です。明らかにおかしい点があります。(…多分…でもそういう こともあるのかなぁ…?あったら成立しないww) 早速の感想ありがとうでした^^
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