- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
385 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:05:55 ID:TCHdgi/60 - さてここらで変な話でもするか。
その日は、天気が昼頃一変し、突然の雨となった。予報では、天気は 夜まで崩れないだろうとのことだった。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
387 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:11:41 ID:TCHdgi/60 - 準備よく置き傘をしていた生徒はそれを使い、その傘に入れてもらい
帰る者もいた。 またかばんを頭に、逃げ走るように帰る者もあった。 冷たい雨である。 教師達も一日の仕事を終えて帰路につく。クルマで来る者は問題なく、 また他の教師もバスを使うなど特に雨だからといって騒ぎになることは なかった。 ただ一人大変困った者がいた。 岩倉ヒョウゴである。 現在彼は体長一メートルほどのあざらし型である。傘はあるが持てない。 持てたとしても、地面を這うようにして移動するので、どうしても濡れてしまう。 濡れると彼の体は基本的に溶けるのだ。(第百十六夜参照) しかし帰るしかない。彼はもぞもぞとゴミ袋の中に入り、視界を確保する為の 穴をあけ、ぼいんぼいんと飛んで帰った。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
388 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:22:24 ID:TCHdgi/60 - しかし、途中で袋は破れ、飛び跳ねる勢いで潰れるわ雨で溶けるわ
散々な目にあって何とか自宅マンションにたどり着いた。 帰宅途中の道に点々と彼の破片である『生ける土』が転がっている。 岩倉ヒョウゴを構成する『生ける土』はその全体で一つの意識を持つことも できるが、あくまで本体は、決まった一つである。 かつて彼は三メートルの巨体であったが、その『生ける土』の大部分は、 彼ら夫婦の寝室の押入れの中に保管されている。それは確かに『生ける土』 なのだが、妻トモミが、ある魔術的な手順を踏まなければただの土である。 トモミは新たに土を足したり減らしたりして新しい形にする度にその魔術的な 作法を施して、やっとヒョウゴは動くことができる。 ただ一度形が決まってしまえば、その意識や思考を持つのは一体のみで、 二体、三体と増やしたところで別々の個性を持つことはない。余った土は、 何をしてもただの土だ。 要するに、ヒョウゴが教師として出勤している間寂しいので、余った『生ける土』で 自宅用のヒョウゴを製造しても、動いたり喋ったりするのは最初に作った一体である。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
389 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:32:38 ID:TCHdgi/60 - ではその一体を水で溶かし、二体に分けたらどうなるか。
全く同じ量の二体に分けると活動を停止するが、どちらか 一方が少しでも大きいと、小さいほうは大きいほうの意思に よってのみ動く。 よって基本的に一体に戻ろうとする。 この辺りは人間には全く理解できない部分である。 とにかくヒョウゴは離れてしまった破片を取り戻そうと考える。 すると小さい破片もぴょんぴょんと跳ねて本体に再びくっつこうと して動く。しかし本体が破片を無視すれば破片はそのままだ。 その辺りは、映画『ターミネーター2』のT−1000に似ている。 今はぼいんぼいんと跳ねるアザラシを、小さい土がぴょんぴょん 追っかけている状態である。そして濡れとけて、アザラシの形も かなり怪しいものになりつつある。 それを傘に隠れてじっと見ている者がいた。 山梨レイである。 「…岩倉…ヒョウゴ…」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
390 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:41:47 ID:TCHdgi/60 - 部員数七名。ぎりぎり公式に同好会と認められているマンガ同好会
会長にして同人作家。女性名のようだが男である。 彼は家に帰るなり、パソコンを立ち上げ、一部のレポートを作成した。 タイトルは 『ストーンエイジプロジェクト』 とある。 リズミカルなキーボードの音は深夜までやむことがなかった。 翌日。軽子沢中学東棟三階。美術室。 放課後にはここがマンガ同好会の部室となる。 山梨レイは集まった部員にコピーしたレポートを配布した。 そこには岩倉ヒョウゴの生態についての詳細な情報と、更にある 作戦の主旨、目標と、目標に至る為の細かい手順が書かれていた。 「さすが部長でござる!」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
391 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:51:18 ID:TCHdgi/60 - 「これは完璧でしょうワラ」
ワラというのは『(笑)』のことであるから、笑えばいいと思うのだが、 その辺りの表現が微妙に彼らを浮いた存在にしていた。 「『ストーンエイジプロジェクト』を本日一七〇〇より実施!」 一七〇〇。『ヒトナナマルマル』と読む。聞き違いがないよう、また 騒がしい中でも正確に時刻を伝えるための言い方である。これで 十七時ちょうど。つまり午後五時を表す。 『ストーンエイジプロジェクト』それは余りに恐ろしい作戦であった。 彼らは岩倉ヒョウゴを拉致。美術室に監禁したのである。 「ぶほっ!成功!プギャー!」 「テラ余裕!」 「こらー出せー!」 一応岩倉ヒョウゴは教師である。いきなり背後から襲われゴミ袋に 詰められた上、監禁されれば怒るのは当然である。しかし容姿は ほとんど二頭身のネコで声にも迫力がない。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
392 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 00:56:51 ID:TCHdgi/60 - ちなみに声に関して言えば、岩倉ヒョウゴどんな声でも出すことが
できる。自分の容姿に合わせて適当な声を選択している。 しかし、声の大きさは体の大きさに比例し、体が小さいと声も小さい。 ゴミ袋から開放されると、あやしいオタク集団にヒョウゴは囲まれていた。 「なんだ君たちは!」 「我々はマンガ同好会。通称ホス!」 ホス。HOSと記し、彼らのロゴマークにもデザインされている。本来は あるアニメに登場する『ハイパーオペレーティングシステム』の略称なの だが、彼らはこれを『変態オタク集団』の略とする。 自ら変態を名乗る本格派の変態集団。それがマンガ同好会。HOSである。 「…そのマンガ同好会が何か用なの?」 「先生。先生の体は毎日微妙に違う上…どう見ても人間には見えない…」 「!」 「我々は何か秘密があるのではないかと研究を重ね、ある結論に至った」 「…」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
393 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:01:05 ID:TCHdgi/60 - 「岩倉先生!あなたは人間ではない!泥人形だ!」
「!」 「プギャー!」 なんでばれてしまったのか岩倉ヒョウゴは必死で考えた。しかし ネコになったりアザラシになったりすれば人間ではないと誰もが 気付きそうなものだが、その重要な点に気付いたのは彼らだけ だった。 「しかも水に溶ける…」 「ワクテカ!」 「これがどういう意味か…お分かりですね?先生…」 「…わ…わからん…」 「こういうことだ!」 頭から水をかぶり、こねられたヒョウゴは、ただの土団子と化した。 こうなると喋ることもできない。しかしころころと動いている。 「やはり泥だ!」 「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
396 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:10:00 ID:TCHdgi/60 - 「…俺の出番だな…」
「頼むぞ。イカデビル」 基本的にマンガ同好会は本名では呼び合わない。本木タツヤは イカデビルとなぜか呼ばれている。 彼はモデラーだった。ガレージキットフィギュアの製作者だ。 パテを盛り、削り、人形の造形を作る作家である。 これこそが『ストーンエイジプロジェクト』の根幹だった。 ガレージキットフィギュア。彼らのいうそれは二次元の三次元化である。 アニメのキャラクターなど基本的に平面にしか存在しない者を立体化し、 精密な『人形』とする。 しかしあくまでそれは人形に過ぎない。アニメの中のように喋ったり、 元気に動き回ることはない。 しかし岩倉ヒョウゴを形成する『生ける土』を用いれば、立体化した上、 喋り、動く、夢の人形が完成するのだ。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
397 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:17:56 ID:TCHdgi/60 - 本木タツヤ。通称イカデビルはある程度名のある作家だった。ただし
表に出ることを嫌い、自らが製作したフィギュアを細々とオークション などで販売していた。 その名の由来は、その製作時間の速さにあった。瞬く間に仕上げていく。 「…この土は硬化しないのか…かといって柔らかすぎるわけでもない。 作りやすいな…」 彼が作っているのは人気アニメ『無限世紀おとめ組』の主人公、『土方カシメ』 である。もう一方の人気キャラクターに『望月ハトメ』がいるが、多数決の結果 カシメが選ばれた。 「か…かしめタンのオパーイ…」 深夜近くになっても製作は続く。しかし用務員、鈴木ヒデヨシも彼らだけは無視 していた。頻繁に遅くなるのだ。学校に寝泊りしているといっても過言ではない。 「…よし。着色だ…」 「щ(゚Д゚щ)カモーン!!」 「(*^ー゚)b グッジョブ!!」 そして着色されたそれは、まぎれもなく土方カシメであった。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
398 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:22:18 ID:TCHdgi/60 - 「萌え!」
「キタコレ!」 「…」 なるほどそういうことだったのかとヒョウゴはかなり不満げだった。 一応男である自覚はある。しかしアニメなぞほとんど見ない。 目がでかい。目にすぐごみが入る。 「あのなぁ」 しかし声は男のそれであった。 「むむ…先生、声って変えられないの?」 散々やるだけやっておいて先生呼ばわりもおかしいが、岩倉ヒョウゴは 岩倉ヒョウゴである。 「声?変えられるけど…」 もうどうでもいい。こんな姿にされたんだ。どうにでもなれという気持ちが 強い。 ちなみに大きさは身長三十センチほどである。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
399 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:26:04 ID:TCHdgi/60 - 「じゃあこの声でお願いします」
何をお願いされるのか分かった物ではないが、彼らはキャラクターの 声を携帯電話の着信音に利用していた。土方カシメの声である。 「こんな感じ?」 「(;゚∀゚)=3」 「…先生、おちんちん大好きって言って!」 「言えるかばか!」 「ツンデレ萌え!」 「叱って叱って!」 「大体お前らな、先生に対してこんな…」 怒るが姿は美少女フィギュアだ。全く説得力がない上に、マンガ同好会 総勃起。 しかしイカデビルは不満そうだった。 「…そうか。服はたなびかないのか…」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
400 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:33:36 ID:TCHdgi/60 - 服。問題である。服も完全な造形物として削りだしてしまったので、
肉体の一部になっている。座っても立っても風が吹いてもしわも よらなければ、ひるがえることもない。 無論、いわゆるパンチラもない。 こうなれば、全裸のモデルを作り、服は別途着せる方が良さそうだ。 「…うぅむ」 部長山梨レイは考えた。そして凄まじい結論を出した。 「先生はそこで待ってて」 七人を集め提案された新たな作戦。それは『リッジモントハイプロジェクト』 と呼称された。 驚くべき大作戦である。 「先生、先生の土ってまだあるの?」 時折大きさが違う。第一初めて来た際には三メートルはあったのだ。まだまだ 土があることは目に見えていた。 「家に行けばあるけど?」 「キタコレ!」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
401 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:38:32 ID:TCHdgi/60 - 「詳細キボンヌ」
「詳細も何もないけど…まだまだだいぶ残ってるよ。ただ土だけ あっても動けないけど」 『リッジモントハイプロジェクト』それは等身大、全裸の土方カシメを 作り上げ、更にコスプレ用の衣装を着せ、更に犯すというとんでもない ものだった。 ちなみに同好会、揃いも揃って童貞だ。まだ十四歳なので当然といえば 当然だが。 彼らは言葉巧みに明日は身長百六十センチほどになって来るよう頼んだ。 断ればててものを人のいい岩倉ヒョウゴはそのまま了解して家に帰った。 「トモミたん、明日は身長百六十センチ」 「でかっ!」 「生徒に頼まれて…」 「そんな大きいの作れないよー」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
403 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:44:24 ID:TCHdgi/60 - ところで、マンガ同好会は帰宅する際、ヒョウゴの体を元のネコ型に
戻していた。だからトモミは特に何を疑うわけでもなく、彼を百六十センチに 仕上げた。 何とかできた岩倉ヒョウゴはひどい不細工なもので、この世の物とは 思えないかなり強烈な物体になっていた。 「それで出かけたら捕まるよー」 「いいよとりあえず」 「変だってー。作り直すよー」 「いいよ。遅刻するから。いってきまーす」 みんなが笑ってる。みんなが振り返る。今日もいい天気。 子供の作る粘土人形のような姿で地理の授業。いつものかわいい姿を 期待していた女子生徒たちにはすこぶる不評だったが、なぜか誰も になんでそんな形をしているのか、そもそもどうして毎日違う形になって しまうのか疑問に持つ者はいない。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
405 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:56:02 ID:TCHdgi/60 - 放課後。美術室。
またも水をかけられこねられるヒョウゴ。犯されるなど想像もしていない。 「…等身大を作るのは初めてだ…」 イカデビルの戦いが始まる。コスプレ用の衣装は部長が自費で購入していた。 次第に望月ハトメの姿が仕上がっていく。昨日はカシメだったので今日はハトメ だった。 「もう我慢ならねぇ!」 これから起きるであろう酒池肉林の宴を想像して早々に射精する者が現れた。 何せ単なる土の塔が削られ撫でられて次第に柔らかなカープを描く、理想的な プロポーションの女体に仕上がっていくのであるから堪らない。いずれも女性の 裸といえば、家族のものぐらいした生で見たことがない連中だ。 豊満な乳房ができ、乳首ができ、腰のくびれがついて、丸い尻からありえない程 長く伸びる足へつながる。顔の造形はやはりそのままだと目が巨大すぎてやや 奇怪なのでイカデビルが何とか修正する。実際にハトメがいるとすれば、こんな 少女になるだろうという顔が仕上がった。かなりの出来だ。 いよいよ仕上げという段階でイカデビルこと本木タツヤはぽつりと誰となく訊ねた。 「ところで、オマムコってどんな形してるの?」 マンガ同好会一同 ( ゚д゚ ) … 致命的情報不足で作戦終了。 終
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
406 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 01:57:55 ID:TCHdgi/60 - 合いの手サンクス!なんか本当に変な話になった…。今日はアク禁で
ライブはないと思ってたから何か変なテンションだった…。 つまらんかったらごめんです。
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
409 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 02:23:22 ID:TCHdgi/60 - >>407
感想ありがとうです。そうですね。そんな感じだったと 思います(笑)夜遅くに読んでくれてありがとう^^ >>408 どうだろう…帰った時奥さんいるんだよね…(笑) 一応本人には男だって自覚があるみたいだし…。 色々想像して読んでもらえると嬉しいです^^
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
411 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 21:48:09 ID:TCHdgi/60 - >>410
感想ありがとう。確かにヒョウゴに関して、ゴーレムで姿形が 濡らせば変わるという程度で、かなり説明不足なキャラクター ですね。 実は、『主』である。奥さん、トモミたんの命令により人格も 簡単に変わってしまうんです。今は割と安定した教師としての 人格を持っていますが、トモミが『厳しく』といっただけで、初期の ラオウのようなキャラクターにもなってしまうという…。そのへんで 遊べるかなとも思ったんですが、形も変わる、性格も変わるだと なんだか分からなくなってしまうので途中で設定を変更して、 普通の教師キャラクターを維持するようになっています。 ただし、戸籍上彼は34歳ですが、22歳の時に死んでいるので、 本当は12歳なんですね。だから授業なんかできるわけがない。 だもんで愛媛のことしか教えない。実は生徒より年下の設定という あり得ない教師なんです。 ただ精神年齢は22歳程度に引き上げています。ヒョウゴ本人が 死んだ年齢です。 続編希望というわけで、私も書きたいし、ヒョウゴも出たがっているの で本日は続編とします。今ネタ考え中です。
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
412 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 21:56:30 ID:TCHdgi/60 - (今日は単に気分ですがまったり書きます。途中で風呂とか行っちまったら
ごめんなさい。そん時はまたお知らせします) さて、ここらで続きでも書くか。 とりあえず、形だけは『無限世紀おとめ組』の望月ハトメになった、 岩倉ヒョウゴである。あり得ないプロポーションの美少女と化した。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
413 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:03:04 ID:TCHdgi/60 - 豊満なバストからウエストのくびれのラインは急激で、さらに
急角度で丸い尻へとつながり、すうと長い脚が伸びている。 まんが同好会やはり総勃起だ。完全に下腹部が膨らんでいた。 特に、岩倉ヒョウゴが全裸で恥ずかしそうにしているのが堪らない。 彼らの目に映るのはあくまで全裸の望月ハトメなのだ。 「ヌキたいでござる!」 「待て待て!教師の前だぞ!」 敢えてヒョウゴは声を戻して言った。 「萎えー」 「声戻して」 「やだ!とりあえず服を着せろ!」 男子生徒に欲情される男性教師の気持ちを想像して頂きたい。 今日、岩倉ヒョウゴは百六十センチの奇妙な体でやってきたが、 全裸だった。形がいびつ過ぎて、どの服も斬れなかったのだ。 だからこんな美しい肉体にしてもらってもありがた迷惑である。 服がなければ帰るにも全裸で帰るしかない。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
414 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:08:43 ID:TCHdgi/60 - しかし服はまんが同好会部長、山梨レイの用意した、望月ハトメの
コスプレ用の服しかない。 「えらい派手だな…」 「アニメですから」 着ればまさに望月ハトメであった。 「キタコレ!」 「ハトメタン…(´Д` )ハァハァ…」 「しゃ…写真撮らせて頂いてよろしいですか…?」 「勝手に撮ればいいだろ…」 ヒョウゴの諦めである。まあ生徒が喜ぶならそれはそれでいいかと 思った。 しかし余りに卑猥である。下着までは容易されていないので、パンチラ どころかモロチラだ。短いスカートの裾から丸い尻が覗いている。 胸を見れば精密に作られた乳首がぷくりと浮き出していた。隆起したわけ ではない。そう作られたのだから、そうでしかないのだ。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
415 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:14:00 ID:TCHdgi/60 - ちなみに、毛髪であるが、これも不思議なことだが、ヒョウゴが、
これは毛髪だあると自覚すれば、それは人の毛と同じような、 さらさらとした毛になる。 アザラシになった際もネコになった際も同様だ。本人が全身は 毛で覆われているのだろうなと思えば勝手にそのようになる。 仕組みは誰にも分からない。とにかくそうなっている。 なので、アニメのキャラクターだが毛髪だけは違った。どうしても あの不自然なボリュームは出せない。 やはり望月ハトメがいるとすれば、こんな少女になるだろうという 具合で、アニメで見るハトメ本人とはだいぶ違っていた。 写真を撮る度、大喜びする生徒らに気をよくして、かなり過激な ポーズを要求されても応えるヒョウゴ。 割と気分がいいものだと思い始めていた。何せ 「先生いいです!」 「先生萌え!」 「先生最高!」 の連発なのである。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
416 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:21:26 ID:TCHdgi/60 - 部長は思っていた。これは素晴らしいと。これほどのコスプレイヤーは
いるまい。何せ当のキャラクターがモデルなのだ。 その上、本人は自在に形を変えられる。幼女キャラクターから、大人の キャラクターまで変幻自在。ヒョウゴ一人で何冊でも写真集が作れる。 しかもモデラー、イカデビルこと本木タツヤがいれば、いずれの形も 作れる。これはビジネスだ。幾ら儲かるか計り知れない。 もうヴァギナと童貞のことはどうでもよくなっていた。しかし岩倉ヒョウゴは 釘を刺した。 「もうこんなことこりれっきりなんだからね!」 「ツンデレ萌え!」 「先生〜先生いいよ〜」 まんが同好会の男たちは泣きながらシャッターを押し続けた。 しかしやはり性教育的にはどうかと思う。これっきりにしよう。ヒョウゴは思った。 胸を寄せるだけ寄せて上目遣いで写真を撮られる。これでいいのか岩倉ヒョウゴ。 「さぁそろそろ帰る時間だぞ」 何枚撮られたか、何時間かかかってやっと撮影会は終了した。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
417 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:28:33 ID:TCHdgi/60 - 「ただいまー」
「おか…誰!?」 「ヒョウゴだよう」 「…」 妻トモミは警戒している。当然だ。今朝は自分が作った体長百六十センチの 人間だか何だか分からないような、幼稚園児が書いた人の絵みたいなデザイン だったはずだ。 「それって…ハトメちゃんだよねぇ…?」 「あれ、トモミたん知ってるの?」 「毎週見てるから…何でそんなになったのー?」 岩倉トモミ。ヒョウゴの妻は十七歳である。主婦業をしながら高校に通っていた。 聞けば、望月ハトメの登場する『無限世紀おとめ組』は土曜日の朝に放映されている アニメで、ごく普通に人気が高い。オタクだけにターゲットを絞ったものではないらしい。 「お腹すいた。みかんちょうだい。南柑20号じゃなきゃやだからね」 「ちゃんと買ってあるよー。はい。その体なら自分でむけるねー」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
420 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:34:42 ID:TCHdgi/60 - 大好きなみかんを食べながらトモミに『無限世紀おとめ組』について
聞いた。 ストーリーは単純だ。一応子供向けでもある。主人公は美少女二人。 土方カシメと望月ハトメ。二人が世界侵略の陰謀を企むダークラビリンスの 一味と戦うものらしい。 「へー…戦うだけ?」 「戦うだけだけど色々あってさー」 土方カシメは実は未来から来たサイボーグであることが最近明らかになった。 性格がきつく、言葉使いも乱暴である。 一方今日のヒョウゴの姿である望月ハトメはごく普通の高校生だが、カシメに 超能力があることを知られ、戦いに巻き込まれる。性格はおとなしくおっとり型。 ただ、『お約束』としてピンチの際に 「ヘタレのハトメ」 とカシメに言われると、耳がぴくぴくと動いて突然凶暴化するらしい。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
421 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:35:33 ID:TCHdgi/60 - (>>418
ないです。オリジナルです。最近のマンガしらないので^^;;)
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
422 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:42:28 ID:TCHdgi/60 - トモミは相当見込んでいるらしく、一度だけ、カシメがピンチの際に、
ハトメが逆に 「ヘタレのカシメ」 と叫んだことがあったが全く逆効果でカシメが泣くというエピソードも あったらしい。 ヒョウゴは次々に出る妻の意外な知識にぼおと聞き入っていた。 必殺技はハトメの超能力をカシメの腕部に装着された『サイコブースター』で 増強し撃ち出す『ハイパーサイコブラスター』らしい。 「んでね、決まり文句があるんだよ。あ。ビデオ見た方が早いかなー」 たまに朝起きれない時などはビデオまで撮っているらしい。 見れば確かに望月ハトメ、自分に似ている。 普段は学生服か私服だが変身すると今のヒョウゴの姿になる。かえって露出度は あがり危険な気がするが、そこは突っ込んではならないところだそうだ。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
424 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:45:07 ID:TCHdgi/60 - ハトメ 『地獄極楽ぶらり旅!』
カシメ 『許せぬ悪を何とする!』 ハトメ 『あーしてそーしてこーしちゃえ!』 カシメ 『我らさすらい助け人!』 二人 『無限戦隊おとめ組!』 変身直後は必ずその台詞が入る。そして最後『ハイパーサイコブラスター』 発射の際には、 『冥土の旅への餞別よ!』 が決め台詞だ。 トモミは説明を終えて満足そうだったが、ヒョウゴにはああそうですか、という 感想しかない。今ひとつ魅力が分からなかった。 しかしトモミも悪乗りなのか、ヒョウゴの姿をいたく気に入ってしまったようで、 そのままでいいという。 「だったトモミたん、女の子のかっこだよ?」 「いいよいいよーかわいいよー」 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
425 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 22:51:46 ID:TCHdgi/60 - 岩倉トモミには複雑な女心がないわけでなかった。
普段、まともな人の形が作れないので、どうしても 可愛らしいぬいぐるみのような形にしてしまう。 アザラシやネコやクマなどだ。しかし、それが彼の 勤め先の女子の人気を得ていることは知っている。 岩倉トモミ十七歳。ヒョウゴの教え子たちと大して年齢が 変わらないのだ。少なからず嫉妬の心がないわけでない。 しかしこの肉体なら、少なくとも女子からの人気を集める ことはないだろう。 逆に男子から絶大な支持を受けるかもしれないが、それは やきもちの範疇の外だった。 ところで、岩倉ヒョウゴは眠らない。ゴーレムという性質上、 眠ることをしらない。 彼は幼い妻を優しく寝かしつけると、置きだして何となく、 『無限世紀おとめ組』のビデオを見ていた。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
426 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:00:30 ID:TCHdgi/60 - しばらく見ているうち、男性に人気があるのは分かった。
特に戦闘シーンは激しくパンツが見え、更に、声がやらしいのだ。 敵に首を絞められる、胴を締め上げられるなどのシーンが多く、 その際の声優の演技が何かセックスの喘ぎ声を連想させる。 そうかそうかとヒョウゴは一人何となく納得できた。子供からすれば 美人でかっこいいお姉さんが二人出てきて悪者を退治する物語で あり、一方では、底知れぬやらしさと助平心満載のドラマなのだ。 翌朝、ヒョウゴは着るものに困っていた。果たして何を着て出勤する べきか。 望月ハトメの身長は設定上一五四センチ。驚いたことに身長はぴったり 設定通りになっている。対して妻トモミは一四四センチ。妻の服も合わない。 自分の服では尚更だ。 仕方なく望月ハトメの格好のまま学校へ。 突然現れた美少女戦士。高校生のトモミでさえ見ているのだ。中学生にも 視聴者は多かった。 一応下着だけは妻のを借りたがパンチラしまくりである。 その上生徒の大部分は彼が何者かしらない。中には変なコスプレをした 女が学校に勝手に入ってきたと思っている者もいた。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
427 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:06:04 ID:TCHdgi/60 - 職員室でも浮いている。誰も声を掛けてこない。
しかし山形ユウジロウの正面にいる。岩倉ヒョウゴの席だ。 ユウジロウは特に欲情しなかった。何故かは分からない。 通常であれば即勃起から全裸になるところである。 しかしさすがというかユウジロウ、彼から女の匂いを感じな かった。 「…岩倉先生ですか…?」 「あはは…どうも…おはようです…」 やはり。毎日違う姿で来るが今日は随分と手が込んでいる。 勃起しなくて正解だった。 職員会議。明らかにヒョウゴは異物だが、いつものことといえば いつものことで、何となく誰も聞かない。聞いてはいけない気が した。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
428 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:13:22 ID:TCHdgi/60 - 一時間目。一年B組。一年生だけあって『無限世紀おとめ組』を
見ている者も多い。雪野カエデもファンの一人だった。 彼が入ってくるなり教室中大騒ぎ。体育会系の男子まで便乗して 騒いでいるところを見るとかなり浸透しているらしい。 「かわいい〜ハトメちゃんだー!」 「先生写真撮っていい!?」 「だめだめ。授業だからね。はいはい。今日は愛媛の方言についてだよー」 何となくヒョウゴとしてもサービス精神というか、声は望月ハトメそのものだ。 カエデが叫んだ。 「許せぬ悪を何とする!」 反射的にヒョウゴが反応する。何せ一晩かけて十話以上見続けたのだ。 「あーしてそーしてこーしちゃえ!」 教室大絶叫。萌えの嵐である。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
429 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:22:17 ID:TCHdgi/60 - 普段から授業は愛媛のことばかりで授業としては退屈なのだ。
よっぽどこの方が楽しい。 ヒョウゴも余りに騒がれるので嬉しくなった。 「冥土の旅への餞別よ!ハイパー!サイコっブラスターっ!」 「カッコイイ!」 「声が同じだ!」 大サービスである。一部男子はトイレに向かった。 噂はたちまち広がり、今日、地理の授業がないクラスでは暴動が 起き、更に地理があっても担当が岩倉ではないクラスでもブーイングの 嵐だった。 「もっと地理を!岩倉先生を!」 昼休み。みかんも食べず校庭で一人『無限世紀おとめ組ショー』をする 岩倉。そうするしか事態を鎮圧する方法がなかった。まさに絶大な人気。 女子はそのプロポーションと整った顔立ちに憧れ賛辞を叫び、男子は パンチラに萌え狂った。軽子沢中学始まって以来、男子便所の個室が 大混雑。校舎全体からイカの匂いを漂わせた。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
431 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:30:34 ID:TCHdgi/60 - そんな彼を冷静に見ている者がいた。美術教師、天堂ツカサである。
「一体アレは何なのだ…」 日によって姿が変わるという、最もな疑問を、彼は素直に感じていた。 放課後。岩倉ヒョウゴのサイン会が開かれ、終わる頃には陽がすっかり 落ちていた。そんなヒョウゴの背に、天堂は立った。 「岩倉先生、つかぬことをお聞きしますが…」 別に隠し事ではない。岩倉ヒョウゴは自分のことを語る。土でできていること。 水を使えばいかようにも形を変えられること。隠したくても隠しきれない状態 まできている。 奇しくも美術室である。まんが同好会の部室として利用されているが今日は 活動日ではない。美術室に併設された、教員用の小さい部屋で、二人は 語り合った。 少々異様な光景である。見た目は方やいかにも芸術家といった風体の、白髪 交じりの長髪の美術教師。かたやコスプレの美少女だ。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
432 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:36:12 ID:TCHdgi/60 - 「…お父様のお名前を今何と…?」
「ケンゾウです。岩倉ケンゾウ」 「岩倉先生の…なるほどぉ…」 「父を知っているんですか?」 「はい。息子さんを事故で亡くされたのも知っています」 岩倉ヒョウゴは死んでいる。父ケンゾウは息子と最愛の妻を同時に 失った。そのショックから魔術にのめり込み、『生ける土』を作りあげた のだ。 美術教師、天堂は、岩倉ケンゾウから少なからず影響を受けたという。 その作風はリアルで、あくまで人間本来の美しさと、そして同時に醜さをも 彫刻で表現した。決してデフォルメせず、モデルの醜さは醜さとして、 ケンゾウはそのあるがままに彫刻を彫った。その姿勢に打たれたという。 岩倉ヒョウゴは芸術のことはよく分からなかったが、父のことが聞けて 嬉しかった。 つづく
|
- 【エロ】山形先生Part5【オカルト】
434 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/11/13(月) 23:46:27 ID:TCHdgi/60 - 「しかし…」
じっとヒョウゴの肉体を天堂は観察した。美しい。確かに美しい完成 されたプロポーションでモデリングされている。 しかし彼の父は人の醜さを彫刻に表現した。これは彼の求める形では ないのではないか。 しばらく彼は思案した様子だった。その思案が何なのか、ヒョウゴに 理解できるはずもない。 「煙草、吸ってもよろしいですか?」 「どうぞどうぞ」 ショートホープの煙を吸いながら、天堂はやはりいかにも芸術家といった 苦悩の表情で何か考え込んでいた。 思うは尊敬する岩倉ケンゾウの彫刻である。 あの人間本来の美しさ醜さ、そして内面すらも表現した見事な彫刻。岩倉 ケンゾウ作。『悩ましき幻想』 そう題された彫刻を彼はありありと思い浮かべて いた。 つづく
|