- 私メリーさん【五人目の犠牲者】
515 :Lady メリー ◆MERRY.VeEM [sage]:2006/11/12(日) 00:06:38 ID:hO6fK+8N0 - ☆ うえ! 長すぎ! こんなに後を引くとは・・・!
とゆーわけで、 ヤギ男から始まった今回の物語・・・マザーグースネタでやろうと思ったら、 マザーグースにこんな大物がいようとは!? 調べていくうちに、実在の親殺し殺人鬼リジー・ボーデンの姿が・・・、 ある意味、もう一人のメリーさんに見え始めてきてしまったような気もします。 今までのメリーシリーズは、どことなくゲーテの世界観やグリムを意識してましたが(意識するだけ)、 マザーグースの世界にも、彼女は存在してるのかもしれません・・・。 それで・・・物語で書き忘れたことはなかったかな・・・? あとは・・・後日談と、「語られない物語」・・・か。 明日はメリーさんが二人出演します(予定)!
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- 私メリーさん【五人目の犠牲者】
516 :Lady メリー ◆MERRY.VeEM [sage]:2006/11/12(日) 22:19:31 ID:hO6fK+8N0 - だれもいないっすかー・・・?
いませんねー・・・ まぁいいか、 で、すいません、今日で物語、ラストにしようと思ってたんですが、 伸びる伸びる! 今日中には書ききれねぇ・・・! しかも、構成・セリフ・表現、自分で納得できないし・・・! クレームは後日受けますので勘弁してやって下さい。 では後日談はじまり。
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- 私メリーさん【五人目の犠牲者】
517 :メリーさんを追う者[sage]:2006/11/12(日) 22:23:45 ID:hO6fK+8N0 - 「ま、麻衣! 具合はどうなんだっ? ・・・
できればパパがついていてあげたいんだけど・・・!」 翌日、昼前に父親の伊藤が帰ってきたが、麻衣は熱を出して寝込んでいた。 顔が真っ赤だが、大騒ぎするほどでもない、 今はつらいけど、一日寝ればたぶん、楽になるだろう・・・ 「・・・うー、いーよー、・・・麻里ちゃんたちいるし、だいじょぶー・・・」 「そ、そうか、本来ならこのまま休みなんけど、 ロンドンで同時多発テロが起きたんで、部外者のオレまで刈りだれることになっちゃったんだ・・・、」 「あたしなら、へーき、だから、会社・・・行って、」 そう言われると余計、ここに残りたくなる。 会社、さぼっちゃおうか? どうせ、非常勤だ。 麻衣もそろそろ、思春期のせいか、リーリトのせいか、最近、そっけない態度の方が多い。 ・・・ここらで父親の愛を再確認させないと・・・。 そこへ麻里が濡れた手ぬぐいを取替えにやってきた。 「パパさん? 看病は女性同士のほうがいいわ、 携帯ももらったんだし、何かあったら病院に連れてくし、パパさんにも連絡するわ。」 「そ、そうか、しかしだな・・・。」 手ぬぐいを取り替えた後、麻里は落ち着かない伊藤の眼前ににじりよった。 「あたしたち、・・・って、麻衣ちゃんやパパさんの・・・なぁーに?」 麻里はいたずらっぽく、伊藤に詰め寄る。 伊藤は一瞬戸惑いながらハッとする。 「エエッ? ・・・そりゃお前たちは ・・・いや、おれ達は・・・家族だ!」 その言葉に、絵美里は伊藤に抱きつきたくなったが、 さすがにそれは百合子に悪い、麻里は絵美里を制止する。 ”でもあたしも気持ちは一緒よ、エミリー” 麻里は伊藤の腕だけ掴んで、嬉しそうに微笑んだ。 「なら、あたし達に任せて? いってらっしゃい、あたし達のパパ!」 もう、ここまで言われたら、何も言えない、 布団の中で麻衣も、満足げな様子だし・・・。 「わかった! 任せるぞ、麻里、絵美里! 麻衣はゆっくり眠るんだ! じゃあ行って来ます!」
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- 私メリーさん【五人目の犠牲者】
518 :メリーさんを追う者[sage]:2006/11/12(日) 22:25:55 ID:hO6fK+8N0 - そして伊藤は家を出た。
昨晩、麻衣たちがとんでもない目に遭ったことなど知りもせず・・・、 近くに最愛の百合子が現われた事も知らないまま。 もう、 ・・・彼ら家族が再会することはないのだろうか・・・。 昨晩、スティーブが麻衣たちを運んだ後、 取り残された「死神の鎌」はすでに百合子が回収していた。 すぐにまた、「これ」を使うときが来る気がして・・・。 すでに、百合子は、娘・麻衣からこぼれ出たリジー・ボーデンの怨念を感じ取っていた。 その、怨念は誰か特定の個人を対象にしたものではないし、 その性質上、 Lady メリーのボディを動かす種類の念ではなかったが、 相手が肉体を持った人間でないのなら、 人形を動かすのに、多大なエネルギーを使うまでもない・・・。 悪霊リジー・ボーデンと対峙する事になるとしたら・・・、の話なのだけれど。 もし、その時が来るとしたら、 このアラベスク文様の「死神の鎌」で、 彼女の怨念を切り裂く事ができるだろうか・・・。 今は・・・いや、まだいい、 今は事の成り行きを、ただ、見守ろう・・・。
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519 :メリーさんを追う者[sage]:2006/11/12(日) 22:28:48 ID:hO6fK+8N0 - 再び、伊藤宅、
麻衣は熱のために意識が朦朧としてて、 寝てるのか起きてるのかよくわからない状態だった・・・。 麻里も、ずっとそばにいても仕方ないので、廊下や部屋の掃除をしている。 時々、麻衣の部屋を開けて、様子を何度も窺いながら・・・。 麻里は今、麻衣の部屋の扉を、廊下側からきれいに拭いていた。 その時、彼女の耳に、誰か女の子の声が聞こえてきた・・・。 あら? 誰か何か歌ってる? 麻衣ちゃん? ・・・いとーまいちゃん、 包丁手にして、まりちゃんを 42回とめったざし 自分の犯した過ちに 我に返ったまいちゃんは 愛しいパパを なんと43回めった突き 麻里の耳には、その歌のセリフはよく聞き取れなかった、 麻衣の部屋の扉を開ける・・・。 「・・・麻衣ちゃん? 何かしゃべってた?」 「んん・・・? んーん、何も・・・言ってないよ、麻里ちゃん・・・。」 「・・・そう? 何かして欲しいことがあったら言ってね?」 「んー、今は眠るよ・・・。」 「そうね、それがいいわ、ゆっくり眠ってね・・・、おやすみ。」 「んー・・・。」 そしてこの人たちは・・・。
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520 :メリーさんを追う者[sage]:2006/11/12(日) 22:31:01 ID:hO6fK+8N0 - 「ハァーイ、ちょっとお時間、よろしいデスかぁ?
あなたハァ神を信じマスかぁ?」 ・・・スティーブは今日も布教活動に余念がない。 神に仕える宣教師として、真面目にナンパ・・・いや、女性中心に声をかけている。 ・・・どうも「少年」のお墨付きをもらったらしい、 お墨付きと言うか、「少年」にとってはどうでもいいことなので、 スティーブが何を懺悔しようが知ったこっちゃない。 「私は肉の罪を犯しマシたぁ」と言われても、 適当に「いいんじゃない?」 と答えてただけなんだけど・・・。 ・・・ただこういう場合は彼も慌てる・・・。 「・・・げ。」 「あ! メ、メメメメリーさん!」 「・・・おー、朝から頑張ってるねェ、スティーブ、 ・・・でも、随分、ケバいねーちゃんに声かけてねーか?」 「そそそそ、そんな事はありまセン! ただ、あの人から怪しげなオーラを感じて!!」 「あー、あたしも感じるわ、ありゃー、あたしの同業者だよ、・・・そぉかー、そろそろ乗り換えられる・・・かぁ」 「待って下サイ! 違いマス! 誤解なんデスっ!!」 「いいって、いいって、おまえも男だもんな? しょせん男なんてそんなもんだもんよ・・・?」 「そんな! 私はメリーさん一筋デス! 本当! 信じてくだサァ〜い!!」 「そっかー? じゃあ、今晩指名、よろしくな!!」 「・・・え、あ、あ、あ、あの、今月はもう・・・懐が・・・ちょっと寂シイ、かなー、なんて・・・」 「あー、そう、あたしに対する愛はそんなもんか、その分じゃ神様への信仰心も、どーだかなぁー?」 「・・・待ってッ、行かないデッ、メリーさんっあ、あ、ああ〜! メリーさぁんッ!!」 そしてビルの屋上では、「少年」がヒマそうにあくびをして、その様子を眺めていた・・・。 別に彼は、メリーさんがどうなろうと、自分たちを崇める者がどうなろうと、 リーリトの事なども本当はどうでもいいのだ、 彼は、人間達が「互いに殺しあう」様子を観察しているだけなのだから。 そしてさらにまた・・・海を越えたイギリスでは・・・。
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- 私メリーさん【五人目の犠牲者】
521 :Lady メリー ◆MERRY.VeEM [sage]:2006/11/12(日) 22:32:47 ID:hO6fK+8N0 - ☆ ではまた。前作のメリーさん、次に出ますからね。
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