- : 【エロ】山形先生Part4【オカルト】
599 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 00:06:38 ID:qtU0LY9B0 - さてここらで怖い話でもするか。
美しかった頃の肌のつやはなく、わずか十四歳にして彼女はもう落ちぶれた、 疲れた表情を見せていた。 つづく
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600 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 00:17:36 ID:qtU0LY9B0 - 以前は歩く度、颯爽とたなびいていた整えられたきれいな髪も、単に
後ろでくくってゴムで止めているだけ。 顔かたちがそう変わるわけだはないが、彼女は明らかにその精彩さを 欠いていた。 ほんの何ヶ月かで彼女は大きく変わってしまっている。 現存しない、元テニス部部長、須藤アリサ。 (第五十七話 『陰の宴』、第八十一話 『衆合地獄』 参照) 遊び呆けた挙句の『止め抑え』により、その性的快感を奪われ、更に それでも彼女は身体を武器に男を漁り、金を引き出し、それでも 満ち足りず、同級生たちを売った。 全ては新聞委員会にキャッチされ報道もされたが、彼女の名が出る ことはなかった。 しかし彼女はいつの頃からか性病に感染していたらしく体調不良から入院。 すぐに退院できたものの、しばらく不登校の状態が続いていた。 そして、つい先日、久しぶりに登校するも、周囲の反応は冷たいものだった。 つづく
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601 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 00:28:30 ID:qtU0LY9B0 - 級友を言葉巧みに大学生との合コンに誘い、泥酔させた上、大学生に
事実上その級友を『売り渡していた』ことが、どこからかばれたらしいのだ。 そのことを彼女はとっくに知っていた。 性病で療養中にも、非難、中傷のメールが続々と携帯に送りつけられて きたのだ。彼女は携帯電話を解約し、新しい物に買い換えた。 そろそろほとぼりもさめている頃かと出ては来たが、状況は全く変わって いなかった。無視、聞こえよがしの陰口、悪質な悪戯。 時として子供の豊かな想像力や、実行性が悪い方へと傾くと、それは大人の それを遥かに上回り、想像を絶するものになる。 授業中背後から丸めた髪が頭越しに飛んできて、机の上にぽとりと落ちた。 彼女は振り向かない。振り向けばそこには好奇と悪意に満ちた眼差しがある ことを知っているからだ。かさかさと紙を広げると、 『性病で死ね!』 と書かれていた。しかも同じ文章が寄せ書きのように、様々な筆跡で多数 書かれている。教室中を巡り巡って、怨みつらみを重ねた上で彼女の元へ 届くのだ。それはもはや、呪術と言えた。 つづく
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602 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 00:43:16 ID:qtU0LY9B0 - 怒りもあったが、個人の怒りも集団呪術の前ではなすすべもなく、
怒る気力すら失い、同時に生気も奪われつつあった。 同じ、元テニス部部員の元へ向かうが、彼女達は彼女達なりに 何とかやっているらしく、それでも元は悪名高き女子テニス部で ある。 男子はともかく女子の友人を手に入れるまでは相当な苦労があった ようで、その新しい友人達を失いたくないが為、彼女達ですら、元部長 アリサを避けた。 いっそ身なりを今一度整えて、男子に取り入ろうかとも思ったが、男子は 男子で、彼女の美しさに惹かれないわけでもないだろうが、何より性病の リスクは冒したくはない。 すっかり治癒したはずなのだが、彼らの中では不治の病というふうに 思い込まれているのだ。 確かに悪事に手を染めたことは事実だが、それ以上の事実無根の噂も多く 流れているらしい。 疲れ果て、何とか今日も一日堪えて、自宅に戻り、ろくにシャワーも浴びず、 食事にも手をつけずにベッドに入る。両親も彼女に対しては冷たかった。 彼女が幼い頃から世間体を気にする親だった。 しかし、その世間体を余りに気にする姿勢、周囲にとりあえずよく見せるだけの しつけが、今の彼女を創ったといってもいい。男、特に年上男性への取り入り方、 分かりやすい言葉でいえば、彼女の『可愛い子ぶりっこ』は当時の育て方に由来 する。 つづく
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603 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 00:50:22 ID:qtU0LY9B0 - やっと安らいで、柔らかなベッドだけが唯一の味方、そこだけが
自分の居場所なんだと彼女は思う。 頭まで潜り込んで、それは胎内回帰といってもいいかもしれない。 彼女は畳一枚分の子宮の中でその暖かさに感謝した。 と、携帯が鳴った。まだ親にしか教えていないはずだが、メール らしい。 『死ね』 学校の誰かからなのだろうが、相手はインターネット上のフリーメールを 使っていた。体育の授業で着替えた時か、とにかく隙を見てメールアドレスを 盗み見られたらしい。 彼女は携帯電話の電源を落とした。その呪術はついに彼女の唯一の居場所。 子宮たるベッドさえも侵食し始めた。 翌朝、今一度携帯電話を立ち上げ、メールを確認してみると、夜の間に五十通の メールが入っていた。いずれも嫌がらせのメールだ。複数のアドレスから送られて きている。夜通し誰かが一人でやったわけではなく、何人か何十人か、持ち回りで 行ったのだろう。 つづく
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604 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 00:59:17 ID:qtU0LY9B0 - 一晩休んで回復した体力が一気に奪われた気がした。
親に休みたいと申し出たが、行けという。 授業中でも手紙が回ってきたり、前から回ってきたプリントを 後ろの者に渡そうとすると、 「すいません。先生、プリントが汚いので、新しいのと変えて下さい」 などと言われる。無論、『汚れている』というのは、身体の穢れたアリサが 触ったから、ということだ。 教師も薄々感じてはいるようだったが特に何をいうでもなかった。 ただクラス中の押し殺した嘲笑があった。 休み時間もただ座っていてはろくなことはないので教室の外に出る。 向こうから、透き通るように白い女が歩いてきた。その歩みにはどこか風格と いうか、威厳があった。 サヨリである。廊下の窓から差し込む光が彼女の髪と目と唇を赤々と照らして いた。 小学校の時の同級生だ。何度か話したこともある。彼女は擦れ違いざまに言った。 「ざまみろ」 つづく
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606 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 01:12:45 ID:qtU0LY9B0 - その唐突な言葉に驚いて振り返ると彼女は既に消えている。
他のクラスの者からは、陰でこそこそと何やら言われることは あるにせよ、直接何かひどい嫌がらせのようなことは受けてはいない。 ついに他のクラスにまで及び始めたか。それにしても何故サヨリが。 こないだの体育の授業の際、先に一人出て行くと、残された持ち物に 何をされるか分かったものではないので彼女は警戒して、一番最後に 教室を出た。 そういえばメールアドレスはどこから知れたのだろう。まさかサヨリが? 廊下でそんなことを考えているといきなり背後から頭を平手で激しく 叩かれた。反射的に振り返ったが誰もいない。もう一度前を向くと、 同じクラスの女子数人が何事もなかったかのように歩いている。 その姿が逆に不自然に見えた。きっとあの中の誰かが頭をはたいて、 そしらぬ顔をして通り過ぎたのだ。 時が経つにつれ、嫌がらせはひどくなり、もういじめと呼んでも差し支え ない程になっていた。彼女が無視をすればするほどエスカレートする。 いじめる側は、とにかく相手の嫌がる顔、泣く姿、視覚的なものを求めがちだ。 無視するのが最も効果的な防御法ではあるが、相手はとにかく無視できない レベルに達するまで、その行為を増長させる。 つづく
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607 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 01:18:43 ID:qtU0LY9B0 - 気付けばアリサは屋上にいた。ペンキの剥げた、さび臭い鉄柵に
手をかけて、遠くを見つめる。 そこからは透明の道が実は続いていて、そのまま柵を乗り越えて、 一歩歩き出せば、そのまま宙を歩けそうな気がした。 隣に、サヨリがいた。 「!」 赤黒い髪と長いスカートが風になびいている。 「…な、何よ急に!」 突然現れた彼女に驚いてつい口が出た。それほど彼女は唐突に隣にいた。 「…何もしてないよ」 「…」 「…死ぬの?」 つづく
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608 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 01:24:39 ID:qtU0LY9B0 - 答えられずにいると、サヨリは急にアリサの首筋に顔を近づけて、鼻息が届く
ほどの距離で彼女の首の匂いをすんすんと嗅いだ。 「…ちょっ何…!?」 慌てて離れるとサヨリは嬉しそうに笑って言った。 「…死の匂い…」 ただ、その紅い目だけが全く笑っていない。むしろ不気味な威圧感をもって 彼女を射るように見つめるのである。 「…キモい!」 他に誰もいないからか、はたまたサヨリが別のクラスの人間だから油断したのか、 彼女は素直に怒りを表し屋上から姿を消した。 サヨリは一人残って、柵の上を平均台で遊ぶようにして歩いたり、その上で片足を 上げたりしている。ひどく気分が良かった。 つづく
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609 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 01:34:35 ID:qtU0LY9B0 - 須藤アリサは分かっていながら時折、携帯電話の電源を
入れてはメールを見てしまうのだった。 書かれている文句はそれぞれ違えど内容はほぼ同一。 『死ね』 『お前は社会のクズ。軽子沢のゴミ。早くいなくなって下さい。正直言って 目障りです。ばーか』 『死ね』 『軽中の恥。死んでくれるとみんな喜ぶ。あんたがいると教室が臭い』 『死ね』 『ちょwwwww中二で性病ww終わってるwwwwwwwwwww』 『死ね』 『親戚一同、学校一同、人類の為に消えろ』 彼女はセーラムライトの煙を虚空に吐き出しながら、冷静に一文一文、 メールを読んだ。 つづく
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610 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 01:42:31 ID:qtU0LY9B0 - 夜の暗がりの中で、携帯電話の液晶のバックライトに彼女の顔が
ぼんやりと照らし出されている。 煙草こそ吸ってはいるが、一見ごく普通の、高校生か中学生に見える ことだろう。 轟音がして、光の列がかなりのスピードで通り過ぎていく。 遮断器が上がると、何台かのクルマと、何人かの人の行き来があった。 アリサは折りたたみ式の携帯電話をたたむと、バッグに入れて、そのバッグを 地面に置いた。煙草一本吸い終えて、吸殻を足で踏み潰すと、星空を眺めた。 オリオン座ぐらいしか知らないが、オリオンの腰の三連星が綺麗に見えた。 白い息がオリオンに向かって上がっていく。 警報音が鳴って、遮断器が降りた。誰もいない。 つづく
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611 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 01:50:57 ID:qtU0LY9B0 - オリオンの三連星より遥かに明るい二つの光が目を射した。轟音が
近づく。足元の線路が思った以上に振動して、彼女は電車の重量と パワーを今更に思い知った。 「少し怒らせたりなかったかしら?」 また、サヨリがいた。しかも目の前に。 「ちょっとあんた危ない!何してんの!?」 「怒ってる人間は死なない」 電車の警笛が鳴った。このままだと先にサヨリが轢かれる。 「サヨリ!危ないの!どきなよ!」 「あなたのことは嫌いじゃない…」 「何わけわかんないこと言ってんの!?」 警笛の音。鉄が擦れる嫌な音。光。そして衝撃。 つづく
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612 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 02:03:58 ID:qtU0LY9B0 - 白い天井があった。自分のものよりももう少し固いベッド。
暖かい布団。ただ身体はそれほど自由に動かせない。 終電が出た後、車両基地へ向かうだけの回送列車。その車体は 人を積んで入っているときよりも軽く、制動が効いた。 そんな列車であるから、その後のダイヤなどにも特に影響はなく、 鉄道会社も娘が自殺未遂をした両親に対し、そのショックのダブル パンチになるような、賠償金の請求であるとか、そのようなことは 特にしなかった。 二人は車体にぶち当たり、車輪に巻き込まれることもなく、運良く 吹き飛ばされて、線路脇の茂みに落ち、救急車で運ばれたのである。 「…気付いた?」 首だけを横に向けるとサヨリがいた。彼女は首を固定されていて上ばかりを 見ている。 アリサは黙っていた。 中年の太った看護婦の説明によれば、十箇所近い打撲に、何箇所かの骨折。 命に別状はなく、全治に四ヶ月はかかるが、アリサはすぐに退院できるそうだ。 やはり手前にいたせいかサヨリの方が怪我はひどいらしい。 つづく
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613 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 02:09:25 ID:qtU0LY9B0 - 「すぐに御両親を呼びますね」
何日眠っていたかと思えば、翌朝らしい。たった一晩眠っただけで、 随分と長く寝た気がする。 うるさい両親が来る前にアリサは隣のベッドのサヨリに話しかけた。 「サヨリ…、あなたのことは嫌いじゃないって、言った?」 まるで昨夜のことは夢のようで何かぼやけている。その言葉だけが 気になっていた。 「言ったよ」 「どういう意味?」 「欲望に素直な人間は分かりやすい…。単純な人間は好きだ」 「…なにそれ?」 何か馬鹿にされているような気がした。 つづく
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614 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 02:19:26 ID:qtU0LY9B0 - 「アリサ、あなた、どうせ嫌われてるんでしょ?生きにくい?」
「…」 「うちに来る?」 「え?」 サヨリがいうところの『うち』の意味が分からなかった。 「オカルト同好会。軽子沢調査隊…。不器用な人間の集まり」 オカルトに興味はないが、居場所は欲しかった。しかしここに来て、彼女の プライドに小さな火が灯った。 「…考えとく…」 「単純」 「何よ」 「ばーか」 まぶたが閉じて、その美しい紅い瞳はその日一日、光を宿すことはなかった。 終
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618 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 23:13:29 ID:qtU0LY9B0 - そろそろ怖い話でもするか。
山形アカネはいら立っていた。前シリーズ最終回はおろか、新シリーズに なっても全く出番がないのである。 つづく
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619 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 23:21:08 ID:qtU0LY9B0 - 「…お兄ちゃん…何でだろう…」
兄、軽子沢中学二年A組担任、山形ユウジロウの作った昼食の煮込みうどんを すすりながら、アカネはひどく悲しい目をした。 「…何だ、お前台本読んでないのか?」 「台本?あぁ、台本ね。読んではいるけど?」 「いいか、ここが重要なところだ」 うどんの具として入っている軽く茹でたホウレンソウをしゃくしゃくと咀嚼しながら、 ユウジロウは『◆gby2MQSCmY』と表紙にある台本の、出演者欄に開いて見せた。 『◆xDdCPf7i9g』の台本の出演者欄には、まず筆頭に『山形ユウジロウ』そして、 『山形アカネ』とあったはずだった。しかし新しい台本に彼らの名はあったものの、 それはかなり最後の方であった。 「…どういうこと?」 「新シリーズ、俺たちは、主役じゃない」 「!」 つづく
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621 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 23:29:42 ID:qtU0LY9B0 - 「嘘!?」
「アポもらった時言ってただろ。作者が。新しいシリーズは、主役なし、 その回その回、それぞれが主役になりますって。聞いてなかったのか?」 「…知らなかった…」 「しかもさ、昨日も話したけどまとめサイトがないから早くもバランスが 取れなくなってるらしい」 「…いつもまとめサイトで誰が何回出たか、何回発言したかまで計算してた もんね…」 「あと、一回しか出てこなかったキャラクターの復権、新しいキャラクターの 掘り下げ、あと今まで出てこなかった教師キャラクターの拡充まで考えてる らしい」 「できるわけないじゃん!」 「アイツ、ちょっと頭どうにかなってるんだ。生徒全員のエピソード書くとまで 言ってるんだから。まぁ絶対無理だろうけどさ」 「…そんな学園モノ見たことないよ…ドラマでもマンガでも…」 「力道山ってプロレスラーが昔いてな、その人が有名になるには、『今まで誰も やってことがないことを一生懸命やること』って言ったらしいんだ。真に受けてる みたいだよ」 つづく
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622 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 23:41:37 ID:qtU0LY9B0 - 「じゃああたしが出れるのって何十回に一回とか、そうなるの!?」
「前シリーズはまずキャラクターが前面にあって、そのキャラクターが どうするかって話を考えてた。今回は基本的に話が先にある。こういう ストーリーがあって、じゃあそれを最も効果的に演じられるのは誰か、 っていう。適任者がいなければ新しい奴が出てくる」 「…とうがらし取って…」 「…おいヤケになるな。かけすぎだ。その方がずっと楽なんだとさ。お前は いいじゃないか、今度の文学賞に出す長編小説の主役もやるんだろ?」 「…まぁね。でも役が地味で…」 「文句言うなよ。俺なんか主役滅多にないぞ。基本的には悪役多いし…」 「いいなぁサヨリとかいう子…新人なのに…」 「あんま裏話をぺらぺら喋るもんじゃないよ」 「だって出たいんだもん!」 「作者に言っとけよ。気が弱いからねじ込んだら結構どうにでもなる」 「うん。ところで、お兄ちゃん、今日、サエちゃん来るんだ」 「あぁ家庭教師か…」 つづく
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623 :作者 ◆gby2MQSCmY [sage]:2006/10/21(土) 23:53:53 ID:qtU0LY9B0 - 山形家で煮込みうどんといえば、具はホウレンソウとナルトと豚肉だった。
アカネは一口も肉を食べず全てをユウジロウの丼に入れて、食事を終えた。 「…じゃあ俺は今日は出番なしね…」 「前シリーズ最終回にすら出れなかったあたしよりましでしょ」 「…ジムでも行って来るか…」 「いってらっしゃい」 準備をして出かけると、ユウジロウは途中、血相変えて走り去る的場リュウジを 見た。何か巨大なアタッシェケースのようなものを持っていたが何だろう。 まさかその中身が彼の母を犯す鬼塚ケンシロウを射殺する為の、 ゾブロジェブカベスティン・ファルコン・スナイパーライフルであることなど知る由も ない。 ユウジロウはラッキーストライクを咥えながら思うのである。新生オカルト同好会、 メンバーを増やせ。そうすれば正式に同好会として認可され、顧問として登場する 機会も増える。 彼もやはり出番は欲しかった。 つづく
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