- : 【エロ】山形先生Part4【オカルト】
66 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 00:05:57 ID:H9KPNlfW0 - あ、ごめん『終』つけ忘れた…すまんです。
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68 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 00:26:10 ID:H9KPNlfW0 - (『終』をつけ忘れたのでお詫びの1話です。完全なパラレル世界です。絶対まとめサイトに
掲載しないで下さい。絶対です。誰がなんと言おうと絶対駄目よ(はぁと) さてまたここらで怖い話でもするか。 的場リュウジは苦悩していた。クラブハウスの一角。 軽子沢中学新聞委員会、編集部である。 つづく
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69 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 00:34:40 ID:H9KPNlfW0 - 恐る恐るデスクの最下段のひきだしを開ける。
そこには凄まじいものが入っていた。 獣のような表情で長野シュウイチを犯す自分の写真。 その自分の顔の上に不気味な女の顔が映し出されているのである。 (第六十七話 『適者生存』 参照) オカルトに詳しいとされる山形ユウジロウに相談したところ、よくないものだから 神社などへ持って行けと言われたのだが、さすがにこの写真は持っていけなかった。 『恐らくこれのせいだ…』 何日か前の悪夢を思い出した。知人の米兵に無理矢理頼んだ一種の訓練。 ろくな装備のない状態で、自分が何処にいるのかさえ分からない状況のまま山に 取り残され、無事下山できるかどうか。 紛争地域でテロリストやゲリラに誘拐される危険性がジャーナリストにはある。 それを想定した模擬訓練のはずだった。 結果は下山を目前にリタイヤ。 つづく
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72 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 00:46:19 ID:H9KPNlfW0 - 山の中で奇妙な現象が起こったのである。山中、老人に助けを求められ、
肩を貸し、共に歩いた彼が実は既に腐乱した遺体だった。 その上、彼に案内された家にいた妻も既にこの世の人ではなかったのである。 そういえば最近ろくな目に合っていない。北朝鮮で貧しい村の取材中、当局に 追われ、自衛隊の演習を取材しようと勝手に立ち入り禁止地域を歩いていたら、 迫撃砲弾が降って来た。あれは危なかった。 更には飛行機内に特注のポリカーボネイト製ナイフを持ち込もうとしたらバレて 危うく逮捕される所だった。 最近ろくな目に合ってない…。間違いなくこの写真のせいだ。 恐々と手にする。持った感じごく普通の写真だ。リュウジはテープで柱に写真を 固定し、ベレッタを構えた。 「成仏!」 これでいいのだろうか。標準は自分の顔の上、恐ろしげなおんなの顔だ。 人が撃って殺せるなら、霊も撃って殺せるはずだ。そうだ簡単なことだ。いくぞ! 引き金は、引かれなかった。 つづく
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74 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 00:54:34 ID:H9KPNlfW0 - インターネットで『心霊写真 処理』を検索した。いい情報がない。
ただ、どうもやはり、『粗末にすると祟られる』ことが判明した。 「なんということだ!」 『…A君は、そんな心霊写真ウソにきまってるよ!といい、クツで、ふみました。 つぎの日、そのA君が足にほうたいをまいてやってきたのです。どうしたの?ときいたら 急にクルマがとび出してきて、ぷつかったといいます。ケガをした足は、その 写真をふんづけた方の足だったのです』 リュウジは泣いた。こんな恐ろしい話があるのかと泣いた。 しかし見ているのは明らかに子供向けの怪談系ホームページだ。漢字が少ない。 危うく撃つところだった。 踏むと自動車に轢かれる。 とすれば 恐らく9ミリ弾で銃撃すると、ロケットランチャーで粉微塵にされるぐらいのお返しが 待っているはずだ。 恐るべき兵器!まるでアメリカだ! つづく
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76 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:00:02 ID:H9KPNlfW0 - とりあえず、手榴弾に写真を貼り、ピンに指をかけた。
そうだ。写真が残っているからいけないんだ。 跡形もなく消してしまえば大丈夫だろう。 しかし待てよ。 踏むと自動車に轢かれる。 とすれば 恐らく手榴弾で爆破すれば東京に核ミサイルが落ちるぐらいのお返しが 待っているはずだ! 恐るべき兵器!まるでアメリカだ! 反撃力は恐らく百倍から千倍…、手の打ち様がない。ひどいことをすれば するほど、恐ろしいしっぺ返しが待っている。 ならば逆に優しくしたらどうだろう。 そうだ!アメリカと同じだ! リュウジは『手厚く葬る』の意味を理解した気がした。とりあえず上っ面だけでも 味方のふりをして優しくすれば、お返しがもらえる。 アメリカだ!アメリカと同じだ! つづく
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77 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:08:58 ID:H9KPNlfW0 - しかし写真相手に優しくするというのはどういうことだろう。
とりあえず額に飾り、机に置いた。霊は女だ。 「愛してるよ。ハニー。君はなんてキュートなんだ…」 よし何かいい感じだ。続けるようにしよう。 悪いことが少なくなってきた気がするので、リュウジは写真を 持ち歩くことにした。財布に入れて、休み時間の度に優しく 囁いた。 「今日も一段は美しいぜ…とろけてしまいそうだ…」 女子に見られた。しかもかなり口やかましい女子だ。 「えー的場くんの彼女?見せて見せて!」 教室中騒ぎになってしまった。硬派で通っている的場リュウジだ。遂には 男子数名に取り押さえられた。 仕方がない。リュウジは教室内で、閃光音響手榴弾のピンを引いた。 霧原家で使ったものと同型のものである。 何とか写真は死守した。 つづく
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78 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:14:11 ID:H9KPNlfW0 - 持って帰る。とりあえず褒めておけば危険はないだろう。
「可愛いよ可愛いよ」 自分でも馬鹿馬鹿してと思っているのでかなり適当になってきている。 とそこへ身の丈二メートル三十を超える大男が入ってきた。 「リュウジいぃぃぃぃいるのかあぁぁぁぁ」 正に巨大な筋肉の塊。兄、リュウイチである。 「あ…兄貴!」 「ぐおおおぉぉぉ!溜まってるんだ。ケツを貸せ!」 「!兄貴!それだけは勘弁だ」 「なんと!貴様兄の言うことが聞けぬの申すのか!」 リュウジの兄リュウイチは、傭兵である。つい去年までフランス外人部隊にいた。 ただ、最大の欠点は敵と味方の区別が全くつかないことである。 ちょっと頭がどうかしているのだ。 つづく
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80 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:20:16 ID:H9KPNlfW0 - 「ケツを貸すか、死ぬか、選べ!」
リュウイチのイチモツは勃起すると太さがあの、お歳暮で贈られてくる ハムぐらいの太さになる。挿入は即ち死を意味した。 どっちにしても死ななければならないらしい。 と、兄は机の上の写真を気にした。 「なんだこれは?」 「あ、それはその…」 「まぁいい。もらっておくぜ。オカズにしてやる」 ずしんずしんと音を立てながら兄は出て行った。 リュウジは気付いた。これで所有権は兄に移った!やった! 一方リュウイチは写真をモリモリと食べていた。食べながらシコっている。 どうも『オカズ』の意味が分かっているのか分かっていないのかはっきりしない。 つづく
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81 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:26:31 ID:H9KPNlfW0 - 兄は死んだ。なぜか死んでしまった。死因は心臓麻痺。
真実を知っているのはリュウジだけである。 …多分タタリだ…でも兄貴が全てを処理してくれた!ありがとう兄貴! お通夜。葬式。そして兄は荼毘に付された。 兄はちょっと頭がどうかしていたので意思の疎通も取れず、仲良くも なかったので悲しくはない。そもそも傭兵として活躍している段階で いつか死ぬだろうと覚悟はできていたリュウジである。 火葬場で骨を拾う。 「いい仏様が出まし…あれ?」 半ば炭化した骨にまじって、一枚の写真が出てきた。 終
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83 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:28:11 ID:H9KPNlfW0 - ああ適当に書いたけど意外に面白ぇや。(笑)
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86 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:42:00 ID:H9KPNlfW0 - 一応読み返しましたが、ちょっとリュウイチのキャラクターが作中
世界からはみ出してるかなと思いつつ、怖い話としてなりたって いるので、まとめサイトに入れるかどうか…どうしよう。 入れよう。ごめん。なんか欽ちゃん球団みたいになっちゃったけど(笑) 入れておいて下さい。すいません。お願いします>>まとめ人さん
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87 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:47:11 ID:H9KPNlfW0 - いやもう今日のライブは良かった。書いてて楽しかったです。
それぞれレスできないけど合いの手くれた人感想くれた人、ありがとうです。 嬉しかったよー^^
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89 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 01:58:50 ID:H9KPNlfW0 - >>65
>そういや前の心霊写真ちゃんとお払いしてもらったのかな〜 >>67 >リュウジに兄弟とかっているのかなぁ?お姉さんとかいたら凄そうw 作品の参考にさせて頂きました。勝手に使わせて頂きました。 事後報告になってしまいましたが感謝いたします。おかげで楽しい 怖い話しが書けました。どうもでした。ありがとう^^
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- ■■■■■ 東京 多摩 3 ■■■■■
905 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/28(木) 15:47:44 ID:H9KPNlfW0 - >>902
それは『田無の聖域』の話し?小金井公園はきっついだろう…
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- ■■■■■ 東京 多摩 3 ■■■■■
909 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/28(木) 18:24:06 ID:H9KPNlfW0 - >>908
パヤオもいるからどっちかわからんな。
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91 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 22:44:35 ID:H9KPNlfW0 - さてここらで怖い話でもするか。
その晩、山形ユウジロウの姿はは埼玉県の山深い森の中にあった。 赤い軽自動車は既に舗装された道をはずれ、砂利の悪路を進んでいる。 つづく
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92 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 22:51:18 ID:H9KPNlfW0 - しばらく進むと、植物が生い茂り、進むに進めぬ状況となった。
グローブボックスから懐中電灯を取り出すと、エンジンを切り、ユウジロウは 一人山中に分け入った。 歩くこと十分。そこには意外な人物がいた。 有吉健二。人呼んでホーク有吉。伝説的なアダルトビデオ男優である。 アダルトビデオ業界の黎明期を支えた一人でもあり、また現役でもあった。 「有吉…」 「…ユウジロウか…。いずれ来るとは思ってはいたが…まさか…」 「よりによってこんな場所とはな…」 ラッキーストライクの煙を吐きながら、ユウジロウは尋ねた。 「一体、何があった…」 冷たい秋風の中、有吉は語った。 あるビデオの出演依頼が舞い込んだ。無論、アダルトビデオである。 つづく
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94 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:03:17 ID:H9KPNlfW0 - ただ彼が気になったのは、『モイライ』という製作会社だった。
新進のアダルトビデオ製作会社で、業界内でも話題になっていた。 話題といっても良い話題ではない。『モイライ』には悪い噂が付きまとっていた。 主にプロの女優を使わず、素人の女性を起用したアダルトビデオが『モイライ』の 特徴であったが、メインがいわゆる、レイプモノ、鬼畜モノと言われる類で、しかも 出演者の女性に対して事前の説明がないという。 「…要するに本気の強姦ってことか…」 「そうだ」 「しかしそんなビデオ今までいくらでもあっただろう」 ユウジロウは鑑賞はするが業界内の本当の事情というのはしらない。ただ、時折、 『あれは本物のレイプを撮影したビデオだ』という噂が流れることは多々あった。 実際に見たこともあるし、リアリティも感じていた。 しかし『モイライ』は悪質に過ぎるという。時には覚醒剤を使い、時には出演者の精神を 狂わせ、肉体を破壊し、『訴える』と言う者に対しては後ろ盾となっている暴力団がその 動きを力づくで封じる。 その上、出演者の女性に約束通りのギャランティは払われず、二束三文で済まされて しまうという。 つづく
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95 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:12:15 ID:H9KPNlfW0 - 「確かに女の方にも落ち度はある…。素人とは言え街でスカウトされるか募集告知を
見てやって来るか…」 「いずれにしてもAV女優を目指してか、高収入を見込んでやって来るわけだな」 「そうだ。こっちも商売だ。ルールはある」 「『モイライ』はそのルールに反していると…?」 「業界のルールに反してもいれば社会のルールにも反し、法も犯している」 「しかしそんな製作会社はいくらでもあるだろう」 「度が過ぎる。依頼を受け、現場に行って驚いた」 苦虫を噛み潰したような顔を有吉は見せた。若作りをしているようではあるが、深い しわが刻まれた。 「あの不衛生な環境。相手の女は素人。素人一人を十人で犯す輪姦モノの撮影だった。 しかもコンドームもなければ女はピルも飲んでいない…。聞けば男優の性病検査も まともに行われていなかった。そのビデオのメインで出ろという話だった」 「…断ったんだな?」 「そうだ。断ると連中、脅迫してきやがった。バックの暴力団を動かすとな」 「バックの暴力団ってのは?」 つづく
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96 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:20:28 ID:H9KPNlfW0 - 「銀竜会系、静岡組…」
「銀竜会傘下か…」 「余り大きい組ではないが、色々と汚いシノギで稼ぎはあるらしい」 「…脅されて、山の中、ってわけか…」 「…そういうことだ」 ユウジロウはラッキーストライクのパッケージの中身を確かめると、 有吉に投げて渡した。 「すまんが五本しか入っていない」 「…悪いな」 自宅につく頃には既に早朝と呼んでもいい時間になっていた。そのまま 眠らず学校へ行き、仕事を終えるとすぐさまツネコの家に向かった。 「母さん、『蟹の爪』を貸してくれ」 「…相手は…?」 何もユウジロウは答えなかった。ツネコはゆっくり一杯の茶を飲むと、奥の部屋 から、一振りの日本刀を大事そうに抱えて持ってきた。 つづく
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98 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:28:02 ID:H9KPNlfW0 - 「…アカネは任せなさい」
「頼んだ」 『蟹の爪』と呼ばれる変わった名を持つ日本刀の由来をユウジロウは知らない。 とにかく山形家ではその日本刀を『蟹の爪』と呼んできた。 ユウジロウは『蟹の爪』を赤いぽんこつの軽自動車の後部座席に横たえると クルマを都内に向けて進めた。 見事な冠木門を構える邸宅の前で止まる。表札には『陣内』とあった。広域指定 暴力団銀竜会元会長、陣内レツザン邸である。(第六十一夜 『天元』 参照) 黒いスーツの男に呼び止められる。 「なにか、御用ですか?」 「レツザンに会いたい。山形ユウジロウが来たと伝えてくれ」 「…はぁ…」 通常、陣内レツザンを、『レツザン』などと呼び捨てにするのは財政界の大物ぐらいの ものである。対して、ユウジロウは冴えないスーツによれよれのコートという余りに 身分違いの恰好をしていた。 つづく
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101 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:36:57 ID:H9KPNlfW0 - 「陣内様、山形ユウジロウ様なる御方がお見えになっておりますが…」
「…通してくれ」 「は」 陣内は葉巻に火を着けると、身構えるように座りなおした。 ユウジロウが現れる。びりびりとした痺れを陣内は感じた。 「久しぶりだな。会長」 「…元、会長だ。何用か?」 「静岡組について知りたい」 「…静岡…」 組織が巨大になり過ぎて、記憶がおぼろげである。末端の小さい組などは 全く知らないこともあった。ましてや陣内は現役を退いている。 「…その静岡組がなにをした…?」 「友人が脅迫されてね…。山にこもっちまってるんだ」 「…で?」 「つぶす」 「…」 つづく
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102 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:45:52 ID:H9KPNlfW0 - 「…わかった。少し時間をくれ…」
「三時間で何とかしろ。明日も仕事があるもんでね」 そういうとユウジロウは出された茶にも手をつけず立ち上がった。 「何処へ行く気だ?」 「…『モイライ』ってのをまずつぶしてくる。帰りに寄る」 「もいらい…」 「いい名だ。クロトが運命の糸を紡ぎ、ラケシスが糸をたぐり寄せて、 アトロポスがその糸を断ち切る…。無残に壊された女の運命そのままだ…」 「何を言っておる…」 「爺さんには関係のないことだ」 「…警察は動けんのか?」 「この世の正義は当てにはならぬ…」 「天の裁きも待ってはおれぬ…か…」 「闇に裁くしかないんだよ」 「…気をつけろ…お前は嫌いではない」 つづく
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103 :作者 ◆xDdCPf7i9g [sage]:2006/09/28(木) 23:56:35 ID:H9KPNlfW0 - 都内の雑居ビルの一室に『モイライ』はあった。
後部座席の『蟹の爪』を持ち、ゆっくりとビルの階段を上がる。 薄いスチールのドアに、『モイライ』と印刷された表札代わりの紙が 貼り出されていた。 鍵も掛かっていない。そのまま室内へ入る。中には四人の男たちが いた。 「な、なんだてめぇ!」 「許せぬ悪を…何とする…。天の裁きは、待ってはおれぬ。この世の正義も、 当てにはならぬ…闇に裁いて…仕置きする…」 ユウジロウがしたこと。それは『蟹の爪』を抜き、三度突いて、一度振っただけだ。 それだけで四人は死んだ。 血まみれの室内で、返り血を浴びながら、ユウジロウは部屋の本棚にあった、 関東全域の地図を認めると、有吉と出会った場所に印をつけ、それを目立つ所に 広げておいて、『モイライ』を後にした。 再び、陣内邸である。ガードマンでもある黒服の男は血で染まったユウジロウに 驚きを隠せない様子だったがレツザンから告げられているのか、そのまま通した。 つづく
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