- 実話怪談vs創作怪談について考察するスレ
421 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 00:08:36 ID:ksoNgCcQ0 - >>420
ロングパスじゃなくて、 http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1156730086/560 な?
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422 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 00:12:31 ID:ksoNgCcQ0 - 実話怪談っていうのは創作怪談と比較されるときに、「100%創作に対しての100%事実」
「100%事実だというなら証拠を示せ」という論理展開に陥りがちなんだけど、 「100%創作(100%事実ではない)」に対する対立校は「100%事実」じゃなく 「100%事実ではないと【断言できない】」なんだよね。 そこに疑惑や疑念や不安の余地が入り込むわけで、信じたくない人は「嘘だ」「フィクションだ」と 宣言して安心を得ることができる。 確信を持って「本当だ」「ノンフィクションだ」という人もいるだろうし、 「どちらとも言えない」「不安が募る」という人もいるだろうし。 どちらに針を振るかというのが読者に委ねられているのが実話怪談。 どちらに針を振るかを著者が決め撃ちしているのが創作怪談ってことじゃないかねえ。
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- 【短編集】「超」怖い話Part21【作品集】
567 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 00:13:44 ID:ksoNgCcQ0 - >>565
以後のレスは向こうに書きマッスル。
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423 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 00:20:03 ID:ksoNgCcQ0 - http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1156730086/565
については、>>420に禿げ同で。 実話怪談っていうのは、体験談提供者をどう見るかで扱いが変わってくるよね。 「嘘つき」「正気じゃない」という前提に立つなら、実話怪談は「嘘つきに騙されたバカが、 嘘を増幅して読者も騙している」という被害者の連鎖を生み出す悪のシステムになるねw 体験談提供者が嘘をついているかどうかというのは、「調べる」ことである程度はわかる のかもしれないし、調べてもわからないのかもしれない。同じ場所に同じ時間に行けば 同じ現象が再現されるとは限らないわけで(中には再現されるものもあるんだろうけどさw)。 そうすると、その体験者を信じるというところからスタートしないと、実話怪談は成立しない。 裏を取って確証を得るという進め方がある一方で、裏は取らない、聞いたままを書く、 というスタイルの実話怪談もあるよね。これは提供者を信頼し、それが事実だと著者が 受け入れているか、そうでなければ「事実かどうかの判断を、著者は下さない」という スタンスにあるか。ここでも、「それが事実だと思うか、フィクションと受け取るか」の判断は 読者が自由に選ぶことができる、というのが実話怪談だということになる。 著者はせいぜいが「自分は体験談提供者を信じ、おそらく事実だろうという前提で発表する。 しかし、信じられない人もいるかもしれないので、事実かどうかの判断は読者に委ねる」 ということになるんでわないか。 読者を過保護にしない、ということで。
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571 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 01:26:35 ID:ksoNgCcQ0 - >>570
自分だけを信じている人は、実話怪談の持つ「薄気味悪さ」はわかんないだよ。 絶対的に自分を信じ、他人を一切信じない人は、「他人の経験」を自分でも追体験しない限り信じない。 つまりは、自分しか信じない。 実話怪談は「その時点では自分がまだ追体験していない、他人の体験を信じるかどうか?」 という前提があって、他人の体験を追体験せずに「受け入れる」ということができない人には 向かないスタイルの読み物。 もちろん、100%受け入れるのは難しいから、いつも疑ってはいるけれども、 100%拒絶できる確信が常にあるなら最初から読まないと思うよ。 「もしかしたら?」という迷いが常にあるから実話怪談を読める。 ナルシスティックに自分だけを信じ、迷いがない人というのは実話怪談を味わうことは一生できないだろね。 まあ、趣味や見所が違うんだからしょうがないか。
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572 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 01:28:19 ID:ksoNgCcQ0 - しょの意味で、実話怪談は「不信」と「不安」と「疑心暗鬼」をない交ぜに
したところにおもしろさがあるんだと思うんだがね。
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574 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 01:39:33 ID:ksoNgCcQ0 - >>573
「冷蔵庫に血液を保存しておいても液体の状態を維持できない」のが現実というのは、 読者としては「あれ?変だな、あれ?」と思う一方で、その「おかしい状態」を「おかしい」 と体験者自身が気付いていないことに違和感を感じて、その違和感を、 「誤解。トンチンカンな作り話」と考えるか、 「承知の上で、そりゃ奇妙だ。奇妙なことに気付かないまま進行しているのがまた奇妙だ」 と考えるか、ってことでしょ。 自分の受け取り方が世の中の絶対かもしれないし、そうではないかもしれない。 というようなことは考えないのかね。 まあでも、その内容が「医学書」や「科学書」、「理工学論文」に書いてあったら、そりゃー 正気を疑うだろうね。執筆者、実験者の。 が、それが書いてあるのは「オカルト本」「実話怪談本」だということだね。 そこで「あり得ないから嘘」「ありえないからトンチンカン」というのは、 SSの制服に身を固めてシンドラーのリストを見にいくのと同じくらい、「おまえがありえない」だと思うがw
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577 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 03:47:39 ID:ksoNgCcQ0 - >>576
「超」怖い話は「聞き書き実話怪談本」でしょ?
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578 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 03:48:53 ID:ksoNgCcQ0 - 「事実として聞いた話を提示する」
「事実と受け取るか、創作と一蹴するかは読者の判断に任せる」 でそ?
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580 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 04:44:55 ID:ksoNgCcQ0 - >>579
その論で行くと完全なノンフィクションというのは、 「その場に居合わせて一言一句を聞く、または見る」 ことでしか成立しないかも。 インタビューで、インタビューイの発言を修正したらもうそれはノンフィクションじゃなくなるし。 創作と実話(別スレの話題だけどな)をフィクションと○○○に分けるのだとしたら、 実話怪談は創作の対立項としてのノンフィクションではないんじゃないかね。 かといって、著者の独創性によって作られるフィクションとは明らかに違うし。
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427 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 09:54:17 ID:ksoNgCcQ0 - >>424
出版物では「実話」というと、「胡散臭い」と同義なんだよねw カストリ雑誌・実話雑誌と言われている分野なんかまさにそうで。 その流れを引く実話怪談も「胡散臭い怪談」というのを引き受けてるところがあって、 だから「実話怪談作家」という肩書きも、本来は自慢ができなかったりするらすぃ。 >自分が信用する人物の話だから本当だという論理展開はおかしいでしょ? だから、著者も「自分【は】信用した」という前提では書くが、それが事実だとは 断言してない人もけっこうおるよね。でも、嘘だとも自分が作った話だとも言わない。 だから、読者は「それが本当かどうか、体験者を疑う」という意味で言うなら、 著者が体験者と対面対峙するのと近い感覚を追体験できる。 超怖などは、当初は「体験者当人の主観的な再現談」から始まって、 「体験者の体験談をなるべく克明に再現する」に移行し、平山夢明が登場 してからは「体験者に話を聞いている著者のインタビューの様子を再現する」 という方向にシフトしていった。これは、読者がインタビュアー(著者)と同じ地平に立って、 体験者の話を聞くというスタイル。 そして、その話が事実であるかどうかという保証や裏やオチを付けない、というのが 90年代以降の現代実話怪談(主に超怖や新耳の手法だね)になっていく。 今の実話怪談というのは、著者が読者に「明確な結論」を押し付けないというスタイルが 支持されているわけで、明確な結論(裏を取った結果)を出さないことで、 読者の不安を煽り、読者が自由に判断できる(恐怖を自己拡張できる)ように なっている、のだと思う。
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428 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 09:57:21 ID:ksoNgCcQ0 - もちろん、明確な事実、裏を取った明らかな事実、というのを標榜している実話怪談もある。
が、「事実かもしれない」の、「かもしれない」という曖昧な不安の部分に重点を置いている。 実話怪談では、「真贋を見抜けるかどうか」という部分をも読者に任せている。 聞き手(この場合は読者)の知識が不十分だと、「何が怖いのかわからない」で終わってしまう話もある。 が、知恵や知識が付いてくると、二度目、三度目に読んだときに、一度目とは違うことに気付いたりする。 曖昧に書かれた実話怪談ほど、再読性が高くなる。毎回違ったことに気付くから。 だから曖昧に書かれた実話怪談ほど、手放さないし何度も読まれる。 オチまで明確に書かれて、一回で全てが氷解する怪談本は、実話怪談であれなんであれ、 再読されない。 再読されない怪談は、記憶に残りにくい。記憶に残らない怪談は人の口の端にも乗りにくい。 何度も読み返すことによって記憶に残り人の口の端に乗りやすくなると、話題性が高まる。 「こういう話があってさあ」とかね。
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429 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 10:02:21 ID:ksoNgCcQ0 - すげえ脱線したw
>>426の最終行にある、「体験者にとっての事実」というの。 「客観的に証明でき、再現性があり、誰にでも同じ状況を再現できる」 というのが事実なのか。 ある場所ある時ある人だけが一回こっきり体験し、再現できない(証明者もいない) ものは、事実ではないのか。 裏を取って云々というのは、例えば「証拠」だったり「証人・証言」だったり「再現」 だったりをもって裏を取ったということを言っているんじゃないかと思うんだが、どうか? もし、そうだとすると、人間が二人以上いる場で起きたことか、何らかの痕跡が残ったことか、 特定の方程式に基づいて毎回同じ結果が得られるものか、そのいずれかしか事実として認定されない。 一人でいるときに見たものは、すべて事実ではなく「頭がおかしい」になってしまうな。 よく「真実」と「事実」は別物だというが、裏を取って客観的に証明できるものは、 事実なのか真実なのか、どっちなんだろな?
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433 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 10:31:10 ID:ksoNgCcQ0 - >>430
平山・福澤は対談で「実話怪談ではない他の呼び方」を話題にしてたな。そういえば。 怪談はそもそもが、マジメで証拠を見なきゃ納得しない人から見れば「胡散臭い」ものだと思うよ。 大の大人が「幽霊見た」と真顔で言ったら、翌日から会社に席がなくなるくらいのな。 でも、当人は「そうは言っても見たもんは見たんだ!」としか言えない。 だから、大の大人の多くは「見えたけど、見なかったこと」にしてるんだね。 子供は見たものは見たままに言っちゃうから、子供の目撃談というのが若干多めになる。 体験談本でも「子供の頃に見た話」という形で語られるものが多かったりするのも、 「万一否定されても子供時代のこと、と逃げられる」という打算があったり、 「子供は世間体を考えつく段階にないので、見たままに言う」があったりするのかも。 大人が体験談を話すときって、周囲の目を気にするような話し方になること多いし。 大人が大人に話したら「じゃあ証拠見せろ」って言われるのがオチだけど、 証拠が残らない体験の場合、結局「事実であると確信していても証明できない」から 黙り込むしかないわけで。 そういう話を「信じます」と言って聞いてくれる人(著者)がいれば、 我慢を重ねるのをやめて、吐き出したくなるってのはわかる気がする。
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434 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 10:39:47 ID:ksoNgCcQ0 - >>430
「週刊実話」とか「実話ナックルズ」あたりのような、書名に「実話」と付く雑誌群のことを、 実話誌という。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9F%E8%A9%B1%E8%AA%8C ヤクザ、エロ、猟奇、ゴシップ、ギャンブル、ホラー・怪奇まで含まれる。 実話を取材したものか、実話というふれこみで書かれた裏が取れないものまでが題材。 一言で言えば「実話」というカテゴライズでくくられた実話誌が扱っている内容は、 いずれも「胡散臭い」w 実話怪談は、裏が取れない(取ろうにも取れない)ということから、 こうした「下品な読み物」に含まれる、「真贋不確かな、しかし創作と断言できないもの」 なんだと思うんだよね。創作怪談が崇高な文芸作品として長く残ろうと努力するのに比べて、 実話怪談は消費されることが存在目的だったり。コンビニで扱われるあたり、まさに消費物だよね。 そのあたり、下品で胡散臭い消費用怪談、オカズ本としてのエロ本と同程度の地位にあるもの、 で、いいんじゃないかと。 そんな下品なオカズ本的な怪談であるだけに、「文芸作品でなくていいよ、別に」という意見もあれば、 「文芸作品の末席に加えて貰えるなら光栄なんじゃないか」という下卑た賎民意識が出たりw するのかもしれねえなあ、と思いますた。
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- 【短編集】「超」怖い話Part21【作品集】
599 :本当にあった怖い名無し[sage]:2006/09/27(水) 20:50:17 ID:ksoNgCcQ0 - >>593
ホラーだけに「法螺」で。
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