- 後味の悪い話 その55
603 :長文怖話(1)[]:2006/09/27(水) 12:10:44 ID:3SXjH8MC0 - うろ覚えのショートショートを覚えてる範囲で…。
正確なタイトルや発行年は不明です。 「見下ろす者」 不動産屋で「ワケありなので」と格安で契約してもらった古い借家。 本人は貧乏な学生だったので安いし広いし大歓迎。 しばらくしたある夜、天井からボソボソと話し声が聞こえる。よく聞き取れない がどうやら2人で会話してるようだ。学生は「これが例のアレか」とドキドキ しながら聞き耳を立てているがやはりよく聞き取れない。そこで薄目をあけて声 のする天井を見る。…しばらくして目が慣れてくると大きな天井の染みが人の顔 のように話をしてる。しかも2人で。 寝ぼけてるのかな?と思いつつもそっと見てると会話がふいに聞き取れた。 「気づいてるようだな」「どうしよう」「…呪い殺してしまおうか」
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604 :長文怖話(2)[]:2006/09/27(水) 12:18:30 ID:3SXjH8MC0 - 「勇敢と臆病」
中世の欧州の、とある辺境地の町に一人の騎士が立ち寄った。 王様の使いで外交書を運ぶ途中だった。 町は伝染病に侵され健康な者よりも病人のほうが多いくらいだった。 村長は騎士が王都でも評判の勇者だと知っていたので「どうか病の根源 でもある悪い魔女を退治して欲しい」と懇願する。 騎士は英知と勇気と倫理を兼ね備えた立派な男だった。村長は今までも 村の力自慢や他国の兵士に依頼したがみな臆病だったので逃げてしまったと 嘆く。それを聞いた騎士は承諾し魔女のいる寂れてしまった古城へと馬を 進めた。 「魔女が魔法を使って村人を呪い伝染病を撒き散らしているのだろう」 そう考えていた。
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605 :長文怖話(3)[]:2006/09/27(水) 12:23:40 ID:3SXjH8MC0 - 騎士が古城にたどり着くとあたりは寂れて草木ひとつ生えていない。
唯一点在する枯れ木の枝にはカラスが宿り不気味な感じだ。 騎士は村長に教えられた通り魔女のいる地下牢へと足を進める。 一番奥の牢に魔女はいた。鼻をつまむほどの異臭を放ち、外見はもはや 崩れ落ち人間のそれとは思えないほどだった。 騎士はおもむろに剣を抜くと 「おまえが魔女か。村人を苦しめるのは俺が許さん!」と凄んだ。魔女は ゆっくりと顔を持ち上げ 「村人に成敗してこいと頼まれたのか?今まで来た連中は私の話を聞いて 震えだして逃げて行ったよ。そのおかげで命だけは助かったようだが、おまえ さんは英雄か臆病者か…どっちだろうね」と不気味に笑った。
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606 :長文怖話(ラスト)[]:2006/09/27(水) 12:30:29 ID:3SXjH8MC0 - 騎士は魔女の言い方が気に障ったのか有無をいわせずに牢を開けた。
とたんにガシャンと重厚な音がしたので騎士は嫌な予感がした。 扉は2度と開かなかった…。外からは入れるが中からは絶対に開けることの できない牢獄だった。 部屋の中はネズミや虫がはいずり回り、カビや埃だらけだった。魔女は咳を しながら唾を撒き散らしてこう言った。 「私は魔女なんかじゃないよ。伝染病にかかりここに幽閉されたんだ。おまえさん は村長に騙されて私を殺しに来たのだろうが、なまじ勇気があっただけに2度と 出られないことになっちまったね。臆病者ならすぐ逃げて命は助かったろうに…」 騎士は暗く病原菌だらけの牢獄に老女と閉じ込められてしまった。深い絶望と後悔 に気が狂いそうだった…。追い討ちをかけるように老女は言った。 「死の牢獄へようこそ」
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610 :長文怖話(あとがき)[]:2006/09/27(水) 13:21:05 ID:3SXjH8MC0 - >>607
1)過去にほかの兵士や村の力自慢を向かわせたが全員臆病者なので 伝染病を恐れて逃げ去ってしまった。 2)騎士は都でも評判の英雄だったので頼んだ。 3)村長は事実を言えばいくら勇敢な騎士でもほかの連中同様逃げると 考え苦肉の策で「魔女が悪さしてる」と嘘を言って向かわせた。 4)また村長は伝染病の発祥源の老女を隔離して古城の牢へ閉じ込めている ということに引け目を感じているので騎士に正直に言えなかった。 (村を守るため)
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617 :長文怖話(あとがき)[]:2006/09/27(水) 14:54:01 ID:3SXjH8MC0 - >>615
この「勇敢と臆病」のショートはうろ覚えです。 80年代後半くらいに書店でたまたま見つけた本に書かれてあった ものです。 よってもしかしたら記憶違いがあるかも知れません。細かい部分は 思い込みで書きましたが概略は間違ってないとは思うのですが…。 1)騎士が村に立ち寄る。 2)村は伝染病で瀕死の状態。 3)村長は「原因は魔女の呪い」と嘘をつく。 4)勇敢な騎士はそれを聞いて魔女を倒しに古城へ向かう。 5)魔女の話を聞き怒りと使命感から牢を開けて中に入る。 6)牢は閉まる。中からは開けられない牢。 7)実は魔女ではなく伝染病に感染した老婆。 8)今までの者は中に入る前に老婆の話を扉の前で聞き怖くなり逃げ去る。 (この時点で逃げた者は感染してない) 9)勇気が仇となり騎士は牢から出られなくなり後悔する。 10)老婆がキメ台詞を言う。 …と物語の大筋はこうだと思ってました。 そして「なぜ老婆(魔女)を殺しに誰か刺客を送る必要があったのか?」は 村長が老婆が感染源と決めつけ勘違いしてるからだと私は思ってます。 そして肝心のこの物語の要点(肝)ですが、多分作者は無能で嘘つきな村長の 勘違いで伝染病の恐怖はまだ続くよっていう恐怖と、騎士の勇気を「ときに無謀な 勇気は命取りになる」という戒めをメッセージとしてると私は受け取ってるのですが…。
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- 霊視、透視で相手の現在位置、出身地を当てるスレ3
281 :本当にあった怖い名無し[]:2006/09/27(水) 14:59:38 ID:3SXjH8MC0 - オッス!
うっひゃ〜!なんかオラが知らねーうちに 面白そうなスレがあるな! さっそく霊視してみてくれよなっ♪ 結果が出るまでオラちょっと地球殴りに行って来る!
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- 私にオカルトな名前をつけてください!
577 :本当にあった怖い名無し[]:2006/09/27(水) 15:35:05 ID:3SXjH8MC0 - >>576
「有限会社・猫の手」 「猫招きのお菊」 >>571 「オクラホマ・ジョージ」 >>572 「メルテザッカー」 「首なし伯爵」
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- 私にオカルトな名前をつけてください!
578 :本当にあった怖い名無し[]:2006/09/27(水) 15:38:22 ID:3SXjH8MC0 - >>498
どくだみハナコ
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- 私にオカルトな名前をつけてください!
580 :本当にあった怖い名無し[]:2006/09/27(水) 15:42:15 ID:3SXjH8MC0 - >>557
蛭田スケキヨ >>556 藤堂剛鬼 ディック・バーン
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