- 【横浜】金妻倶楽部〜その29〜【ハレ系】
90 :ある人の体験談[]:2011/07/31(日) 04:51:17.42 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)4月なり、始業式があり新学期がスタートする。
いよいよ6年生だ。 PTAの会合があり、母ちゃんが帰ってきた。 親同士でイノウエの話題が出てきたらしい。 あれだけ派手な学級会をやれば、何人かは家で面白おかしく話をするのだろう。 もしかしたら委員をやっている、マユミの母親が話題を振り撒いたのかもしれない。 J( 'ー`)し「あんたイノウエさんと仲が良いんだって?」 と、夕食の時に聞かれた。 イノウエは給食費や教材費、スケート教室費用等を払っていない事、 着ている洋服がいつも同じで真っ黒な事、体育着が臭い事等が話題になっていたらしい。 母ちゃんがワイドショーのネタの様に話をした後、「かわいそうだねえ」と、これまた他人事で呟く。 俺も腹を立てたが、黙って聞いていた姉ちゃんが先に反応した。 ξ゚听)ξ「その子よく知ってるけど、とてもかわいそうだと思う。彼女は何も悪い事していないもん。 ガリガリで骨とスジしかないよ。まともなご飯食べていないと思う。お風呂も何日かに一回だろうね」
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91 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 05:12:29.15 ID:of5NJ+C7O - ξ゚听)ξ「私はね、こう思うの。彼女が嫌いで付き合いたく無い人は、ほっておけばいいんだよ。
その代わり無関心のままでいて欲しいし、あれやこれや噂話もしない。 気になる人、助けてあげたい人は協力して、温かくしてあげるべき。 問題は、かわいそうで仲良くしたいけれど、何もやらない人じゃない。 それから何か助けてあげたいけれど、周囲の目を気にする人。 それからそうする事によって、自分も仲間外れにされるのを恐れて行動しない人」 姉ちゃんの、当時流行りはじめていた、校内暴力をテーマにした、学園ドラマの見すぎかと思う様な発言で、俺も父ちゃん母ちゃんもびっくりだった。 (´・ω・`)4月の終わりでも、どんより雲っていて肌寒い日だった。 6年生から土曜日に体育があったので、俺は体育着シャツに冬用のジャンパー姿で学校に行く。 今日もイノウエは具合が悪そうだ。顔が青ざめている。 最近めっきり元気が無い。 イノウエも黄ばんだ体育着に、姉ちゃんの古着のジャンパーを着込んでいたが、それでも恐ろしく寒そうだ。 熱があるに違いないと思ってたが、おでこを触るわけにもいかない。
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92 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 05:31:22.40 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)2時限目の体育の時間、イノウエは見学だった。
確か体育館で跳び箱かマット運動だったが、人が跳んでいる間、ずっとイノウエを見ていたような気がする。 ジャンパーに両手を入れ、それでも寒いのかジャンパーを左右に回して、摩擦で暖かくしようとしている。 ジャンパーの下は、どうせ半袖体育着だから、体を動かさないで寒い体育館に座っていると、かなりこたえただろう。 (´・ω・`)3時限目は社会だったが、俺はうわの空だった。 何故かというと、イノウエが保健室に連れこまれたからだ。 なんだかすごく心配だった。 そのまま4時限目が始まろうとしていたが、休み時間に俺は、先生にいきなり呼ばれた。 ハハ ロ -ロ)ハ「すぐ帰る用意をして、職員室まで来なさい」 俺は何の事かわからなくて、ただ自分の家で、何か重要な問題が起きたような気がした。 友達の「どうしたの?」という質問も無視して終わろうとしていた。 職員室に行くと先生が飛んできて、 ハハ ロ -ロ)ハ「イノウエさんの家わかるでしょ。熱が高くて治らないの。悪いけど、あなたが連れて帰ってあけで欲しいの」
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93 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 05:47:52.98 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)「だけど〜」
ハハ;ロ -ロ)ハ「いいの。授業は、特別な事態だから。先生のお願い。先生授業があるし」 一方的に訳がわからないまま、保健室に連れていかれた。 階段を降りる途中で先生が言う。 ハハ;ロ -ロ)ハ「イノウエさんの家は電話が無くて、親に連絡がとれないの。 保健の先生は、すぐ病院に連れて行けと言うわ。どうしたらいいかわからないわ〜」 どうしたらいいかわからないのは、こっちのセリフだ。 続けて ハハ;ロ -ロ)ハ「じゃあU君に送って行ってもらおうねと話すと、イノウエさん、あなたが家を知っているから、あなたと帰りたいって言うのよ」と言う。 先生は事務処理をする係員の様な話の仕方だった。 保健室に入ると、グッタリとベッドに横たわったイノウエが眼に入った。 ハハ ロ -ロ)ハ「さあ、イノウエさん帰るわよ」先生が言う。 ハハ ロ -ロ)ハ「悪いけどお願いね」 イノウエは俺の姿を見ると、ホッとした表情で起き上がる。
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94 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 06:20:04.38 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)保健室を出て下駄箱で靴を履き替える。
ズックも上履きも真っ黒で、踵を踏んで変形している。 幸いにも俺達の帰る門は校舎の裏側で、クラスの皆から見られる心配は無い。 イノウエはブルブル震え、寒そうだった。 黄色の袖部分が、かなりグレーに変色した、姉ちゃんのジャンパーを着ていても寒そうで、唇も真っ青だ。 正直、こんなに具合悪そうな人を見たのは、後にも先にもこの時だけだ。 校門を出ると、俺のジャンパーのポケットに片手を入れてきて、ポケットの中で手を繋ぐ形になった。 イノウエは「暖かいね」とポツリと言い、 川ヽ゚ -゚)「ごめんなさい。皆に言われちゃうね」と元気の無い声で囁く。 (´・ω・`)「そんな事、関係ない」 俺はいつの間にかポケットの中で、イノウエの手と自分の手を重ね合わせていた。 イノウエの手はザラザラだった。 何を話したらいいのか、わからない俺は、「寒くない?」とか「気分は?」程度の事しか言えない。 イノウエが突拍子もない事を聞く。 川ヽ゚ -゚)「好きな女の子いるの?」
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95 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 06:35:45.50 ID:of5NJ+C7O - きっと俺は、顔を真っ赤にしていたに違いない。
(*´・ω・`)「ううん」 川ヽ゚ -゚)「いないの?」 (*´・ω・`)「…」 川ヽ゚ -゚)「私のことは好きじゃないよね…」 (*´・ω・`)「いや…」 はっきり言う事はできなかった。 イノウエの住む小さなアパートに着いた。 久しぶりに部屋に行く。 相変わらず鍵はかかっていない。 中に入ると鍵をかける。 土曜日の真っ昼間だったが、雲っているので室内も薄暗い。 イノウエは寒そうで、シャツにカーディガンに、ジャージに姉ちゃんのジャンパーと、あるものを全て着ていた。 実際、暖房の無い室内は寒く、俺もジャンパーを着ながら震えていた。 ともかく寝かせて、暫くの間つまらない話をしていたんだと思う。 先生の話とか、好きな科目だとか。 プロ野球の話や歌手の話をしても、家にテレビが無いからついて来れなかった。 覚えているのは、イノウエが「私の好きなのは〜」と言い出した時だった。
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96 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 06:52:33.89 ID:of5NJ+C7O - 自分の名前を言われたらどうしようと、子供ながらに思った。
しかしながら、そんな不安は無用だった。 川ヽ゚ -゚)「好きなのはコウジ君」 (;´・ω・`)「えっ…」 川ヽ゚ -゚)「うん。だってコウジ君は凄くスポーツマンで、かっこいいんだもん」 クラスの確か、好感度ナンバーワンの様なタイプのヤツの名前が出てきた。 そのうちに寝始めたので、一度俺は家に帰った。 それから家の救急箱から風邪薬を探す。 後、台所にあった煎餅を持ち出す。 ついでに、膝掛け毛布みたいな物を持つ。 寒かったので、ジャージ上着を着てからジャンパーを着込む。 そして再び自転車で、イノウエの家に行った。 イノウエに、水をコップに入れて薬を飲ませる。 川ヽ゚ -゚)「ありがとう。やさしいのね」とイノウエは言う。 ストーブも無く、せんべい布団だから、ジャンパーを着ていても寒そうだ。 毎日住んでいても、火を使っていないから、すっかり冷えきってしまっている。
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97 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 07:04:09.25 ID:of5NJ+C7O - 川ヽ゚ -゚)「ねえ。大きくなったら何になりたい?」
(´・ω・`)「パイロット」 川ヽ゚ -゚)「私はあなたのお嫁さん」 (*´・ω・`)「えっ?」 (*´・ω・`)「でも、コウジが好きって言っていたじゃん」 そう言うと、自分の手を伸ばして俺の手を掴んだ。 川ヽ゚ -゚)「あれ?気にしているの?だって、私のことを好きって言ってくれないからだよ。 コウジ君は王子様。あなたは旦那様」 そんなよくわからない事を言いながら、また彼女は寝てしまった。 真っ暗な室内にイノウエと二人だったが、何時までもそこにいるわけにもいかず、家に帰ってきた。
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98 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 07:23:43.65 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)翌日の日曜日にも心配になって、イノウエの家に行った。
自転車置いて部屋の前に立つと、何を言っているのかわからないけれど、話し声が聞こえる。 「仕方ないでしょ」みたいな女性の声が聞こえる。 きっとお母さんなのだろう。 一度その場を離れて、グルグルっと自転車で近くをあても無く廻る。 そうだ。マクドナルドで何か買って行こうと思い、例の(というか、町に一軒しかない)マクドナルドに行く。 自分の小遣いで、ハンバーガーとシェイクをテイクアウトで買って、イノウエの家に戻る。 暫くドアの前で様子を伺うが、静かにひっそりしている。 思い切ってドアをノックする。何も反応が無い。 ノブを廻すと開いているのでドアを開ける。 イノウエが、昨日と同じ様に寝ているのが見えたので、中に入る。 (´・ω・`)「お母さんは出かけたの?」 川ヽ゚ -゚)「薬も無いし、病気になっても医者には連れて行けないから困る。 だから今日中に治しなさいと言って出かけた」 ハンバーガーを食べながら、イノウエは、自分が親にもお荷物がられていると話をする。
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99 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 07:38:54.04 ID:of5NJ+C7O - 今日もイノウエの黒ずんだ手が、俺の手を掴んでくる。
川ヽ゚ -゚)「ウチは電気代も払えないしガス代も払えない。電話も無い。水道だけはかろうじて。 私を育てるお金も無いし、学校にまともにお金を払えないし、洋服も買えない。 学校でどんなに寂しい思いをして、いじめられているのかって、親には話せなかったんだけど、今日とうとう話したの。 そうしたら母さんは涙ぐみながら、『お母さんも全く一緒よ。仕方ないじゃない。我慢しようよ。』と言うの。 私はいつまでこんな生活するのかなあ。いつまで我慢するの?嫌だよ、こんなの。 来年中学生だけど、中学生になったら制服だから、毎日同じものを着ていても大丈夫。 だけどウチは制服も買う事できないから、私だけは毎日このジャージだよ。きっと。嫌だな。 中学生って毎日ジャージでもいいのかなぁ。 おなかもすいて毎日気持ち悪いし、体力も無いから、すぐに具合悪くなっちゃう。 中学生になったら、私のことなんて面倒見てくれなくなるよね。 他に好きな女子ができて、私なんか、つまはじきだよね…」
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100 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 07:57:44.77 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)ゴールデンウィークが明けて2週間ほど経つと、修学旅行が予定されていた。
小学校6年の修学旅行は、東京と横浜や鎌倉に、二泊三日だった。 班を作って何を勉強するかまとめたり、食事係とか入浴係とか分担を決めたりして、少しずつ盛り上がっていた。 女子達は何を着て行くか、ジーンズがいい、スカートが可愛いみたいな事が、休み時間の話題だった。 イノウエも班に所属して、当然一緒に行く事になっていた。 しかし、当日学校の校庭に集合した時に、イノウエの姿は無かった。 先生は簡単に「イノウエさんは体調が悪くて不参加になりました。だから〇班は一人減ります。」みたいに説明した。 ( ´∀`)「やっぱり、お金が無かったんだよ」 ('、`*川「かわいそうに…」といった声が聞かれた。 俺は今すぐにでもイノウエの住むアパートに行って、一緒に行こうと連れて来たかったが、 「じゃあ出発します」という学年主任の先生の声で、校庭を後にした。
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102 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 08:12:40.52 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)修学旅行は楽しかった。
毎晩遅くまでギャアギャア言いながら遊んで、先生の見廻りが来ると寝たフリをした。 俺は来れなかったイノウエのために、東京タワーのキーホルダーを買った。 楽しい修学旅行から帰ってきた。 家に着いた。 いつもと変わらずだった。 母ちゃんが「東京はどうだった?」と聞いてきた(と思う)。 中学に通い始めた姉ちゃんは、部活が終わって19時頃に帰って来た。 夕食を食べはじめながら出来事を話した。 羽田空港やNHK放送センターや、鎌倉の大仏の話をたくさんした。 部屋に帰るとセーラー服姿の姉ちゃんが来た。 ξ゚听)ξ「イノウエさん修学旅行、行かなかったんだね」 (´・ω・`)「うん」 ξ゚听)ξ「残念だった?」 (´・ω・`)「べつに。どうせ班行動だから、いてもいなくてもあまり関係無いよ」 ξ゚听)ξ「そうか。お土産買ってきてあげた?」 (´・ω・`)「うん。キーホルダーだけどね」 と言いながら、なんで姉ちゃんが、しかももう同じ小学校には通っていないのに、そんな事を知っているのかと思った。
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103 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 08:32:54.26 ID:of5NJ+C7O - ξ゚听)ξ「あのね。イノウエさん昨日引っ越しちゃったよ」
(;´・ω・`)「えっ?」 ξ゚听)ξ「おととい家に帰ってくると、イノウエさんが家の前にいたの。 いつもと同じ、汚れた水色のジャージを着ていたの。それでうちに入れたの。 母ちゃんには、小学校の時の友達と言ってね。 お父さんの田舎の、米沢という所に引っ越すんだって。 田舎が農家で、お父さんとお母さんで農業をやるらしいの。 イノウエさんも、牛の乳絞りとかやるって言っていた。 修学旅行に行く前の日に聞かされて、旅行中に引っ越す事になったんだって。 最後だから旅行に行きたいと言ったらしいけれど、旅行のお金を学校に払っていないし、 農家はもう忙しい時期だから、すぐにという事で出発する事になったみたい。 これはあなたに渡して欲しいと預かってきたのよ」 俺は何が何だかわからなかった。 姉ちゃんから渡された、そのメモみたいなものを見ると、 「ありがとう。大好きでした。みんなと仲良く遊んでね。さようなら」と書かれていた。 行き先などの手がかりは全く無かった。
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104 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/31(日) 08:48:47.10 ID:of5NJ+C7O - 東京タワーのキーホルダーを渡せなかった。
俺の本当の気持ちも伝える事ができなかった。 ξ゚听)ξ「わざわざ私とあなたに、その事を伝えに来てくれたの。 ジュースとお菓子をあげて、おいしそうに口にしていた。 帰り際に『これを返しに来ました』と言って、鞄から、私のジャンパーと手袋を机の上に出したの。 『ありがとうございました』って。 本当にいい子ね。思わず『いいよ。あげるわ。もう一年着てよ。来年の冬だと、私はもう小さくて着る事できないし。 そうそれに米沢は東北地方だから、雪も降るし凄く寒いわよ。絶対持って行った方がいいわ 』と言ったら、 ニコッとして『ありがとうございます』だって」 (そうか、米沢って東北地方なんだ…)と、米沢という町が何処にあるのか知らなかった俺は、はじめてそう思った。 (遠い所に行ったんだ…)
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106 :ある人の体験談[]:2011/07/31(日) 09:15:20.91 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)3月の小学校卒業式直前、クラスではサイン帳書きが流行った。
無地のノートをお互いに廻して、一言書いて貰ったり、好きな言葉や贈る言葉を書いたり、自分の誕生日や住所等を書き合った。 この「イノウエ」書き込みを始める2ヶ月ほど前に、引っ越しをする事になり大掃除をしていたら、なんとその時のサイン帳が、押し入れから見つかった。 そんなものの存在もすっかり忘れていた。 見ると何人ものクラスメートがそこに『イノウエさんと結婚してください』と書いたり、 俺とイノウエの名前を『アイアイ傘』で結んでいた。 イノウエって誰だっけ?と、思い出すのにちょっとかかった。 ずっと20年以上、イノウエのことなんて全く忘れていたのに、当時の事が一挙に思い出してきた。 卒業アルバムを見ても、転校したイノウエの顔は載っていない。 卒業文集にも名前は無い。 しかし、克明に思い出してきた。
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107 :ある人の体験談[]:2011/07/31(日) 09:25:33.90 ID:of5NJ+C7O - (´・ω・`)今でも思うのは、彼女は何故、連絡先を教えてくれなかったのだろうか?という事。
しかし、引っ越し先が農家で牛の乳絞りもするという事は、もう食べ物や牛乳等で困る事はなかったのだろう。 当時は、それだけでも救われた気がしたはずだ。 月日が経っているので、書いてある事は全て事実だけど、会話の部分は、きっとこんな話だったのだろうと思い出しながら書いてみた。 したがって、少しばかりは俺の想像の世界も加わっているかもしれない。 文章力が無く、思い出しながらなのでダラダラと長ったらしい文章になって、本当に申し訳ない。 <完>
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