- 【横浜】金妻倶楽部〜その29〜【ハレ系】
20 :ある人の体験談[]:2011/07/26(火) 00:52:04.75 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`)大泉のスケートリンクに着いた。
姉ちゃんが3人分のチケットを買ってくれた。 イノウエが、親から少しのお小遣いを貰ってきたみたいで、払おうとしていた。 が、姉ちゃんは、私の為に来てもらったからと言いながら、受け取らない。 (´・ω・`)靴を借りる。屋内リンクは、思ったほど混んでいない。 久しぶりの俺は、恐る恐る氷に足を踏み出す。 姉ちゃんは流石に上手く、すぐにリンクの上で、慣れた感じで滑る。 イノウエは最後にリンクに出てくる。 久しぶりで、足が思うように前に出せず、いきなり転ぶ。 でもすぐに立ち上がり、滑り始める。 (´・ω・`)最初はフェンスに手が届くような、近い所を滑っていたが、慣れてくると、みんな転ばずに一周できる。 でも調子に乗ると転んだ。「いてっ」と言いながら大笑いをした。
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21 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 01:06:49.74 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`)俺がたまたま転んだ時に、イノウエが近くにいて、手を差しのべてきた。
なんとなく掴んで立ち上がる。イノウエの手を握る。 カサカサして冷たい手だ。イノウエがニコッとする。 今度はイノウエが尻餅をつく。俺は手を引っ張って起こしてあげた。 川*゚ -゚)「ありがとう」 照れた顔でイノウエが言う。 その頃、姉ちゃんは、かなりのスピードを出して、俺達が2周する間に3周滑る感じだった。 姉ちゃんの赤と白のジャンパーが、リンクに映えてかっこいい。 お腹がすいたから、お昼という事になり、リンクまわりにある「コカ・コーラ」とかのベンチに座る。 気持ちが良かった。イノウエも楽しそうだ。
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22 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 01:17:01.47 ID:CqdJ8I0xO - 川 ゚ -゚)「すごい。このおにぎり、お姉さんが作ったの?」
(´・ω・`)「姉ちゃんが作れるわけがないじゃん。母ちゃんだよ」 ξ゚听)ξ「あ、私だって作れるよ。とにかくたくさん食べて」 川 ゚ -゚)「お姉さんスケート上手い」 ξ゚听)ξ「イノウエさんも、大分思い出したんじゃない?」 川 ゚ -゚)「調子いいと思うと、転んじゃうの」 (´・ω・`)「俺が一番下手だな」 ξ゚听)ξ「イノウエさん、うちの弟にスケート教えてあげて」 川*゚ -゚)「そんな〜」 イノウエの顔が、バッと赤らむ。 ワイワイ話をしながら気がつくと、おにぎりを全部平らげてしまった。 イノウエがポツリと言う。 川 ^ -^)「すごく楽しい」
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26 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 01:31:24.91 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`)午後は姉ちゃんが、ターンやバックを教えてくれた。
それから二人で滑りなさいと言われ、俺とイノウエは、手を繋いでリンクをグルグル回った。 小学校だから恋人同士というより、仲のよい兄弟という感じだった。 転ぶと相手に手を出して引っ張りあげ、二人で転ぶと大笑いをした。 早くも滑走時間が終りに近づき、姉ちゃんの「終りだよ」の声で、リンクから上がった。 帰りにマクドナルドに寄り、ハンバーガーとポテトを食べる。 マクドナルドは、うちの街にも最近できたから、イノウエは初めてだったらしい。 そしてハンバーガーが美味しいと、喜んで食べていた。 (´・ω・`)「面白かった」 ξ゚听)ξ「二人で手を繋いで、楽しそうに滑っていたじゃない」 (´・ω・`)「うるさいよ。姉ちゃん、皆に内緒だぞ」 ξ゚听)ξ「わかっているって。だけどお似合いだったよ」
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27 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 01:43:50.52 ID:CqdJ8I0xO - 川 ゚ -゚)「お姉さん上手。どうもありがとう。来週も上手く滑れそうですね。
リンクで一緒に滑っているところを探しますね」 ξ゚听)ξ「えっ。あっそうね。でもあなたたちみたいに、手を繋ぐほど仲良くないからね」 (´・ω・`)「俺達だって、さすがに皆がいる所じゃ手は繋がないよ」 川 ^ -^)「私が追っかけて捕まえて、手を握っちゃおうかな」 ξ^竸)ξ「イノウエさん、その作戦いいわ」 川 ゚ -゚)「あれ?それ食べないの?」 俺がハンバーガーの中に挟まっているピクルスが嫌いで、トレイに出しているのを見つけて、イノウエが言った。 川 ゚ -゚)「もったいないよ。私食べる」 と言って、つまんでくわえてしまった。
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28 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 01:46:10.70 ID:CqdJ8I0xO - >>25
(´・ω・`)意味わからん。そんな人いるの?
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29 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 01:59:53.80 ID:CqdJ8I0xO - 川 ゚ -゚)「いいな。お姉さんと仲が良くて」
(´・ω・`)「全然、仲良くないよ。今日だけだよ。いつもは姉ちゃんと一緒に遊びに行かないし、家でも喧嘩ばかり」 川 ゚ -゚)「私は一人っ子だから羨ましい。お姉さん欲しかったな」 ξ゚听)ξ「弟はいても、あまり役立たないよ」 (´・ω・`)「うるさいな。姉ちゃんは」 川 ゚ -゚)「うちのパパ、仕事がうまくいってないみたいで、最近帰ってこない。 ママは、昼位から夜遅くまではずっと働いているから、家には誰もいない。 それに学校でも皆、私と話をしてくれないから、誰とも話をしない日もあるんだ 」 ξ゚听)ξ「なんでクラスの皆は、話さないの?」 川 ゚ -゚)「わからないけど、うちが貧乏で、私が汚い格好をしていて、皆と遊びにも行けないからです」
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30 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 02:12:11.78 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`)「俺が話をすると、皆からハブンチョ(仲間はずれ)にされる。だから話をしない」
ξ゚听)ξ「そんなのかわいそうじゃない。話をしてあげなさいよ」 川 ゚ -゚)「いいんです。だってテレビの話も、漫画の話も、おもちゃの話も、新しく買って貰った洋服の話も、私は何もわからないから。 銭湯行く約束しても、毎日行けないから」 それからまた自転車に乗って、イノウエの家に到着した。 ξ゚听)ξ「春になるまで、そのジャンパーと手袋使ってね。そのまま着ていていいからね」 川 ゚ -゚)「そんな〜悪いです」 イノウエはジャンパーを脱ごうとしていた。 ξ゚听)ξ「来週のスケート教室の時も、それ着てね。そうしたらあなたのこと、すぐに見つかる」 川 ; -;)「本当にいいんですか?ありがとうございます。嬉しい」 イノウエは涙を流していた。
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31 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 02:23:37.78 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`)「姉ちゃんありがとう」
家に帰りながら、俺は素直にお礼を言った。 (´・ω・`)「イノウエは、すごく喜んでいたな。姉ちゃんのおかげだよ。それにジャンパーも貸してあげたからね」 ξ゚听)ξ「ジャンパーの事は、母ちゃんに内緒だよ」 (´・ω・`)「でも、あのジャンパーないと、すぐにバレるかもよ」 ξ゚听)ξ「大丈夫。今は新しいこっちの方が、お気に入りで毎日着ていると思っているから、無いことに気づかないよ。 もし聞かれても、学校のロッカーに置いてきちゃった、とか言ってごまかすよ」
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32 :名無しさん@ピンキー[]:2011/07/26(火) 02:33:35.46 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`)「イノウエは、何で皆から避けられるのかなぁ?」
ξ゚听)ξ「わからないけど、やっぱりお風呂に入らないからかな。髪の毛も脂性だし、ニキビや吹き出物もあるし、爪も黒い。 でも、とってもいい性格だと思うよ。みんな彼女の事をわかっていない。笑顔もかわいいし、素直だね 」 (´・ω・`)「でも、姉ちゃん。別に俺はイノウエのこと、好きなわけじゃないからね」 ξ゚听)ξ「あら、どうだか」 (´・ω・`)「姉ちゃんこそイノウエの話、母ちゃんに内緒だぞ!」 (´・ω・`)ξ゚听)ξ「ただいま〜」 そんな会話をするうちに、家に着いた。
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33 :ある人の体験談[]:2011/07/26(火) 02:35:29.72 ID:CqdJ8I0xO - (´・ω・`) つづく…かも
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