- 結局3期4期で人気ベスト10って誰で確定したの?
200 :サンヨン作者(東京都) (ワッチョイ 9f9d-91pX)[]:2021/11/28(日) 20:29:39.26 ID:LGY+KZCp0 - 【第5章 ごめんねFingers crossed】
遠藤さくらが岩本蓮加を抱えて飛び去ったその場所で、 梅澤美波と清宮レイの戦いは続いていた。 1対1。もう邪魔は入らない。 「岩の重さがなきゃ、問題ないぞ!」 ドン!ドン!ドン!足を踏み込んで前進する清宮。 重力を操る梅澤にとっては初めての体験。 (こんな子がいるの…) これまではすべての後輩を押し潰してきた。 潰れず向かってくる相手はいなかった。 (おもしろいじゃない…) 「おっ」 突如身軽になった清宮。 梅澤が重力の魔法を解除したのだ。 「よーし!いくぞー!!!」 チャンス。一気に突っ込む。 突っ込んできた清宮の脳天に、梅澤は右手を振り降ろした。 清宮はそれを両手で受け止め…られない。 ズンッ!!!!!!!!!!!!!!!!
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201 :サンヨン作者(東京都) (ワッチョイ 9f9d-91pX)[]:2021/11/28(日) 20:34:37.52 ID:LGY+KZCp0 - 「なんだ…これっ…!?」
梅澤は重力を解除したのではなかった。 広い範囲に使用していた重力を、右腕一本に集中させたのだ。 今までとは桁違いの重みが、清宮の両腕にのしかかっていた。 「これで終わりよ!」 (やばいやばいやばいやばい!やばいって!) 力の魔法だからかろうじて持ちこたえているが、 並の人間ならば一撃で全身の骨が砕けるほどの殺人的重力。 全身のパワーをフルに使っても、いつまで持ちこたえられるか。 (魔法って…こんなことできるの?) (梅澤さん…喧嘩がうますぎ…る) 両手が痺れてきた。膝が地につく。徐々に潰される。 「ぐぎぎぎ…負けたくないのに…ぎぎぎ…!」 「勝てる訳ないでしょ!あんたたち後輩が!わたしたち先輩に!」 「負けないって約束した…から…さくちゃんと…」 「負けるんだよ!清宮!そして次は遠藤!それから4期全員!」 「みんな…ぐぎぎぎ…負けない…」 (ああ、そっか) 清宮レイはひとつ思いついた。 (私がどうなっても、みんなが負けなければいいんだ) (私がここで、この人を止められれば) (負けじゃない!)
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202 :サンヨン作者(東京都) (ワッチョイ 9f9d-91pX)[]:2021/11/28(日) 21:14:11.89 ID:LGY+KZCp0 - ボキンッ!!
骨の折れる音がした。 ボキボキボキボキボキボキンッ!! いくつもの、骨の折れる音がした。 「お前、何してる?」 梅澤美波は目を疑う。 ボキボキボキボキボキボキンッ!! 清宮レイの全身の骨が砕け散る音。 彼女は「力」の魔法を全身から解除していた。 その結果は当然、殺人的重力に耐えきれず、全身の骨が砕ける。 「何をして…!!」 叫ぶ梅澤。その右腕が物凄い力で弾かれた。 (っ!!) 弾いたのは清宮レイの右拳。 全身のパワーを一点集中させた右拳!! (まさか…) 清宮レイは激痛に涙しながら、ニィと笑った。 右拳一閃。 自らの全てを犠牲にして命を懸けた一撃が、梅澤美波の胴体を貫いた。
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203 :サンヨン作者(東京都) (ワッチョイ 9f9d-91pX)[]:2021/11/28(日) 21:14:47.84 ID:LGY+KZCp0 - ドサッ。
血を拭いて、崩れ落ちる梅澤美波。 朦朧とした意識の中で、自分の体に穴をあけた少女を見る。 その少女も、右拳以外の全身の骨が砕け散って、地べたに崩れ落ちていた。 (こんな子がいるの…) (自分も死ぬとわかっていて、それでも…) (自分を犠牲にして、私を倒すために…) (フフフ…やっぱり…おもしろいじゃない…) 死の淵で、梅澤美波は笑っていた。 (うちらは…あと残っているのは…) (久保…?山下…?与田…?) 急に会いたくなった。3期のみんなに。 そして言ってやりたくなった。 4期の子たちは強いぞ、と。 負けるなよ、と。 自分が負けておいて言えた立場ではないが。 望むなら、この3期と4期の行く末を最期まで見届けたかった。 だがそれももはやできそうにない。 (あーあ。これで終わりか…) ロウソクの火は消える。 『梅澤美波、死亡!勝者、清宮レイ!!』
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