- 【2012年大河ドラマ】平清盛 Part179©2ch.net
627 :日曜8時の名無しさん[]:2017/12/07(木) 19:00:10.36 ID:2zsl9Ire - 同じ歴史場面を源平正反対の立場から描いたシーンの比較は興味深い。
富士川の戦いなんかもそう。 どちらも「大軍が対峙した状況」描写はたいしたことなく、とくに清盛はスタジオ感満載で終わってしまった。 しかし、たとえ予算的に余裕が残っていたとしても、清盛不在かつ寄せ集めの軍隊らしく脱走兵が相次いで寡兵と相成り、 ついには合戦を回避して逃げ帰ったことが核心であった「富士川の戦い」を、誇張された軍記物よろしく 壮大な合戦絵巻へとでっち上げることはなかっただろう。 この富士川を「ショボかった」と貶すことはそもそもナンセンスなのである。
|
- 【2012年大河ドラマ】平清盛 Part179©2ch.net
628 :日曜8時の名無しさん[]:2017/12/07(木) 19:03:12.35 ID:2zsl9Ire - 【義経】
・黄瀬川で頼朝との対面。頼朝たちから疑心暗鬼に晒された主人公義経は、早くも軍才を見せつけ 存在感を示した(戦後の対面が戦前に、居なかったはずの義経が情報戦大活躍というファンタジーだったが、 兄弟間のその後を暗示するようなビミョーな対面シーンは見応えあり)。 ・危機感無しの平家は飲めや歌えやで浮かれまくっており、水鳥の羽音に呆気なく逃散。 ・京から連れてこられた白拍子静と再会。 ・維盛叱責。何と鬼界ヶ島送りを清盛が宣告。アレアレとなったところに経子(母ではないのだが・・・)が時子に嘆願。 ゴッドマザー時子「あいわかった」。入道に掛け合うのかと思いきや、ナレ「かくしてこのお沙汰は取りやめに」でオシマイ。 【清盛】 ・維盛と忠清との日柄論争〜吉凶を占う忠清は軍配者としての性格も。合理的思考をもつ維盛は兵の士気を問題にする。 ・混乱する指揮系統ゆえ一体感を欠き、兵士の士気は低下し弛緩する一方の平家軍(舐めてるのではなくやる気がない)。 ・遊び女を現地調達し陣へ招き入れようと提案する維盛に、とんでもないと激しく諌める忠清。ここでも維盛は 油断して浮かれ遊んでいたのでは決してなく、戦意維持という切実な課題に対処していたのであり、歴戦のveteran忠清が 正しいとばかりは言えないところが非常に面白かった。 ・結果的になすすべなく逃げ帰った維盛に清盛は大激怒、折檻に及びボコボコにする。 ・そして忠清による死を賭した諫言「平家はもはや武家ではなく殿はもはや武士ではない」の悲痛なシーンがやってくる (海賊退治の際、胸をど突かれてビクともしなかった(軸の定まった)盛国から、立場変わって「これまで通り武にて殿をお支えせよ」 と胸ドンされた忠清がビクともしなかったシーンが素晴らしい)。
|
- 【2012年大河ドラマ】平清盛 Part179©2ch.net
630 :日曜8時の名無しさん[]:2017/12/07(木) 19:04:27.33 ID:2zsl9Ire - 富士川の戦いという著名エピも、清盛ー維盛―忠清の分厚い人間ドラマへと昇華されていたことに、
とりわけ侍大将忠清の悲哀にスポットを当てたことに、あらためて感銘を受けた(富士川合戦は忠清がキーマンであったことに 疑いはない)。 怒られれるが、大河における藤本隆宏氏のベストは、軍神として直ちに政治利用された広瀬中佐でも、信繁に殉ずるだけの 関係描写に欠けた堀田作兵衛でもなく、脳筋マッチョから時代に取り残された老兵の悲哀まで味わった、しかし最後まで 平家に殉じた侍大将伊藤忠清だろう。
|