Q 紛争が勃発した経緯は。 A ウクライナで14年、民主政変によって親欧米政権が誕生したことに反発するプーチン政権の水面下の主導で、東部のドネツク・ルガンスク2州で親ロ派武装勢力が蜂起したことに端を発します。親ロ派とウクライナ政府軍の間で激しい戦闘となり、これまでに双方で約1万4000人が死亡しました。 Q 親ロ派武装勢力の実態は。 A 親ロ派は「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」と称して東部の一部地域を実効支配しています。親ロ派はロシアが政治的に指導し、軍事・経済両面で支援する「傀儡」です。ロシアは東部紛争をウクライナの「内戦」と呼んで関与を否定していますが、先進7カ国(G7)はロシアを「紛争の当事者」と位置付けています。