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132 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 01:19:52.30 ID:+8S7s1yr0 - 平成二十九年の八月。
今年も例年通り地元の夏祭りに足を運んだ。 「A太くん!」 懐かしい声にスマートホンの液晶から顔を上げる。 制服姿のB子が笑顔で手を振りながら駆け寄ってきた。 一瞬びくりとしたがあまりに屈託のない笑顔に出かかった言葉を飲み込む。 「ごめんごめん! 遅れちゃった」 「……ほんとにな」 B子には遅刻癖があった。だからきっと遅れてやってくるだろうと思っていたが、とうとうその勘が当たってしまった。 「なんで制服なんだ?」 「むぅ。聞いてよ。C村のやつ、補修から帰りたかったらテストだーとか言って意地悪してきたんだ」 「C村? ……あぁ、数学の」 なるほどB子は補修が長引いて結局浴衣に着替えられなかったらしい。 「でもよかった。花火には間に合いそうだね。……A太くん?」 「遅くなるんなら、連絡しろよ。この馬鹿」 「えぇー、そんな怒らないでよ! 連絡しようと思ったけどほら、お祭りで人いっぱいだからアンテナ立ってないんだよ!」 ぱかっと折り畳みの端末を開いて見せつける。見事に圏外だった。 ともあれ、花火の打ち上げには間に合いそうだ。 B子とは幼い頃からここで一緒に花火を見ている。小学校に通うまでは親に連れられて、小学生になってからは二人で、中学に上がって男女を意識し始めてからは友達数人を交えて、そしてあの夏も―― 「あっ」 ひゅー、という音と共に光の線が夜空に上る。 色鮮やかな光の花が空に先、花弁を散らす。 「ねえ、A太くん」 花火に照らされた笑顔でB子は言った。 「大好きだよ!」 ありがとう。 俺もB子のことが大好きだった――。 返事は、花火の音に飲まれて消えた。 ◇ 「お父さーん!」 花火が終わると娘のC美がからころ下駄を鳴らして駆け寄ってきた。 危うく転びかけるところを抱き留めると遅れて妻のD奈が頬を膨らませてやってくる。 「もう……また花火の時間になると居なくなって……」 「すまんすまん。……来年からは家族で見ような」 「?」 平成二十年八月以来――十年ぶりに再会した幼馴染のB子は、変わらない笑顔で花火に遅れてやってきた。 盆が近いからだろう。 久しぶりに再会した幼馴染との夏祭りデートは花火が終わると同時に夏の夜に消えた。
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133 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 01:21:00.73 ID:+8S7s1yr0 - >>130
いつおお題ありがとうwwwwwwwww ただオリジナルはそろそろきついwwwwwwwww ストーリー考えるの難しいwwwwwwwwwwww どんどん行くぞwwwwwwwwwww 次は安価>>136なwwwwwwwwwwww
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134 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 02:21:54.58 ID:+8S7s1yr0 - 誰も見てねえのかつまんねえのかわからんけどwwwwwwwwwwwwww
レスつかないんでBLACK LAGOON書いたわwwwwwwwwwwwwwww てか需要ないならひっそり落としたほうがいいのか?wwwwwwwwwwww とりあえず投下するわwwwwwwwwwwwwww
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135 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 02:22:36.11 ID:+8S7s1yr0 - 間合いを測る両者が得物に手をかけたのは同時だった。
レヴィのカトラスが照準を定め、銀二が日本刀を鞘から抜き放つ―― 銃声を合図に二人が疾走を始めた。 それぞれが手にする武器の間合いは異なる。 銀二は刀身が獲物を両断できる範囲に詰め寄らんと巨躯を弾ませ、レヴィはカトラスの砲声で牽制しつつ絶対射殺の位置を保つ。 放たれた弾丸はどれもが必中というわけではない。命のやり取りの中で極限まで研ぎ澄まされた銀二の感覚は放たれた弾丸の射線を反射的に予知した。それでも躱し切れない銃弾は切って捨てる。 胸板を撃ち抜かんと迫る鉛球を両断し、ついにレヴィとの距離を殺す。 牽制射撃を躱し振り被った日本刀を一息に振り下ろした。 間合いに入られたレヴィに許された抵抗は、カトラスの銃身で銀二の斬撃を受け止めることだけだった。 「てンめぇッ……!」 レヴィが悪態を吐く。 必殺の一振りを受け止められたことで銀二が一瞬忘我する。刹那にも満たない瞬間的な硬直をレヴィは見逃さない。 刀を受け止める銃身をわずかにずらす。それと同時に身を躱して斬撃の起動外へ離脱。 銃口を獲物の脳天へ突きつけすぐさま発砲――しかし当たらない。直前で銀二の爪先がレヴィを撃ち抜く。体勢を崩された銃撃は石畳を抉った。 蹴りの勢いを殺しきれずにレヴィが後退する。 二人の対峙する距離は数秒前に戻った。 「……お嬢を……連れてくるじゃア……なかったなァ……」 獣じみた笑みを浮かべて銀二が呟く。 「俺たちァとどのつまり……みんなこうだ、どこまで行ってもまともじゃア……ねェ」 放つ言葉は殺意と狂喜を帯びていた。 獰猛な感情が同類を前にして踊る。 「俺たち……みてぇのしか……いちゃいけねえェ……そういう場所だ……」 語りかける。 自らと同じケダモノは歯を剥き出しにして狂気を晒しながら聞いている。 「そう思わねェか、姉さん……!?」 同意を求めたのは、少しでもこの昂揚を他者と共有したかったからだろう。 銀二は感じていた。きっとこんなイカれた思考は、この女でしか理解しえないだろう、と。
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136 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 02:23:41.27 ID:+8S7s1yr0 - 二人の命のやり取りを傍観しながらロックが言った。
「――雪緒ちゃん」 きちり、と銀二の日本刀が音を立てる。 レヴィが空になったカートリッジを抜き出す。 「俺は――……思い違いをしていた。バラライカさんと同じにならない方法はあった、君はそれを――選ぶものとばかり思っていた」 二頭の獣が再び牙を剥く。 銃撃と剣戟が鬩ぎ合う中で、既に手遅れであることを理解しながらロックは続けた。 「ここに君がいるのは、組のためなんかじゃない。君は、銀さんと共に逃げるべきだったんだ」 標的を外した弾丸が境内の絵馬を撃ち抜き、空振りした日本刀が石畳みを抉る。 「――俺は君の言うとおり、夕闇にたっている。 ……だから、だからこそ見えることもある―― 君は、ダイスを投げてなんかいなかった、投げたつもりになってただけだ」 レヴィと銀二が、次の刹那に決着を予感する。 再び失われた間合いは両者に死を予感させ突きつけた。 ガギ――と、鈍い音。 銀二の日本刀が二丁拳銃の右を叩き切った。 レヴィの体は振り抜かれた日本刀の勢いに押されて仰向けに倒れた。 その隙を銀二が見逃す筈がない。 切っ先をレヴィの脳天に向け、刀の柄を両手で握る。 後はそれを振り下ろすだけで決着がつく。当然レヴィの反撃は間に合わない
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137 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 02:24:10.29 ID:+8S7s1yr0 - 「――……私たちは、生きるために――戦っているつもりです!」
決定的な止めの寸前で、雪緒の言葉がロックの言葉を否定した。 瞬間、銀二の脳裏にまだ新しい記憶がフラッシュバックする。 銀さん、また、高市に出るんでしょう? きっと叶うはずもない――お伽噺のような願い。 闘争剣戟の中に身を置き、死線の中で命を繋ぐものにとってそれは、あまりにも遠い日常。 願ってはならない、生きたいという望みは、戦場で最も死神に狙われやすい思いだから―― 「お前、生きようとしたな」 レヴィの言葉が無情に響く。 慌てて銀二が刀に力を籠める。 「遅いぜ、遅い」 レヴィが銃身が半分になったカトラスを刀の刃に投げつける。それだけで斬撃の軌道はあっさりと急所を外れた。 「あたしらの行きつく果てはな」 もう一丁のカトラスが銃口を銀二の眉間に向ける。 「泥の棺桶だけだ」 カトラスは確かに銀二の額をゼロ距離に捉え、レヴィの指は引き金に掛かっている。 銀二の刀は、レヴィの右足を貫き静止していた。 どう足掻こうと、ここから刀を引き抜きカトラスの射程を逃れることは不可能。 完膚なきまでの敗北を悟り、 「――しくじった」 銀二が言うと同時に、凶弾が眉間を撃ち抜いた。
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138 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 02:25:03.16 ID:+8S7s1yr0 - 寝るわwwwwwwwwwwww
安価指定しないから需要あれば適当に希望くれwwwwwwwwwwwwwww じゃあなお前らwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 見てる人いたらレス付けてよ・・・寂しいじゃねえか・・・
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151 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:36:31.69 ID:+8S7s1yr0 - >>147
「今週末、買い物に行くから!」 夜。風呂から上がって自室で翌日の課題を片付けていると、藪から棒に姉貴が宣言した。 「好きにすればいい。後、勝手に入ってくるな。ノックをしろ」 「あんた暇よね?」 こいつは俺の注意が耳に入らんのか。 確かに暇である。しかしだったらなんだと言うのだ。本来なら受験真っ盛りのこの時期に、推薦で大学進学を決めた優秀な弟褒めたたえてもいいんだぞ? 「お母さんに聞いたけど、暇を持て余すばっかりに免許取ったそうじゃない」 姉貴の口元が不敵に歪む。嫌な予感に背筋が冷たくなった。 俺の悪寒をよそに、姉貴は核融合全開のような、溌溂とした笑顔で言った。 「あんた、今週末はあたしの荷物持ちだから!」 何故そうなる。 しかし俺の抗議は当然受け入れられず、図々しくも室内に侵入した姉貴は夜食のポテトチップスを強奪するとベッドに寝転がってしまった。出て行けよ。 「それでね、行先なんだけど」 「俺は出ていけと言ったつもりなんだが?」 「はあ? 出てったらどうやって計画を立てるのよ」 「適当にメールでも打ってくれ」 「嫌よ。同じ屋根の下にいるのにメールでやり取りするなんて、なんだかヒキコモリの弟思った気分になるじゃない」 さらっと俺のことディスるの止めてくれない? どうやら姉貴はどうあっても退室する気はないらしく、ならば、とっととこいつの要件を済ませてやるのが安穏へ向かう最短の道のりだろう。 言っても聞かないのは今更分かり切ったことだしな。 姉貴の計画はこうだ。 週末、最近改装された近所のショッピングモールに行く。俺は荷物持ち兼移動手段のハンドルキーパー。予算がどこから捻出されるのかは考えたくもないね。
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152 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:36:52.99 ID:+8S7s1yr0 - と、ここで一つ問題が浮上した。
「買い物はやぶさかではないが、俺、ペーパードライバーだぞ」 「だから? 大丈夫よ、事故っても死なない自信あるのよ、あたし」 確かにこの姉は正面と後方からダンプにサンドイッチされても生き残りそうな気がする。いやしかし問題はそこではないのだ。俺は別に姉の安全を危惧したのではない。 「車はどうするんだ。一般的な高校三年生の俺は、当然マイカーなんて持ってねえぞ」 「そんなの借りればいいじゃない。あんた友達いないの?」 「俺の友達は大体俺と同じ境遇だ」 「だったらレンタカー……それかお父さんに借りましょう」 名案を思い付いた、と言わんばかりに姉貴の笑顔が白熱灯からLEDに進化を遂げた。 アホなことを言うな。こともあろうに親父が後生大事にしている、借金までして購入した車を俺のような路上童貞が運転していいわけがないだろう。 そんなことをすれば、親父は折角の週末だというのに娘を誘拐犯に連れ去られた気分で全く休日を謳歌できずに下手をすれば精神を病んでしまう。 「俺には荷が重い」 車の件はさておき、根本的な部分に俺は迫ることにした。 「つーか、なんで突然ショッピングなんだ? いやまあそれはいいが。なぜ俺なんだ?」 そっちこそ大学の友達やら彼氏とでもいけばいいだろう、と皮肉っぽく言ってやる。 「ま、普通ならね。けど今回はあんたじゃなきゃダメなの」 「なんで?」 「ユウキの誕生日プレゼントを買いに行くからよ」 ユウキ、とは、我が家の二女にして俺の妹だ。今年で十四歳になる。そういえば来週誕生日だったか。 「友達とか彼氏といっしょに妹のプレゼントを買いに行くってのもねえ……」 「それもそうか。……ところで姉貴、彼氏いるのか?」 俺の問いに、姉貴は悪戯っぽく笑って答えた。 「さあ?」
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153 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:37:09.57 ID:+8S7s1yr0 - 姉貴の襲来の翌日、サークルで帰りが遅くなるとか言う姉貴を除く家族と、俺は夕食を囲んでいた。
食卓には当然、件のユウキも鎮座している。 「なあ、ユウキ」 几帳面なくらい見事に一口大に取り分けられた白米を、これまた器用に箸でつまみながら、ユウキは食事の手を止めて俺へと視線を向けた。 「なに?」 およそ有機物とは思えないくらいに無感情な声が反応する。 「あー……その、なんだ。おまえ今欲しいものとかあるか?」 「別に」 「いや、なんかあるだろう? おまえだって中学二年生なんだから、おしゃれなアクセサリーとか、気になってる漫画やゲームだってあるんじゃないか?」 「特に」 「な、なら、物じゃなくてもいいんだぞ? どっか行きたいところとかないのか?」 「直ぐには」 「え、なに?」 「直ぐには考えられない」 「そうか……」 俺は額に手を当てて落胆した。これほどまでに妹との会話が困難な様相を呈していたとは誰が予想できよう。 まだ成人もしていないのに、反抗期の娘を持った父親の気持ちを味わった気分だぜ。 がんばれ、全国のお父さん達! 俺はひっそりと向かいに座る親父にエールを送った。 会話が途切れても食事を再開しないユウキに気付き、すまん、もういいぞ、と促す。ユウキは、そう、とだけ言って了解し、胸のあたりまで持ち上げて静止していた白米を口へと運んだ。 さてどうしたものか。 姉貴は俺にミッションを与えていた。ユウキの欲しがっているものを調査せよ、というのが、姉貴大総督が俺に下した命である。しかしこれは困難極まる。 後でツイッターでも見て、今どきの女子中学生が欲しがりそうなものを調査しておこう。 「たこ焼き」 テレビの音に掻き消されそうな小さな声が、ひっそりと食卓に転がった。 「はっははー、違うぞユウキ! これはたこ焼きではなくて明石焼きだ! 残念ながらタコは入っていない!」 ユウキの呟きを、酔っぱらた親父が豪快に笑い飛ばした。どうでもいいが唾を飛ばすな。行儀が悪いだろ。ユウキがぐれたらどうするんだ。 やれやれだ。
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154 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:38:01.94 ID:+8S7s1yr0 - 「なかなかエキサイティングだったわね!」
週末、従兄に借りた軽自動車から降り立った姉貴は、そのように俺の初陣を評価した 「やけにゆっくり走ってたのがつまらなかったけど、そこを改善するならまた乗ってあげてもいいわよ?」 「俺はもうごめんだね」 追い越し車線を走る車が前に出るたび、助手席からクラクションに手を伸ばすのと、信号待ちの間にマリオカートのスタートダッシュを強要してくることをやめてくれれば検討しないでもない。 ショッピングモールにやってきた俺たちは、まず最上階へ向かった。 上から順に店を走破していこうというのが姉貴の提案である。その提案には賛成だ。結局俺はユウキの欲しがっているものを調べ上げることができなかったのだ。 適当に店を回っていればそれぽいのが見つかるだろう。 四階建ての広い建物は、上二階がファッションフロア、下二階が雑貨や食品のフロアと言った感じで分かれていた。 本命は上の二階だな。ユウキももう十四歳、お洒落な服とかを上げれば喜ぶだろう。 その点、身内びいきを差し引いても姉貴はセンスがいい。ここは任せておこう。 「ちょっとこっち来て!」 夕飯のメニューを考察していると、やおら姉貴が俺を呼びつけた。さっきまで服屋のお洒落なお姉さんと談笑していたと思ったが、お目当ての物でも見付けたのだろうか。 呼ばれるままに姉貴に近づくと、俺の首にするり、と帯状の物が巻き付く。 しまった刺客か! 必殺仕事人も舌を巻くほどの鮮やかな動作で姉貴の持つ組み紐が俺の首を締め上げた。 「なにバカなこと言ってんのよ。ちょっとしゃがんで。……あんた知らない間に背伸びたわね」 「ハル姉……なにこれ」 「なにってネクタイよ。見れば分かるでしょ?」 そんなことを訊いているのではない。 俺はなぜネクタイ何かを姉貴に巻かれているのかと訊いているのだ。 「あんたも来年から大学生でしょ。ネクタイの一つでもあった方がいいと思うのよ。……む、やっぱり派手な色はダメね」 はい、次はこっち、と深緑色のタイを合わせられる。 「うーん……これもイマイチ。やっぱりはじめのにしましょ。本人が地味な分、身に着けるものは少し派手なくらいがいいわね」 そう言って姉貴はまたしても不敵に笑った。あまりにも屈託のない笑顔で笑うものだからその前の皮肉に野次を入れるのが追い付かない。 こういう時の姉貴は色んな意味で手に負えないのだ。
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155 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:38:19.38 ID:+8S7s1yr0 - それから半日ほど、途中フードコートで休憩するなどを挟みながらユウキのプレゼントを探しまわったが、結局これと言ったものは見つからなかった。
そろそろ帰らねえと、母さんが晩飯を用意し始めるころだろう。 このままでは埒が明かないと思い、たまたま電気屋の前を通りかかったこともあり俺はある提案をした。 「ノ―パソとかどうだ? それかタブレットなんかも喜ぶかもしれん」 「どうしてよ」 「俺が推薦決まった時、お祝いってことでノーパソ貰ったんだが、ユウキが結構羨ましそうに見ていてな」 ネットとかそういうのが、実はユウキは結構好きなのかもしれない。 しかし姉貴は俺の意見をにべもなく却下した。 「ダメよ。ユウキはまだ十四歳よ? そんなもの与えて、ネット依存にでもなったらどうするのよ」 スマホがあるんだからその心配は今更かと思うが。 「ダメったらダメ。十四歳って多感な時期だから何かの影響を受けやすいのよ。あんた、ユウキが四六時中どっかの匿名掲示板に入り浸るような残念な子になったら責任とれるの?」 いろいろと、心情的にすごいブーメランを食らった気がする。 「ならどうするんだ。正直俺はもうお手上げだぞ……」 「はあ……。元はと言えばあんたが悪いんだからね? あたしはちゃんとこの日のためにリサーチを怠らないように指示を出してたはずよ!」 姉貴は俺の努力を知りもしないで否定してくる。 確かに結果は得られなかったが、俺だって夕食の席でユウキにそれとなく、いや、かなり直接的にプレゼントの候補を訊いてみたつもりだぞ。 そこで俺の脳裏に先の夕飯の光景がフラッシュバックする。 正確には、思い出したのは景色ではなく音声なのだが。 「そうだ。……あれなら喜ぶかもしれない」 俺は思い付いたことを姉貴に話した。 姉貴にしては珍しく俺の意見に耳を傾けた後、神妙に頷くとぱっと表情を綻ばせていった。 「……あんたにしてはいい考えね。それでいきましょう!」
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156 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:39:59.35 ID:+8S7s1yr0 - かくして誕生日当日、両親の協力の元、本日の晩餐会が開始された。
一家団欒の食卓の中心には、先日俺と姉貴が買ってきたあるものが据えられてた。 「あ……」 一番最後にダイニングに現れたユウキはそれを見て小さく零した。 「たこ焼き……」 そう。先日俺と姉貴が買ってきたものはたこ焼き機だった。 元は関東に住んでいた俺たち家族だが、昨年から親父の仕事の都合で大阪に引っ越してきていた。 大阪のご家庭ではどこでもたこ焼き機があり、時に、夕食の場面に登場するそうだ。 多感なお年頃のユウキはそんな話を聞いて密かに憧れを抱いていたのだろう。 だから前回の俺の問いかけに対し、咄嗟に気持ちが漏れてしまったのかもしれない。 といってもこれは、俺が姉貴に話した妄想の域を出ない推測だが。 あながち間違いでもないらしい。 いつもは表情らしい表情を浮かべない人形みたいなユウキが、どことなくハル姉を思わせる朗らかな笑みを浮かべている。多分、家族でしか見抜けないだろう微細な変化だが。 「ユウキ!」 どっから用意したのだろう。姉貴がクラッカーを天井に向けて発射した。 「誕生日おめでとう! ……あ、ほら、あんたも、お父さんもお母さんも! みんなで盛大にユウキをお祝いするのよ!」 促されるまま俺も両親もクラッカーを鳴らす。中から出てきた色とりどりのテープを頭から被り、ユウキは小さく、本当に小さく、 「……ありがとう」 とても幸せそうに言って、恥ずかしそうに耳を赤くした。
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157 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ d692-VrEl)[]:2019/06/30(日) 23:42:59.00 ID:+8S7s1yr0 - >>144
すまんな お前の言うとおりだ。場面指定で、て言わなかった俺が悪いな。 これに関しては俺なりに調べて書いてみるよ。 ただ二次創作がしたいわけじゃないから、散々なものが出来上がることは覚悟しておいてくれ。 >>147 あほみたいに長いうえに対して内容のないしかも二次創作染みたできになっちまった。 申し訳ない。 >>150 そろそろリレー再開するか。俺もオナニーには満足した。 よければジャンル指定してくれ。 またリレー小説しよう。 ただしもう糞まみれの展開はなしだぞ
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